阪神5500系電車のソースを表示

{{pp-vandalism|small=yes}}
{{Otheruses|1995年に登場した車両|2010年に登場した増備車|阪神5550系電車}}
{{脚注の不足|date=2019年9月}}
{{鉄道車両
| 車両名   = 阪神5500系電車
| 背景色   = #6495ed
| 文字色   = #ffffff
| 画像     = Hanshin-Series5500R-5505F.jpg
| 画像説明 = 5500系電車<br>（2021年1月 [[大物駅]]）
| 運用者   = [[阪神電気鉄道]]
| 製造所   = [[武庫川車両工業]]、[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]
| 製造年   = 1995年 - 2000年
| 製造数   = 9編成36両
| 運用開始 = 1995年11月1日<ref name="交通951031">{{Cite news |title=再出発への願い込めて 阪神、新型車の試乗会 明日から営業運転に |newspaper=[[交通新聞]] |publisher=交通新聞社 |date=1995-10-31 |page=3 }}</ref>
| 運用範囲 = [[阪神本線|本線]]・[[阪神神戸高速線|神戸高速線]]・[[阪神武庫川線|武庫川線]]
| 編成     = 2・4両編成 ([[動力車|全電動車]])
| 軌間     = 1,435 mm（[[標準軌]]）
| 電気方式 = [[直流電化|直流]] 1,500[[ボルト (単位)|V]]<br />（[[架空電車線方式]]）
| 最高運転速度 = [[阪神本線|本線]]：91 km/h<br />[[阪神武庫川線|武庫川線]]：45 km/h
| 設計最高速度 = 110 km/h
| 起動加速度 = 4.0&nbsp;km/h/s
| 減速度   = 4.5&nbsp;km/h/s
| 車両定員 = 
| 自重     = 
| 全長     = 5501形：18,980 mm<br />5601形：18,880 mm
| 全幅     = 2,800 mm
| 全高     = 5501形：4,060 mm<br />5601形：4,160 mm
| 車体     = [[炭素鋼|普通鋼]]
| 台車     = SS144
| 主電動機 = [[かご形三相誘導電動機]]<br />[[東洋電機製造]] TDK-6145-A
| 主電動機出力 = 110 [[ワット|kW]] × 4
| 駆動方式 = [[TD平行カルダン駆動方式]]
| 歯車比   = 99:14 (7.07)
| 制御方式 = [[ゲートターンオフサイリスタ|GTOサイリスタ素子]][[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]
| 制御装置 = [[三菱電機]] MAP-118-15V55 (1C8M)
| 制動装置 = MBSA [[回生ブレーキ|回生制動]]併用[[電気指令式ブレーキ|全電気指令式電磁直通制動]]
| 保安装置 = [[自動列車停止装置#AF軌道回路方式（連続照査型）|阪神・山陽・阪急形ATS]]
| 備考     = 
}}
'''阪神5500系電車'''（はんしん5500けいでんしゃ）は、[[阪神電気鉄道]]（阪神）が[[1995年]]に導入した[[各駅停車]]用の[[通勤形車両 (鉄道)|通勤形]][[電車]]（[[ジェットカー]]）である。

本記事では、編成表記を大阪梅田方先頭車の[[鉄道の車両番号|車両番号]]で代表する（例：5501F）。

== 概要 ==
本形式は当初、[[阪神5001形電車 (2代)|5001形（2代）]]以前に製造された旧型の[[ジェットカー]]（[[阪神5151形電車|5151形]]・[[阪神5261形電車|5261形]]・[[阪神5311形電車|5311形]]）の代替車両として計画されていた<ref name="rp201712増_p220" />。しかし、[[1995年]]1月に発生した[[阪神・淡路大震災]]により普通系車両からも8両（5151形2両、5261形4両、[[阪神5131形・5331形電車|5331形]]2両）の被災[[廃車 (鉄道)|廃車]]が発生したため代替新造が必要となり、当初の予定を前倒しして2編成8両が製造され<ref name="rf201510_p85" />、5501F<ref>「編成」の英語表記、「Formation」の頭文字</ref>が[[1995年]]11月に{{R|交通951031}}、5503Fが[[1996年]]1月にそれぞれ営業運転を開始した<ref name="rp199707増_p206">阪神電車鉄道同好会「私鉄車両めぐり〔157〕 阪神電気鉄道」『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号、電気車研究会。206頁。</ref><ref name="rp201712増_p220" />。その後も在来車の代替として順次増備され、[[2000年]]までに9編成36両が製造された<ref name="rp201712増_p220" />。この両数は5001形（2代）を抜いて普通系車両の中で最大勢力となっている。

次世代の標準車両を目指して、[[可変電圧可変周波数制御|VVVFインバータ制御]]、ボルスタレス台車などの新機軸が採用された<ref name="sv阪神1996_p112">レイルロード『サイドビュー阪神』112頁。</ref><ref name="rf201510_p85">来住憲司「阪神『ジェット・カー』57年のあゆみ」『鉄道ファン』2015年10月号、交友社。85頁。</ref>。この5500系の導入により、日本の[[大手私鉄]]全社でVVVFインバータ制御が採用されることになった。

== 車両概説 ==
<gallery widths="180px" heights="140px">
HS-5500series.jpg|登場時の5500系
</gallery>

=== 車体 ===
外観は基本的に[[阪神8000系電車|8000系]]のタイプIV後期製造車を踏襲しており、[[炭素鋼|普通鋼]]製で19[[メートル|m]]級の3扉車である。側面窓は客用扉間の4か所（3連窓の両端側<ref name="rp201712増_p220" />）が開閉可能となっているほかは全て固定窓となっている<ref name="rp199707増_p206" />。

前面は8000系の額縁スタイルから変更されており、窓にはHゴムが復活し、[[貫通扉]]と[[前照灯]]の周りがブラックフェイス化されている<ref name="rp199707増_p206" />。前面下部の[[尾灯]]は埋め込み式の[[発光ダイオード|LED]]式となった<ref name="rp199707増_p206" />。床面高さは従来車より40mm下げられ<ref name="rp201712増_p220" />、車体断面の変更により屋根の丸みがきつくなった<ref name="rp199707増_p206" />。屋根高さに変更はなく、屋根半径は中央部が従来より小さい6000mm、肩部が従来と同じく300mmである<ref name="sv阪神1996_p113" />。

外部塗色は36年ぶりに変更が行われた。従来は旧来の上部クリーム、下部マリンブルーであったが、「震災を乗り越えて新たに出発する」との願いを込めて<ref name="rp199707増_p31">矢辺保行「車両総説」『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号、電気車研究会。31頁。</ref>、上部を「アレグロブルー」（空色）、下部を「シルキーグレイ」（淡灰）のパステル調の新塗装が採用された<ref name="rp199707増_p206" />。この塗装は8000系8233で実施された3種類の試験塗装のうちの1案が基となっている<ref name="rp199707増_p200">阪神電車鉄道同好会「私鉄車両めぐり〔157〕 阪神電気鉄道」『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号、電気車研究会。200頁。</ref>。[[2001年]]に登場した急行系車両の[[阪神9300系電車|9300系]]にも、5500系に対を成す新塗装として上部「プレストオレンジ」下部「シルキーベージュ」が採用された。

=== 車内 ===
[[ファイル:Displays in Hanshin 5500 series train 01.jpg|thumb|車内案内表示装置（[[西宮東口駅]]廃止後）]]座席は[[バケットシート|バケット]]タイプの[[鉄道車両の座席#ロングシート（縦座席）|ロングシート]]で、電光式[[路線図]]と[[電光掲示板]]を一体化した[[車内案内表示装置]]、フットライン入りの床、[[車椅子スペース]]を設置するが、ドアには[[ドアチャイム|開閉予告ブザー]]が新たに設置された。

運転台は阪神初となる2ハンドル式のデスク型が採用された<ref name="sv阪神1996_p113" />。前後動作式（水平回転軸）の[[マスター・コントローラー|主幹制御器]]と左右回転動作式（鉛直回転軸）のブレーキ設定器から構成される<ref name="rp201712増_p222" />。

=== 機器類 ===
{{Sound|Hanshin-5500.ogg|阪神5500系走行音|（2011年12月21日　三宮駅 - 春日野道駅間）}}
[[鉄道車両の台車|台車]]は阪神初のモノリンク式[[鉄道車両の台車史#ボルスタレス台車|ボルスタレス台車]]である[[住友金属工業]]（現・[[日本製鉄]]）製SS-144を採用、くら型[[軸受]]の採用により整備が容易になった<ref name="rp199707増_p207" />。また、車輪径は従来のジェットカー標準の762[[ミリメートル|mm]]から急行系車両と同様の860mmとなった<ref name="rp201712増_p222">木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、222頁。</ref>。

[[主電動機]]は[[東洋電機製造]]製のTDK-6145-A（出力110[[ワット|kW]]）を搭載し、駆動方式は[[TD平行カルダン駆動方式|TDカルダン方式]]である。制御装置は阪神初のVVVFインバータ制御を採用<ref name="handbook2018_p27-29">阪神電気鉄道『[https://www.hanshin.co.jp/handbook/pdf/2018/handbook_03.pdf ハンドブック阪神 2018] {{Wayback|url=https://www.hanshin.co.jp/handbook/pdf/2018/handbook_03.pdf |date=20190902175452 }}』27-29頁。</ref>、[[三菱電機]]製MAP-118-15V55を5601形に搭載した<ref name="rp199707増_p207" />。

加減速度は従来のジェットカーの[[起動加速度]]4.5km/h/s、減速度5.0km/h/sから0.5km/h/sずつ下げられ、起動加速度4.0km/h/s、減速度4.5km/h/sとなった<ref name="rp201712増_p223" /><ref name="rp199707増_p207">阪神電車鉄道同好会「私鉄車両めぐり〔157〕 阪神電気鉄道」『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号、電気車研究会。207頁。</ref>。VVVFインバータ制御の採用で乗り心地も滑らかになったほか、中高速域の加速性能の向上で従来通りの運行ダイヤが維持可能な性能となっている<ref name="rp199707増_p33">矢辺保行「車両総説」『鉄道ピクトリアル』1997年7月臨時増刊号、電気車研究会。33頁。</ref>。

サービス電源を供給する[[静止形インバータ]] (SIV) は[[東芝]]製のINV094-HO<ref name="rp199707増_p207" />を、[[圧縮機|電動空気圧縮機]] (CP) はC-2000-MLを5501形に搭載している。

ブレーキは普通系車両では初めて[[電気指令式ブレーキ]]のMBSAが採用された<ref name="sv阪神1996_p113">レイルロード『サイドビュー阪神』113頁。</ref>。

連結器は5501形の運転台側が[[連結器#バンドン式密着連結器|バンドン式密着連結器]]、5601形同士のユニット端部が[[連結器#密着連結器|廻り子式密着連結器]]、ユニット中間部が[[連結器#棒連結器（永久連結器）・半永久連結器|棒連結器]]である<ref name="rp199707増_p207" />。併せて5601形奇数車神戸方および偶数車大阪方には簡易[[操縦席|運転台]]を設置して工場入場時の構内入換に配慮している。

屋根材は[[ステンレス鋼|ステンレス]]となり、長手方向にビードが入っている<ref name="rp199707増_p207" />。[[エア・コンディショナー|冷房装置]]は[[集約分散式冷房装置|セミ集中式]]のCU703（21,000kcal）を1両に2台搭載する<ref name="rp199707増_p207" />。5601形の大阪方には下枠交差式の[[集電装置#パンタグラフ|パンタグラフ]]を搭載している。

=== 増備車 ===
[[1997年]]には、5505F・5507F・5509Fの4両編成3本が[[川崎重工業車両カンパニー|川崎重工業]]で製造された。貫通路が初期車2編成の狭幅から広幅となり<ref name="rp201712増_p221" />、客用扉に[[複層ガラス]]が、車両間に[[転落防止幌]]が採用されるなどの差異が見られる。この増備は[[1998年]]2月の[[直通特急 (阪神・山陽)|直通特急]]運転開始に伴う[[ダイヤ改正]]による普通車の運用増加と急行車の運用減少に対応するためで、5500系の増備により[[阪神3000系電車|3000系]]3102F+3101Fおよび3103F+3104Fが廃車となった<ref>[https://web.archive.org/web/20090603025853/http://www.hanshin.co.jp/railfan/9092.htm 最古参系列・・・3000系] まにあっく・阪神、2000年12月（ウェブアーカイブ）</ref>。

== 編成構成 ==
[[編成 (鉄道)|編成]]は高加減速性能と粘着性確保のため、従来のジェットカーと同じ全電動車方式である。[[阪神本線#普通（阪神普通）|普通]]運用も4両固定であったため5500系も4両固定となり、普通系車両では初の新造時からの中間電動車が登場した<ref name="rp201712増_p220">木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、220頁。</ref>。制御電動車の5501形と中間電動車である5601形の2両[[動力車#ユニット方式|ユニット]]を2組連結して4両で組成され、車両番号の末尾が奇数の車両が大阪方、偶数の車両が神戸方に連結される。

編成各車の諸元、車両番号の一例を記す<ref name="rp201712増_p284-285">「阪神電気鉄道 現有車両諸元表」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、電気車研究会。284-285頁。</ref>。

{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|+ 5500系
! 方向
| colspan="4" | {{列車方向|大阪梅田|神戸三宮}}
|- style="border-bottom:solid 3px deepskyblue;"
! 形式
! style="width:5em;" | 5501形
! style="width:5em;" | 5601形
! style="width:5em;" | 5601形
! style="width:5em;" | 5501形
|-
! 車種
| Mc1 || M1 || M2 || Mc2
|-
! 車両番号
| 5501 || 5601 || 5602 || 5502
|-
! 自重
| 34.0 t || 35.0 t || 35.0 t || 34.0 t 
|-
! 定員
| 122 || 132 || 132 || 122
|-
! 搭載機器
| CP, SIV || VVVF || VVVF || CP, SIV
|}

* VVVF: 主制御器
* SIV: 補助電源装置 (静止形インバータ)
* CP: 空気圧縮機

<gallery caption="5500系原形車" widths="240px" heights="180px" perrow="4">
Hanshin5517-2017-5-3.jpg|5517
Hanshin5617-2017-5-3.jpg|5617
Hanshin5618-2017-5-3.jpg|5618
Hanshin5518-2017-5-3.jpg|5518
</gallery>

== 改造 ==
<gallery widths="200px" heights="160px">
Hanshin-Series5500-5509.jpg|連結器交換後の外観
Hanshin-5500 Inside.jpg|車内（座席モケット張り替え後）
Hanshin-5500 Inside LED.jpg|車内案内表示装置（現在はこのタイプは撤去済み）
Hanshin rail 5505F lighting.JPG|LED照明を導入した車両（5605・右側）と蛍光灯照明（5606・左側）（尼崎駅にて）
</gallery>
[[2010年]]時点で、座席のモケットは青系ながらも9300系と同じデザインに変更されている。また、転落防止幌は[[2006年]]に5501Fにも追加設置された。[[2009年]]の[[阪神なんば線]]開業による[[近畿日本鉄道]]（近鉄）との相互[[直通運転]]の開始に伴い、先頭車の連結器はバンドン式密着連結器から廻り子式密着連結器に換装され、正面貫通路の下部に切り欠きが付いた<ref name="rp201712増_p222" />。

[[2008年]]ごろから運転台に[[デッドマン装置]]が取り付けられた。

車内案内表示装置は、[[西宮東口駅]]の廃止と[[香櫨園駅]]の駅名改称の際に[[シール]]貼付けによる目隠しが行われたが、[[阪神なんば線]]の開業を機にマップ式では対応が困難として5500系・9000系・9300系ともに改造が行われた<ref name="rp201712増_p223" />。電光式路線図は使用停止となり、器具の上側にフリーボードの部分のみ窓を開けた化粧板を貼り重ね、空きスペースには広告枠が設置された<ref name="rp201712増_p223">木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」『[[鉄道ピクトリアル]]』2017年12月臨時増刊号、223頁。</ref>。

一部車両にて、照明カバーを取り外したり、LED照明や前照灯のLED化<ref>[http://railf.jp/news/2014/05/26/103000.html 阪神1000系に前照灯交換車] {{Wayback|url=http://railf.jp/news/2014/05/26/103000.html |date=20140528120804 }} - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2014年5月26日</ref>を実施しているほか、試験的に車内に[[防犯カメラ]]を設置している車両もある<ref>{{Cite press release |1=和書 |format=PDF |url=https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/05aa20d0273763c3813465e6c1e621f7b73bf2ed.pdf |title=営業列車内における防犯カメラの設置試験の実施について |publisher=[[阪神電気鉄道]] |date= |accessdate=2023-06-05 |archive-date=2022年11月18日 |archive-url=https://web.archive.org/web/20221118025229/https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/05aa20d0273763c3813465e6c1e621f7b73bf2ed.pdf |urlstatus=live }}</ref><ref>{{Cite web |1=和書 |url=https://raillab.jp/news/article/27444 |title=阪神5500系5517編成で防犯カメラの設置試験 5/24から |publisher=レイルラボ |date=2022-05-23 |accessdate=2023-06-05 }} {{Wayback|url=https://raillab.jp/news/article/27444 |date=20230605043518 }}</ref>。

===リニューアル工事===
<gallery widths="200px" heights="140px">
Hanshin5500.jpg|リノベーション車両
Hanshin5501-Renovation.jpg|リノベーション車両の車内
</gallery>
導入から20年以上経過した[[2016年]]度より、5500系のリニューアル工事が開始された<ref name="handbook2018_p27-29" /><ref name="rp201712増_p223" />。阪神ではリニューアル後の5500系を「リノベーション車両」と称している<ref name="press/detail/1908">{{Cite web |1=和書 |url=http://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/1908 |title=５５００系車両を大幅リニューアル！５月２日（火）から営業運転開始 ～バリアフリー対応の拡充に加え、列車運行情報の車内配信を開始～ ｜ニュースリリース｜阪神電気鉄道株式会社 |publisher=阪神電気鉄道 |date=2017-04-27 |accessdate=2017-04-29 }} {{Wayback|url=http://www.hanshin.co.jp/company/press/detail/1908 |date=20170501133909 }}</ref><ref name="response170428">{{Cite web |1=和書 |url=https://response.jp/article/2017/04/28/294110.html |title=震災の「前倒しデビュー」から20年…阪神電鉄5500系がリニューアル |publisher=レスポンス |date=2017-04-28 |accessdate=2017-04-29 }} {{Wayback|url=https://response.jp/article/2017/04/28/294110.html |date=20171107031742 }}</ref><ref name="mynavi170427">{{Cite web |1=和書 |url=https://news.mynavi.jp/article/20170427-a222/ |title=阪神電気鉄道5500系リニューアル、「リノベーション車両」5-2営業運転開始  マイナビニュース |publisher=[[マイナビ]] |date=2017-04-27 |accessdate=2017-04-29 }} {{Wayback|url=https://news.mynavi.jp/article/20170427-a222/ |date=20230422012556 }}</ref>。

車体は新塗装化が施され、車内は半自動ドア化 (車内外自動放送機能付き) やLCDディスプレイが設置されるなど旅客設備は[[阪神5700系電車|5700系]]に準じたものとなった<ref name="press/detail/1908" />が、運転台や制御装置（[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]化）、集電装置の換装などはなされていない。

塗装は阪神間のモダンな街並みをイメージし<ref name="rp201712増_p43" />、上部が「ラピスブルー」、扉と下部が「モダングレー」となった<ref name="rp201712増_p43">小松克祥「車両総説」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、電気車研究会。43頁。</ref>。塗り分け線の位置が下に広がり、青色の面積が大幅に広がった<ref name="rp201712増_p224">木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、224頁。</ref>。この塗装変更は一目でリノベーション車両が分かるように配慮したものである<ref name="press/detail/1908" />。

最初のリニューアル施工編成となったのは5501Fで、[[2017年]][[5月2日]]から営業運転を開始した<ref name="rf_201708 DATA">『鉄道ファン』2017年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2017 車両データバンク」</ref><ref name="rp201712増_p221">木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、221頁。</ref>。同年10月に5503Fが、[[2018年]]4月には5505Fがリニューアルを受けた。この更新工事は最終的に5500系全編成に施工されたが<ref name="press/detail/1908"/><ref name="response170428"/><ref name="mynavi170427"/>、[[2010年]]製造の[[阪神5550系電車|5550系]]は車齢が浅いため塗装変更とともに対象外となっている<ref name="mynavi170427"/>。

<gallery caption="5500系リニューアル車" widths="240px" heights="180px" perrow="4">
Hanshin5501-2017-5-3.jpg|5501
Hanshin5601-2017-5-3.jpg|5601
Hanshin5602-2017-5-3.jpg|5602
Hanshin5502-2017-5-3.jpg|5502
</gallery>
{{-}}

=== 武庫川線転用 ===
本線の5700系の増備に伴い、本形式も一部が置き換えられ、うち2編成8両は[[2019年]]度より[[阪神武庫川線|武庫川線]]用に改造されており、[[2020年]]度に阪神最後の[[赤胴車]]であった[[阪神7861・7961形電車|7861・7961形]]と[[阪神7890・7990形電車|7890・7990形]]を置き換えた<ref name="res20200221" /><ref>[https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/329ab78d74fee6ab7de02a3b360828295c2e89a8.pdf 阪神電気鉄道移動等円滑化取組計画書] {{Wayback|url=https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/329ab78d74fee6ab7de02a3b360828295c2e89a8.pdf |date=20200130110500 }}</ref>。

武庫川線は2両編成で運用されるため、5511Fと5513Fの中間車に先頭車化改造を実施してそれぞれ4両から2両×2本に組み替え、ワンマン運転機器の取り付けを施工した<ref name="rf202006_p60">「CAR INFO 阪神電気鉄道 武庫川線用5500系」『鉄道ファン』2020年6月号、60頁。</ref>。床下機器についてはVVVF制御装置・SIV装置・ブレーキ制御装置の[[電子部品]]の[[オーバーホール]]が実施された<ref name="rf202006_p62" />程度で、加減速性能の変更や<ref name="rf202006_p60" />床下機器自体の換装（制御装置のIGBT化等）は行われていない。

先頭車化改造に伴って中間車の5601形（M1・M2）は形式変更が行われ、5901形（Mc1・Mc2）となった<ref name="rf202006_p60" />。先頭車の5501形も車種が変更され、従来のMc1・Mc2からM'c1・M'c2に変更された<ref name="rf202006_p60" />。5901形に設置された運転台の前面形状は9000系に準じているが、前面展望を楽しめるよう前面貫通扉のガラス面積が拡大されている<ref name="rf202006_p61" />。また先頭車化に合わせてパンタグラフはシングルアーム式として1両2基に増設された<ref name="railf20200317" />。先頭車化改造車同士の併結も可能であり、貫通扉には幌枠が設置されるなど、イベント運用時には2編成を併結した4両編成での運転も考慮されており<ref name="rf202006_p61">「CAR INFO 阪神電気鉄道 武庫川線用5500系」『鉄道ファン』2020年6月号、61頁。</ref>、実際に[[2023年]]9月と11月に期間限定で2編成併結による本線での運用が実現した（詳細は[[#運用|後述]]）。これにより編成表記は5511F・5912F・5513F・5914Fとなっている。

5700系や5500系リニューアル車と同様に、各出入口に半自動ドアスイッチが追加された<ref name="rf202006_p61" />。このほか、各車とも車外スピーカーの新設と行先表示器の[[フルカラーLED]]化が施工されている<ref name="railf20200317" />。

[[西宮市]]内を走る武庫川線は、[[阪神タイガース]]（一軍）の本拠地である[[阪神甲子園球場]]と、[[阪神タイガース (ファーム)|二軍]]の本拠地球場兼練習場である[[阪神鳴尾浜球場]]（タイガース・デン）が近接していることから、車両の内外装は「[[野球]]」がテーマになった<ref>[https://trafficnews.jp/post/93950 「阪神タイガース電車」「甲子園電車」阪神武庫川線に登板!車内に虎マークやマウンド] {{Wayback|url=https://trafficnews.jp/post/93950 |date=20200221102644 }} 乗りものニュース、2020年2月21日。</ref>。[[2020年]][[2月21日]]に先行2編成の5513F・5914Fのデザインが発表され、正式な運行開始日と残りの2編成の5511F・5912Fのデザインも6月に発表された<ref>[https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202002/0013135299.shtml 阪神武庫川線に新車両 タイガース号と甲子園号] {{Wayback|url=https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/202002/0013135299.shtml |date=20200221133155 }} ひょうご経済+、2020年2月21日。</ref><ref>{{Cite web|1=和書|url=https://tetsudo-ch.com/10411291.html|title=武庫川線5500系「TORACO号」「トラッキー号」のデザイン公開　赤胴車は6月2日引退|accessdate=2020-07-02|publisher=鉄道チャンネル|date=2020-06-03}} {{Wayback|url=https://tetsudo-ch.com/10411291.html |date=20200603134232 }}</ref>。

既存先頭車・先頭車化改造車とも乗務員室後部にフリースペースが設けられ、既存先頭車側には手すりが、改造先頭車側には手すりとテーブルが設置された<ref name="rf202006_p61" />。テーブルの素材には、野球の[[バット (野球)|バット]]にも用いられる[[ヤチダモ]]の無垢材が使用されている<ref name="rf202006_p61" />。

武庫川線用車両のシンボルとして「[[武庫川]]」のロゴが考案され、車両の前面と側面に配されている<ref name="rf202006_p62">「CAR INFO 阪神電気鉄道 武庫川線用5500系」『鉄道ファン』2020年6月号、62頁。</ref>。これは「武庫川」の3文字の中に武庫川線の全4駅を示す丸マークを配置し、南北に走る路線を表す縦のラインで結んだものである<ref name="rf202006_p62" />。

なお、5513F・5914Fは[[2019年]][[11月2日]]に[[阪神電気鉄道尼崎工場|尼崎工場]]で開催された「鉄道の日 はんしんまつり 2019」で一般公開が行われたが、この時は用途を伏せた状態での公開であった。

当初は[[2020年]]5月中の営業開始を予定していたが、[[新型コロナウイルス感染症 (2019年)|新型コロナウイルス感染症]]拡大の影響で6月以降に延期され、具体的な置き換えの期日は非公表であった。従来の赤胴車は[[2020年]][[6月2日]]に運転を終了し、その後、廃車となった。翌[[6月3日]]から武庫川線での5500系の営業運転が開始された<ref name="kobenp20200603" />。

改造車の編成例と諸元は以下の通り<ref name="rf202006_p62" />。

{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|+ 武庫川線用5500系
! 方向
| colspan="2" | {{列車方向|大阪梅田・[[武庫川駅|武庫川]]|}}
| colspan="2" | {{列車方向||元町・[[武庫川団地前駅|武庫川団地前]]}}
|- style="border-bottom:solid 3px deepskyblue;"
! 形式
! style="width:5em;" | 5501形
! style="width:5em;" | 5901形
! style="width:5em;" | 5901形
! style="width:5em;" | 5501形
|-
! 車種
| M'c1 || Mc1 || Mc2 || M'c2
|-
! 車両番号
| 5511 - 5513 || 5911 - 5913 || 5912 - 5914 || 5512 - 5514
|-
! 自重
| 34.0 t || 35.5 t || 35.5 t || 34.0 t 
|-
! 定員（座席）
| 127 (39) || 125 (40) || 125 (40) || 127 (39)
|-
! 搭載機器
| CP, SIV || VVVF || VVVF || CP, SIV
|}

* VVVF: 主制御器
* SIV: 補助電源装置 ([[静止形インバータ]])
* CP: 空気圧縮機

<gallery>
Hanshin 5500 Series 5511F 行先表示器.jpg|側面のフルカラーLED行先表示器
Hanshin 5500 Series 5511F "MUKOGAWA LINE" logo.jpg|車体に描かれた武庫川線のロゴ
Hanshin 5500 Series 5511F 車内LED電光掲示板.jpg|車内に設置された電光掲示板案内
</gallery>

==== タイガース号 ====
{{triple image aside|none|Hanshin5913-2020-9-6.jpg|220|Hanshin5513-2020-9-6.jpg|220|Hanshin5913-shanai.jpg|240|5913|5513|車内（5913号車）}}
「阪神タイガース」がテーマ。5513・5913の2両編成。5913は中間電動車5613からの先頭車化改造車である。

外装に球団カラーである黄色と黒を採り入れ、内装がチームのユニフォームをイメージしたデザインとなっており<ref name="res20200221">[https://response.jp/article/2020/02/21/331942.html 阪神電鉄に「野球」のラッピング電車…黄色い「タイガース号」と緑の「甲子園号」] {{Wayback|url=https://response.jp/article/2020/02/21/331942.html |date=20200221143256 }} レスポンス、2020年2月21日。</ref>、車内外の随所に阪神タイガースのシンボルマークが配置されている<ref name="res20200221" />。
{{-}}

==== 甲子園号 ====
{{triple image aside|none|Hanshin5514-2020-9-19.jpg|220|Hanshin5914-2020-9-19.jpg|220|Hanshin5514koshiengo-shanai.jpg|250|5514|5914|5514号（甲子園号）車内}}
「阪神甲子園球場」がテーマ。5914・5514の2両編成<ref name="railf20200317">[https://railf.jp/news/2020/03/17/223000.html 阪神，武庫川線向け5500系を公開] {{Wayback|url=https://railf.jp/news/2020/03/17/223000.html |date=20200322202911 }} 鉄道ニュース（railf.jp）、2020年3月17日。</ref>。5914は中間電動車5614からの改造車である。

外観に球場の[[ツタ]]・芝・マウンド・白線をイメージした緑と白を採り入れ、車内は床面が球場の土やマウンドなどを、側面が球場壁面のレンガをイメージしたデザインとなっている<ref name="res20200221" />。
{{-}}

==== TORACO号 ====
{{triple image aside|none|Hanshin5911-2020-7-18.jpg|220|Hanshin5511-2020-7-18.jpg|220|Hanshin 5500 Series 5511F interior.jpg|220|5911|5511|5911号車　車内}}
「[[阪神ファン|女性タイガースファン]]」がテーマ。5511・5911の2両編成<ref name="railf20200317" />。5911は中間電動車5611からの改造車である。

外装は明るい「黄色」を基調に「緑色」のラインが入った。内装はパステルカラー調の水玉模様の壁面と、一部座席には着席するとトラ耳をつけているように見える「TORACO SPOT」を設置<ref name="tetsuch20200603">[https://tetsudo-ch.com/10411291.html 武庫川線5500系「TORACO号」「トラッキー号」のデザイン公開　赤胴車は6月2日引退] {{Wayback|url=https://tetsudo-ch.com/10411291.html |date=20200603134232 }} - 鉄道チャンネル 2020年6月3日</ref>。
{{-}}
==== トラッキー号 ====
{{triple image aside|none|Hanshin5512-2020-7-12.jpg|220|Hanshin5912-2020-7-12.jpg|220|Hanshin5512syanai.jpg|250|5512|5912|5512号車　車内}}
阪神タイガースのマスコットキャラクター「[[トラッキー]]」がテーマ。5912・5512の2両編成<ref name="railf20200317" />。5912は中間電動車5612からの改造車である。

外装は白を基調にピンクのラインが入り、内装はピンクのストライプ模様とした。床面はトラッキーの足跡をイメージしたデザインとなっており、またトラッキー・ラッキー・[[キー太]]を一部の[[吊革|吊手]]や内外装随所にあしらっている<ref name="tetsuch20200603"/>。
{{-}}

== 運用 ==
5500系は[[1995年]][[11月1日]]に[[大阪梅田駅 (阪神)|梅田駅]]で出発式を実施後、営業運転を開始した{{R|交通951031}}。各編成とも[[阪神本線]]と西大阪線（現・[[阪神なんば線]]）の普通運用に充当された。

定期運用としては[[新開地駅]]が運行区間の西限であったが、[[1998年]]11月に5500系による貸切[[臨時列車]]が[[山陽電気鉄道本線|山陽電鉄線]]の[[須磨寺駅]]まで運転された実績がある<ref>[https://web.archive.org/web/20100106015201/http://www.hanshin.co.jp/railfan/9026.htm 山陽線内に5500系現る!!] まにあっく・阪神 1998年12月（ウェブアーカイブ）</ref>。この列車は須磨浦公園駅へ回送して折り返し、阪神本線へ回送されている<ref name="rp201712増_p221" />。2006年10月のダイヤ改正では、[[阪神本線#準急（休止）|準急]]の運行区間短縮に伴う代替で普通が[[東須磨駅]]まで乗り入れ、ジェットカーで初の山陽電鉄線内定期運用となった<ref>[https://web.archive.org/web/20090620001246/http://www.hanshin.co.jp/railfan/9291.htm ダイヤ改正を実施] まにあっく・阪神 2006年11月（ウェブアーカイブ）</ref>。なお、[[2009年]][[3月20日]]改正でジェットカーの山陽電鉄線への乗り入れは廃止された。

西大阪線（現・阪神なんば線）では[[2009年]][[1月23日]]から近鉄直通列車用の車両の[[試運転]]が開始され、同時に営業列車は6両編成での運転になったため、同年[[1月22日]]をもって営業運転を終了した。

[[2016年]]3月現在、本線の普通列車で阪神大阪梅田 - 高速神戸（一部新開地）間を中心に使用されている。

武庫川線用に改造された編成は、[[2020年]]6月3日より営業運転を開始している<ref name="kobenp20200603">[https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202006/0013393022.shtml 伝統車両、ひっそり引退　阪神電鉄の「赤胴車」が運行終了] {{Wayback|url=https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202006/0013393022.shtml |date=20200928125147 }} 神戸新聞NEXT、2020年6月3日。</ref>。当初は直近一週間先の運行予定表を公表していた（毎週水曜日更新）<ref>[https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/e7d5a1dd1efe147faac367cfcfd015755173cb81.pdf 【ご案内】武庫川線新デザイン車両の運行予定について] {{Wayback|url=https://rail.hanshin.co.jp/uploads/info/e7d5a1dd1efe147faac367cfcfd015755173cb81.pdf |date=20200923091416 }} - 阪神電車ウェブサイト</ref>。

[[2023年]]、[[日本野球機構|プロ野球]][[阪神タイガース]]が[[セントラル・リーグ|セ・リーグ]][[2023年の阪神タイガース|優勝を果たした]]のを記念して、[[9月29日]]から[[10月1日]]までの3日間限定で、通常は武庫川線用である「タイガース号」と「甲子園号」とを連結した4両編成を大阪梅田 - 高速神戸駅間で運行した<ref>[https://railf.jp/event/2023/09/28/175000.html 阪神，期間限定で5500系「タイガース号」「甲子園号」を本線で運転] {{Wayback|url=https://railf.jp/event/2023/09/28/175000.html |date=20231001225243 }} - [[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]、2023年9月28日</ref>。そして[[2023年の日本シリーズ|同年の日本シリーズも制して日本一を達成した]]のを記念して、[[11月10日]]から[[11月12日]]までの3日間限定で、今度は「TORACO号」と「トラッキー号」とを連結した4両編成を大阪梅田 - 高速神戸駅間で運行した<ref>[https://railf.jp/news/2023/11/11/043000.html 阪神本線で「TORACO号」と「トラッキー号」の4両編成運転] {{Wayback|url=https://railf.jp/news/2023/11/11/043000.html |date=20231111114339 }} - [[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]、2023年11月11日</ref>（いずれも車内では優勝記念または日本一ポスターの掲示のほか、両編成間には貫通幌を取り付けて車内間の通り抜けを可能とした特別仕様で運行された）。
<gallery>
ファイル:Hanshin5513F-2023-9-30.jpg|阪神本線で特別運行されたタイガース号
ファイル:Hanshin5514F-2023-10-1.jpg|阪神本線で特別運行された甲子園号
ファイル:TORACO-HS.jpg|阪神本線で特別運行されたトラコ号
ファイル:TORACKIE-HS.jpg|阪神本線で特別運行されたトラッキー号
</gallery>

== テレビ番組での登場 ==
[[1998年]]11月に阪神電気鉄道社員で[[鉄道ファン]]の河渕則彦が、『[[ザ!鉄腕!DASH!!]]』（[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]系）に「日本一（起動加速度の）速い電車」として書き込みをしたことから、同番組の「リレー対決!○○ VS TOKIOシリーズ」の企画で5500系と[[TOKIO]]の5人による50m×5人の250m競争を行った。1回目は[[深江駅 (兵庫県)|深江駅]]で<ref>[https://web.archive.org/web/20090604200731/http://www.hanshin.co.jp/railfan/9023.htm 「ザ!鉄腕!DASH!!」ジェットカーと競争!!] まにあっく・阪神 1998年10月（ウェブアーカイブ）</ref>、2回目は[[打出駅]]で行い<ref>[https://web.archive.org/web/20090619164648/http://www.hanshin.co.jp/railfan/9028.htm 「ザ!鉄腕!DASH!!」ジェットカーに再挑戦!!] まにあっく・阪神 1998年12月（ウェブアーカイブ）</ref>、1回目は5500系が、2回目はTOKIOが勝利した<ref name="岡田2013_p156">岡田久雄『阪神電車』156頁。</ref>。2015年には同様の企画が5700系を用いて行われている。

== 編成表 ==
2017年4月1日現在<ref name="rf_201708">『[[鉄道ファン (雑誌)|鉄道ファン]]』2017年8月号 [[交友社]] 「大手私鉄車両ファイル2017 車両配置表」</ref>。

{| class="wikitable" style="font-size:80%; text-align:center; margin:1em 0em 2em 3em;"
|-
| colspan="4" |{{列車方向|大阪梅田|高速神戸・新開地}}
!製造所
!竣工
!リニューアル
!備考
|- style="border-bottom:solid 3px deepskyblue;"
! style="width:4em;" |Mc1
! style="width:4em;" |M1
! style="width:4em;" |M2
! style="width:4em;" |Mc2
! colspan="4" |
|-
|5501||5601||5602||5502
|武庫川車両
|1995年10月27日<ref name="rp201712増_p292-293">「阪神電気鉄道 現有車両履歴表」『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号、電気車研究会。292-293頁。</ref>
|2017年3月21日<ref name="私鉄編成2017_p201">ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2017』交通新聞社、2017年、201頁。</ref>
| style="text-align:left;" |
|-
|5503||5603||5604||5504
|武庫川車両
|1995年11月28日（5503・5603）<ref name="rp201712増_p292-293" /><br>1995年12月27日（5504・5604）<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2017年9月15日<ref name="私鉄編成2018_p201">ジェー・アール・アール編『私鉄車両編成表 2018』交通新聞社、2018年、201頁。</ref>
| style="text-align:left;" |
|-
|5505||5605||5606||5506
|川崎重工
|1997年10月1日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2018年3月22日<ref name="私鉄編成2018_p201" />
| style="text-align:left;" |
|-
|5507||5607||5608||5508
|川崎重工
|1997年10月22日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2019年3月20日<ref>「大手私鉄車両ファイル 車両データバンク」『鉄道ファン』2019年8月号付録、交友社。</ref>
| style="text-align:left;" |
|-
|5509||5609||5610||5510
|川崎重工
|1997年10月30日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2022年12月27日
| style="text-align:left;" |
|-
|5511||5611||5612||5512
|武庫川車両
|1998年4月9日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|
| style="text-align:left;" |武庫川線転用対象車<ref name="railf20200317" />
|-
|5513||5613||5614||5514
|武庫川車両
|1998年7月17日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|
| style="text-align:left;" |武庫川線転用対象車<ref name="railf20200317" />
|-
|5515||5615||5616||5516
|武庫川車両
|1999年1月12日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2021年3月17日<ref>{{Cite web|1=和書|title=阪神5500系・5550系編成表 - 関西鉄道情報wiki|url=https://kansaitetudo.wiki.fc2.com/wiki/%E9%98%AA%E7%A5%9E5500%E7%B3%BB%E3%83%BB5550%E7%B3%BB%E7%B7%A8%E6%88%90%E8%A1%A8|website=kansaitetudo.wiki.fc2.com|accessdate=2021-07-20}} {{Wayback|url=https://kansaitetudo.wiki.fc2.com/wiki/%E9%98%AA%E7%A5%9E5500%E7%B3%BB%E3%83%BB5550%E7%B3%BB%E7%B7%A8%E6%88%90%E8%A1%A8 |date=20210720080454 }}</ref>
| style="text-align:left;" |
|-
|5517||5617||5618||5518
|武庫川車両
|2000年2月17日<ref name="rp201712増_p292-293" />
|2021年11月29日
| style="text-align:left;" |
|}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|2}}

== 参考文献 ==
* 『[[鉄道ピクトリアル]]』1997年7月臨時増刊号・通巻640号（特集: 阪神電気鉄道）、[[電気車研究会]]。
** 阪神電車鉄道同好会「私鉄車両めぐり〔157〕 阪神電気鉄道」180-207頁。
* 『鉄道ピクトリアル』2017年12月臨時増刊号・通巻940号（特集: 阪神電気鉄道）、電気車研究会。
** 木下和弘「阪神電気鉄道 現有車両プロフィール2017」211-282頁。
* 『関西の鉄道』 No.49 特集「阪神電気鉄道 山陽電気鉄道 兵庫県の私鉄PartII」 関西鉄道研究会
* 『サイドビュー阪神』 1996年 レイルロード
* 『車両発達史シリーズ 7 阪神電気鉄道』 2002年 関西鉄道研究会
* 『NEW JET-CAR 5500』 1995年 阪神電気鉄道配布
* 『阪神電車』（岡田久雄、JTBパブリッシング） 2013年 ISBN 978-4533092336
* 「CAR INFO 阪神電気鉄道 武庫川線用5500系」『鉄道ファン』2020年6月号（通巻710号）、交友社。60-62頁。

== 外部リンク ==
{{commonscat|Hanshin 5500 series}}
*[http://rail.hanshin.co.jp/car/car_5500kei.html 普通5500系｜車両のご案内｜阪神電車]
*[https://rail.hanshin.co.jp/car/car_mukogawa5500kei.html 武庫川線5500系｜車両のご案内｜阪神電車]

{{阪神電気鉄道の車両}}

{{デフォルトソート:はんしん5500けいてんしや}}
[[Category:阪神電気鉄道の電車|5500]]
[[Category:1995年製の鉄道車両]]
[[Category:武庫川車両工業製の電車]]
[[Category:川崎重工業製の電車]]
[[Category:鉄道車両関連]]