静岡車両区
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静岡車両区(しずおかしゃりょうく)は、静岡県静岡市葵区柚木にある東海旅客鉄道(JR東海)の車両基地である。静岡支社管内の路線を走る車両の多くが所属している。
東海道本線東静岡駅~静岡駅間の北側に位置し、静岡駅を介して出入庫が行われる。東静岡駅のホームからは同区の様子がよく見える。
歴史
- 1961年(昭和36年)10月1日 - 日本国有鉄道の静岡運転所が開設される。
- 1986年(昭和61年)3月3日 - 沼津機関区所属の御殿場線・身延線用車両が当所に移管される。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東海に継承。
- 1988年(昭和63年)3月13日 - 豊橋運輸区所属の飯田線用車両が当所に移管される。
- 2001年(平成13年)4月1日 - 静岡運転所が静岡車両区(車両基地)と静岡運輸区(乗務員基地・静岡車掌区と統合)に分割される。
- 2002年(平成14年)3月 - 119系が大垣車両区に移管される。
- 2006年(平成18年)8月~2007年(平成19年)2月 - 113系、115系置換え用の313系が大量に増備、配置される。
- 2006年(平成18年)10月 - 大垣車両区から211系5000番台が転属。
所属車両の車体に記される略号
- 旅客車:「静シス」・・・静岡支社を意味する「静」と、静岡を意味する「シス」から構成される。なお、民営化直後3ヶ月ほどは「海シス」表記であったが、すぐに現行表記に改められている。
- 機関車:「静」・・・静岡を意味する「静」から構成される。
所属車両
2008年(平成20年)10月1日現在の所属車両は以下の通り。電車288両、機関車3両の合計291両が所属している。
- 313系電車
- 2300番台2両編成7本(W3~W9編成)、2350番台2両編成2本(W1・W2編成)、2500番台3両編成17本(T1~T17編成)、2600番台3両編成10本(N1~N10編成)、3000番台2両編成12本(V1~V12編成)、3100番台2両編成2本(V13・V14編成)、計127両が所属している。2006年8月から2007年2月にかけて大幅な増備が進められ、V1~V12編成を除く103両が追加された。
- 2300・2350番台は東海道本線(熱海~浜松)・御殿場線・身延線で使用されている。車内はロングシート。全編成にワンマン準備工事が施されている。また、後者はパンタグラフを2基搭載している。
- 2500番台は東海道本線(熱海~豊橋)・御殿場線(御殿場~沼津)、2600番台は東海道本線(熱海~豊橋)・御殿場線・身延線で運用されている。車内はロングシート。後者は発電ブレーキを搭載している。
- 3000・3100番台は御殿場線・身延線の普通列車で運用されている。ただしごく一部は東海道本線(三島~静岡)に乗り入れ運行される。車内はセミクロスシート。ワンマン運転に対応しており、全編成にパンタグラフが2基搭載されている。なお、両者は共通運用となっている。
- 2006年度製造車両(3000番台以外)は行先表示器がフルカラーLEDになっており、前照灯に白色LEDとHIDを採用するなど、3000番台とは違いがある。
- 2300番台2両編成7本(W3~W9編成)、2350番台2両編成2本(W1・W2編成)、2500番台3両編成17本(T1~T17編成)、2600番台3両編成10本(N1~N10編成)、3000番台2両編成12本(V1~V12編成)、3100番台2両編成2本(V13・V14編成)、計127両が所属している。2006年8月から2007年2月にかけて大幅な増備が進められ、V1~V12編成を除く103両が追加された。
- ED18形電気機関車
- 1両(2号機)が所属している。「トロッコファミリー号」の牽引車両だったが、2005年に致命的な故障を起こした為現在は浜松工場で保管されている。
- EF58形電気機関車
- 1両(122号機)が所属している。「トロッコファミリー号」の牽引車両であった。車両は浜松工場で保管されている。
- EF64形電気機関車
- 2両(2・35号機)が所属している。工事列車を牽引する。35・66号機は元「ユーロライナー」牽引機で「ユーロライナー」塗装が施されている。
かつて所属していた車両
- 113系電車
- 3両編成(C編成)、4両編成(L編成・T100編成)、6両編成(LL100編成)が所属していた。
- 東海道線(熱海~豊橋)・御殿場線(御殿場~沼津)の普通列車で運用されていた。T100編成(旧T編成、2007年5月までに全廃)は2004年10月15日まで東京駅や伊豆急行線伊豆急下田駅にも乗入れていた。
- かつては、グリーン車を組み込んだ11両編成が配置されていたが、1986年11月に国府津電車区へ転出し、それと引き換えに田町電車区と国府津電車区から付属編成の4両編成が17編成が転属しT編成となった。
- 国内では最後までオリジナルの113系が多く残っていたが、老朽化が進み、2006年~2007年にかけて313系増備車と名古屋地区から転属された211系に順次置き換えられた。2007年3月17日をもって運用を終了し、オリジナルの113系が主力となる線区はなくなった。
- LL100編成(旧LL編成)は2006年10月29日をもって運行を終了し、一部の編成は中間車を抜き4両編成に短縮・L編成に転用の上運用されていたが、こちらは既に廃車されている。編成替が行われなかった車両も2007年12月までに順次廃車となった。
- クハ111-545、646(546)、547、549、557、738(238)、741(241)、747(247)、2733(2133)、251及びモハ112・113-688(288)、296、297、298、602(302)、607(307)、2045は新製時から同区(←静岡運転所)所属である(以上、括弧内は旧車番)。
- 新製時から同区に配置された113系は、汚物処理装置、行先表示機(準備工事)は、取り付けられていなかった。またサハ111が配置されていなかったために上り方のクハ111が多く配置されていた(クハをサハの代用とした為)。
- 115系電車
- 3両編成(B・S編成)が所属していた。クハ115-188(S8編成の先頭車・2006年12月に廃車、解体)はJR東海115系の中で唯一、最後まで現役の原型ライト車であった。
- 東海道本線(熱海~豊橋)・身延線・御殿場線・飯田線の普通列車で運用されていた。飯田線用の車両については1往復のみ、長野駅まで「快速みすず」として乗り入れていた。
- 2006年10月10日から東海道本線での運用のほとんどが211系に変更され、同時に静岡以西での運用を終了した。また2007年2月13日には御殿場線、2月14日には東海道本線(熱海~沼津・富士~静岡)、3月17日には東海道本線(沼津~富士)・身延線・飯田線での定期運用をそれぞれ終了した。
- 123系電車