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民法第153条

出典: フリー教科書『ウィキブックス(Wikibooks)』

法学民事法コンメンタール民法第1編 総則 (コンメンタール民法)

条文

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(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)

第153条
  1. 第147条又は第148条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
  2. 第149条から第151条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。
  3. 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

改正経緯

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2017年改正により、旧第153条に定められていた「催告」の時効への効果の趣旨は、第150条に移動し、それに代え旧第148条に規定されていた時効障害の及ぶ範囲を定めた。

(時効の中断の効力が及ぶ者の範囲)
第148条
前条の規定による時効の中断は、その中断の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

※改正前

(催告)
催告は、六箇月以内に、裁判上の請求、支払督促の申立て、和解の申立て、民事調停法 若しくは家事審判法による調停の申立て、破産手続参加、再生手続参加、更生手続参加、差押え、仮差押え又は仮処分をしなければ、時効の中断の効力を生じない。

解説

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時効障害の相対効を規定している。
例外を、次条に定める。

参照条文

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判例

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  1. 転付金請求(最高裁判決 昭和48年10月30日)商法第504条商法第522条民法第147条民法第153条
    商法504条但書に基づき相手方が債権者として本人または代理人を選択しうる場合における本人の請求と代理人の債権についての消滅時効の中断
    代理人がした商行為による債権につき本人が提起した債権請求訴訟の係属中に、相手方が商法504条但書に基づき債権者として代理人を選択したときは、本人の請求は、右訴訟が係属している間代理人の債権につき催告に準じた時効中断の効力を及ぼすものと解するのが相当である。
  2. 所有権移転登記抹消登記手続請求(最高裁判決 昭和50年11月21日)民法第147条民法第155条民訴法第204条競売法第25条競売法第27条
    物上保証人に対する抵当権の実行による競売開始決定が債務者に告知された場合と被担保債権の消滅時効の中断
     物上保証人に対する抵当権の実行により、競売裁判所が競売開始決定をし、これを債務者に告知した場合には、被担保債権についての消滅時効は中断する。
  3. 土地根抵当権設定登記抹消登記手続(最高裁判決 平成7年03月10日)民法第147条3号,民法第396条
    物上保証人が債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することの許否
    物上保証人は、債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することができない。
    • 他人の債務のために自己の所有物件につき根抵当権等を設定したいわゆる物上保証人が、債務者の承認により被担保債権について生じた消滅時効中断の効力を否定することは、担保権の付従性に抵触し、民法396条の趣旨にも反し、許されないものと解するのが相当である。
  4. 貸金等(最高裁判決  平成8年09月27日) 民法第147条民法第149条民法第153条民法第155条民法第434条民法第458条民事執行法第45条2項,民事執行法第188条
    連帯保証債務の物上保証人に対する抵当権の実行と主債務の消滅時効の中断
    甲の債務者乙の連帯保証人である丙の債務を担保するため、丁が物上保証人となった場合において、甲が丁に対して競売を申し立て、その手続が進行することは、乙の主債務の消滅時効の中断事由に該当しない。

前条:
民法第152条
(承認による時効の更新)
民法
第1編 総則

第7章 時効

第1節 総則
次条:
民法第154条
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