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月の恋人〜Moon Lovers〜

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月の恋人〜Moon Lovers〜
ジャンル テレビドラマ
脚本 浅野妙子 ほか
演出 西谷弘 ほか
出演者 木村拓哉SMAP
篠原涼子
林志玲
松田翔太
北川景子 ほか
製作
プロデューサー 後藤博幸
村瀬健
制作 フジテレビ
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2010年平成22年5月10日
- 7月5日
放送時間月曜日 21:00 - 21:54
放送枠フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ
放送分54分
回数8
番組情報ページ
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月の恋人〜Moon Lovers〜』(つきのこいびと〜ムーン ラヴァーズ〜)は、フジテレビ系列で、2010年平成22年5月10日から7月5日まで月9枠で放送されたテレビドラマ、およびその原作小説。放送時間は月曜日 21:00 - 21:54(JST)。ハイビジョン制作。略称は「ゲツコイ」。

概要

CHANGE』以来2年ぶりのフジテレビ系列連続ドラマ主演となるSMAP木村拓哉。ラブストーリーは『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』(TBS系。2000年1月期)以来10年ぶりとなる。

共演者に、『ハケンの品格』(日本テレビ系。2007年1月期)以来3年ぶりの連続ドラマ出演となる篠原涼子、2009年にSMAPのシングル「そっと きゅっと」のPVに出演した台湾出身の台湾人モデル女優林志玲映画ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ』出演の松田翔太、2009年7月期月9『ブザー・ビート〜崖っぷちのヒーロー〜』でヒロインを務めた北川景子[1]らを配した。

スタート日は月9枠では同じく木村主演の『CHANGE』以来の5月スタートとなる[2]。そのため、89年以降の月9ドラマとしては8話と一番短い話数となった。最終回は2時間15分スペシャルで放送。最終回を2時間で放送するのは月9史上初である。

原作は道尾秀介が手がけた本ドラマの為に書き下ろした同タイトルの小説。ドラマの為に原作を書き下ろすというのは史上初の試み。

主題歌は、月9枠では木村主演の『ロングバケーション』(1996年4月期)以来14年ぶりとなる久保田利伸が担当する。

初回終了直後に放送された『SMAP×SMAP月恋、初回記念生放送スペシャル』では、本作に出演している篠原涼子リン・チーリン北川景子の3人がゲストとして登場した。

ストーリー

国内で急成長中のインテリアメーカー「レゴリス」社長・葉月蓮介は中国進出を企てていた。蓮介が乗りこんだのは活気あふれる都市、上海。そこで蓮介を待っていたのは仕事を共にしてきたインテリアデザイナー・二宮真絵美、資産家令嬢で人気モデル・大貫柚月、そして中国人女性・リュウ・シュウメイとの出会い。この3人の女性との出会いを機に、蓮介の人生に転機が訪れる。

キャスト

本作の主人公。35歳。
急成長を遂げるインテリアメーカー「レゴリス」社長。目的達成のために努力を惜しまないやり手の事業家。
「金」よりも「勝ち」に執着している(突然プロジェクトの方針を一変させ周囲を慌てさせるなど、気紛れで傲慢に見えるが結果を重視する性格ゆえ)。
良質で安い家具を普及させる理想を掲げて事業を始めたが、結果を残すことができない社員は厳しく切り捨てる「ワンマン」(通称「血も涙もない男」)。
ブランドの製品の欠陥で負傷者が出、自信が揺らぎ始め、第7話では風見の裏切りに遭って社長の役職を解任されてしまう(解任後は田舎町の大貫家の別荘に居候する日々を過ごすが、やがて自らの原点に立ち戻る)。
愛車はレクサス・SC430
定居を構えず高級ホテルに住んでいる。
インテリアデザイナー。35歳。
下請けの立場だが蓮介とは美大時代からの付き合いで、いわば盟友
気取らない性格の姉御肌。スタッフからも愛されている。
無理難題を押し付ける蓮介を厄介に思いながらも常にクリエイティヴィティを刺激され、図らずも挑戦に乗ってしまう。
日本におけるシュウメイの理解者であり友人でもあるが、シュウメイと蓮介の関係の進展に対しては複雑な様子。
最終回で蓮介に告白した。
  • リュウ シュウメイ(劉 秀美) - 林志玲
貧乏だが美しく純粋無垢な中国人女性。28歳。
中国の家具工場の一工員であったが、蓮介の独断で「レゴリス」のイメージキャラクターに抜擢される。
彼女の美しさを利用しようとする蓮介に対しては常に本音をぶつけている。
蓮介が解任されてからは中国へと旅立ち、女優としての道を選ぶ。
中国語読みはツァイ・フォンジェン。「レゴリス」社員。25歳。蓮介の側近(能力至上主義である蓮介の取り計らいによって出世した)。
日本で生まれ育った中国系二世。三ヶ国語を自由に操るエリートで切れ者。
何を内に秘めているのか分からないタイプだが、なぜか真絵美には優しく接する。
「レゴリス」中国進出のキーパーソンだったが、第7話で蓮介のやり方に不満を持つ関係者を糾合して事実上乗っ取る。
人気カリスマモデル。23歳。国内最大手家具メーカー「マストポール」の社長令嬢。
今まで欲しいと思ったものを諦めたことは一度もないため、唯一自分の思うままにならない存在である蓮介に強い執着を持つが、それは彼女なりの一途さゆえ。
蓮介は彼女の父のもとでインテリア業の修行をしていた時代があり、子供時代の柚月にとって兄のような存在(初恋の人)。
蓮介への想いに一応の決着がついたのち、再び世界に通用するモデルとしての成功を目指す。
「レゴリス」社員。
能力不足を会議の場で蓮介に指摘されて以来、会社に不満を持っている。
第4話で退社し、「マストポール」に「レゴリス」の広告プランを漏らしてしまう。
  • 前原 継男(まえはら つぐお) - 濱田岳
真絵美のアシスタント。真絵美とリナにいじられている。
最終回まで蓮介に名前を覚えてもらえなかった。
  • 小泉 桂一(こいずみ けいいち) - 水上剣星
「レゴリス」社員。商品部部長。
頭脳明晰なキレ者。
柚月のモデル仲間で友人。
柚月を姉妹のように思っており、ついつい余計なハッパをかけてしまうクセがある。
真絵美のアシスタント。ミーハーで好奇心旺盛。
真絵美の作品に憧れてアシスタントになったため、真絵美には絶大な信頼を寄せている。
蓮介にも興味津々。
「レゴリス」社員。営業企画部所属。
実質は蓮介の秘書的な役割を務めている、一流大学出身の才女。
  • 滝沢 光(たきざわ ひかる) ‐ 松尾諭
「レゴリス」社員。
「田鶏」のカウンター席で昼間から酒を飲んでいる謎の男。
ドラマ版では職業の描写はないが、原作小説では居酒屋「おんちゃん」の店主。
シュウメイの親友の中国人。
いわゆるオカマ(字幕のセリフもオカマ言葉)。
中華料理店「田鶏」店主。
中国で10年間料理の修行をしていた。
「レゴリス」役員。事業初期からの蓮介の部下。
利益のために容赦なく従業員を切り捨てる蓮介を「変わってしまった」と嘆いていた。
中国工場の責任者だったが、第5話で欠陥製品製造の責任を背負って退社したが、のちに風見によって会社に復帰した。
柚月の父。インテリア業界トップ「マストポール」社長。
かつては蓮介の才能を買っていたが、最近では「レゴリス」の追い上げに苛立ちを感じている。
溺愛している娘が蓮介を追いかけ始めたことを知って、さらに苦い思いを抱いている。
経営者としてはやり手で、様々な方法で「レゴリス」に揺さぶりをかける。

ゲスト

第1話
蓮介側に拉致保護されている(第3、4話)。
近所の97歳の男性。シュウメイの日本語の先生。
かつては翻訳をしていた( ‐ 第2話)。
第3話
シュウメイの父( ‐ 第4話)。
第6話
「レゴリス」の椅子で大怪我をした子供。
啓の両親。息子の見舞いと謝罪に来た蓮介たちを拒絶する。
蓮介の実母( ‐ 第7話)。
第8話
上樹町役場企画部振興課に勤務している。
蓮介に町営ホールの内装を依頼する。
「レゴリス」の新入社員。

スタッフ

音楽

ドラマ主題歌は日本のR&B歌手久保田利伸が楽曲「LOVE RAIN 〜恋の雨〜」をこのドラマのために書き下ろし、提供した[3]。久保田は、ドラマの初回終了直後に放送された『SMAP×SMAP月恋、初回記念生放送スペシャル』でこの楽曲をパフォームしている。劇中音楽は高見優が担当した。2010年7月7日には、ポニーキャニオンよりサウンドトラック・アルバムのリリースが予定されている[4]

「月の恋人 Moon Lovers」オリジナル・サウンドトラック[4]
#タイトル作詞作曲・編曲
1.「Moon Lovers」  
2.「Moon Lovers (eight dot Remix)」  
3.「REGOLITH」  
4.「Let's Get Movin' On」  
5.「I'm Innocent」  
6.「It's Still Crescent」  
7.「蓮介の迷い」  
8.「アメンボの住む町」  
9.「Just a Designer」  
10.「The Wild Side」  
11.「She is Trouble Maker」  
12.「復讐の灯火」  
13.「タクラミ」  
14.「A Boobytrap」  
15.「アメンボの住む町 (guitar version)」  
16.「Four Coins」  
17.「She Can't Hurry Love」  
18.「Fall into a Darkness」  
19.「Full Moon With Heavy Clouds」  
20.「The President's Office」  
21.「Night of New Moon」  
22.「Moon Lovers (piano & strings version)」  
23.「LOVE RAIN (guitar version)」  

サブタイトル

各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率 備考
第1話 2010年5月10日 おまえが欲しい 浅野妙子
池上純哉
西谷弘 22.4%[5] 15分拡大
第2話 2010年5月17日 ありえないキス 浅野妙子 平野眞 19.2%[6] -
第3話 2010年5月24日 復讐のプロポーズ 15.6%[7]
第4話 2010年5月31日 こんなに好きだったんだ… 石井祐介 15.5%[8]
第5話 2010年6月07日 好きと言えたらいいのに 平野眞 17.4%[9]
第6話 2010年6月14日 最終章序幕・別れ 石井祐介 13.4%
第7話 2010年6月28日 二人だけの同窓会 浅野妙子
高橋幹子
山上ちはる
平野眞 14.4%
最終話 2010年7月05日 さよなら葉月蓮介! 3人の女性へ贈るラストメッセージ!
究極のラブストーリーが迎える衝撃の結末!
涙、涙のエンディングへ…
浅野妙子 前編 石井祐介
後編 西谷弘
16.2% 69分拡大[10]
平均視聴率16.8%(視聴率はビデオリサーチ調べ・関東地区

視聴率

関東地区での初回視聴率は22.4%(瞬間最高は24.5%)を記録。これは2010年の民放の連続ドラマではトップであり、2008年7月期の「太陽と海の教室」第1話以来約1年10カ月ぶりに月9枠で視聴率が20%を越えた。

その一方、平均視聴率は16.8%で、木村拓哉の単独主演作品では一番平均視聴率が低い作品となった(2012年1月現在)。さらに最終回が20%を下回ったのも、現時点でこの作品のみである。

関連書籍

  • 月の恋人〜Moon Lovers〜(小説)(作・道尾秀介
本作の原作小説。新潮社より2010年5月30日発売。ISBN 9784103003342
急成長のインテリアメーカー「レゴリス」の社長である葉月蓮介、中国の家具工場の工員だったリュウ・シュウメイ、そして平凡な25歳の派遣OL椋森弥生(むくもりやよい)。
全く異なる世界に住んでいるはずだった3人の男女が、様々な形で関わりあっていく姿をそれぞれの視点から描いていく長編小説。
第三の主人公ともいえる椋森弥生を含めて、ドラマ版には登場しない人物が多数登場し、展開もまったく異なる。これについては著者のあとがきによると、「どちらが本当というわけではない」という。

DVD

  • 「月の恋人〜Moon Lovers〜 豪華版DVD-BOX」(2011年4月27日発売予定、エイベックス・エンタテインメント)
    • 【本編DISC収録内容】
      • DISC1(第1話 収録)
      • DISC2(第2・3話 収録)
      • DISC3(第4・5話 収録)
      • DISC4(第6・7話 収録)
      • DISC5(最終話・予告集・OP集 収録)
    • 【特典DISC収録内容】
      • 特典DISC①
        • スペシャルメイキング 前編
        • 西谷監督が語る月の恋人の世界
        • 温水洋一の上海探訪記
        • メインキャスト座談会
        • 未公開シーン
      • 特典DISC②
        • スペシャルメイキング 後編
        • ファンが選んだ胸キュン名場面ランキング
        • 濱田岳どっきり(秘)報告
        • オールアップ集
        • レゴリスCM集
        • 未公開CM集
    • 【封入特典】
      • 豪華プレミアム写真集(サイズ(L)257mm×(W)245mm、オールカラー28P予定)
      • オリジナルコスメポーチ
      • REGOLITHオリジナル木製コンパクトミラー
      • オリジナルバッグハンガー・チャーム
      • 特製『月の恋人〜Moon Lovers〜』オリジナルポストカード
      • 特製『月の恋人〜Moon Lovers〜』メモ付箋
    • 【先着予約特典】
      • REGOLITHオリジナルクリアファイル
  • 「月の恋人〜Moon Lovers〜 通常版DVD-BOX」(2011年4月27日発売予定、エイベックス・エンタテインメント)
    • 【本編DISC収録内容】
      • 豪華版DVD-BOXと同じ
    • 【封入特典】
      • 通常版限定オリジナルポストカード
    • 【映像特典】
      • オープニングタイトル集

備考

  • 主演の木村拓哉は近年、主演するテレビドラマにおいて「善人」を演じることが多く、本作で久しぶりに悪の部分を抱える人物を演じることになった。この手の役柄を演じたのは、連続ドラマならば本作と同じく2002年4月から6月まで放送された月9作品である「空から降る一億の星」以来であり、単発出演を含めても同じく2006年1月から3月まで放送された月9作品「西遊記(主演はSMAP香取慎吾)」の第一巻以来である。前者のみならちょうど8年ぶり、後者も含めれば4年ぶりとなる。
  • また、木村のラブストーリーは、「ビューティフルライフ」以来10年ぶりであるという謳い文句がなされたが、それ以降のドラマ(「HERO」、「プライド」など)でも恋愛要素はあり、木村本人も「ドラマの宣伝上、10年ぶりということになっている」と10年ぶりだということを否定する発言をした。
  • 番組ロゴは第1話 - 第4話と第5話以降では異なる。
  • 番組との連動企画として「葉月蓮介ブログ」がネット上に開設された。「蓮介」を自称する人物がドラマの収録現場の熱気や出演者の意気込みなどをレポートする内容となっている。

脚注

  1. ^ 2008年7月期月9『太陽と海の教室』においてもヒロインを務めているので、3年連続出演となる。
  2. ^ キムタクin上海…「月の恋人―」クランクイン”. スポーツ報知 (2010年4月5日). 2010年6月16日閲覧。
  3. ^ 【編集長の目っ!】久保田利伸のオトナのラブソングに酔え”. オリコン (2010年6月16日). 2010年6月19日閲覧。
  4. ^ a b 「月の恋人 Moon Lovers」オリジナル・サウンドトラック”. CDジャーナル. 音楽出版社. 2010年6月19日閲覧。
  5. ^ キムタク主演「月の恋人」初回視聴率22.4% 今春クールのドラマで最高”. 産経新聞 (2010年5月11日). 2010年6月16日閲覧。
  6. ^ ビデオリサーチの週間高世帯視聴率10 バックナンバー2010年度 Vol.21”. ビデオリサーチ. 2010年6月16日閲覧。
  7. ^ ビデオリサーチの週間高世帯視聴率10 バックナンバー2010年度 Vol.22”. ビデオリサーチ. 2010年6月16日閲覧。
  8. ^ ビデオリサーチの週間高世帯視聴率10 バックナンバー2010年度 Vol.23”. ビデオリサーチ. 2010年6月16日閲覧。
  9. ^ ビデオリサーチの週間高世帯視聴率10”. ビデオリサーチ. 2010年6月16日閲覧。
  10. ^ 地上アナログ放送ではこの回のみ16:9レターボックス映像で放送された。

関連項目

外部リンク

フジテレビ 月曜9時枠の連続ドラマ
前番組 番組名 次番組
月の恋人〜Moon Lovers〜
(2010.5.10 - 2010.7.5)
夏の恋は虹色に輝く
(2010.7.19 - 2010.9.20)