人生の意義
表示
人生の意義(The meaning of life)は、哲学的命題の中でもおそらく最も古くから存在するものであろう。「生きること・生命の意義とは何か?」というこの問い自体が、人により様々な意味を持っているといえる。この問いが漠然とみえるのは、「意義」という語自体に多くの解釈がある為といえるかもしれない。
このような漠然・広義な問いとして他に「生命の起源は?」、「宇宙(万物)とは何か?」から「人生において貴重なこととは?」などまで多くに渡るが、科学理論・哲学・神学・超自然的解釈などの見地から、たいてい解答のせめぎ合い・議論を呼ぶ結果になることが多い。
一般的信念
多くの人が日常、自身に問いかけているであろう「人生の意義は?」という問いは、たいてい「人生の目的は?」「自分は何をして生きるか?」というような意味あいに置き換えられる。以下はその最も多いと思われる例中の一部である。
生存・現世での成功
- 富・社会的地位を向上させる
- 人と競争・協力する
- 自分にとって害悪となる対象を駆逐する
- 芸術作品などによって後世に跡を残す
- 人類の進化・テクノロジーの進化を進める
- 何らかの目的の為に死を選ぶ
- 健康になる
- 子孫を残す。家族を守る
- 夢・将来ヴィジョン・運命を追いかける
- 精神・肉体的な自由を追求する
- 幸福・喜びを追求する
知と学問
道徳
- 純粋な自然的脈絡から、超自然・非科学的(とされている)関連・法則などを発見する
- 内なる平和(inner peace)を成就する
- 思いやりを持つ
- 黄金律に倣う
- 愛を与え、または得る
- 自分自身や周囲の人・環境に害を及ぼさずに生きる
精神的・深遠な・宗教的な見地
- 殉教者となる
- 自然環境に囲まれて平和と調和(harmony)の内に暮らす
- 消費世界に有効な組織・社会構造をもたらす(→net creativity)
- 人類社会・人情を守る
- 晩年の平安に達する
- 徳・善行を身に付けることを追求する
その他
- 「私は」という個人から発する思想より、「皆が・全体が」から発する思想に重きをおく
- 「人生は過ぎるもの」とし、それ自体を楽しむ
- 人との繋がりを求める
- 直面する問題をひとつひとつ解決してゆく。反対にその問題自体をそもそも問題とは見なさず「あるがまま」として、人生を歩んでゆく。(→仏教)
- 美しさを追求する
- 「生命には本質的意味はそもそも存在しないから、個々人の意義は本人がそれぞれ決めればよい」とする。この場合、世の全ての事象は確実なものになる(見える)可能性がある。
- 以上のようなことの組み合わせ
無目的という立場から
- 単に、「生とは死ぬまで生きる」ものとする
- 「人生は偶発的な結果などの連続」とする
- 「あらゆる種類の生命体(動植物・エネルギー体その他)のサイクル」とする
- 何でも見たままに見る(→"Projection makes perception")
- 「目的・意義など存在しない」とする(→ニヒリズム)