通販生活
『通販生活』(つうはんせいかつ)は、株式会社カタログハウス(CATALOGHOUSE LTD.)が発行する日本の通信販売カタログ誌。同社の登録商標である。
斉藤駿により1982年に創刊され、1994年から書店販売を開始した。夏号、秋・冬号、春号として年3回発行されている。また各号の商品をまとめた『ピカイチ事典』を年1回発行している。公式ウェブサイトによると購読者数は109万人(2008年11月21日現在)。
誌面は商品情報のみではなく、通販生活の主張する政治的内容(反原発、憲法9条の固持、反基地など)も多く含まれている。
概要
身近には売られていない優れた商品を消費者に推薦するというのが基本方針で、安値を売りにすることはない。扱う商品のジャンル電化製品、日用品、衣料品、食料品などと幅広い。環境問題にも力を入れており、可能な限り環境への負荷が少ない商品を取り扱うとしている。資源の有効活用のため、購入者が商品を長く使えるように、手入れの方法や修理への出し方を販売後1年目で通知し、メーカーによる修理が出来なくなっても有料で修理部門が修理を行えるようになっている。
商品の紹介記事は、通常の雑誌のものと基本的には変わらず、性能・効果を示す写真やグラフなどを用いて商品を説明するものや、文化人やタレントなど著名人が商品の使用感を述べるものなどがある。しかし、ひとつのジャンルの商品を多く列挙する一般的な通販カタログ誌とは異なり、ひとつのジャンルにつき一品の紹介である。これは良い商品を厳選して消費者に薦めるためで、また商品の検査や購入後のサポート、商品の紹介をよりよく行うためとしている。商品とは関係のない記事やコラムも誌面には含まれ、その内容は日常の話題から環境問題、政治的な話題までと様々である。人気のあるものは単行本としてカタログハウスから出版されている(『通販生活ネコマンガ』、『ナンシー関の記憶スケッチアカデミー』など)。
また、紙面において「憲法9条」や「核兵器、原発」等の政治問題を取り扱った対論特集が組まれる事でも知られる。2013年春号(1月発行)では、ドイツ映画『みえない雲』(2006年)のDVDが定期購読者用特別付録としてつき、また誌面上では「沖縄は日本から独立すべき」といった言説を含む特集が組まれた。
2015年秋には「戦争を知らない子供たち」をTV CMに使用し、「この歌をこれからも歌える国でありますように」とメッセージを表示した。
斉藤駿
斉藤駿はカタログハウスの創業者。彼の発行する通販カタログは商品のカタログであると同時に、彼および編集部の様々な主張の舞台でもある。防衛費1%突破の是非を問うことに始まり、憲法9条、オゾン層破壊問題、チェルノブイリ被災者の支援(1990-2008年)、直近では「原発国民投票」を呼びかけるなど、通常の通販カタログの範疇に収まらない[1][2]。
また、カタログハウスは社会民主党(社民党)に企業献金も行なっている[3]。
通販生活の広告に登場したことのある著名人
脚注
- ^ 「買い物で示す思想ー『原発国民投票』呼びかけ 旧ソ連被災者支援18年」毎日新聞 2011年12月26日
- ^ 通販生活のカンパ企画
- ^ 官報 政治団体の収支報告書の要旨(平成12年分)
関連書籍
- 斉藤駿『なぜ通販で買うのですか』 (集英社新書) 集英社 2004年 ISBN 978-4478560297
- 斉藤駿『小売の説得術―モノ買わぬ消費者とのコミュニケーション』ダイヤモンド社 1998年 ISBN 978-4478560297
- 斉藤駿『通信販売は小売を変える』自由國民社 1995年 ISBN 978-4426739003
- カタログハウス編集部『通販生活ネコマンガ』カタログハウス 2005年 ISBN 978-4905943556
- 通販生活編集部 『とんでもない買い物』カタログハウス 1996年 ISBN 978-4905943259
関連項目
外部リンク
- 通販生活
- 通販生活のブログ生活:: 通販生活のブログ
- 通販生活:カタログハウス (@tsuhan_seikatsu) - X(旧Twitter)
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