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ヒューマンバグ大学 闇の漫画

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ヒューマンバグ大学_闇の漫画
YouTube
チャンネル
活動期間 2019年3月25日 -
ジャンル 漫画
登録者数 167万人
総再生回数 18億8287万9814回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年2月1日時点。
テンプレートを表示

ヒューマンバグ大学 闇の漫画(ヒューマンバグだいがく やみのまんが)は、人間の闇をテーマとして漫画動画を公開しているYouTubeチャンネル[1]。題材には実話が選ばれており、世界中で起きた事件をテーマに「危機管理」を基本理念として動画を公開している。裏社会や犯罪といった陰鬱なテーマであっても、それを通して教訓を学ぶことを目的としているため、回避不能で絶望的なテーマや視聴者を単に不快にさせるテーマは回避されている[2][1]

プロデューサーは平山勝雄[3]

沿革

ダウンタウンDX』『秘密のケンミンSHOW』などで演出・プロデューサーを担当した平山勝雄が、YouTubeで流行し始めた漫画動画に着目し、映像制作に携わっていた自身の技術を用いればさらに再生数を稼げるのではないかと考えてチャンネル開設に至った[2]。開設は2019年で、当時はフェルミ研究所 FermiLabが漫画動画の様式を確立し、後追いのチャンネルが複数開設されていた時期であった[2][4]。2019年以内にチャンネル登録者数は64万3000人に達し、同年に開設されたチャンネルの中では第3位となった[5]

2020年7月時点でチャンネル登録者数80万人を突破している[2]。8月からは投稿動画の中でも人気の作品がダ・ヴィンチニュースに出張連載された[6]。また、7月時点で英語版チャンネルの製作が予定されている[2]。2020年の1年間で総再生回数は3億929万回を記録し、登録者数1000人以上のYouTubeチャンネルの中では第19位にランクインした[7]

2022年12月時点では、チャンネル登録者数160万人を超えている[8]

運営

ストーリーやカット割りなどは平山自身が考案しており、人物の表情や背景などは漫画家の表現に一任している。また、台本の製作は当初5,6人で行われていたが、小説投稿サイトでネット小説を執筆していた平山の弟に白羽の矢が立ち、以降は主に平山の弟が担当している[2]。弟の体験談に基づくエピソードも多い[9]。1チャンネルに漫画家が10人以上おり、サブチャンネルを加えた3チャンネル全てで合計30人以上の漫画家がいる。当初漫画家はインターネットを通じて募集していたが、チャンネルの知名度が向上してからは漫画家からコンタクトを取るようになり、募集の必要がなくなったという[2]

動画1本あたりの製作費は7 - 8万円で、運営には1か月あたり200万円以上を要する[2]

姉妹チャンネル

エモル図書館〜時々、エビル〜
当初から平山が「ヒューマンバグ大学」と共にコンセプトを提唱していた姉妹チャンネル。「ヒューマンバグ大学」が闇の深い題材を取り上げるのに対し、こちらでは感動系のストーリーが展開される[2]
バベル裁判所〜闇の法律知識〜
上記2つのチャンネルに加え、法律という要素で視聴者に受け入れられることを狙って開設された姉妹チャンネル[2]
バグアカデミア-漆黒の漫画-
精神の異常な事情を漫画にし国内外の歴史を取り上げている。当初のチャンネル名は「漆黒のジェイル〜Jet Black Prison〜」で、のちに「漆黒アカデミア 〜Jet Black Academia〜」と改名、さらに2023年2月8日より現行名に改名。
モノクローム〜色眼の囚人〜
2022年6月3日開設。異世界「モノクローム」に転生し「ギフト」と呼ばれる特殊能力を授かった者が戦いを繰り広げる異世界バトル漫画。2023年1月7日の動画にて休止。

主要登場人物

配信にはそれぞれのシリーズの状況や設定解説動画もあり、それによると以下のシリーズ群は同世界軸で展開されており、活動域が近隣のため別シリーズのレギュラーや準レギュラーが登場したり、コラボになっていたり、特定の事件を別人物視点や立場から描写しているもエピソードもある。

声の表記は「テレビアニメ / youtube漫画」。

各シリーズの主人公

佐竹博文(さたけ ひろふみ)
声 - 杉田智和[10][11]、ヤシロこーいち[12]
佐竹博文の数奇な人生」の主人公。死刑囚編で初登場。初回登場時は死刑制度について説明するためだけの人物であり、妻と近所の男性を殺害して死刑判決を下され死刑囚として収容されたのち死刑を執行される。このため、2回目の登場以降は時間軸が初回以前の過去となっており、ボートスクールに入校させられ体罰・暴力を受け殺される寸前に陥ったり、感染症に感染して重症化し生死の境をさまよったりなど[3][13]、毎回登場するたびに何らかの災難に遭い生命の危機に陥るが、そのたびに必ず生還する。なお、致命率100%の災難(狂犬病など)には遭遇しない[3]。その類希な生命力の強さを買われて鬼頭丈二の取材ツアー同行アシスタントとなる。また、一般人でありながら生命力の強さから裏社会でも「アンデッドマン」として有名らしい。彼女・婚約者・妻として根岸千恵(後述)がいる。下痢血便を主症状とする感染症(腸管出血性大腸菌感染症、コレラ黄熱病など)に頻繁に罹っていることから大便を漏らしたりおむつを穿いていることも多い。
伊集院シリーズにも登場しており、ある警察官僚の息子が殺人事件を起こした際にその罪をなすりつけられ誤認逮捕されてしまうが、伊集院や情報屋の伍代の尽力により無実が証明され釈放された[14]。なお、2022年の正月に公開されたIFストーリーでは伊集院と対峙する場面があり、裏社会最強の暗殺者である伊集院ですら「仮に(佐竹が)外道だったとしても倒せる気がしない」と(佐竹の生命力の強さを)本気で恐れるほどだった[15]
死刑囚編の動画では単発の登場人物として想定されていたこともあって銀河万丈をイメージする声が当てられていたが、後の動画では担当声優であるヤシロこーいちの地声に落ち着いている[3]
2020年には彼の話題を詳細に語る単行本が発売された[3]ほか、キーホルダー、タオル、Tシャツといったグッズも発売されている[16][17]
本作最古参の主人公というのもあって他シリーズの主人公と共演する機会も多く、2023年1月時点では小峠以外の全員と共演している。(ちなみに天羽組のメンバーの中では小林と工藤と共演したことがある)
鬼頭 丈二 (きとう じょうじ)
声 - 高橋広樹[10][11]、ヤシロこーいち
ドリームハンター・鬼頭丈二」主人公。奇食ハンターであり秘境ハンター。世界各地を駆け回り奇食や秘境に挑む。幼い頃、何らかの理由で父子家庭であり、一日三食食べれない日が少なかったため、彼は見た目がどんな様相であっても食べ物を残すことを一切許さない性格。奇食ハンターになる前は貿易会社の社長を務めていたが、株を売った後に大量の資産を得て今に至る。
意外にも鎖分銅を得物としており、それでピンチを切り抜けた事が数度ある。
かつては佐竹とは互いに敬語で話していたが、現在は呼び捨てかつタメ口で話し合うようになった。レギュラーおよび準レギュラーの中では(裏社会の人間を除き)おそらく社会的地位が最も高い人物であり、伊集院からも「鬼頭会長」と呼ばれていた。
伊集院茂夫(いじゅういん しげお)
声 - 子安武人[10][11]、伊藤 タカユキ[18]
拷問ソムリエ 伊集院茂夫」シリーズの主人公。身長は流川曰く180cmくらい。常にソムリエスタイルをしており、下には防具も仕込んでいる。様々な経緯で依頼者を迎えるための事務所をかまえ、秘密の拷問専用部屋を所持している。「人類の闇の遺産」として拷問の探求研究には余年なく、行う拷問は実際にあった、あるいは伝承されている拷問具や拷問方法を対象者の犯した罪に合わせアレンジしておこなっている。
シリーズ全体を通しても最強の筆頭に上がるほどの戦闘力と殺気は相当なもので、あらゆる武芸・戦闘技術に精通しており、武闘派極道である天羽組の面々が恐れ、かつ一目置くほどで、(後述の村田の件で戦闘になった)日本刀と居合の達人である和中とも互角に渡り合っている(なお、伊集院は和中に対し「なぜ死に急ぐ」という言葉をかけており、殺すことを不本意に思っていた模様)。また、対象者に気取られることなく寸前まで近づけるほど気配を消すことに長けており、こちらは天羽組の須永がよくやられている(このため、須永は伊集院を誰よりも恐れている)。自分や知人にとって怨恨のある相手であっても、依頼がなければ対象にならない(先述の通り和中を殺すことに躊躇していた他、外道と認識している須永をターゲットとしないのもこのため)ため、自身の復讐のために動くことはない(しかし後述の浜屋の店主が殺害された際にはいつも以上の怒りを見せている)。
亡くなった被害者やその遺族が幸せになれるようにと願っている一方で、(相手が極悪人であるとはいえ)非人道的な方法で外道を殺害している自分は地獄に堕ちるだろうとも考えている。依頼料は不明で、貧困で依頼料を払えない者からの依頼も了承するというしたたかさも持つ。単に優しく接するだけで無く、ときには依頼者に対して「私に依頼するのは司法に反することになるが、覚悟はできているか?」などと殺気を見せて厳しく接することもあるが、それで依頼を取り下げた人間は確認されていない。
普段は相手が誰であっても丁寧語で話すが、悪人を拷問にかける際は一気に口調が荒くなり、命乞いをされても無茶苦茶な理屈を立てられてもすぐにブーメラン効果のようにして返す冷徹極まりない二面性を持つ。基本的に処刑の対象となる罪人は1回の依頼につき1人だが、エピソードによっては2人を処刑することもある(その場合、罪人の恋人や父親、協力者が対象となることが多い)。ときには拷問に耐えきれず罪人が既に死亡した後に「まだ死ぬな」「もっと苦しめ」「頑張れ」などの応援(?)をすることも。罪人を護衛している人物(殆どが半グレ)のことは稀に殺害することもあるが、基本的には痛めつけるだけで命までは取らないことが多い。一人称は「私」であることが多いが、拷問時や激昂した際には「俺」に変わる。弟子の流川や紅林のことは基本的に君付けで呼ぶが、あえて厳しく接する必要がある場合は呼び捨てになる。
ときには天羽組や京極組などの極道と協力することもあり、小峠に裏社会に関する情報の提供を依頼したり、半グレ集団との戦闘に協力してもらうこともある。だが互いに完全に心を許しているわけではなく、伊集院の方は小峠などに対して(調子に乗らないように)高圧的な態度をとることが多く、逆に小峠も「あの人(=伊集院)とはできれば関わりたくない」と思っており、仲間と認識しているわけではないようだ。天羽組組長ですら伊集院とはなるべく揉めないようにしているほど。ただし(作中で確認されている限りでは)天羽組の工藤と野田の二人とは良好な関係を築いている。京極組の一条とは敬語で話していないが、人となりを高く評価しており、極道を嫌っているわけではない。極道や半グレ集団などの反社会勢力同士の抗争などに関しては(依頼が無い限り)不干渉の立場をとっており、天羽組と京極組が衝突した際にも「堅気を巻き込むな」と小峠に警告した程度である。
実は日本でも有数の元華族として知られていた「伊集院」家の子息であり、豊富に持っている武芸や知識、教養や礼節などは当時された教育で得た賜物である。しかし、成人する前後に、政界に長年君臨していた正体不明の重鎮『御前』の暗躍により使用人を含む家族全員を惨殺された挙句に、自分の安全確保のためドヤ街でホームレスに身を落とした過去がある。この時ドヤ街の人達に色々と救われたため、現在でも彼らとの親交がある。
紅林 二郎 (くればやし じろう)
声 - 伊藤 タカユキ、ヤシロこーいち[19]
紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎」の主人公。24歳。
高校を卒業してから就活するものの、就職した先々でトラブル見舞われるため正社員になれず、フリーターとして生活している。元ヤンであるが、曲がった事や悪人を決して許さない根っからの正義漢であり、自分から喧嘩を売ったことは一つもなく、弱者を見つけたら助けるいわゆる正統派ヤンキー。家族構成は両親、家庭を持つ既婚者で会社員の兄、同じく既婚者で元ヤンの姉(ただし、兄は一度しか登場していない)。家族仲そのものは悪くない。
善良な人々に非道を働く半グレ、チンピラ、ヤクザ、マフィアなどに嫌というほど遭遇し、その度に顔面が陥没するほどのパンチと異常なまでのタフネスを以て成敗している。非道を働く者は女性や目上の者であろうと決して容赦しない(ただし裏社会の人間では無いので命を取ることは稀)。そのせいで警察沙汰になる事が多いが、最近は理解を得られているのか、少なくなっている(やって来た警察官に「また二郎だ!」とは言われるが)。その戦闘力のため極道のスカウト対象になっているが、実際にパンチを受けた天羽組の野田は「正義感が強く個人的な義憤によりパワーが出るタイプで、常に暴力をふるわなければいけない極道には向かない」と判定している。また、ある出来事で知り合った伊集院からも「伸びしろのある男」と評され、実際に彼から師事を受けている。
佐竹博文とは刃物を持った男から佐竹を救った事がきっかけで知り合い、ドリームハンターとして活動する鬼頭丈二のアシスタントのために海外に赴く機会も増えている。京極組に所属する久我虎徹とは高校時代のライバルで三度戦ったが、警察の介入などで引き分けに終わっている(人気のない夜の公園で四度目の喧嘩を行うも、結局引き分けた)。西条秀郎とは同じく高校時代からの腐れ縁。
とある事件で京極組の一条康明と出会い、窮地を救われている。その後、偶然再会した彼からの頭を下げてまでの懇願に応え、全身全霊のパンチを繰り出すもすべてかわされてしまう。ただこの時は、天京戦争の最中で、一条が工藤と須永と戦うために稽古を願い出たというのが真相である。
パワーだけなら作中最強クラスとも言えるキャラクターであり、戦闘能力自体は極めて高い(実際、紅林のパンチをわざと受けた伊集院がその場で受け止めきれず一回転してやっと受け身をとれたほどである。また、別の事件で参戦・協力した瓜生も「パワーじゃだーれも勝てねえわ」と評価している)のだが、伊集院と出逢うまでは正式に武術格闘技を学んだことはなく、技能の面では未熟な点が多い。伊集院に稽古をつけてもらった際にも「パワーは素晴らしいが全体的に攻撃が大振りであり隙が大きい」「自身の頑丈さに頼りすぎていて防御が甘い」など自分の弱点を厳しく指摘されている[20]。なお、伊集院を武術の師匠として尊敬しているが、彼の正体が拷問ソムリエであることには気付いていないようだ。また、京極組を始めとした一部の裏社会では、名が売れ始めている。
その正義感と義侠心から、特に高校時代では無辜の女性のピンチに出くわしてしまうことが多く、その度に外道を打ちのめしてきた。現在でも女性たちのピンチに出くわして外道を打ちのめしており、何気にモテているため、紅林本人は戸惑うことも多くなっている。以前助けた女性の一人で、現役アイドルの少女・上堂リサと交際するようになるが、デートの度に二人してトラブルに巻き込まれてしまっている。
2023年1月時点では、他シリーズの主人公6人全員と共演したことがある唯一の人物である。
小峠 華太 (ことうげ かぶと)
声 - ヤシロこーいち
天羽組の武闘派・小峠華太」の主人公。身長178cm。5月19日生まれ。天羽組に所属するアラサーの武闘派極道。
多忙な親から放任気味に育てられ、幼い頃に親のように接してくれた、極道のおっちゃんに憧れて極道になった。当初は田頭組に所属していたが、入って間もない頃に田頭組組長が小峠をチンピラから庇って死亡したことにより、田頭組の幹部と思われる天羽 桂司(あもう けいじ)が組長に就任し、名称も天羽組となった。
組長の妻である元経理士の「姐さん」天羽 京子(あもう きょうこ)や、インテリヤクザであった兄貴の故米倉 敏文(よねくら としふみ)から仕込まれており、「調べ(調査)」や知能犯罪によるシノギを担当している。極道になってから野田の命令により英語をマスターさせられたため、海外勢力と交渉にも帯同している。
拳銃や刃物の扱いに長けてはいるものの、身体能力や格闘センスは兄貴たちや久我に比べれば何枚か劣り、突出した戦闘能力を持たないことを自覚している。一方でどんな苦境や自身が死にそうになっても一歩も退かない屈強な精神力と優れた判断力の持ち主であり、格上の相手も単騎で仕留めたこともある。
普段の感性は堅気に近く、狂人兄貴達の残虐性に恐怖を覚えたり、組長などによる残忍な命令に対して難色を示すなど穏健派と捉えられることも多い。だが仁義を破った者や極道を舐めた者は(たとえ女性であっても)容赦なく殺害するという冷徹さも併せ持つ。
狂人兄貴達からは基本的にはかわいがられており、最近では下の名前である「華太」と呼ばれている(組長など一部の人物を除く)。しかし主人公であるが故に兄貴(特に野田)からパワハラを受けることも多い。和中に対しても(悪気は無いとはいえ)プライドを傷付ける発言をして怒らせたことがある。
ときには伊集院と協力することもあり、彼に裏社会に関する有力な情報を提供することも。しかし伊集院に対しては未だに頭が上がらないようだ(なお、小峠は伊集院のことを「旦那」と呼び敬語を使うのに対し、伊集院は小峠のことを「華太」と呼び捨てしている)。
極めて外道な敵対行動をとったターゲットを拉致の上での拷問処刑にする際には、組長にならってを使うことが多い。また、任侠外れな極道に対し、処刑前に相手の刺青を入れた生皮を剥ぐ技術を熟練させている。
羽王戦争で天王寺組城戸派浅倉潤(あさくら じゅん)との戦闘で瀕死の重傷を負い、同じく瀕死の工藤の犠牲によって闇医者に運ばれはしたが、長期の戦線離脱を余儀なくされた(意識を取り戻すだけでも作中の時間で2週間を要した)。後に意識が回復し工藤が亡くなったことを知るが、その際に「代わりに俺が死ねば良かった」と言ったため、野田に「二度とそんなこと言うな」と厳しく注意されている。
2023年1月時点では佐竹以外の各シリーズの主人公の中で唯一、佐竹と共演した経験が無い。
久我 虎徹(くが こてつ)
声 - 伊藤 タカユキ
京極組の武闘派・久我虎徹」の主人公で、紅林二郎とは学生時代からのライバル。身長179cm。9月1日生まれ。京極組に所属する24歳の新進気鋭の武闘派極道。
8歳の時にシングルマザーの母親が男を作って蒸発。祖父母からも見捨てられて施設に入れられ、周りのヤンキーとつるんで喧嘩三昧の日々を送る。それ故か大事な仲間に手を出されるのがどうしても許せず、徹底的な報復を行ってきた。これについて本人は、「孤独な幼少期のトラウマが異常とも言える「身内愛」を生んだのだろう」と述懐している。20歳になり、カシラ(作中進行により6代目組長となる)五十嵐幸光(いがらしゆきみつ)にスカウトされ、やることも特になかったのもあって京極組に入り、腐敗した京極組を再建するため、野島をはじめとした舎弟や一条、六車をはじめとした良識派の兄貴達と共に奔走する。
スピードに優れており、並の相手であれば一発も当てさせることなく倒せる「天才」。しかし、その才能ゆえに完勝することにこだわるなど自身の才能を過信してしまう節がある。しかし天京戦争で小峠との一騎打ちからその欠点を痛感しており、そうした反省が京羅戦争において彼の勝機に繋がっている。
京極組の中では伊集院と邂逅した数少ない人物の1人。彼とは作中で二度出会っており、最初の邂逅では圧に負けて動けず、二度目は情報料の代わりで稽古をつけてもらうが完敗し、「己を鼓舞しなければ動けないようではまだまだ甘い」「視野が狭い。視野を広く持て」などの厳しい指摘をもらっている。また、紅林とは逆に裏社会に身を置いている関係上、伊集院が拷問ソムリエであることは一応知っている(初めて会った時には伊集院であることを解らなかったが)。
瓜生 龍臣(うりゅう たつおみ)
声 - ベルベる☆[21]
元裏社会の最強殺し屋 瓜生龍臣」の主人公。貴凛町でメロンパン屋を営んでいる元殺し屋。元々彼は闇のアサシン組織「CODE-EL(読みは「コード-イーエル」)」で幼少時から殺人術を叩きこまれた末、「死龍」という名で恐れられる暗殺者となり、8年間で殺した数は1000人を超える。その影響で、何を食べても血の味がするという重度の味覚障害を起こしていた。しかし、ある日依頼を終えて公園で座っている時に、メロンパン屋を営むおばあさんからメロンパンをもらい、食べた時に全ての味や優しさ、そしてかつて母が作ってくれたメロンパンの味を思い出し、組織から脱退する。その後、メロンパン屋を営むおばあさんの元で猛修業し、暖簾とキッチンカーを譲り受け、「うりゅうのメロンパン」をオープンした。しかし、殺し屋から足を洗ったとはいえ殺し屋時代の腕前は全く衰えることなく、世話になった貴凛町を荒らす半グレやチンピラやヤクザは一瞬で壊滅させる。なお、CODE-ELは現在銀田栄角(ぎんだ えいかく)が新トップとなり、香鈴、バース、ジェイク、芦澤、金鳳は全て銀田の指示で瓜生を殺害しようとした(同時に、かつて毛利に世話になった天羽組の小林も毛利を裏切り銀田派になったピンクに狙われている)。
伊集院と並ぶ作中最強キャラクターとして知られており、過去には伊集院と互角に戦ったこともあるが、互いに「もう二度と喧嘩したくない」と思っている反面、「滅多にない機会」として力比べを望む節がある。また、経緯は不明だが紅林のことも知っており、貴凛町にある神社での事件で殺し屋と戦う羽目になった紅林を援護し、共闘している。
幼い頃に父親が亡くなり母親にも捨てられたことでCODE-ELに引き取られ、殺人術のスパルタ教育を受けた。後にCODE-ELを辞めてメロンパン屋を開くわけだが、自分を育ててくれたCODE-ELには感謝もしている模様(CODE-ELが無かったら餓死していたか殺害されていたかもしれないから)。また、CODE-ELで教わったことを活かして貴凛町の平和を守っている。
阿蒜寛太(あびるかんた)
声 - 岩田陸
獅子王組舎弟・阿蒜寛太の地獄日記」(旧タイトル「河内組舎弟・阿蒜寛太の地獄日記」)主人公。獅子王組2年目のペーペー舎弟。元々父親の顔を知らず、母親はホステスであったため、孤独な時間が多く、周りからも後ろ指を指され続けてしまい、学校に通えなくなる。それでも、母親が仕事に行く直前まで一緒にゲームをするなど愛情をしっかりもらっていたが、13歳の時に竹内義明という男が母を薬漬けにしたことで母は精神を壊し、その母から殺されそうになってしまう。幸いにも近隣住民が止めてくれたため命は助かったが、母親は逮捕されてしまい、引き取られた祖父母の家に居場所がなかったためすぐに飛び出す。そうして母親を薬漬けにした張本人である竹内に復讐を誓い、復讐心と執念で見つけ出し、殺害を試みるも急所に至らず失敗。竹内は一命を取りとめ、自身は少年院送致となる。
出所後は天涯孤独となり、仕事も人間関係でのトラブルの続発で半年ともたず、最終的に花宝町で喧嘩に明け暮れるしか道がなくなってしまう。そんな日々を過ごしていたある日、現在の兄貴分である鉄棒の伊武こと伊武 隼人(いぶ はやと)と獅子王組(河内組)の幹部である龍本(たつもと)に出会う。今では伊武や龍本を尊敬しているものの、当時は気に入らなければ噛みつく性格で、伊武と龍本両者と喧嘩したことがあるが、壮絶な返り討ちに遭っている。京極組の野島とは旧知の間柄である。
戦闘ではペーペーであるが、心の強さと打たれ強さは龍本すら感心させたほど相当なものを持っている。特殊警棒と思われる武器を使用して戦う。


佐竹博文の数奇な人生(佐竹シリーズ)

根岸千恵(ねぎし ちえ)
声 - 小倉唯[10][11]、末次 由布子
佐竹博文の彼女(婚約者)。初登場回で佐竹に殺害されてしまうが、2回目以降は何事も無かったかのように普通に登場している。
実家は農家であり、父親が不適切な流通ルートを経て手に入れた牛肉を食べて博文と共に炭疽菌に感染してしまう(博文の症状から発症したのは腸炭疽症であることが分かっている)。自身と博文は無事回復したが、この際に自身の父親が亡くなってしまった。
紅林シリーズにも佐竹とともに登場したことがあり、紅林の彼女となった上堂リサとも面識を持つようになる(もっとも、すぐにトラブルに巻き込まれたが)。
綾瀬美桜(あやせ みお)
佐竹博文の隣人の19歳。おへそピアスをしている。ダンサーを夢見ているフリーターの女性。
正義感が強く、航空事故で佐竹が重体になった際には不誠実な対応をとった航空会社に対して激怒していた。
佐竹義文(さたけよしふみ)
佐竹博文の父親。海外の恵まれない子供や難民を支援するNPO法人に勤務している。息子と同様に不幸体質であり、アフリカに渡航した際はチンパンジーの肉を食べたことがきっかけで致死率の高い伝染病であるエボラ出血熱を発症したが2週間で完治した[22]
なお、博文が少年だった頃のエピソードにしか登場しておらず、現在も生存しているかどうかは現時点では不明。
ジャック・スペイシー
千恵が大学時代の世界旅行で出会った白人男性。国籍はオーストラリア
一見すると日本が好きな気さくな青年に見えるが、その正体は女性に暴行を加えるのが好きな外道。しかも国境を越えてお気に入りの女性を追い続ける国際ストーカーでもある。
原作においては単発のゲストキャラクターだったが、テレビアニメ版では大幅に出番が増えている。


ドリームハンター・鬼頭丈二(鬼頭シリーズ)

元 雲嵐(げん うんらん)
中華服を纏った青年。鬼頭丈二とは共に秘境を愛する冒険家の仲だが、正体は「大陸最強」と評される凄腕の殺し屋。裏中国拳法二大巨頭の一人。
伊集院シリーズや久我シリーズにも登場しており、ある回では鬼頭を襲撃しようとしてきた強盗団と交戦。その際、別の目的でその強盗団を狙っていた伊集院とも(伊集院が鬼頭を狙いにきた殺し屋だと勘違いしたため)戦闘になり、最終的には「この人(=伊集院)は自分達を狙っているわけではない」という鬼頭の説得により戦闘を辞めた。作中最強クラスの暗殺者である伊集院とも互角に戦うことができた数少ない人物の一人である[23]
最近では瓜生シリーズにも登場し、銀田に雇われた裏中国拳法二大巨頭の片翼・翠蘭との決着をつけるため、瓜生たちと行動をともにすることとなる。
木仏 蓮 (きぶつ れん)
鬼頭の知人である日本人男性。「危険愛好家」を自称しており、世界中の危険なもの(獰猛な肉食動物や有毒生物など)や危険なイベントを身をもって体験するのを好む。そのため鬼頭からも「狂人」呼ばわりされるほど。
しかし極限状態になると冷静になり「死んだら二度と危険を楽しめなくなる」と判断し避難行動に移るため、今のところ死亡せずに済んでいる。身体能力も高いが、水泳だけは苦手なようだ。


拷問ソムリエ 伊集院茂夫(伊集院シリーズ)

拷問ソムリエ関係者

流川隆雄(るかわ たかお)
声 - 鈴木崚汰[11]
伊集院茂夫のアシスタント。身長182cm。
元々は伊集院の依頼者の一人であり、大学生だった頃に両親と妹を殺害され、その犯人の抹殺を依頼したことがある。その際、伊集院の拷問執行に協力したいという強い意志を見せたことからアシスタントになった[24]
普段は外道が相手であっても(拷問中でも)常に敬語で話すが、ごく稀に激怒して敬語が崩れることもある[25]
戦闘能力では天羽組の狂人兄貴やそれに匹敵する人物には及ばないものの、それでも並の半グレであれば余裕で倒せる程度には強い。
とある以来の最中で知り合った紅林に、「先生(=伊集院)の指導を受けてみては」と持ち掛け、紅林が伊集院の指導を受けるきっかけを作っている。なお、ヒューマンバグ大学の漫画動画において、初期の頃と現在とで比べて、最も作画が変わったキャラであるという評価が多い(初期は顎髭が生えていた)。
伍代千隼(ごだい ちはや)
声 - 緑川光[11]
伊集院に協力する凄腕の情報屋。身長179cm。喫煙者でありタバコを吸う場面がよくある。小峠シリーズにも登場する。
幼い頃に両親が蒸発したため、金を稼ぐために子供の頃から情報屋をやっていたという悲しい過去がある。18歳のときにホームレス時代の伊集院と知り合っている。
エマ
伊集院の協力者。身長167cm。容姿端麗なホステスの女性。主に性犯罪者がターゲットになっている事件で活躍する。
元々は依頼者の一人であり、高校生の頃に母親を外道に殺害され、その犯人の抹殺を依頼したことがある[26]
伍代や流川のことは君付けで呼んでおり、逆に彼らからはさん付けで呼ばれ敬語を使われている。しかし伍代が伊集院と知り合った時はまだ伊集院は拷問ソムリエでは無かったのに対しエマが高校生の時には伊集院は既に一人前の拷問ソムリエだったため、実際には伍代より年下である。
長老
ドヤ街で50年ホームレスを続けている男性。伊集院の協力者であり、鋭い観察眼の持ち主である。彼が家族を失い絶望の底にいた時に伊集院を励まして再び彼の生きる活力を取り戻させた。そのため、彼には敬意を表して接している。
ある回では若い頃の伊集院も世話になったことがある簡易宿泊所が放火され多数の利用者が犠牲になったことから、この長老が依頼者となったことがある[27]。また、普段は長老は伊集院のことを「シゲちゃん」と呼ぶのだが、この回では自分の立場を弁えて「茂夫君」と呼んでいる。
小峠シリーズにも登場したことがあり、小峠も長老の報網と観察眼を高く評価している。なお、小峠は長老からは「カブトちゃん」と呼ばれている[28]
蟲屋の利平(むしやのりへい)
伊集院の協力者。日本への輸入が難しいとされる海外の昆虫(そのほとんどは有毒種)を多数飼育・販売しており、拷問の際にも昆虫を使用することがある。
乙無慎太郎(おとなし しんたろう)
爬虫類のスペシャリスト。ワニガメアナコンダなどの危険な爬虫類を多数飼育している。
クールな性格だが、外道を決して許さない正義感も併せ持つ。
蓮見紀次(はすみ のりつぐ)
伊集院の協力者の一人で、寄生生物の若き権威。
乙無に似てクールな性格だが、外道を寄生生物の検体にしてデータを取ることに喜びを見出す狂気を併せ持つ。
氷室(ひむろ)
伊集院の協力者の一人である裏社会の闇医者。悪人がすぐに死なないように(長く苦しんでもらうために)わざわざ治療するのが主な役目。
元々は表の世界でも活躍していた天才医師だったが、ある日「一般人の少女よりも金持ちの治療を優先するように」と指示してきた上司と対立したためかつて働いていた大学病院を退職し、裏社会に逃げ込んだという過去を持つ。
小峠シリーズにも登場しており、多くの天羽組の組員の命を救っている(しかし八隅のように氷室の治療を受けても助からなかった者もいる)。
浜屋(はまや)の店主
ドヤ街にある簡易宿泊所「浜屋」の店主で、長老の古くからの友人でもある。経営の利益をあまり気にせずホームレスや日雇い労働者などを安く泊めてくれる慈悲深い人物。人生に絶望しかけていたときに浜屋に泊まった若い頃の伊集院に対してシャワー代をツケで払うことを許可したり、食事をカップラーメンだけで済まそうとする伊集院に対して食事を奢ったこともある。そのため被害者の中では珍しく、伊集院にとっても非常に関係が深い人物であると言える。
ある日後述の悪徳社長(徳政)から立ち退きを依頼されるも、浜屋を頼りにしている人たちが行き場を失ってしまうことを懸念したため依頼を拒否する。その後逆ギレした徳政が雇った放火犯によって浜屋は火事になったため、宿泊客を逃がそうと翻弄するが、妻と多くの宿泊客と共に命を落としてしまった。
なお、その後は伊集院が私財を投じて浜屋を再建する予定である模様(基本的に伊集院は仕事に私情を挟まない主義なので、これはかなり珍しいことである)。
伊集院茂夫の父親
資産家・実業家。才能と実績を活かして多くの事業を手がけており、人望も厚かった。茂夫のことは次期当主として期待しており、彼に対して経営学や礼節、武道などの教育を受けさせた他、人の在り方を教えていた。茂夫の方も父親を尊敬していた模様。
茂夫が高校を卒業して間もない頃、手掛けた事業の一つが敵対企業の妨害に遭っていた。その後間もなく、殺し屋に殺害されてしまった。
伊集院茂夫の母親
心優しい人物で夫と息子のことを愛していた。夫と共に殺し屋に殺害されてしまう。
JJ(ジェイジェイ)
伊集院の協力者の一人。表向きはフィリピン教会で働いている聖職者であり子供達を含む周りの人々から好かれているが、裏の顔は拷問ソムリエであり、伊集院と同様に極悪人に対しては容赦ない。
フィリピンの武術であるカリの達人であり、カリで使うオリシを金属バットに持ち替えて極悪人を懲らしめるのが得意。
どうやら日本の外道の多くが(日本の司法から逃れるために)フィリピンに逃げてくるらしく、伊集院に自身の拷問部屋を貸すことが多く、特に伊集院と親密な関係の拷問ソムリエと言える。
サーマート
タイの拷問ソムリエ。元ムエタイチャンプという輝かしい経歴を持っている。殺人術へと磨き上げたムエタイの技を、極悪人に容赦なく喰らわせるのを得意とする。また、伊集院の格闘技術は彼から学んだものも多いのだとか。
情報収集能力も非常に高いらしく、初登場時にはターゲットの外道の居場所を既に掴んでおり、伊集院からは「タイで君から逃げるのは不可能だ」と評されている。
アザール
イランの拷問ソムリエ。鉄球を使った拷問を得意とする。
Mr.ダリウス(ミスターダリウス)
ルーマニアの拷問ソムリエ。拷問は串刺し刑のみを行う。罪人が苦しんでいるのを見ながらワインを飲むという変わった趣味(?)を持つ。
実はワラキア貴族の末裔であり、伊集院とは拷問ソムリエというだけでなく、旧貴族の末裔であるという点も共通する。
なおかつては彼にもアシスタントがいたらしいが、あまりの責任の重さと残酷さに心が折れて退職したため、現在は一人で仕事をしている。
倉田ソフィア(くらた ソフィア)
イギリスの拷問ソムリエで日系イギリス人。作中に登場する現状唯一の女性の拷問ソムリエである。
騎士の末裔を自称しており、拷問の際には戦鎚などの武器を好んで使用する。また、伊集院の拷問に使われる武器も彼女から調達している模様。
伊集院以上に正義感が強い性格で、外道に対してははっきり怒りを露わにする。しかし伊集院ほど外道を長く苦しめることには拘っていないらしく、「貴方(=伊集院)ほど拷問に徹底的な人はいない」と言っている。


敵対者

堂馬利信(どうま としのぶ)
政界の重鎮にして、伊集院家と同じく、旧華族の血を引く人物。極端かつ自己中心的な血統主義の持ち主で、更には傲慢かつ強欲。尚且つ自分の意に沿わない者に対しては身内でも殺害しようとする悪辣さを兼ね備えている。
かつては実力主義で尚且つ人望も実績もあった伊集院家を酷く妬んでいたが、後に伊集院家は一人息子の茂夫を除き皆殺しにされてしまう。この一件にとある政界の大物が関わっていることを堂馬は把握していた(堂馬自身が関与していたかは不明)
自分の部下で財務次官の馬場博光(ばば ひろみつ)に汚職の汚名を被せて殺害したことで、馬場の妻が伊集院に依頼したことで彼のターゲットとなった。また同時期、一人娘が元天羽組の廣島と駆け落ちして子供を生んだことを知り、「一族の恥」と一方的に決めつけた挙句に娘一家を抹殺しようと殺し屋を差し向けた(廣島夫婦はその殺し屋に殺害されてしまったが、赤ん坊だけは工藤と、同じくその場に居合わせた佐竹博文の尽力で救助されている。ちなみに小峠はその協力者が紅林と思っている(工藤が名前を言わなかったため))。
その後は伊集院からの冷凍拷問と鞭打ちを受け(この際、伊集院の助手である流川はいつもの敬語が崩れるほど激怒している)、命惜しさにかつての伊集院家襲撃についての情報まで漏らしてしまう。だが当の伊集院からはこの拷問は私怨ではないと冷徹に吐き捨てられて嬲り殺される末路を辿った。
村田聡一(むらた そういち)
かつて悪事を働いて天羽組を破門され、ホームレスとなっていた元組員。破門された後、一般人(堅気)の若い女性を殺害した上に野犬に食わせ、「堅気への手出しは厳禁」という組の掟を破った。そのため組長の天羽桂司が激怒し、村田の粛清を和中と小峠に命じた。同じ頃、村田によって殺害された女性の姉が伊集院に犯人の抹殺を依頼したため、村田の身柄をめぐって伊集院と和中が戦闘になってしまった(破門は絶縁とは異なり組への復帰の可能性もあるため、伊集院は和中たちが天羽組に復帰させる目的で村田を探していたと勘違いしたため)が、最終的には和解して伊集院に譲られることに。
その後、村田は伊集院によってアレンジした石子詰めの拷問を受け、命乞いをした後に「貴様をどうしても許せないという人間から生き延びられたら」との条件で解放されたが、その直後、(解放する気も生かす気もさらさらなかった)伊集院の招聘を受けて拷問室にやってきた和中によって、四肢を斬り落とされながら死亡した[29]
戸塚(とつか)
スーパーマーケットチェーンの支店長。社長である父親がバックにいることから傲慢な性格となり、さらに「人妻を寝とる」という異常性癖を持つ人物。流川隆雄の母親とは同じ店で働いており彼女に対してセクハラを働いていた。そのことを注意された際に逆ギレし、報復として流川の家族を(隆雄を除き)全員殺害した上に流川家に放火して証拠隠滅を図る。
その後、かつて自身が所属していた半グレ集団に戻るが、伊集院によって捕獲され、最後は伊集院と流川によってアレンジした野兎攻めを受け死亡した。なお、このエピソードは伊集院のアシスタントとなった流川にとって初めての拷問である。
戸塚の父親
息子が支店長を務めるスーパーマーケットチェーンの社長。息子が殺人事件を起こした際に警察に圧力をかけ、捜査を行わせなかった張本人。
新村利光(しんむらとしみつ)
28歳。元会社員。女癖の悪さから会社の女性に対してセクハラを働いたことにより会社を解雇された男。事実を告発したその女性を逆恨みで殺害した後、教師などインテリ風の女性を見つけては性的暴行を繰り返し、合計5人もの女性を殺害している。
犯行後は父親の命令で別荘で謹慎していたが、そこを伊集院と流川に襲撃され捕獲される。その後、拷問椅子に座らせたまま火で炙られて死亡した。
新村利光の父親
警察官僚。息子が起こした事件によって自身の出世に影響すると危惧し、利光が映っていた防犯カメラの映像をこっそり加工し証拠を隠滅。その際、事件現場の近くを通りかかった佐竹に罪をなすりつけ、佐竹を誤認逮捕させる。
別荘で利光と喧嘩していたところを伊集院達に襲撃され、拷問室にて息子と同様の拷問を受け死亡した。なお、その後佐竹は釈放されている。
徳政(とくまさ)
天の川リゾートの社長。リゾート開発のため浜屋の店主に立ち退きを依頼するが失敗する。この失敗がよほど屈辱だったのか、報復として借金の帳消しを条件にある闇金負債者(放火犯)を雇って浜屋に放火させ、店主夫妻を含む多数の住人を焼死させてしまう。
その後は口封じのために放火犯を殺害しようとしたところを伊集院によって捕獲され、アレンジしたファラリスの雄牛で殺害された(なお、伊集院は放火犯の命は助けたものの「殺されたくなかったら今すぐ警察に自首しろ」と強烈な殺意を向けて命令している)。
音羽(おとわ)
実業家。商売敵だった旧華族の飛鳥井康成(あすかいやすなり)が事業で成功していたのを見て嫉妬し、飛鳥井の殺害をCODE-ELの山田康生に依頼。その後は飛鳥井の娘が伊集院に依頼したことにより伊集院のターゲットとなってしまう。
その後は天羽組の野田に捕獲された後、伊集院によって山田と共に石打ち、腹焼き、焙処刑を複合させた拷問で処刑された。

紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎(紅林シリーズ)

家族および紅林に関わる女性

紅林の祖母
幼い頃から並外れた力を持っていた紅林に「弱い者、虐げられる者を守ることが強く生まれた者の務め」と教え続けた張本人。現在は故人。
紅林孝太郎(くればやし こうたろう)
二郎の兄。
真面目で堅実な性格をした中小企業のサラリーマン。既婚者であり、妻・美幸の仲は良好。
一見すると二郎とは対照的だが、二郎との仲は至って良好で、孝太郎自身も「二郎に救われたことが多い」と語っているほど。
紅林美幸(くればやし みゆき)
孝太郎の妻で、二郎にとっては義姉。孝太郎との夫婦仲は良好。
良家の出で厳格な父を持ち、父親は孝太郎の事を娘を任せられると信頼している。本編より一年前、結婚3年目にして妊娠したが、重度の障害を患った末に死産。その際、医師が献体として提供しほしいと持ちかけ、死産のショックから立ち直りきれていない状態でのあまりの非常識な態度に激怒した二郎が医師を殴り倒してしまう。
子の遺骨は紅林家代々の墓に埋葬され、周囲の励ましの甲斐もあって立ち直り、翌年に念願の第一子を授かった。
紅林の姉
本名は不明。学生時代は二郎同様ヤンキーだった。
現在は結婚して息子・豊をもうけているが、今でもヤンキー時代の名残りを残している、いわゆるヤンママ。二郎を度々経済面で助けているため、二郎も頭が上がらない。
肝が据わっており、息子の豊が飲食店で虫を見かけて「虫!虫!」と言った時も、実態を見るまでは笑顔で「虫さんも美味しいもの食べたいのかもね」と言ってのけた(しかし、ゴキブリの群れという実態を知った時は、流石に恐れ慄き逃げ惑っていた)。その後も、夫の代わりに二郎を誘ってバスツアーに行ったりもしている(二郎がいたためにバスジャックされるという災難に見舞われてしまうが)。
豊(ゆたか)
姉の息子で6歳。二郎の甥。
叔父である二郎にとても懐いており、二郎も彼を溺愛している。ただし、この動画では二郎の顔を怖がってる描写があった。
虫が大好きで、2021年11月23日の動画で、ショッピングモールに虫をぶちまけられ、周りがパニックになってる中で、「ムシは無視!」と言い黙々と食事を続けていた。
両親
2021年12月15日の動画に登場。どちらも本名は不明。
成績優秀な孝太郎を常に褒めていたが、それが二郎にコンプレックスを抱く事となり二郎は一時期家出した事がある。もちろん両親も二郎を愛しており、二郎の気持ちに気付けなかった事に謝罪している。
上堂リサ(かみどう りさ)
アイドルグループに所属する現役アイドルの少女(フルネームが公開されたのは初デートの時)。紅林シリーズにおける(現状の)ヒロイン。
紅林が警備員のアルバイトで入ったライブ会場で、天羽組を追われた狂人・ノコギリの橘に襲われたところを重傷を負いながらも助けてくれた紅林に恋心を抱き、医師を介して連絡先を添えたお礼の手紙を渡した。その後、互いに連絡を取り合うようになり、初デートとして海へ行こうと持ち掛けるが、リサの父親の破滅を目論む者から依頼を受けた「デビル・ハンド」という誘拐ビジネス専門の半グレ集団に拉致されてしまう。二人で入れたスマホアプリが自身の現在位置を知らせていたことが功を奏し、伊集院のアシスタント・流川の援護を受けた紅林に救出され、それ以降は「二郎くん」と呼ぶようになる。
以後もクルーズ船での観光、黒焉街にあるレストランでの食事で紅林とデートを重ねるも、どれもトラブルに巻き込まれてしまっている。だが、紅林に対する想いは一途であるようで、彼から離れる様子はなく、クルーズ船観光でのトラブル(=二回目のデート)の時は、リサの父親が紅林に直接感謝している。
深道真津梨(ふかみち まつり)
兵庫県から上京してきた若い女性。活発な雰囲気と男まさりな行動力、決断力を持っており、バイタリティは紅林に勝るとも劣らない。
当初は上京した後花宝町のマンションを借りて暮らそうとしていたが、獅子王組の外道達の企てた詐欺まがいの手口によって数多の若い女性達共々ホームレスとなってしまう。更には不当な借金を課せられた上、風俗で働くことを強要されていた。しかし事態を知って動いた紅林に同行し、自らも自身を嵌めた張本人を制裁している(尚、元凶の外道達は、元締めであり同じ獅子王組構成員、来栖に黙ってシノギを改悪していたことが露見。直後に来栖の怒りを買ってその場で始末された)。
後に紅林のアパートに隣人として入居する。


愛天雄

正義の殴り屋」を自称する小規模な喧嘩チーム。読み方は「メテオ」。街を荒らす半グレ達に対抗するため、地元の腕自慢達が集まった自警団に近い集団。極道の様なシノギや、半グレさながらの阿漕な金儲けは決して行わない(代わりに、用心棒代という体で運営資金を少しばかり稼いでいる)。

羽柴和成(はしば かずなり)
愛天雄をまとめ上げるトップの1人。赤茶色の長髪を纏めた体格の良い男で、紅林に匹敵するパワーの持ち主。
フランクなチャラ男だが義侠心、向上心が強く、かつて伊集院や瓜生と対峙した際も勝てないことを確信していながらも「腕試し」と称して挑んでいった事すらある。また紅林とは、とある悪党の粛清の際に共闘しており、この時に相方の如月と2人で紅林をチームに勧誘した。加入後はより親密になっている模様で、飲みに誘ったり更なる共闘をしたりと、如月と同様に友好な間柄にある。
探偵事務所の所長をしている姉がいるが、彼女や事務所の女性職員には頭が上がらない様子。
なお、本人曰く「正義感が強いのは羽柴家のDNAによるもの」とのこと。
伊集院シリーズには如月と共に2度登場しており、初登場回ではある女詐欺師の護衛をしていた。その際伊集院と戦うが完敗し、「次刃向かってきたら命の保証は無い」と言われため撤退した(その後、その女詐欺師は伊集院によって捕獲され殺害された)。2回目に登場した際には知り合いのキャバクラで問題を起こした愚連隊を襲撃しようとした際に偶然ターゲットが被ってしまった伊集院と鉢合わせし「消えろ」という強烈な圧を喰らうが、「どうしても行きたい」と言ったため伊集院に同伴を許してもらう。その後は如月が愚連隊の連中を素早く倒し、愚連隊のボスは伊集院に連行された後処刑された。
如月(きさらぎ)
羽柴と共に愛天雄のトップを務める青年。
銀髪にアイメイクが特徴の痩身の男で、羽柴と同様にフランクなチャラ男。同時に義侠心、向上心も羽柴に勝るとも劣らない。
足技を主としたアクロバティックな戦法を好み、また相手の力量を把握できるほどの観察眼も持ち合わせている。蹴り技の際は、爪先に鉄を仕込んだ靴で威力を上乗せしている。
紅林との関係は、羽柴と同じくチーム加入以降はより親密になっている。


その他

呉兄弟
中国人の双子の殺し屋兄弟で、名前は兄が呉英浩(ゴ・インハオ)、弟が呉英宇(ゴ・インウー)。
紅林シリーズにて初登場し、当時紅林を雇っていた会社の社長を暗殺しようとしたため、紅林と戦闘になった。この社長を狙っていた理由はある依頼人から「あの会社が上海で経営している商業施設が他の店から客足を奪い、多くの店を倒産させ失業者を出したから、あの社長を暗殺してほしい」という依頼を受けたため。紅林はこれについて「気持ちは分かるがあの社長は真っ当なやり方で商業施設を開いているし、それは偏った正義だ」と一蹴している。なお勝負は最終的に引き分けとなっている。
伊集院シリーズにも再登場し、この回ではある外道(中国人の強盗殺人犯)を(その外道が名家の出身であり、その名家から「一族の恥晒しを始末せよ」という依頼を受けたため)狙っていた。その際、伊集院を外道の仲間だと勘違いしたため一時戦闘になったが、後に誤解は解け、外道の捕獲を呉兄弟が、外道の殺害を伊集院が担当することとなった。なお、伊集院からは「裏社会の人間ではあるが義を重んじる人物」と評されている。


天羽組の武闘派 小峠華太(小峠シリーズ)

天羽組

コロシの天羽組」の異名を取る武闘派組織。
組長を筆頭に仁義を重んじ、文字通り一騎当千の実力を持つ「狂人兄貴」たちが多く在籍する。
伊集院と粛清対象が被ってしまうことが多い関係で対立することもままあるが、その分、他の組織と比べても彼との関わりは多く、特に工藤と野田は伊集院と友好的な関係にある。
過去のことではあるが、喜多川と南田が存命の時期は「喜多川と南田を会わせてはならない」というルールもあった。

存命の組員

天羽桂司(あもう けいじ)
天羽組の組長。仁義を重んじる人物。
立場上戦闘を行うことはほとんど無いが交渉能力に優れ、実業界や芸能界にも広い人脈を持つ。
極道にしては比較的温和な人物であり、有事の際にも組員に的確な指示を与えるなど冷静さも持つ。しかし組を舐めた者や(未遂であっても)妻に危害を加えた者に対しては一切容赦が無く、組員が犯人を組の事務所に連行した後、天羽が自らで犯人の肉を削り殺害することも。伊集院のことはさん付けで呼びつつ彼と揉めないよう腐心しており、和中と伊集院が戦闘になったことを小峠から聞くと即座に村田の身柄を渡すよう指示を飛ばしている。
動物が好きで、愛犬のラッキーを溺愛するという意外な一面もある。また、小峠の舎弟が故意にラッキーを傷付けた際には激怒して(監督不行届として)小峠に対して木刀による制裁を加えた他、舎弟の殺害を命じるなど冷徹な一面を見せた。
若い頃は徳島組という極道組織にいた。しかしその徳島組が崩壊したため田頭組に移籍。田頭組長が暗殺された後は跡目を継いで天羽組を立ち上げた。
天羽京子(あもう きょうこ)
天羽の妻であり元・公認会計士のエリート(しかし天羽組の規模は中小企業に相当するため日商簿記2級程度の知識でも経理は務まるとされる)。ホステスだった時期もあり、桂司とはホステス時代に結婚した。
戦闘能力こそ持たないが、会計士の資格を活かしながら財政面で組を支える縁の下の力持ちで、食材の買い出しも一手に行っている。
組員をとても大切にしており、ミスをして謝罪に来た小峠に対して労いの言葉をかけたことも。また、組員達も京子のことを大切に思っており、古株の野田ですら頭が上がらないほど。特に永瀬は養子ということもあり、組員の中で最も尊敬している。
阿久津敏朗(あくつ としろう)
天羽組若頭。組長と同様に冷静沈着な男で、主に組の経営に携わっている。現場で戦うことは稀だが、若い頃は工藤や野田、須永などと共に武闘派の構成員であった。舎弟に対してパワハラを行うことはきわめて稀で、小峠からは「優しい」と評されている。
ホームレスに非道を働いた半グレ集団をたった一人で、かつ5分で殲滅したホームレス時代の小林に可能性を見出し、「焼肉をたらふく食えるぞ」と勧誘して天羽組に引き入れた。
また、飯豊が暴走族の頭として暴れていた際は『中々元気がいいじゃねえか』とスカウトしている。
若い頃は小峠のような「根性はあるが喧嘩はあまり強くない」タイプの人間だったらしく、そのことに悩んでいた時期もあった。しかし他人を見る力はその頃からあったらしく、当時尊敬していた先輩の東倉(ひがしくら)の兄貴(現在は故人)から「お前は縁の下の力持ちを目指せ」と言われたのをきっかけに、裏方として活躍することを決意した。
野田一(のだ はじめ)
狂人兄貴。通称「アイスピック野田」。身長179cm。2月4日生まれ。
現在存命の狂人兄貴の中では序列は最上位にあたる(工藤が存命だった頃は工藤の下だった)。
モヒカンのような特徴的な頭とアイスピックがトレードマークであり、敵対者は容赦なく滅多刺しにする。「〜な野田」や英語混じりの口調で話す。
見た目や言動からは予想がつかないほど管理能力に優れ、教育方針は「ミス即ち死」というほどのスパルタ式。しかし、香月の才能を見出した張本人でもあり、人を見る目は確か。
意外にも舎弟に対する面倒見は良く、自分が関わった作戦の失敗を舎弟に押し付けないなど責任感が強い一面もある。また、小峠のことを「華太ちゃん」または「華太くん」と呼ぶことも。しかし組が甚大な被害を受けるような失態を犯した舎弟に対しては容赦なく制裁を働くことも(例えば組長の妻である京子が小峠のミスにより重傷を負った際には、小峠の顔面が腫れ上がるほどの制裁を加えている)。ただし指詰め(エンコを飛ばす)などの実生活に悪影響が及ぶようなものはほとんど行わない(小峠の顔面を踏みまくった際にもアイスピックを使わず事前に眼鏡を外させるなど野田なりの配慮がみられる)。
戦闘ではアイスピックを使用するが、様々な改造が施されており、卑怯な手で右に出るものはいない。また、一種の収集癖があるのかテーザーガンなども取り寄せ、戦闘に応用している。
工藤の死後に判明するが、工藤の最初の舎弟であり、互いに背中を預けるほどに信頼し合っていた。また、伊集院からは工藤と同様にさん付けで呼ばれ、互いに敬語交じりで会話し合い、伊集院の立場を優先する行動を提案するなど、関係はかなり友好的(ただ伊集院のナレーションでは呼び捨てにしていたことから、工藤ほどの敬意は抱かれていない模様。なお野田自身は伊集院を「旦那」もしくは「伊集院の旦那」と呼んでいる)。しかも、彼からの狂気と殺気を平然と受け止めており、その豪胆さは京極組の一条に匹敵する。
若い頃は天才であるがゆえに他人に興味を持てず、下に付いた者に何一つ教えずに仕事を押し付けていた。ミスをしたなら容赦なく切り捨てるなど舎弟に対する面倒見も非常に悪く、舎弟たちから「若衆潰し」の異名で呼ばれ、舎弟たちからは下に付くことを嫌がられていた時期もあった。それを見かねた工藤から「厳しくても良いから舎弟にちゃんと教えてやれ」「お前が俺から教わってきた事を今度は弟分に返してやれ」など厳しい説教を受けていた。工藤の葬儀後に和中と飯豊を連れて居酒屋で飲んだ際、二人にその話をした後、「工藤の兄貴…早すぎますよ。もう一遍、あの話してくださいよぉ…」と号泣していた。
羽王戦争開幕の原因にもなった野田単体への襲撃による負傷の復活後は真っ先に天王寺組によって依頼され自身を襲撃した関西系の殺し屋ダンとジョンを持ち前の卑怯な戦略で殺害した。
小林幸真(こばやし ゆきさだ)
狂人兄貴。通称「アーミーナイフの小林」。身長186cm。6月25日生まれ。組内での序列は和中の下、香月の上にあたる。
紫の髪が特徴の大男で、敵対者はアーミーナイフ(コンバットナイフ)で刺した後にグリンと回すなど組内でも屈指の狂人。子供のような言動とは裏腹に舎弟たちからは最も恐れられている。小峠からは恐れられてはいるものの基本的には仲が良く、最初から「カブト」と呼んでいた人物である(これは他にも南雲が該当する)。
戦闘ではナイフを使用するほか、伝説のヤクザ・人喰い伊能から譲り受けたドス「龍王刀 紫蘭」も使用する。早撃ちの技術に優れるなど拳銃の扱いも上手い。
幼い頃に両親が蒸発し児童養護施設に引き取られたがそこの職員から虐待を受けていたため一人で施設から脱走。ホームレスとして生きている中で当時CODE-ELの教官だった毛利に拾われ殺しの教育を受ける。その後は中東の傭兵として5年間活躍し、隠密作戦もこなすなど当時から屈指の実力者であった。ただ、「飽きた」との理由で傭兵部隊とCODE-ELを同時かつ勝手に抜けて日本に帰ったため、CODE-ELからは秘かに狙われている。帰国後は職にありつけずホームレスとして暮らしていたが、そこを統括していた半グレ集団をわずか5分で壊滅させたところをたまたまやってきた阿久津にスカウトされ、天羽組に入った経緯を持つ。
幼少期の辛い過去からか子供に対しては優しく、逆に子供や弱者を食い物にする外道に対しては一切容赦しない。
若手だった頃は分別の無い人物だったらしく、自分の気に入らない相手は(善悪の区別なく)容赦なく殺害していた。しかし工藤に「暴力をふるっても良いのは仁義外れの者に対してだけだ」と厳しく注意され、それ以降はある程度分別のつく人物になった。
かつて所属していたCODE-ELでは「UMA」のコードネームを持ち、また、とあるオンラインゲームでは「コバ」というハンドルネームを名乗っており、佐竹(ハンドルネームは「ヒロ」)とは友達である[30]
和中蒼一郎(わなか そういちろう)
狂人兄貴。通称「日本刀の和中」。身長181cm。10月4日生まれ。組内での序列は須永より下、小林より上にあたる。
掻き上げた金髪と赤い服が特徴で、敵対者をイカ飯シュラスコといった料理に例えて輪切りにする。剣術の腕は免許皆伝で、実戦で人を斬れるという理由で極道となったらしい。天羽組に入る前に何処かの流派で剣術を学んだらしいが、和中が自ら流派を名乗ったことは無いため謎に包まれている。名家の出身らしく、諺や四字熟語、外国語に優れるなど教養も高い。厳格な性格に反し、子供には笑みを見せるなど優しい一面もある。
戦闘では免許皆伝の剣術を専ら用いており、銃火器などは使用しない。そのスピードは「閃光」と称され、どんな傷を負っても決して弱音を吐かない不屈の精神の持ち主。小林と並ぶ天羽組最強クラスの実力者でもある。
伊集院とは村田聡一の一件で壮絶な剣戟を繰り広げたことがある。この時は天羽組長の伝言を携えた小峠の割り込みで引き分けに終わり、村田の身柄を譲ったが、伊集院の計らいで拷問の締めくくりとして拷問室に招聘され、村田の粛清を終えた。このこともあって、伊集院の拷問室に(彼の関係者以外で)入った現状唯一の人物である。
自身の出自が影響しているのか、自分より目上の者(野田など)に対してタメ口で話すこともしばしばある。また、新人の頃は(組に入った頃から既に圧倒的な強さを誇っていたことから)今よりもっと傲慢な性格であり、先輩のことを「自分より弱いから」という理由で見下していたが、ある日工藤と木刀で勝負した際、「優劣で人を見下すんじゃねえ!」「その強い力を弱き者のために使え」と言われ、腐った根性を叩き直されている。
狂人兄貴の中では比較的穏健であるとされるがプライドは高く、伊集院との戦闘後に「あのまま続けていたら勝てましたか?」と聞いてきた小峠に対して激怒したこともある。
須永陽咲也(すなが ひさや)
狂人兄貴。通称「バイティング須永」。身長183cm。10月20日生まれ。組内での序列としては野田の下、和中の上にあたる。
緑の長髪と紫の服装が特徴。口にはチタン製の歯を埋めており、敵対者の頸動脈を容赦なく噛みちぎる(これがバイディングの由来)。星占いを嗜んでおり、その結果は戦闘にも作用するが、順位が何故か23位まで存在するなどその基準は独特。伊集院のことを非常に恐れているが、何故か高頻度で遭遇してしまう。ちなみに小峠や野田と同様、「旦那」もしくは「伊集院の旦那」と呼ぶ。
戦闘では噛みつきのほか、ノールックで相手を正確に撃ち抜けるなど拳銃の扱いも優れている。また、致命傷を避ける野性の勘が極限まで高く、どんなに深傷を負っても短期間で回復する。また、その野生の勘は危険を察知する力としても活かされる。
羽王戦争ではその野生の勘で浅倉と対峙して絶体絶命となった香月の元に駆けつけ、脱出を援護して救出し、工藤の死後、彼の仇討ちに燃える主要な組員や狂人兄貴たちが出払っていた天羽組本部に単身で乗り込んできた城戸を迎え撃っているが、城戸との戦いでは一歩及ばず重傷を負った上に脚を撃たれ、本部への侵入を許してしまった。城戸の死後、執念で這って天羽組本部に入ったところを南雲が発見し、病院に搬送されて長期の戦線離脱となる(入院中、香月の見舞いを受けている)。
かつては愚連隊として、ただ衝動に身を任せた喧嘩三昧の日常を繰り返していた。しかし、自分を諌め、打ちのめした工藤清志との出会いを経て、「そのあり余ったエネルギーを使うなら任侠のために使え。拒否権なんてねえ」と天羽組に連行され、強引に門を叩かされて極道となる(実際、組長への挨拶の際に「須永です。どこかに拒否権落ちてませんか?」と言い、「何言ってんだコイツは」と天羽を呆れさせている)。工藤から礼儀や常識など様々なことを教わっているが、狂人兄貴たちの中では一番工藤に怒られたという。ただ、自分の人生を変えてくれた工藤に対する感謝と恩義は、野田を遥かに上回る。
初期では女性を含む堅気に対して平気で危害を加えることも多く伊集院から「外道」呼ばわりされていた他、舎弟の小峠からも存在を疑問視されていた。しかしシリーズが進むにつれてこういった性格は軟化しており、自分に殴りかかった堅気の紅林に対して危害を加えることなく見逃したり、HIVに感染しても必死に生きようとする風俗嬢に対して敬意を払うなど任侠を重んじる性格へと変化していった。
香月紫苑(かづき しおん)
狂人兄貴。通称「女装ヒットマン香月」。身長は速水曰く「いい女って感じの身長」。9月30日生まれ。狂人兄貴の中では最も年齢が小峠に近いとされる。
小峠曰く「神のいたずら」と称されるほどの美貌の持ち主で、女装すれば本物の女性以上の姿になる。駆け出し時代にホステスたちに揶揄われて女装させられているところを野田に見つかり、そのまま女装ヒットマンとしての腕前を叩き込まれたことで今に至る。なお、本人は生まれた瞬間から女性にモテ続けたため、女嫌いになってしまった模様(しかし拒絶反応を示す程ではなく、京子など恩義のある女性に対しては普通に接する)。
戦闘では女装によるハニートラップで対象の懐へ入り、油断させて暗殺する戦法を得意とする。そのため、ナイフや拳銃など小型の武器の扱いに優れ、演技力も高いが、目的に没頭するあまり周りが見えなくなってしまう面もある。
また、自身は優秀なヒットマンではあるが、それ故に組内では役割が限定される傾向がある。このため、自由奔放な須永(香月とは逆のオールラウンダーでもある)に密かに憧れているところもある。
羽王戦争では、天王寺組の拠点を探るべく連日女装して行方を探っていたが、恩人である野田を傷付けられた怒りから半ば視野狭窄気味に陥ってしまっており、組への連絡もおざなりに調査を続けていた。そんな中、漸く潜入した拠点で城戸派のNo.2である浅倉を発見。路地裏に連れ出すが、直後に自分を敵と看破した浅倉に蹂躙されてしまう。だが、危険を察知して救援に駆けつけた須永の援護で窮地を脱した。城戸派壊滅後、城戸との死闘で重傷を負って入院・戦線離脱となった須永を見舞っている(調査に赴く途上だったため女装していたが)。
永瀬光一(ながせ こういち)
狂人兄貴。通称「ガスバーナーの永瀬」。狂人兄貴の中における序列は現時点では不明。
パーマがかった髪型が特徴の男。敵対者の眼球を「目玉焼き」と称してガスバーナーで炙る狂人で、ミスをした舎弟に容赦ない振る舞いをするため、小林の次に恐れられている人物。
両親は永瀬が物心つく前に離婚。実父はそのまま行方不明、実母も永瀬がわずか4歳の時に生活苦から男を作って失踪という憂き目に遭い、天涯孤独となる。そのまま児童養護施設に入れられて以来、喧嘩に明け暮れる日々を送っていたが、14歳の時、道端でタバコを吸っていたところを若き日の姐さんこと天羽京子と出会い、彼女からの提案を受けて養子となる。その際の深い愛情を受けたことから姐さんに心酔しており、彼女に危害を加える者には特に容赦しない。なお、普段は姐さんの護衛を務めている。
戦闘ではガスバーナーや拳銃を用いており、貫手など体術にも優れる描写がある。
工藤の死後、浅倉の仇討ちと野望の実現に向けて本格的に動き出した城戸丈一郎と死闘を繰り広げるも圧倒されてしまう。飯豊の機転で九死に一生を得て闇医者に運ばれたが、瀕死の重傷を負っていたこともあって、小峠に次いで長期の戦線離脱を余儀なくされた。
天羽桂司は育ての父のような存在であり、他の組員(小峠華太を含む)のことを苗字で呼ぶ桂司が唯一、下の名前で呼ぶ人物でもある。(なお工藤も永瀬のことを「光一」と呼んでいる)
南雲梗平(なぐも きょうへい)
狂人兄貴。通称「山鎌の南雲」。狂人兄貴の中における序列は現時点では不明(しかし和中のことは兄貴と呼んでいるが小林のことは呼び捨てしているため、小林と同格かそれ以上の可能性が高い)。
色黒の容姿端麗な男で、敵対者の脚を容赦なく山鎌で刈り取る。自称「奇跡の独身」であり、暇さえあれば女性に声をかけている。当初は逮捕されていたが、出所後に組へ復帰した。フランクかつ飄々とした性格の持ち主であるが、アイドルの追っかけに熱中するなど女性が絡むとだらしがない一面を持つ反面、女性に(ことに性犯罪で再起不能となる)危害が加わると、加害者である外道に一切容赦しない。
小峠との関係は初登場時から良好であり、最初から下の名前「カブト」と呼んでいた。
戦闘では山鎌を使用するほか、常に周りを見渡せる冷静さを活かし、どんなものでも武器にしてしまうほど頭の回転が速い。また、若手時代に南田から火炎瓶の扱いを超が付くほどのスパルタで仕込まれており、キレると敵をアジトごと焼き払いにかかってしまう。
伊集院のことは知っていても実際に初めて会ったのは最近で、行きつけの美容室で担当してくれていた美容師の女性を美容室オーナーである水前寺に殺されたことに対する報復でワニ園にやって来たところで出会った。外道たちがけしかけたクロコダイル2匹を火炎瓶と拳銃で仕留め、さらには水前寺に渾身のアッパーカットを浴びせた後、「俺が殺るよりアンタに預けた方がえげつない死に方するだろうから」と伊集院に引き渡した。直後に殺された美容師の女性の名を呼びながら泣いたため、伊集院は少々呆れつつも「奇妙な男だが、わかっているじゃないか」と好感は持ったようだ。ちなみに伊集院のことはさん付け(または「アンタ」)で呼び、拷問ソムリエではなく拷問士とも呼んでいる。伊集院に対しては殆ど敬語を使わないが、南雲なりに敬意を払っているようだ。
飯豊朔太郎(いいとよ さくたろう)
小峠の舎弟。
元々は暴走族の総長で負け知らずであったが、それ故に傲慢な面があった。しかし、初めての鉄火場で萎縮してしまい、さらには小林によって完膚なきまでに叩き潰されてしまったことで性根を入れ替えた。
天京戦争では冨樫を倒した相良を執念で報復して以降一皮剥け、彼は武闘派へと進化した。
羽王戦争では小峠と共に静岡に赴き、真正面から陽動作戦を敢行してこの時最も強力だった護衛の一人である戸狩派の幹部・室屋をおびき出すことに成功し、小峠の高見沢暗殺も成功させるが二人揃って重傷を負い、一時は闇医者に運ばれて療養していた。
小峠の長期戦線離脱中、ナレーターの代役を担当していた。
速水泰輝(はやみ たいき)
小峠の舎弟。身長169cm。
天然気味で(並の半グレにも勝てないほど)喧嘩も弱いが、それでも根を上げない根性の持ち主。初期は毎回喧嘩に負けては兄貴達に泣きつくというギャグキャラのポジションだったが、助けてもらった兄貴達への感謝や自身の失敗の反省がほとんど無かったため、とうとう堪忍袋の緒が切れた小林に「お前、今日で天羽組を辞めろ」「お前みたいなのがいるから組が舐められる」と凄絶なヤキを入れられてしまう。さらに比較的優しかった小峠からも組を辞めることを進言される羽目に。しかし、それ以降は自らの甘さを反省し逞しくなり、彼らから認められるようになった。
小峠と浅倉の戦闘中、工藤と共に助けに入り、工藤が時間稼ぎをしている間、重傷の小峠を闇医者まで運んだ。また、城戸が天羽組事務所に侵入する前に(城戸と須永が戦っている間に)和中と小林に電話し彼らを村雨町から事務所に戻すなど、(上記の通り戦闘能力は低いが)サポート役としてはまあまあ有能である。
宇佐美(うさみ)
天羽組の年若い舎弟の1人。
若輩ながらも胆力が強く、南雲からも若い頃の小峠を見てる様だと評されている。
羽王戦争では天王寺組武闘派、韮沢に狙われて窮地に陥る小峠を、負傷の身でありながらも加勢に駆けつけたり、また自分達に怪我を負わせた半グレの粛清に自ら名乗りを挙げるなど精神力は兄貴達に勝るとも劣らない。
速水のことを「速水の兄貴」と呼ぶ数少ない人物でもある。


死亡した組員
尾崎隆雄(おざき たかお)
狂人兄貴。通称「マシンガン尾崎
敵対者をマシンガンでミンチの如く蜂の巣にするほか、日本刀による袈裟斬りも行う。
組の立ち上げメンバーの一人であったが、勘違いから身内である祖父江に手をかけてしまい、(本来ならば粛清対象になっていてもおかしくないレベルの失態だったのだが、組長の温情で)絶縁処分となる。
その後、天羽組へ不義理を働いたため小峠に粛清された。
坂元(さかもと)の兄貴
狂人兄貴。通称「鎌の坂元」。
冷酷非情な性格で、通称のとおり鎌を得物にする。『いっぽんでもにんじん』を歌った後、「ドラ◯もんにな〜れ」と言いながら自身の女性に手を出した舎弟の指を全て斬り落とし、その上で港からかなり離れた海に投げ捨てて溺死させるという残酷な粛清を終えて戻ったのを待ち構えていた河内組との小競り合いで死亡した(この時、小峠が同行させられていたが、後にその小峠から「この人は死んで当然だった」と言われている)。
南雲とは「鎌兄弟」と呼ばれていたが、実際は南雲と非常に仲が悪かった(ただ坂元が死亡したことを知った南雲は寂しそうな感じも見せた)。
米倉敏文(よねくら としふみ)
狂人兄貴。通称「ドリル米倉」。
ダジャレを連発しながら、敵対者を容赦なくドリルで抉る狂人。
名門K大学建築学科卒業の経歴を持つが、堅気から詐欺で金を騙し取るシノギを率先して行うほど悪知恵に長けており、限りなく外道に近い本性を持った男。
小峠にシノギのいろはを叩き込み、自身の詐欺がバレて逮捕された際は後を託すが、弁護人に変装して裁判所に入り込んだ敵対組織のヒットマンに殺害されてしまった。
喜多川(きたがわ)の兄貴
狂人兄貴。通称「ツルハシの喜多川」。
先代の本部長が亡くなってからは人望の厚さから天羽に本部長を任命される。しかし、それによって、同期にして親友だった南田の嫉妬と怒りが爆発し、遂には宴席で互いを殺そうとするまでに関係は崩壊(この時は小峠が必死で止めた)。それ以来、視界に入った途端に互いに殺し合おうとするため、「喜多川と南田を会わせてはならない」というルールが作られてしまった。
その後、裏切った南田と一騎討ちになり、彼の特性火炎瓶を浴びながらツルハシでとどめを刺すも、そのまま焼死した。
南田(みなみだ)の兄貴
狂人兄貴。通称「火炎瓶の南田」。
喜多川とはかつての同期で親友だったが、喜多川が本部長に任命されてからは彼を激しく恨んだ上に妬むほどの怨恨関係となる(小峠曰く「空前絶後の犬猿の仲」)。その本性は陰湿かつ暴力的で、ガソリンにバターや砂糖などを独自に配合して火を消せないようにした特製の火炎瓶にその本性が凝縮されており、南田自身もその特製火炎瓶で相手をじっくり焼き殺すことを何よりも好んでいる。
喜多川が本部長になってからは、同行することの多い北岡を憂さ晴らしの的として木刀で頻繁に打ち据えるようになった挙句、とある宴席で酔った勢いで火炎瓶を取り出して焼き殺そうとした。遂には組を裏切って半グレと組むようになるが、喜多川を卑劣な手で火炎瓶を浴びせるも、一騎討ちにより死亡した。
南雲に特製火炎瓶の作り方と使い方を、超が付くレベルのスパルタ方式で教えており、その理由は南雲曰く「同じ「南」がついている名前だったから」とのこと。
橘(たちばな)
ノコギリの橘」の異名を持つ元・天羽組の狂人。
紅林が学生だった時から有名だが、実はかなりのアイドルオタク。しかし、組の金に手を付けたために絶縁されて追われる身となったため、逃げる前にアイドルをノコギリで切り裂いて殺そうと企み、紅林が警備員として入った、上堂リサが属するアイドルグループのライブ会場にガソリンを入れたペットボトルを持ち込み、ライブ中にガソリンを撒いて放火。その混乱に乗じて、逃げ遅れたリサを火をまとわせたノコギリで殺そうとしたところで紅林に気づかれ、戦闘に入る(この時、紅林はリサを庇って背中を斬られ、深手を負った)。紅林の大振りな攻撃の隙を突いて、予備で忍ばせていた小型のノコギリで右脇腹を斬りつけるも、怒りで痛覚を失くしていた紅林の怒りをますます増幅させるだけになってしまい、「1000回分死んどけぇええ!」の怒号とともに渾身の一撃を受け、顔面が陥没して倒される。その後、追っ手であった野田一にアイスピックの滅多刺しで止めを刺された。紅林と野田はこれが初の邂逅で、野田は橘の顔の陥没具合に驚いていた。
八隅(やすみ)の兄貴
兄貴。通称「早撃ちの八隅」。
ベテランであり、天才的な早撃ちが得意。工藤とともに後進へ戦闘の基礎を叩き込んでいたが、韓国人マフィアと交渉中に揉めた末、卑怯な手を使われて殺害されてしまった。
北岡隆太(きたおか りゅうた)
小峠の舎弟。通称「串の北岡」。
竹串を相手の手の爪にじわじわ刺して苦しめる拷問を好む狂人ぶりから、組内でも若手の有望株として活躍していた。そのため舎弟の狂人枠とも言われており、上司にあたる小峠も戦慄していたほど。ただ、南田が存命していた頃は彼と同行させられることが多く、喜多川との諍いが始まると鬱憤晴らしの的として木刀で頻繁に打ち据えられるという理不尽な目に遭わされていた。
また、天羽組の新たなシノギとして、「アリバイ会社」の設立を進言したのも彼である。
しかし手違いで京極組のシマである「黒焉街」に海外マフィアを手引きしてしまい、何も知らないまま、そして誤解を晴らせぬまま京極組の一条によって殺害されてしまったことにより、「天京戦争」の引き金を引く。
冨樫宗司(とがし そうじ)
狂人兄貴。通称「ハンマー(の)冨樫」。身長184cm。存命時点での序列は須永の下、和中より上だった。
野田の舎弟にあたる筋骨隆々な男であり、敵対者を餅の如く巨大ハンマーで叩き潰す。
狂人だが舎弟の面倒見は良く、ご飯を奢ったり殴り合いのイロハを教授するなどしていたため人望に優れていたが、「天京戦争」にて相良と鷹橋の奇襲に遭い、命を落としてしまう。
工藤清志(くどう きよし)
狂人兄貴。通称「ドスの工藤」。身長175cm。存命時点での序列は組長、京子、阿久津の3名を除けば(つまり狂人兄貴の中で)最上位だった。
厳しい顔つきと胸の刺青が特徴で、敵対者の腹を容赦なく掻っ捌く。兄貴たちの中では最年長であり、一際仁義を重んじる男。組内の若手に戦闘の基礎を叩き込む役割を担っているなど、後進の育成にも力を注いでいる。極道になる前はプロボクサーであり、東洋太平洋チャンピオンにまで上り詰めたほど。
戦闘ではボクシングで培ったフットワークを活かして相手の懐へ入り込み、そのままドスで突き上げるほか、ドスを投げて蹴りで押し込む技も得意とする。
天王寺組城戸派の浅倉潤との死闘をどうにか制するも、トップである城戸丈一郎に捕まり、速水と瀕死の小峠を逃がすために満身創痍の状態で戦い、最後は立ったまま死亡する。その死にざまに城戸も「伝説の名にまったく恥じひん男やった」と追撃を止め、「工藤さん」と呼んで敬意を表した。
狂人兄貴の中では常識人とされており、天羽組と敵対することの多い伊集院とは互いにさん付けで呼び合い、敬意も持ち合う関係(しかも伊集院のナレーションでも「工藤氏」と呼ばれていた)[31]。普段はとても冷静で舎弟達からの質問や相談にもしっかり答える面倒見の良い男だが、(たとえ冗談であっても)組に損害を与えるような提案をした舎弟に対しては鉄拳制裁も辞さない。また仁義外れの者に対して一切容赦ないのは他の狂人兄貴と同じ。
天羽組の最古参でもあり、組長や阿久津と共に天羽組を支えてきた。一番最初の舎弟となった野田を始め、傲慢を極めていた和中、残忍な獣そのものだった小林、自分自身を持て余していた須永にも仁義や任侠を粘り強く教え続けてきたため、天羽組の狂人兄貴たちの中で敬わない者はいないほど。


天王寺組

関西最大規模の極道組織。関東進出を悲願としており、「羽王戦争」にて天羽組と激突する。
実は天王寺組は現組長から四代前、関東極道による侵攻に遭った歴史がある。どうにか撃退したものの当時の組長を含む100名もの犠牲を出してしまったことから、関東極道に対するトラウマと遺恨を現在まで語り継いでおり、特に大嶽は先代組長から直接聞かされているため、それが関東侵攻を主導する起因の一つとなっている。

存命の組員

大嶽徳史(おおたけ のりふみ)
天王寺組の若頭を務める初老の男。見るからに悪役じみた顔つきに、全身や首筋から口元に纏ったムカデの刺青が特徴の不気味な人物で、組が推し進める関東侵攻を主導する元凶的存在。
現在の天王寺組で最も勢いのある人物と言われているが、下の組員を消耗品程度にしか思っていないため、組員に対する情は皆無に等しく、自軍に被害が出ても悲しむどころか平気で士気昂揚に利用出来てしまう冷徹な男。しかし、完全に情を捨てきったわけではなく、天王寺組が代々継承してきた関東侵攻および制覇を成し遂げるため、自らの身と心を鬼にしている(戸狩との酒の席で「本物の鬼にならなやってられんやろ」とこぼしている)。それゆえ自ら組に入れ、活躍までしていた城戸に対する特別な思いを胸にしまい込み、余計な情を出さずに厳しくしていた。
数十年前に天王寺組が関東系武闘派極道によって理不尽に襲撃され、甚大な被害を負わされたことに対する先代の怨念を継承しており、天王寺組が関東を制圧することによって戦争の発生を防ぐといった理念も関東侵攻の起因の一つとなっている。
戸狩玄弥(とがり げんや)
通称「鋼鉄の殺戮者」もしくは「鋼鉄の戸狩」。天王寺組において武闘派筆頭・戸狩派のリーダー(フルネームは2023年1月30日配信の動画で判明)。
幼少期から殺しの英才教育を受けてきたと言われる危険人物。西日本の裏社会でその名を知らない者はいないとまで言われるほどの超絶的な戦闘力の持ち主で、関西最強の呼び声もあるほど。
組に入門して2年目で大嶽を守る際に8発の銃弾を背中に受け、その5年後に組長が襲撃された時には12発の銃弾を被弾しながらも、それぞれ襲撃犯全員を皆殺しにし、更には何事もなかったかのように復帰している。
城戸のことはライバル関係にあるため、友好関係ではないが互いに実力は認め合っており、城戸の葬儀の際も労いの言葉をかけていた。
城戸の葬儀後、大嶽の命を受け、関東侵攻作戦の第二陣として本格的に動き出す。
渋谷(しぶや)
戸狩派のNo.2と言われる武闘派構成員。
紅林シリーズで初登場。ヤクザらしい髪型やサングラスといった、いかにも関西の極道を彷彿とさせるような風貌をしており、戦闘能力はバイトのために大阪へ来ていた紅林を遥かに凌ぐほど。但し、攻撃前に技名を豪語したり自分の挙動にツッコミを入れてしまうなど些か天然な傾向がある。
紅林との戦闘のきっかけは村西という舎弟が殴り倒されたことに対する落とし前だが、「たこ焼きを昼飯にする」と言ったことに「理解できねえな」と紅林に返されたことに怒ったのが戦闘開始の合図であった。
室屋(むろや)
戸狩派のNo.3と言われる武闘派構成員。フランケンシュタインの怪物を彷彿とさせる継ぎ接ぎだらけの顔をしている。
武闘派集団の実力者ゆえに銃、ナイフの扱いに長けており、対峙した小峠、飯豊に少なくないダメージを与えていた。
羽王戦争時、生瀬組との同盟締結のために静岡に向かう高見沢の護衛として同行したが、会談の席を襲撃した小峠らの陽動作戦に引っかかり、救援が間に合わず、高見沢を暗殺されてしまう。同時に自身も飯豊の銃弾で片耳を喪失する重傷を負い、小峠達を取り逃してしまう。後に大阪に帰還した際、高見沢を守れなかった落とし前として残った左耳も戸狩に落とされた。


死亡した組員
高見沢斗真(たかみさわ とうま)
大嶽の側近を務める構成員。頭の切れる頭脳派であり、大嶽の参謀として数多の作戦を成功させてきた傑物。
生瀬組との同盟(実際は関東侵攻のための足掛かりにするための捨て駒確保)を結ぶ目的で静岡に来ていたところを、その情報を得て待ち伏せていた小峠らに襲撃され、護衛として来ていた戸狩派室屋の救援も虚しく射殺される(生瀬組組長もその前に射殺されている)。
この高見沢の死で、「羽王戦争」が遂に本格化することとなる(ちなみに天王寺組の組長は大嶽に呆れていた)。
城戸丈一郎(きど じょういちろう)
天王寺組の若手武闘派にして、最強戦力の1人である青年。
戸狩派と双璧を成す戦闘集団の一つ、城戸派のNo.1。
単身でも小規模な組織を壊滅させられる凄まじさと、常に笑顔でいられるフランクさを持ち合わせていて、組織内では若輩ながら一目おかれている。
全ての敵に対して恨みなどは一切無く、戦闘時を除けば誰に対しても友好的に接している。
幼少期は極道の準構成員である父と2人暮らしをしており、極貧かつ周囲から後ろ指を指され続けながらも精一杯に父から愛されていた(実母は城戸が物心つく前に蒸発)。しかし父は組織の鉄砲玉にされて死んでしまい、以後は喧嘩に明け暮れる日常が続き、高校の後輩だった浅倉以外の理解者を得られずにいた。後に天王寺組の門を叩き、当時からの構成員だった大嶽から認められて組員となる。入った当時は、先輩格であった戸狩を始めとした者たちにひたすら顎でこき使われる日々を送るも、その裏で夜を徹しての自主訓練に励み、やがて暗殺任務を進んで請け負うほどの実力を身に付けていく。戸狩はそんな城戸をライバルとしながらも実力を認めており、同時に信頼もしていた。それゆえに葬儀では、「誰にも負けへん努力の人やったな」と労った。
本編の5年前にも関東侵攻の先兵としてやってきたが、京極組の一条と死闘を繰り広げ、互いに半死半生となって引き分けた過去を持つ。この時は浅倉に救出されて一命を取り留め、同時に関東侵攻計画は白紙にされている。ところがその数ヶ月後、情報屋に捜索を依頼して一条の電話番号に掛け、謝罪の意も含めた面会をしたいと申し出てプライベートで東京を来訪。居酒屋で一条と境遇やトップに立った後の夢などを語り合い、打ち解けた二人はその後も年に一度会って飯を食うという個人的な交流をしていた。
羽王戦争では村雨町に拠点を構え、地元の半グレや荒くれ者を配下にしながら天羽組との抗争を展開していたが、唯一の理解者である浅倉が工藤との闘いで死亡した直後に襲来。傷を負った小峠、速水は取り逃がしたが、工藤を死に追いやっている。
その後自身が村雨町へ外出すると情報を流したことにより武闘派による守りが手薄になった天羽組事務所を単身で襲撃し、死者・重傷者を多数出し天羽を追い詰めるにまで至るが、襲撃を予見していた須永との死闘による傷と、速水による急襲の連絡を受けて駆けつけた和中と小林の攻撃で遂に力尽きた。
浅倉潤(あさくら じゅん)
天王寺組の若手武闘派にして、最強戦力の1人である青年。
組内における戦闘集団の一つ、城戸派のNo.2であり、学生時代からの城戸の相棒。
フランクな性格の城戸と対照的に、常に冷静沈黙で感情の起伏が少ない。しかし研ぎ澄まされた身体能力、危機察知の勘を持ち、実力者である天羽組の戦闘者に引けを取らない危険人物である。
もとは名家の次男として生まれたが、その家族から一方的に疎まれていたために中学の頃から非行少年として生きる道を歩むしかなく、中学卒業と同時に高校の入学費用を手切れ金として出され、勘当される。高校に入った時、自分を負かした先輩の城戸丈一郎と出会った事で、彼に心酔する様になる(一方の城戸も浅倉を弟のように気にかけており、彼の高校卒業までの学費を自ら負担した)。高校卒業後は城戸の後を追いかける形で天王寺組の門を叩く。事前に聞いていた城戸に迎え入れられ、相棒として数々の戦果を挙げてきた。
羽王戦争では天羽組長の会合への移動中に襲撃し、護衛の小峠と戦闘する。圧倒的な戦闘力で小峠を追い詰めたが、連絡により会合先で見張っていた工藤が助けに入る。ここでも持ち前のスピードと技術で追い詰めるものの、工藤の十八番であるボクシングのコンビネーションに虚をつかれ、形勢逆転される。最期はドスで腹を裂かれ、工藤の執念に負けて仰向けに倒れる。その直後、最期の力を振り絞って小峠を速水ごと銃で撃ち抜くと、「城戸の兄貴が組長になるのを、見てます」と言い遺して死亡した。
韮澤伸次郎 (にらさわ しんじろう)
城戸派の武闘派、九重組の粛清のため先兵として送り込まれた。
シノギを終えた小峠を不意打ちで奇襲し圧倒するも、宇佐美がカムフラージュするために運転していたタクシーに撥ねられ痙攣したところを小峠が銃撃、とどめを刺された。
苅込一輝(かりごめ いっき)
城戸派の武闘派、韮沢と共に九重組を粛清し、関東侵攻の先兵として潜伏していた。
元宮組の美濃部の心を揺さぶった結果、同士討ちの結果に終わったことを村雨町付近で報告を受けていた矢先に和中により襲撃、得物の柳葉刀で応戦するも凌駕され、両腕を切断される形で死亡した。


京極組の武闘派 久我虎徹(久我シリーズ)

京極組

天羽組に匹敵する武闘派組織。
元々は仁義を重んじる組織だったが、五代目組長・日下の代では外道に堕ちてしまう。
しかし、天羽組との「天京戦争」終結後に若頭の五十嵐が六代目組長に就任し、かつての仁義を取り戻している。
余談だが、作中で伊集院と直接会っているのは久我、一条、黒羽根、佐古、守若、天京戦争で死亡した白武の6名(間接的なものを含めるなら、高砂を入れて7名)。さらには久我がよく話していたこともあって、一条を始めとして紅林を知る者が多く、日下が組長だった頃はむしろ敵対関係にもなったほど。

五十嵐幸光(いがらし ゆきみつ)
五代目京極組若頭→六代目組長。久我を京極組に導いた張本人。身長174cm。7月22日生まれ。
若頭の時代から京極組における実務全般を取り仕切っており、久我、一条をはじめとした良識派の組員達からは強く慕われている。若い頃は六車と共に戦う武闘派で、河内組との抗争では龍本と互角に戦い合える実力を持っていた。
日下の理不尽なやり方には反発していたが、若頭という立場上、組長である日下の命令に逆らうことができなかった。天京戦争にて、日下の死を知って天羽組との決戦を決意するが、互いに潰し合うだけの不毛な争いに一番辟易しており、北岡の死と天京戦争勃発の真相を知るや天羽組の本部に単身訪れ、両手の小指を落とした上での土下座をし、割腹自殺を計るも小峠に止められ、天羽組長からも「その覚悟と我欲なき行動に免じて手打ちの条件を出す」として提示された三億もの詫び料を始めとした数々の不平等条約の全てを一言の不満も言わずに飲んだことで「ケジメは確かに受け取った」との言葉をもらい、天京戦争を終結させ、京極組六代目組長を襲名した。
組長襲名後には、日下の時代に黙認されていた仁義外れなシノギは一切御法度と定めている。
後に判明するが、実は既婚者で、梢(こずえ)という歳の差結婚をした美人妻がいる(もちろん、梢の方が年下)。
大園銀次(おおぞの ぎんじ)
京極組最古参の1人。五十嵐の六代目組長襲名に伴い、六代目京極組の若頭を襲名。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
若手を育成する役目を買って出るほどに組織への愛が強く、下の構成員(特に久我)から「ゾノさん」の愛称で呼ばれている。
若い頃は「カチコミのゾノ」と呼ばれて恐れられたほどの武闘派で、日本刀を得物にする。作中では一度だけ現場復帰して、久我と一緒に粛清に赴いている(敵の攻撃で腹部を刺されて致命傷かと思われたが、固く巻いていたさらしが防刃の役目を果たし、軽傷で済んでいる)。
一条康明 (いちじょう こうめい)
京極組に属する狂人兄貴の1人。通称「俳句の一条」。身長181cm。2月14日生まれ。
組内における最強戦力の1人であり、組織に仇なす者や内外問わず仁義に反した者に対して決して容赦しない殺戮者でもある。戦闘の際、謎めいた俳句を読むことがあるが、それを聞いた敵対者は大抵、殺害されている。京極組の中では伊集院茂夫と邂逅した数少ない1人で、「伊集院の旦那」と呼んでいる。また、彼が放った本気の殺気に全く怯まない胆力も持ち合わせる(作中で「お久しぶりです」と言っているやり取りから、幾度か会っている模様)。
狂人極道ではあるが、堅気の人間や善人には比較的寛容で、それ故に組の内外からの人望は厚い(紅林や伊集院、佐竹も彼のことを評価しており、天羽桂司さえも「一条を殺せば十年は抗争が続く」と遠回しに彼の人となりを認めている)。また、紅林に秘められた更なる力と可能性を見抜くなど、洞察力にも優れる。
天王寺組の城戸丈一郎と死闘を繰り広げた過去があり、この時は互いに半死半生となって引き分けている。その後の城戸からの電話と謝罪に怒りと呆れが襲うも、一度会いたいとの願いを受け、会ったその日に互いの夢を語り合い、打ち解ける。以来、年に一度は会って飯を食う関係になる。その城戸の死は一条の心に暗い影を落とすが、すぐに久我を酒の席に誘っている。
近藤新平太(こんどう しんぺいた)
狂人兄貴。通称「メリケンサックの近藤」。身長181cm。1月1日生まれ。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
その通称のとおり、メリケンサックを得物にする。普段はまともな人物であるが、狂人化すると英語交じりの単語で攻撃する。
毒蛇が好きで、自身も蛇の毒に対して幾らか耐性があるらしい(流石にラッセルクサリヘビに噛まれた時は入院させられていたが)。
作中で一度だけ、紅林と即席タッグを組んでいる。
六車謙信 (むぐるま けんしん)
狂人兄貴。通称「阿修羅の六車」または「二刀流の六車」。身長177cm。12月18日生まれ。
現在35歳。作中における10年前、当時の敵対勢力で抗争中だった三島組を組長ごと壊滅したことがある最強戦力の剣豪。懐が広く、舎弟に様々な戦闘の基礎を教えている。
三島組壊滅の件で懲役刑になってすぐに家族から絶縁される。内縁の妻もいたが、出所後まもなく、六車への復讐に燃える元三島組組員・柴田に拉致されて拷問を受けたため縁を切られてしまう(復縁も考えていたが、この一件で「ヤクザの女になるとロクなことがない」と吐き捨てた)。
天京戦争では天羽組の剣士である和中と激突。互いにボロボロになるほどの熾烈な戦いの末、最終的に紙一重で和中を斃すことは叶わなかった。だが直後に和中、小峠の手で闇医者に担ぎ込まれて一命を取り止めている。
京羅戦争の頃には傷が癒えて復帰しており、鷹橋の死で悲嘆に暮れる久我を激励したり、野島に自身の経験を活かした戦い方を伝授するなど兄貴分に相応しい振る舞いを見せていた。だが、羅威刃の剣士、小湊圭一との戦いで重傷を負わされてしまう。
守若冬史郎 (もりわか とうしろう)
狂人兄貴。通称「刺身包丁の守若」。身長184cm。1月21日生まれ。
京極組トップクラスの狂人。中国拳法の一つである蟷螂拳の達人で、蟷螂のような異様な動きで敵対者に接近しては、得物である刺身包丁で魚の様にその肉体を捌く。
若手構成員である佐古大和に絡むことが多く、彼を『伝説の男、佐古』と呼んでは無茶振りを繰り返しており、佐古が不運であることの大半を担っている。
普段から半笑いで飄々とした言動を取るので「何を考えているかわからない」と言わしめているが、「感情がない」と言われることは禁句であるらしく、言われた途端に怒りが爆発し、相手を即座に殺してしまうほど。
京羅戦争において神原、高城との激闘を制しており、特に対高城戦では、本気を出して繰り出した攻防一体の蟷螂拳で圧倒した。
最近になって、極悪半グレ集団「白虎」のボス二人との一件で伊集院と接触(佐古も同行させられていた)。ボスの一人を殺そうとして伊集院に止められたため、狂気をむき出しにして頭突き勝負を挑むも完敗し、「もうちょっと頭柔らかくした方がいいよ」と言いながら標的の身柄を譲った。ちなみに伊集院のことは「拷問ソムリエ」と呼んでいる。
高砂明夫 (たかさご あきお)
狂人兄貴。身長184cm。10月22日生まれ。
筋骨隆々とした精悍な男だが、女性的な服装や立ち居振る舞いをしている、所謂オネエ
かつては日下に意見したことで彼に睨まれ、地方の漁師町に左遷されていた。天京戦争で日下死亡後に京極組に帰還し、組員に復帰している。
基本的に温厚で、下の者にも丁寧に接する人格者であるが、一度激怒すると顔が能面の様な無表情になる。また戦闘スタイルについては拳銃と特注のダガーナイフを扱うが、それ以上に人体を容赦なく破壊できる格闘能力を持っており、この状態の時は組員達からも畏怖されている。
自分の名である「明夫」と呼ばれることが嫌いで、周囲には「高砂」もしくは「サゴ」と呼ばせるように徹底するほど。一時は『裕次郎』の源氏名でドラァグクイーンをしていたらしく、黒焉街のオネエ達からは「裕ちゃん」の愛称で親しまれている。
伊集院のことは、黒焉街のゲイバーのママ(伊集院とは直接やり取りがある)による間接的なやり取りを通じて知っている。
獅子王組の内部抗争で黒澤派の鮎川からの襲撃を受け、一進一退の攻防を繰り返していくが、真の姿である鉈の二刀流の前に圧倒され、遂には腹を割かれ、髪も燃やされてしまう。最後の抵抗とばかりに彼の三半規管を指で貫いて潰す荒業で対抗するも昏倒。鮎川に殺されるところだったが、三半規管を潰したのが功を奏し、佐古から連絡を受けた犬飼が駆けつけて一命を取り留めるが、戦線離脱となる。その際、久我と犬飼に鮎川の本当の戦い方ともう一振りの鉈の情報を伝えた。
仙石薫 (せんごく かおる)
狂人兄貴。通称「メリケンナイフの仙石」。身長179cm。11月13日生まれ。
京極組随一の美顔を持つ男で、ナックル部分に4本の棘、両端に三日月型のブレードが付いた特注のメリケンサックを使って戦う(ただし、ナックルナイフというメリケンサックとナイフを合わせた武器は実在する)。義理人情に厚い人物であるが、上下関係に厳しい。
自分の美意識を強く意識しているナルシストであり、他人にセンスを求めることも少なくない(敵対者も舎弟も例外なく)
高砂と同じく日下に意見したことにより関連の組が仕切る繁華街に左遷されたが、五十嵐の新組長襲名から暫くして京極組に帰還し、組員に復帰している。
海瀬将悟 (うみせ しょうご)
狂人兄貴。通称「金砕棒(かなさいぼう)の海瀬」。身長180cm。8月3日生まれ。
組員の中でも随一のタフネスを誇る傑物で、本来なら致命傷になりかねないダメージを受けても何事も無かった様に復活する頑強さを幾度となく披露しており、その点は紅林をも凌駕する。
かつては日下の主導するあくどいシノギに加担していたが、内心ではそうした下劣なやり方に辟易していたらしく、久我と幾度かの邂逅の末に彼の仲間となった。また、あくどいシノギをしていた時期に紅林と戦った事もあり、この時は規格外のパンチに敗北。次に会った時は羅威刃に所属する二人組の悪党・鉄球ブラザーズを相手に、即席タッグを組んで共闘。戦闘後、紅林に再戦を告げて去っていった。
二階堂将平 (にかいどう しょうへい)
狂人兄貴。通称「アームナイフ(の)二階堂」。身長176cm。6月21日生まれ。フルネームは2023年1月31日配信の特別企画にて判明。
日下の指示であくどいシノギに加担したことにより、組内で居場所が無くなっていたが、慕っていた国生に相談して組内に戻った。
国生の訃報を聞いた時は人目も憚らず泣きじゃくっていたが、直後に五十嵐からの檄を受けて以降は任侠として復帰している。
かつてあくどいシノギをしていた時に紅林と戦っている。この時はアームナイフによる不意打ちで脇腹に深手を負わせるが、被害者の女性を斬り付けたことで紅林を大激怒させてリミッターを外させる結果となってしまい、渾身のフルスイングを顔面に叩き込まれて敗北している。
ルーク黒羽根 (くろばね)
狂人兄貴。通称「手甲鉤のルーク」。身長182cm。5月5日生まれ。
日下の指示でクレーンゲームのアームをわざと弱くするしょぼいシノギに加担したために組内で干されていたが反省し、京極組に復帰するべく独自に外道を粛清していた。戦闘する際は、白い仮面をつけ、手甲鉤で斬りつける。
京極組の中では伊集院と邂逅した数少ない人物で、護衛していたのが外道であったことを知るや即座に裏切り、粛清対象を「どうぞお持ち帰りください」と言いながら素直に引き渡したため、伊集院もそこそこに好感を持ったらしい。
その後、一条の何気ない一言がきっかけで企画された東北への温泉旅行を機に、正式に組員として復帰した。
犬飼鷹四郎 (いぬかい ようしろう)
久我の兄弟分。通称「スレッジハンマー(の)犬飼」。身長185cm。5月18日生まれ。
もとは半グレあがりだったが、久我の人柄に惚れ込んで自ら京極組の一員となっている。自身の筋骨隆々を生かしてスレッジハンマーを振り回す。
京極組に入ったのは久我より後だが、周囲からは久我と同期と認識されている。
野島翔 (のじま かける)
久我の舎弟で武闘派。通称「斧の野島」。身長177cm。5月19日生まれ。
久我シリーズの初回から登場しており、久我を常に慕い、彼のためならどこまでもついていく人物。
兄貴分の指示にはしっかり答える真面目さと、強い相手に遭遇しても決して退かない任侠らしさ、そして事あるごとに得物の斧を持ち出して相手を斬り倒そうとする狂気じみた危険さを持ち合わせている(些細な事で斧を出す事すらあり、その場合は久我に嗜められるのが定番となりつつある)。
口癖は「真っ二つ」。
京羅戦争では東雲との戦いで左足の膝から下を失ったが、義足をつけて再び戦闘能力を持つ人物となった。
佐古大和 (さこ やまと)
久我の舎弟。通称「伝説の男」(名付け親は守若)。身長173cm。4月1日生まれ。
非常にお調子者で喧嘩が弱い反面、情報通であるため諜報員として活動し、京羅戦争では城ヶ崎や設楽の情報を兄貴分の久我に伝えている。
久我の舎弟ではあるものの、何かにつけて守若に絡まれてしまうことが多く、その度にとんでもない無茶振りをされている。全シリーズを通しても(守若の無茶振りが原因で)不運な目に遭いやすく、その不運さは佐竹と双璧をなす。佐竹が絡んだ上に守若の無茶振りが原因で重傷を負ってしまい(守若がすぐに来いと命令したためにコインランドリーの洗濯機に洗濯物を過剰投入した結果、洗濯機が爆発して佐竹と一緒に吹き飛ばされ、そこへ守若が運転するベンツがやってきて二人して思いきり撥ねられた)、久我も「お前、なんでそんなついてないわけ?」とその不運を憐れんでしまうほど。
伊集院とは作中で2回会っており、彼のことは「伊集院さん」と呼ぶ。
浪岡常吉(なみおか つねきち)
久我の舎弟。通称「理論プリンス」。身長175cm。2月11日生まれ。
頭脳専門の組員で、戦闘ではなく主に相手の組織や人物の分析を行い、諜報で組に貢献する。
花沢伊織(はなざわ いおり)
久我の舎弟。身長175cm。8月2日生まれ。
花沢商事の御曹司。父が守り代を京極組に払っていたが、事業に失敗して会社も花沢家も没落してしまい、その担保として京極組に放り込まれた経緯を持つ。
とてつもなく軽い性格で佐古を「タコパイセン」「オクトパイセン」と見下すような呼び方をするなど、口の利き方がまるでなっていない。
恐怖のあまりによく失禁するため、「失禁の花沢」と呼ばれているらしい。


死亡した組員
日下孝次郎(くさか こうじろう)
五代目京極組組長。
京極組が腐敗する元凶となった人物で、組長らしい事を何一つしないばかりか公私混同で組員達を振り回していた(なお、実の息子の日下晋平も父親と同類で、組員ですらないにも拘らず父親の権威を振り翳してやりたい放題していた)。
天京戦争の元凶とも言える人物で、自身が狙われたと知ると即座に五十嵐に全てを丸投げして雲隠れするなど組織の長として非常に問題がある。しかし、荒稼ぎやシノギの開拓における手腕は天才的。
実は、五十嵐をはじめとした組員には内密に黒焉街に巨大麻薬組織『マッド・カルテル』を呼び込んでおり、天京戦争の発端も「北岡の存在を麻薬売買の不利益になると決めつけて抹殺命令を下した」というのが真相だった(但し北岡の方も、全ての発端となったブラジルマフィアとの武器調達交渉の際に『空龍街以外での麻薬売買』を無自覚に認めてしまったため、責任が全く無いとは言い難い)。伍代を通じてこの事実を知った小林に一か月半かけた執念の追跡をかけられた結果、竜桜町のタワーマンションに潜伏していることを嗅ぎつけられ、怒りに燃える小林の手で始末される最期を辿った。これによって天京戦争は泥沼化してしまうこととなる。
元々任侠を重んじる極道だったが、暴対法の資金難によって可愛がっていた構成員が組を抜けた直後に殺害されてしまい、これがきっかけで仁義を捨て闇に堕ちた哀しい人物。
菱山 (ひしやま)
兄貴。通称「泣きの菱山」。
先代組長の頃からの古参であり、かつては『涙を流して嗚咽しながら標的に接近して暗殺する』という独特な暗殺スタイルから京極組屈指のヒットマンとして畏怖されていた。しかし10年近く刑務所に服役していたため、時代の変化に戸惑ったり注意力散漫に陥るなどの様子が見られる。このため。初めて対面した久我は全く覇気や気迫を感じられなかった。
しかし組の金塊密輸ルートを狙った半グレ組織『亜濡琵栖』のリーダー、篠田を抹殺するよう日下に命じられ、菱山自身も死を覚悟してこれを快諾した(久我、一条は日下の決定に異を唱えたが、自ら一括して反対を突っ撥ねている)。最期は銃弾を浴びて致命傷を負いながらも、刺し違える形で篠田を粛清して死亡。頭を失った亜濡琵栖も京極組の手で壊滅させられた。
金子(かねこ)・成田(なりた)
通称「ガソリン兄弟」の外道コンビ。2人とも相手を焼き殺すのが趣味であり、金子が水鉄砲(最後のみ火炎放射器)を使って相手に燃料をかけるのを担当しており、成田が点火を担当している。
性格は2人とも極悪非道で、今までに何の落ち度も無い人を何人も殺してきた。かつては京極組の組員だったが、破門されている。
初登場時は女性を誘拐するためにある男に「女性に薬入りの酒を飲ませるように」と指示していたが、その後紅林と戦闘になる。紅林にも水鉄砲&点火攻撃を仕掛け大火傷を負わせたが、それでも突進をやめなかった紅林の強烈なパンチを喰らい顔面陥没させられた(ちなみに女性に酒を飲ませた男も「何があっても女性は最優先で守れ」として連帯責任で紅林にぶん殴られている)。
2回目は伊集院シリーズに登場。ホームレスを焼き殺したある外道(後に伊集院に殺害された)の護衛をしていたため伊集院と戦闘になる。いつものように水鉄砲を抜こうとしたが伊集院の方が先に水鉄砲を抜いており、2人ともガソリンを撒かれた上に流川に点火されて大火傷を負った。その後、(ターゲットでは無かったので)素早く消火され、逃げていった。
そして瓜生シリーズに3回目の登場を果たすが、紅林や伊集院から制裁を受けたことに全く反省しておらず、色々なところにガソリンを撒いて人を焼き殺すのを楽しんでいたため、最期は激怒した瓜生に火炎放射器を逆に奪われて2人とも焼死させられてしまうという自業自得の末路を辿った。
白武利光 (しらたけ としみつ)
狂人構成員。通称「ブラックジャックの白武」→「隻眼の白武」。
京極組の武闘派の1人であるが、日下と同様に仁義を忘れ、骨の髄まで外道に堕ちた悪人。砂鉄入りのブラックジャックで相手の骨や関節を壊してじわじわと苦しめることを好む狂人だが、過去に紅林、伊集院といった猛者達から痛い目に遭わされている。ボートで親子を轢き殺したある外道(後に伊集院に処刑された)の護衛をしていたため伊集院と戦闘になった際、伊集院が投げた手裏剣が右目に刺さって視力を失ってしまう。しかし、歪んだ本性が改善されることは最期までなかった。
天京戦争で天羽の妻・京子を狙っていたが、行動を起こす直前に彼女を護衛していた永瀬に見つかったばかりか、背後を取られる。反撃虚しく貫手で喉を破壊され、残った左目もガスバーナーで焼かれて両目ともに失明。その後、その場で始末された。
相良颯誠 (さがら そうせい)
狂人兄貴。通称「特殊警棒の相良」。
狡猾で残忍な性格であるが、組織のために悪魔になれる人物。かつては日下の主導するあくどいシノギに加担していたが、久我の活躍によって改心してあくどいシノギを辞めている。実はその前に逮捕歴があり、リフォーム詐欺で老人から金を巻き上げていた。それを就職してきた紅林に知られて戦闘となり、当初は特殊警棒で圧倒するが、本気の怒りを乗せた紅林のパンチの前に特殊警棒ごと打ちのめされている。
天京戦争では、冨樫を襲撃して倒すことに成功したが、敵討ちの為に向かった飯豊に殺害されている。
鷹橋修也 (たかはし しゅうや)
久我の舎弟で学生時代の後輩。
久我の学生時代の後輩で、若い頃は一緒に喧嘩した仲。卒業後、数年ぶりに再会した久我のスカウトを快諾して京極組の一員となった。
京羅戦争では羅威刃のヤサの調査の末に城ヶ崎が乗っている車を見つけてカメラを仕掛けるが、そのために多数のカメラを仕掛けていたことが仇となって城ヶ崎に見つかって目的も悟られてしまい、そのまま殺害されてしまった。
国生英明 (こくしょう ひであき)
兄貴。通称「マチェットナイフの国生」。
人情深い性格で、舎弟のために体を張ることも辞さない。天羽組の野田とは同期で組織の垣根を越えて互いに認め合っている人物。
京羅戦争で高城を殺害された怒りで自身のポテンシャルを爆発させた秋元に圧倒され、力及ばず死亡した。
西園寺健吾 (さいおんじ けんご)
兄貴。通称「パワーボムの西園寺」。
1人娘(西園寺由美子)を持つ家族思いな父親である。かつてはレスラーであったが、人気が落ち目だったために解雇され、先先代組長が彼を拾い京極組に入った。
久我とは父娘ともに親交があり、また成人式の衣装を自前で用意したりと色々目に掛けており、久我にとっては公私共に世話になった先達でもある。
京羅戦争では犬飼と共に第二事務所にいたところを城ヶ崎、設楽の率いる羅威刃に襲撃される。死闘の末に設楽の心臓をナイフで一突きされ、致命傷を負わされたが、駆けつけた六車に看取られて死亡。今際の際まで組と娘を案じていた。


羅威刃

関東最大の半グレ組織。読み方は「ライジン」。
京極組とは利権を奪い合う犬猿の仲であり、城ヶ崎賢志が組織を率いるようになったことで勢力を拡大し、「京羅戦争」で京極組と激突。紅林も城ヶ崎に襲撃された関係で巻き込まれ、久我と共闘する形で戦うこととなった。
最終的に一条が城ヶ崎を敗死させたことで壊滅するが、幹部の一人である小湊だけは伊集院によって始末されている(小湊の項を参照)。

存命の構成員

東雲竜政(しののめ りゅうせい)
羅威刃の三代目トップ。初登場時は幹部。通称「斧の東雲」。
刺青を施した筋骨隆々な大男で、斧を武器にして戦う。羅威刃内部の叩き上げかつ城ヶ崎直属の部下であったため、幹部の中では特段心酔しているが、内心では「闇社会のトップになる」という野望を抱いており、いつかは城ヶ崎を超えたいとも思っている。紅林を凌駕しかねない頑健さと破壊力を備えるが、わずかな侮辱や挑発でも激昂するほど短気で、それゆえに視野狭窄に陥りやすい欠点を持つ。
京羅戦争」では野島の脚を切断する重傷を負わせるなど活躍するが、仙石との戦いで重傷を負って戦線離脱する。そのため、幹部の中では秋元とともに生き残り、死亡した城ヶ崎に再起を誓う。
その後、紅林シリーズに登場し、城ヶ崎が死んだことにより羅威刃を裏切った半グレを粛清しているところを紅林に見つかり、そのまま戦闘に入る(東雲自身は紅林といずれ戦う気でいた)。紅林から「終わった組織」と言われたことで怒り狂い、そのまま倒そうとするも我妻に止められ、姿を消す。
伊集院シリーズにも登場し、こちらは羅威刃を抜けて外道を護衛していた半グレ集団の数名を「クソみたいな仕事を受けて羅威刃の名を汚した」との理由から、斧で惨殺していた(他の理由として「吐き気のするクソ外道を守っていた」とも言っており、東雲なりに信念はあるようだ)。伊集院が拷問ソムリエであることは知っており(東雲は「拷問士」と呼んだ)、伊集院が標的とする外道の隠れ家を知っていたため、情報料の代わりに喧嘩をしろと申し出るが、容易く挑発に乗ってしまう欠点を突かれ、圧倒されて昏倒。しかし、求められた情報は意識が戻ってからきちんと伝え、「俺は負けっぱなしで終わるほど安くねえぞ! 次は勝つ!」と闘志をみなぎらせていたため、武人肌の人間であると言えよう。
秋元詩郎(あきもと しろう)
羅威刃幹部の一人。
武闘派半グレ組織「破裂亜火(バーサーカ)」の副将。通称「真のモンスター」。
高城と同じく元は海外部隊に所属していた軍人。高城に恭順する姿勢を見せており、常に飄々としている。しかし、奥底に眠る素質は高城を上回り、高城や城ヶ崎からもその素質を認められている。
京羅戦争」では高城とともに五十嵐と海瀬を襲撃するが、自身の不在時に高城が守若に殺されてしまう。世話になった高城が殺されたことがきっかけで怒りが爆発、自身の実力が覚醒し、国生を圧倒して葬った。その後は久我と対決し、当初は圧倒的な実力差で追い詰めるも、突如覚醒した彼に戦況をひっくり返されて倒された。戦後は東雲によって闇医者に担ぎ込まれたことで一命を取り留め、羅威刃を再建するために再起を誓う。
後に獅子王組の黒澤航太郎のもとに現れ、京極組と協力関係になった眉済派を殲滅すべく結託する。


死亡・離反した構成員
城ヶ崎賢志(じょうがさき けんし)
羅威刃の二代目トップ。当初はNo.2だった。通称「悪魔王子」。
暗色を基調とした服装に眼鏡が特徴の優男だが、性格は冷酷非情かつ合理的で、失態を演じた者は例え部下でも容赦なく粛清する。稲村の死後、瞬く間に組織を過去最大勢力にまで成長させた経営センス、強力な幹部や闇の人脈に精通する。また、「死んだらそれまで」という独特の死生観を持っており、自身も狂人兄貴と同等以上の凄まじい戦闘力を誇る。
幼少期は父親から虐待を受けており、優しかった母からも捨てられたことにより「奪う側」になることを決意し、天才的な支配力と狂気を爆発させて羅威刃のトップにまで伸し上がった。しかし、現在でも人間らしい一面は僅かに残っており、部下と食事を楽しむ場面もあるほか、母との思い出は無意識に大切にしており、父親のDVを受ける家族を助けたことも。
京羅戦争」にて京極組を苦しめるが、その際に母との再会によって単独行動を取ってしまったことで一条と遭遇し、凄まじい死闘の末に倒される。その後、最期の力を振り絞って母に「自分は強く生きているから放っておいてくれ」と敢えて冷たく突き放し、近くの路地に入ったところで力尽きた。なお、遺体は東雲に回収された。
間宮恭平(まみや きょうへい)
羅威刃幹部の一人。通称「悪逆無道」。
幹部の中では最古参で城ヶ崎の護衛も務める。
元は海外部隊に所属していた軍人で、天才的な二丁拳銃の腕前を誇るが、天羽組の小林には数枚劣る。「京羅戦争」では手下を率いて高砂と対決するが、最期は腹を裂かれて死亡した。
小湊圭一(こみなと けいいち)
羅威刃幹部の一人。通称「隻腕の処刑人」。着流しを纏った隻腕の剣客風の快楽殺人鬼。常に貼り付けたような笑みを浮かべているが、不快なことを感じると無表情になる。隻腕というハンデを補うために相当な鍛錬を積んでおり、圧倒的な膂力と足捌き、剣技を誇る。また、表向きには隻腕として通っているが、実際は先天性の四肢異常で腕が短いだけであり、着流しには拳銃を隠し持っている。
幼少期は母とともに村八分同然の扱いを受けており、その末に母が死亡したことと母の言葉を履き違えたことにより、自身を虐めた人間や剣術の師匠を惨殺した過去がある。殺し屋のバースとも対決したことがあるが、一方的にやり込められた因縁がある。
京羅戦争」では六車を戦線離脱に追い込むが、快楽殺人を繰り返していたことで被害者から依頼を受けた伊集院と対決して完敗(無いはずの左手から謎の銃弾を撃つ、罠とは言え作中最強である伊集院に右のコメカミに傷を付けた。)、最期は母の言葉「あなたは強く生きなさい」の意味を履き違えていたことを指摘された(伊集院は「お前の母親のことは知らんが、それは「自分と同じように差別されている人間がいたらその人を守ってやれ」という意味だ」と言っていた)うえに凄惨な冷凍拷問を受けて死亡した(なお、伊集院に拷問されても命乞いをしなかった数少ない外道でもある)。その死は裏社会に大きな波紋を呼び、羅威刃の弱体化にもつながっていった。
設楽紀明(したら のりあき)
羅威刃幹部の一人。通称「戦場の天才
武闘派半グレ組織「比遊怒羅(ヒュドラ)」のトップ。
色黒の肌に銀髪の長髪が特徴。元は凄腕の傭兵で、拳銃とナイフという標準装備でありながら天才的な戦闘勘を誇る。幹部の中では比較的温厚であるが、それでも失態を犯した部下を躊躇なく殺害するほど。
京羅戦争」では犬飼と西園寺を襲撃し、西園寺を殺害。その前後に紅林とも対決している。その後、西園寺の仇討ちに燃える久我と対決する。当初は圧倒的な実力差で追い詰めるも、先に戦っていた紅林からの情報と今までに戦った強敵たちとの経験を思い出した久我の覚醒、加えて右手の親指以外の指を落とされても怯まない捨て身の戦法によって形勢を覆されていく。そして紅林の必殺のフルスイングパンチを真似た渾身の一撃を受けてダウンさせられ、その隙を突かれる形で西園寺と同じように刺殺された。ちなみに切り落とされた久我の指は佐古に回収され、闇医者に繋げてもらっている。
高城蓮太郎(たかじょう れんたろう)
羅威刃幹部の一人。通称「不沈艦」もしくは「戦闘狂」。武闘派半グレ組織「破裂亜火(バーサーカ)」のトップ。
元は海外部隊に所属していた軍人で、その強さは城ヶ崎が前々から目をつけていたほど。実際、城ヶ崎が敢えて殴り合いに応じたとは言え、あわや彼を気絶させかねない力の持ち主であり、強者との戦闘を楽しむ。一方で羅威刃には珍しく仲間思いで、特に秋元との絆は強い。
京羅戦争」では秋元とともに五十嵐と海瀬を襲撃して重傷を負わせるが、追いかけてきた守若と対決する。互いに狂気を爆発させた死闘を繰り広げるが、最期は本気を出した守若に圧倒され、彼と戦えたことに満足しながらビルの屋上から転落死した。
神原(かみはら)
羅威刃幹部の一人。通称「トリックスター」。
派手な見た目をした詐欺ホストクラブの用心棒。久我以上のスピードを誇り、特に回避能力と先読みの技術は天才の域に達する。実力自体も高く、紅林相手に本気を出さずとも正面から殴り合いを繰り広げ、翻弄するほど。また、暗器の達人でもあり、拳や肘、脚などに多数の武器を隠し持っている。
京羅戦争」では守若と対決し、暗器と持ち前のスピードを活かして善戦するも全て封じられ、奥の手である脚の爆弾を爆発させて一度は有利に立ったかに思えたが、それすらも防がれてしまい、最期は腹を裂かれて死亡した。
なお、城ヶ崎からはあまり期待されていなかったことが明らかになっている。
菊川(きくがわ)
羅威刃幹部の一人。
世界中を飛び回っている傭兵であり、紅林を警戒させるほどの戦闘力を誇るが、設楽や高城などと比べると実力は見劣りする。
戦争被害による募金詐欺をして金を巻き上げており、それに気づいた紅林と戦闘になるが、最後は金属バットのフルスイングによる渾身の一撃で戦闘不能となり、警察に逮捕された。
津田 (つだ)
羅威刃構成員の1人。
爆弾に長けた狂人で、京極組爆破事件の実行犯。もとは服役中だったが、城ヶ崎が大枚をはたいて召し抱えた。
天京戦争の最中、京極組事務所にトラックを突撃させ、更に中に仕込んだ爆弾で組に甚大な被害を与えた(これにより事務所は壊滅し、若手の構成員2名が死亡している)
しかし、重傷を負いながらも激昂する一条に反撃され、一撃で心臓を貫かれ死亡した。
稲村(いなむら)
羅威刃の初代トップ。通称「スコップの稲村」。
極道を化石呼ばわりして毛嫌いしており、「化石掘り」と称してスコップで腹を抉るのが趣味。城ヶ崎をスカウトする前から500人ほどの勢力を持っていたが、戦闘力自体は城ヶ崎などと比べると格段に見劣りし、その城ヶ崎からも目障りだと認識されていた。
京極組の元構成員・田代と手を組んでシマを荒らしていたが、久我と国生に乗り込まれ、久我にあっさりと粛清された。ちなみに田代は国生に粛清された(京極組から無傷で足を洗うために一番尽力したのが国生であり、その恩を仇で返されたことへの怒りがあったため)。


戒炎

東北最大の半グレ組織。読み方は「カイエン」。羅威刃とは互いに組織を傘下に入れようとするなど小競り合いを起こしていたが、城ヶ崎が殺害されたことにより関東侵攻を本格的に進め、羅威刃の東雲・秋元と手を組む。

我妻京也(あがつま きょうや)
声 - 大河望
「戒炎」のトップ。通称「愛す系男子」もしくは「愛の処刑人」。
羅威刃の城ヶ崎が一条に殺害されたことにより、かねてより計画していた関東侵攻を本格的に進めている。紅林のワンインチ・パンチを初見で避け、気配もなく急所を攻撃するなど非常に高い実力を持っている。
遊馬大介(ゆうま だいすけ)
戒炎幹部の1人。刀身が青藍色の長ドスを駆使する剣士で、冷静かつ戦闘に長けた怪人。
基本的には冷静かつ理知的だが、戦闘では身に秘めた狂気や闘争心を顕にしていく好戦的な一面も見せる。
上堂新一(かみどう しんいち)
戒炎幹部の1人。通称「笑う死神」。狂人で二丁拳銃に長けた実力者。
戦闘ではエキセントリックな奇声(「ヒャッハー!」とか「アッハー!」等等…)を上げながら容赦なく敵を射殺する男で、負傷しても笑い続けると言われている。
自分の配下や傘下の半グレ達に骨の髄まで恐怖を与えて従わせており、命令を実行出来ない者や従う意志を見せない者は情け容赦なく殺害する残忍な人物である。
榊原 (さかきばら)
幹部と思われる人物の一人。二振りのナイフを得物としている。


元殺し屋のメロンパン屋 瓜生龍臣(瓜生シリーズ)

うりゅうのメロンパン

瓜生が貴凛町を中心に商売している移動式メロンパン屋。売られているメロンパンは老若男女問わず人気があるため、かなり繁盛している模様。
もとは瓜生の師匠が「ふわふわメロンパン」の名で経営していたが、弟子となった瓜生がキッチンカーを引き継いだ際に現在の名前になった。
当初は瓜生が1人で切り盛りしていたが、途中から香鈴が加わってからは売り上げが更に向上している。また一時期は、毛利の娘である仁美も居候として預けられており、彼女も不慣れながら呼び込みをするなど店を手伝ってくれている。
現在は戦争中のため、長期休業に入っている設定。
香鈴(カリン)
声 - 猫島さゆり[32]
通称「投擲の香鈴」。へそが見えるほど丈が短いTシャツと猫耳パーカーを被っている。
瓜生と同じ組織に所属していた殺し屋。瓜生が組織を抜け、組織から瓜生を殺害するように命じられるが、返り討ちに遭ってしまい、その後は何故か「うりゅうのメロンパン」の看板娘として働くようになった。瓜生は煙たがっているが、その見め麗しいスタイルと見事なまでの猫かぶりを交えた接客技術で売り上げを大幅に向上させているため、切るに切れない存在になっている。瓜生ら他の暗殺者に比べると人間らしい感性や感情は大分残っており、組織を抜けた後は弱っている相手(特に女性や子供がいる家族)には親身に寄り添う姿勢を見せる事も珍しくなくなった。
戦闘では投げナイフの達人。視認しにくいクリスタルナイフ(表面に毒を塗っている)を駆使しており、またこれらを回避困難な程に配置して投げることも容易く行う。また、身体能力、潜入捜査と情報収集の技術が非常に高く、瓜生でさえも一目置くほどに尋問の技術に優れている。
経緯は不明だが、瓜生同様、紅林の事を知っている。
メロンパン屋の師匠
先代のメロンパン屋で、かつて冷酷な殺し屋だった瓜生を職人として鍛えた老女。
見た目は御伽話に出てくる様な、ふくよかで可愛らしい年配女性。彼女の作るメロンパンは、瓜生のそれと同じく他者の心に強く響く味わいを醸し出す様で、瓜生自身もこの味に強く心を打たれた末に組織を抜けて弟子となった。
見た目は温厚そうで、口調も優しいお婆さんの様であるが、その外見と雰囲気に反して非常に口が悪い(修行時代の瓜生を、穏やかな口調で容赦なく罵倒していた)
瓜生を弟子に取って免許皆伝した際にキッチンカーを託して引退。現在は唯一の身内である孫、百合香と2人暮らしをしている(バイクが趣味らしい)。
毛利仁美(もうり ひとみ)
瓜生のもとに預けられている小さな女の子。
瓜生達の師にあたる幹部、毛利の一人娘で、銀田をはじめとした現CODE-ELからとある重要人物(後に御前と呼ばれる人物と判明する)に関する情報が入っているマイクロチップを仕込んだペンダントを知らずに所持していたために狙われていた。子供ゆえか外に出たがるため、度重なる襲撃で周囲が手薄になったのをいいことに外に飛び出してしまい、遂には紅林を抗争に巻き込んでしまう。


旧毛利班

存命の仲間

毛利(もうり)
CODE-ELの毛利派トップであり、瓜生や香鈴、小林などに殺しの技術を叩き込んだ人物。かつては組織最強のアサシンと称されていて、自らが鍛えた弟子達を「家族」と見ている一面もある。
本来は、組織の「善人殺しはしない」という方針を遵守していたが、新たなリーダーになった銀田による方針転換に意を唱えた結果、粛清対象と断じられてその場で銃撃された。
しかし、その場に居合わせた幹部、東山の采配で密かに治療されており、後に瓜生達のアジトに身柄が移ってから意識を取り戻して復活。以降、銀田に対抗する瓜生達に自らも改めて加担している。
長年、裏社会に身を置いているため、裏の人脈にも精通している。
ジェイク
瓜生と同じ組織に所属していた殺し屋。浅黒い肌と白髪碧眼というスタイルの飄々とした青年で、幼少期から瓜生達と同じ釜の飯を食してきた同期の1人。
組織内でも飛び抜けた技量を持つ暗殺者の1人で、紅林や野田といった猛者をも苦戦させた過去を持つ傑物でもある。
銀田が毛利を弾いた時は、バース、芦澤、金鳳と共に組織に反抗。瓜生達と共に組織との戦いを決意している。
金鳳智(きんぽう さとる)
毛利派の1人で、瓜生のかつての同輩。通称「骨砕きの金鳳」。長い金髪に長身痩躯、切長の目をした人物。自身の並外れた握力、腕力で標的の骨や関節を破壊する殺害方法を好む。
当初は組織の命で瓜生を狙って現れ、彼の肩関節を外すまでのダメージを与えている。しかし直後に瓜生に右腕を斬り落とされ、切断された腕を持って退散した。
その後は右腕に包帯を巻いた姿でメロンパンを食べに現れている。
瓜生と翠蘭が対峙した時にはゴミ収集車を運転し加勢した。
バース
毛利派の1人で、瓜生の同僚、青髪の殺し屋。通称「日本刀のバース」。 CODE-ELの上位ランカーとされる腕利きの暗殺者で日本刀オンリーで戦う。
最強の名をとるために瓜生を襲撃する。日本刀で瓜生「右眼閉眼状態」を圧倒する。間合い把握能力が異常で瓜生の鉄パイプフルスイングを紙一重で躱す。カウンターで日本刀で瓜生を斬って怪我を負わす。だが、瓜生が右眼を開眼させ本気を出し、懐をとられ鉄パイプで太ももを貫通される。
新トップ銀田の方針によって毛利派と銀田派で対立するバースは毛利派で瓜生に銀田とやり合うのに手を貸すように言う、瓜生は、色々と考えバース、ジェイクなどの毛利派と同盟を結ぶ。
小森健二
組織一年目の新人であるが、毛利グループを好いており尚且つ銀田の方針を良く思っていないことから毛利派についた。通称コモケン
東山(ひがしやま)
元はCODE-ELの幹部にして銀田の側近。しかし毛利の銃撃事件に際して、内心で銀田に反抗。瀕死の毛利を秘密裏に自宅に運んで治療し、命を繋いだ。しかし瓜生達と合流したことで自身も追われる身となる。
生粋の戦闘員あがりではないが、瓜生も認める信念や意志の強さを持つ。


死亡した仲間
芦澤恒彦(あしざわ つねひこ)
毛利派の1人で、瓜生の後輩。通称「濃硫酸の芦澤」。左頬に傷のある、ノリの軽い金髪男。
戦闘では拳銃と水鉄砲(濃硫酸入り)を組み合わせた特殊銃、または酸を入れた水風船など、液体関連の得物を十八番とする。
当初は組織を抜けた瓜生を粛清するために送り込まれたが、力及ばず敗北。そのまま一旦は行方を眩ましたが、後日になって、今度はメロンパンを食べに来ており、その味に舌鼓を打っていた。しかしその後、組織の新たなリーダー、銀田の方針で毛利派の全員が粛清対象となった時、怪我で入院中だった芦澤を同組織の暗殺者、蜂塚に襲撃されたが瓜生に助けられた。
その後は瓜生らに協力していたが、アジトの移転中にピンクに襲撃され、同行していたカリンコモケンを逃がし、死闘の末自らが爆発させたことにより出来た濃硫酸の雨で死亡・消滅した。


CODE-EL

存命の構成員

銀田栄角(ぎんだ えいかく)
組織の急進的な改革を進める派閥のリーダーで、現在のトップ。
毛利と彼の一派を粛清対象にした張本人で、同時に組織を「金のためなら善人も堅気も容赦なく始末する」方針に強制的に転換させた。
名家にして組織と縁の深い銀田家の次男として生を受け、当初は長男で次期当主となる兄の補佐もしくはスペアとして生かされてきたが、鵺との関わりを通じて己が目指すものを見出し、銀田家とCODE-ELの繋がりを強固なものにするため、自らCODE-ELのアサシンになることを決意。地獄のような猛特訓の末、上位の暗殺者達にも引けを取らない腕前を持つアサシンへと急成長していった。
人の内面を垣間見過ぎたかのような言動が劇中で時折見られていたが、そのきっかけは標的として殺した南米マフィアのボスにある。標的は今際の際に「妻子を助けて欲しい」と懇願しながら息絶えるのだが、鋭角が投げかけた質問に150組もの妻子達が誰も答えられず、そればかりか南米が更なる悪政へ腐敗していく現実によって己の理想と現実の乖離に押し潰されてしまう。これが決定打となり、「片方から見れば悪でも、もう一方から見れば善である」「真の善人などこの世にいない」と口にするほど歪んでいった末、「金のためなら善人も堅気も容赦なく始末する」という答えに至った、怨念にも似た重い過去がある。
その後、マイクロチップのカードリーダーを瓜生らに奪還されたことに激怒し、鵺に瓜生達を繁華街で一般人を巻き添えにしながら襲撃するよう命じたことによって、最終的に鵺の離反を招いてしまう。
鶴城史之舞(つるぎ しのぶ)
CODE-ELの現トップランカーであり、最高傑作と言われている。
現在は鋭角の指令で単独行動をしており、毛利派の人間を元も現役も問わずに次々と狩り殺している。
ピンク
通称「ミスターパーフェクト」。高い動体視力と身体能力を誇る怪人にして、気配を遮断する能力にも長けた殺し屋。
組織の現トップである銀田の忠実な部下であるが、かつては毛利グループで育った過去があり、「正しく人を評価出来ない毛利などにつく理由がわからない」と毛利を裏切って銀田の配下になった。勝手に組織を抜けた天羽組の小林を急襲したりもしている。
重傷を負った東山と金鳳を運ぶ瓜生を逃がすために立ちはだかったジェイクを追い詰めて崖に落とすも、殺し損ねた上に彼が体に巻いていたダイナマイトが偽物(最初に投げた一本だけ本物)だったこと、しかもそのジェイクから散々に嘲笑されて激昂しており、CODE-ELの殺し屋の中においてもプライドは相当高い模様。
翠蘭 (すいらん)
裏中国拳法二大巨頭の一人。同じく二大巨頭の元雲嵐とは敵対関係にある。
薬師丸旭 (やくしまる あきら)
通称「鷹の爪」。合気道を得意としており、左手を義手刀にしている。


死亡・離反した構成員

鉢塚 (はちづか)
桑田 (くわた)
細山田 (ほそやまだ)
雲崎純一 (くもざき じゅんいち)
藤田(ふじた)
銀田が刺客として差し向けたアサシンの1人。
もとは柔道の一派、駒木流の柔道家だったが、武の真髄を見極めたいがために自分の師を殺害。そして20代後半にして組織の一員となった。
武器を持たない代わりに素手による破壊を得意とする。
フレイ
春駒(はるこま)
嫉子 (しっこ)
銀田が刺客として差し向けたアサシンの1人。
組織の中でも屈指の諜報員であり、敵対者を拷問にかけて情報を吐かせるのを十八番とするサディスト。拷問する相手の顔を舐める癖がある。
番場裕次郎 (ばんば ゆうじろう)
通称「謎の男」。銀田派の一員であるが、本部に潜入した元と会敵。応戦するも圧倒的な戦闘力の前には歯が立たず返り討ちにされた。
山田康生(やまだ やすお)
通称「隠し球の山田」。CODE-ELで開発された特殊弾を愛用し、更には手の中に納まり、かつ自分の肌の色に塗られた特注品の超小型拳銃で不意を突いて殺す手法を好む。
音羽(おとわ)の依頼で、彼の商売敵である飛鳥井康成(あすかい やすなり)を自殺に見せかけて殺した後、瓜生を抹殺すべく姿を見せるが、飛鳥井殺しの実行犯を追って同行していた伊集院と戦闘になる。当初は銃撃と跳弾を駆使して圧倒し、上述の超小型拳銃でとどめを刺そうとするもその意図を看破され、跳弾を脚甲で返されて怯んだ隙を突かれて捕縛される。天羽組の野田によって先んじて捕縛されていた音羽とともに石打ち、腹焼き、焙烙の三つを複合させた拷問を受け、「組織の事でも何でも喋る」と命乞いを試みるが「俺も合わせ技で殺すのが好きなんだよ。気持ちわかるだろ? 死んでくれ」と無情の宣告に「畜生…チク…ショウ」と恨み節を口にしながら、焼き殺される末路を辿った(首謀者の音羽も同じ末路)。
鵺(ぬえ)
通称「朧の鵺」。現代的にアレンジした忍者装束に猿の面を被った姿をした、銀田派の一人。
伊集院に匹敵するほど気配を消すことに長け、無音の状態で相手に近づいて得物である短刀で仕留める。
その正体は風魔一族から分家し、代々に渡って銀田家の危険を排除したり、暗殺を請け負ってきた暗殺者一族・「鵺一族」の一人。鵺の名自体、一族の者という意味であるらしく、一族の者全員、人前では猿の面を被って顔を隠す。
作中に登場する鵺は幼少の頃から鋭角に仕えている、一族で二番目の実力を持つ者。猿の面の下に怜悧な美顔を備えた美丈夫であり、紅林との戦闘で初めてその素顔を見せた(これは紅林の力と戦闘力に敬意を表すのと、顔を見せた以上は確実に殺すという二つの意味を込めていた)。彼の大振りながらも規格外の力と頑強さに「呆れた天性」と評するも、更なる覚醒を果たした紅林の力に戦慄。一進一退の攻防を繰り返すが、バースの介入によって撤退。
その後、毛利派の戦力増強を警戒した鋭角から毛利殺害を命じられ、天羽組の小林に接触すべく空龍街を歩いていた瓜生と毛利を襲撃して圧倒するも、瓜生の実力に逆転され深手を負ったことで死を覚悟するが、最初から決められた人生や罪なき人の殺戮を平然と命令するまでに豹変してしまった主(=鋭角)に仕えることに疲弊し、死を望んでいることを見抜かれる。これに抵抗するかのようにとどめを刺すよう促すが、毛利から提案された共存の道を逡巡の後に受け入れ、密かに毛利派によって保護される形で長年仕えてきた栄角の下から離反した。

獅子王組の内部戦争(阿蒜シリーズ)

獅子王組(河内組)

老舗の極道組織で、天羽組と京極組に並ぶ武闘派組織。現在は組長が重度のアルツハイマー型認知症に陥ってしまい、後継者だった若頭も殺害されてしまったため、力と権力が正義の黒澤派と任侠を重んじる眉済派で跡目争いが勃発している。
当初は河内組の名称であったが、ある時、組長がふらりと事務所に現れ、組名を現在の『獅子王組』に唐突に改名してしまった(この時に応対した組員は後目争いを終わらせようと組長の真意を伺おうとしたが、結局それに対する答えは得られなかった)。


眉済派 眉済率いる派閥。京極組との利権争い終了後、眉済は京極組に協力関係を申し込んだことにより、京極組とは協力関係にあたる。

眉済俊之(まゆずみ としゆき)
眉済派のトップ。穏健派で任侠を重んじる極道。力による殲滅よりも交渉で進める事を是としている。そのために黒澤とは非常に仲が悪い。
龍本(たつもと)
兄貴。
極道とは何かを常に舎弟に教えている人望の厚い人物。主に短刀と拳銃を使用するが、異様に練り上げられた筋骨隆々の体の持ち主で、紅林と互角に戦い合えた人物。
伊武隼人(いぶ はやと)
狂人兄貴。通称「鉄棒の伊武」。
阿蒜を組に導いた張本人。「羨ましくない即ち死」という特殊な人生観を持っているが、任侠を重んじる極道である。また、言い訳(する、される両方とも)が大嫌い。
鉄棒を使用して「アユの塩焼き」のように串刺しにすることができる指折りの狂人。その鉄棒はとてつもない重量であるため、伊武以外の者ではまともに持てず、二の腕も非常に鍛えられてるために太い。二の腕の太さとパワーは京極組の守若に匹敵し、彼から持ち掛けられた腕相撲勝負で30分以上も膠着状態になった末、眉済が獅子王組改名の連絡を受け、勝負を中断させられる形で引き分けている。
紅林シリーズにも登場し、紅林と因縁が深い半グレ組織「美火暗(作中ではヴィヴィアンと表記)」が花宝町を荒らしたことへの報復として、実行犯を追っている最中で紅林と戦闘になってしまうが、彼に同行していた羽柴の姉が間に入ったことで和解。即席タッグを組んで実行犯を締め上げ、二人でアジトに乗り込んで首謀者の紅華(べにか)を追い込むが、彼女があまりに見苦しい言い訳をしたために怒り、紅華の顔面に鉄棒を思い切り叩き込んだ。
柳楽和光(やぎら かずみつ)
狂人兄貴。通称「横一文字の柳楽」または「一文字斬りの柳楽」。
組内でも超が付くほど不愛想であるが、任侠を重んじる極道で黒澤派に対して怒りを見せている。敵対した者は全て横一文字で切り裂く剣豪。
井上月麦 (いのうえ つむぎ)
兄貴。通称「ファンタジスタ井上
若手ながら組織においても抜きん出た実力者であり、尚且つ組に対する情が深い。懇意にしている海外マフィアで起きた内部抗争の終結のために出向し、5か月ぶりに帰国・復帰した。
どういう訳か京極組の守若とは波長が合い、とある交渉の時に出会って以来の親友。
同期の二人が黒澤派に取り入らんがために自分を殺そうとしたことで止む無くその二人を殺し、黒澤派の実態を知ったことで「黒澤に任せては組が腐っていく」と確信。中立の立場を破って眉済派についた。
半田(はんだ)
狂人兄貴。通称「ケーキナイフの半田」。
中堅の武闘派で、家庭用のケーキナイフで人間をスポンジのように切り刻む指折りの狂人。
鮫洲(さめず)
狂人兄貴。通称「ダイスの鮫洲」。
6年目の構成員。サイコロで出た目に応じて舎弟に罰を与える変わった狂人。その一方で義理人情に厚く眉済派全員の誕生日を覚えていたり、女子力の高い弁当を自分で作る一面もある。
村井 (むらい)
眉済派の一員で、2年目になる構成員。
後輩である阿蒜にアドバイスを送ったり、牛丼を奢ろうとするなど面倒見の良い兄貴。


黒澤派 黒澤率いる派閥。京極組と協力関係にあたる眉済派とは異なり、力と金以外の全てを唾棄している。 徹底した成果主義を掲げ、堅気から金を一方的にむしり取ったり、敵対組織の幹部を殺せば昇進させたりなど横暴を極めている。

黒澤航太郎 (くろさわ こうたろう)
黒澤派のトップ。力が正義という考えの極道。極めて短気な性格をしており、一度でも敵対した者を関係者あるいは組織ごと、問答無用で皆殺しにする。自分より一つでも位が下ならば自分に従うべきと思っている一方で、自分より一つでも位が上ならば素直に従うため、実は亡き若頭が後継者に就くことには一切反対していなかった。
穏健な眉済だけでなく、京極組の五十嵐とも個人的にも信条的にも反りが合わず、非常に仲が悪い。綾波町の港の利権を京極組に持っていかれた過去から、京極組そのものにも深い遺恨を抱いており、眉済派ごと潰そうと目論んでいる。
京極組と遺恨のある羅威刃の秋元と協力関係を結び、あわよくば東雲も取り込もうと目論んでいる様子。さらには帰国してきた井上も取り込む計画だったが、こちらは自身の主義が思わぬところで災いし、眉済派に行かれてしまう。
鮎川鉄次 (あゆかわ てつじ)
通称「ナタの鮎川」。
最強戦力の一角に数えられる実力者である。伊武を昔から嫌っており、決着をつけることも兼ねて戦闘を仕掛けた。
獅子王組でもトップクラスの実力者で、"伊武隼人"と互角に渡り合えるほどの猛者である。 異名の通り、鉈を得物にしつつ東洋から西洋に至る棒術を取り入れた戦法を得意にしている。 重量のある鉈を羽のように操り、凄まじい動きやフェンシングのような鋭い連続突きを可能にする身体能力や技術も相当高い。 更には金属同士が弾き合えば激しい火花が出る、特殊な赤い鉈も使用しており、熱で相手の動きを鈍らせメインの鉈で深手を与えやすくしている。
犬亥 (いぬい)
通称「赤ドスの犬亥」。
『現代の人斬り以蔵』と、裏社会で畏怖される剣士。
柄と鞘を赤く塗った長ドスを使うことが通称の由来。かつては柳楽と互いに斬り合い、互いに顔に傷跡を残している。
眉済派に出向してきた久我と犬飼を襲撃し、あらかじめ刀身に筋弛緩剤を塗り込んだ愛用の長ドスで斬りつけて動きを鈍らせるだけでなく、蹴りや拳を織り交ぜるなど古武術にも精通した戦法を披露したが、犬飼の頑健な体に任せた強行突破に虚を突かれ、二人を取り逃がしてしまう。
来栖三成 (くるす みつなり)
通称「獅子王組のエース」。黒澤派に属する構成員。紅林シリーズで初登場。他の黒澤派構成員と異なり、堅気を踏み付けにするやり方を好ましく思っていない任侠的な側面を持つ。


死亡した組員
荻田陽二郎 (おぎた ようじろう)
通称「鉞の荻田」。
かつて龍本に世話になっていた舎弟だったが、黒澤派の刺客として龍本を襲撃。当初は圧倒的な力量を見せつけられていたが、功名心に目が眩んだ末に再度龍本を襲撃。しかしそれを読んでいた龍本に返り討ちにされる末路を辿った。
ニック山岡 (にっく やまおか)
黒澤派の若手構成員。
非常に短気かつ残虐な人物で、阿蒜と村井を拉致して眉済派の情報を探り出そうと画策した。しかし度重なる拷問にも屈するどころか、逆に啖呵を切った阿蒜に逆上した瞬間、事態を察して駆けつけた龍本と会敵する。
龍本に対しては舐めてかかっていたが、直後に圧倒的な戦力差の前に返り討ちにされた。


その他

布袋 (ほてい)
通称「二丁拳銃の布袋」。
河内組(現 獅子王組)の一支部をまとめあげる武闘派。性格無比な銃弾を無慈悲にぶっ放す狂人。野田一に殺害された。
桐野 (きりの)
通称「ナタの桐野
ガタイが良く身体に「随分と傷だが…相当な修羅場を潜ってそうだ」と瓜生に言われた。
妊婦を拉致し、その腹を割いて取り出した胎児を売るというとんでもないシノギをしている外道で、「胎児は高く売れるんだよ」と言い切ったため、激高した瓜生に殺される。

各シリーズ

佐竹博文の数奇な人生
主人公は、佐竹博文。佐竹は日常茶飯事レベルで病気や災難に見舞われて瀕死の状態に陥ることもあるが、そのたびに生還する。作中の解説地図上東に位置する「久遠町」(くおんちょう)
ドリームハンター・鬼頭丈二
主人公は、鬼頭丈二。世界を股にかける奇食ハンター・秘境ハンターの鬼頭が様々な秘境や奇食を紹介する。最近は前述した通り不幸で多発した病欠などで職を失った佐竹 博文とフリーターの紅林 二郎、大陸最強の殺し屋元 雲嵐とも行動する。
拷問ソムリエ 伊集院茂夫
主人公は、伊集院茂夫。被害者や被害者家族・遺族・関係者からの依頼により法の網から逃れた外道を様々な拷問で責め殺していく物語。
紅鬼伝説 元ヤン紅林二郎
主人公は、紅林二郎。舞台となるのは、地図上中央東に位置する「志正町」。元ヤンフリーターの紅林が様々な悪事を成敗する物語。初期は一般人が悪事を行った際に動くことが多かったが、他シリーズと連動するにつれ極道組織の人間や、半グレ、マフィア、殺し屋に遭遇することがあり、怪我の度合いが酷くなっている。反面警察のご厄介になる事は減少している。
天羽組の武闘派・小峠華太
主人公は、小峠華太。舞台となるのは地図上北に位置する「空龍街」。日本有数の繁華街であり、天羽組のシマである。作中進行で轟組をたたむ若頭から正式に「朱雀町」の利権も譲り受けている。天京戦争終結後、長年敵対している老舗の武闘派組織の「河内組」との戦争が始まろうとしていたが、天羽組の幹部である野田一が関東進出を目指していた関西の武闘派組織である「天王寺組」の関連組織に襲撃され意識不明の重体となってしまい、天羽組は天王寺組との戦争「羽王戦争」が始まる。
京極組武闘派・久我虎徹
主人公は、久我虎徹。舞台となるのは地図上南西に位置する「黒焉街」。空龍街に負けず劣らずの繁華街があり、京極組のシマである。また、老舗の武闘派である河内組との利権争いに勝利し、地図上南東に位置する「綾波町」の漁業組合の利権も持っている。天羽組との抗争前からシマを巡って城ヶ崎賢志率いる半グレ集団「羅威刃(らいじん)」と揉めていたが、天京戦争中の京極組事務所爆破事件から決定的に壊滅対象とする。
元裏社会の最強殺し屋 瓜生龍臣
主人公は、瓜生龍臣香鈴。舞台となるのは地図上中央西に位置する「貴凛町」。大きな公園があり、瓜生の移動式メロンパン屋はここで営んでいる。町に恩義を感じている瓜生は貴凛町の人々に仇をなすものは徹底的に粛清している。
獅子王組(元 河内組)舎弟・阿蒜寛太の地獄日記
主人公は、阿蒜寛太。舞台となるのは地図上東に位置する「花宝町」。物騒な町ではあるが、夜はキャバクラが賑わいを見せる獅子王組のシマ。天羽組とは長年朱雀町の利権をめぐり、敵対している。また、昔は京極組と、綾波町の港の利権を巡り敵対していたが、現在は京極組が港の利権を獲得している。獅子王組の物語のテーマは「内部抗争」。次期組長候補である眉済 俊之(まゆずみ としゆき)と黒澤 航太郎(くろさわ こうたろう)の2人が跡目争いで対立していたが、跡目争いが激化し眉済派と黒澤派が互いにヒットマンを送り合い、死者も出ている。また、獅子王組組長の認知症が進行しすぎた結果、組長の意向で組名が河内組から、獅子王組へと変更された。

関連書籍

  • 誰も教えてくれないダークな世界を覗く ヒューマンバグ大学 佐竹博文の壮絶な人生編(2020年9月26日発売、ヒューマンバグ大学著、株式会社KADOKAWA発行 ISBN 978-4-04-896847-8

テレビアニメ

アニメ:ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-
原作 ケイコンテンツ
監督 西山司
シリーズ構成 中島直俊
脚本 中島直俊
キャラクターデザイン 西山司
音楽 山下康介
アニメーション制作 DLE
製作 「ヒューマンバグ大学」製作委員会
放送局 TOKYO MXほか
放送期間 2022年10月5日 - 12月21日
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

2022年5月にはテレビアニメ化が決定し、同年10月から12月までTOKYO MXほかで放送された[33]。「佐竹博文の数奇な人生」の主人公である佐竹博文を中心としたオリジナルストーリーが展開される[34]

放送期間中、ブルーレイボックス制作のためのクラウドファンディングを実施したが、目標金額に届かず終了した[35][36]

あらすじ

死刑囚の佐竹博文は、ある日絞首刑に処せられるが、偶然が重なり奇跡的に蘇生する。しかし過去の記憶を失っていた。佐竹の身柄を引き受けた教授によれば、佐竹は何度も命の危険から奇跡的に生還しているのだという。佐竹は教授の元で自分の数奇な人生を少しずつ思い出してゆく。

登場人物(アニメ)

佐竹博文
声 - 杉田智和
平凡なサラリーマンだったが、婚約者の千恵が浮気していると疑い、千恵と相手の男をメッタ刺しにして殺害し放火した容疑で死刑判決を受ける。重度の魚アレルギーの持ち主だが本人は収監中忘れていた。絞首刑に処せられるが、処刑前に食べた鯛の刺身でアナフィラキシーショックを起こし仮死状態になったのを即死したと判断されロープを外されたことで蘇生する。死刑から生き返るという前例のない事態で対応を協議する間、研究体として教授に預けられる。処刑後は過去の記憶を全て失っていた。その後飛行機で移送される途中メキシコ上空で落下。持ち前の強運で命の危険を何度も乗り越え、ついに真実に辿り着く。
教授
声 - 宇垣秀成
絞首刑から蘇生した佐竹を引き取った丸眼鏡に白衣の老人。本名ではなく「教授」と名乗る。第11話冒頭では「私の名前はたn」と言いかけて教授と言い直している。佐竹を「アンデッドマン」「ヒューマンバグ」と呼び、人類瑕疵研究所(通称・ヒューマンバグ大学)での研究体とする。次々トラブルに巻き込まれる佐竹を興味深く思い、面白がっている様子を見せる。
下田 正
声 - 内田雄馬
拘置所の刑務官。妹がいる[37]。死刑囚の佐竹と親しくなるが、死刑現場に立ち会わされる。第5話で飛行機で移送される佐竹の同行者として佐竹に再会するが、私服警官の銃を奪い佐竹を射殺しようとする。被害者遺族を名乗る男に大金で雇われた上での犯行だったが、佐竹に説得され、さらに飛行機事故が重なり、犯行は未遂に終わる。
根岸千恵
声 - 小倉唯
佐竹の婚約者。バックパッカーとして各国を巡っていたとき、ジャックにストーカーされていたところを海外出張中の佐竹に救われる。佐竹と婚約したが、ジャックに拉致され、逃げ出したあと佐竹が死刑執行されたと聞き、アリゾナ州のホースシューベンドで飛び降り自殺しようとした[38]ところを鬼頭に救われ、鬼頭の秘書になっていた。
神林修
声 - 烏丸祐一
根岸千恵と同窓会で再会した青年。ジャックに襲撃され惨殺された。
ジャック・スペイシー
声 - 斉藤壮馬
千恵がバックパッカーとして世界を放浪していた時出会った金髪碧眼の青年。千恵を執拗に付け回し、口笛を吹きながら現れる。伍代の調査では国際的犯罪シンジケートのボスの息子。猟奇殺人者・サディスト・ストーカーであらゆる悪事に手を染めている。佐竹を青林刑事やマジードを操って始末しようとしたが絶対に死なない強運の持ち主であることに興味を抱く。ベネズエラで千恵を誘拐し、街中に佐竹の賞金ポスターをばらまいて、マフィアのホセに斬首させようとしたが、伊集院たちに確保される。

スタッフ

主題歌

「CATASTROPHE」[39]
NANOによるオープニングテーマ。作詞はナノ、作曲・編曲はシン・マナヒロ
「BAD CITY(BUG HUMAN)」[40]
Lowland Jazzによるエンディングテーマ。作詞・作曲はCASEY RANKIN、編曲は千葉岳洋。テレビドラマ『探偵物語』の主題歌である「BAD CITY」をヒューマンバグ風にアレンジした曲となっている[41]

各話リスト

話数サブタイトル絵コンテ演出作画監督初放送日
第1話死刑囚 佐竹博文 婚約者を惨殺した…冷酷非情の男 西山司柿木直子2022年
10月5日
婚約者と友人が浮気していると疑い、二人を惨殺して放火した死刑囚の佐竹は刑務官の下田と親しくなる。下田は佐竹の死刑執行の日、教誨室に彼の好物の鯛の刺身を用意する。佐竹は死刑執行の瞬間アナフィラキシーショックを起こしたことで窒息死を免れ蘇生するが記憶喪失となる。佐竹を引き取った教授は佐竹をヒューマンバグと呼び、佐竹は過去の記憶を辿っていく。
第2話命が消えていく…漂流48日死を招く幸運のコイン 山脇光太郎10月12日
佐竹は持ち物のコインペンダントを見て鬼頭丈二と船釣りに行ったことを思い出す。船が鯨と衝突して沈没、二人は救命ボートで漂流する。佐竹はペンダントを振って助けを呼ぶが、ダツに首を串刺しにされる。だが佐竹は鬼頭と共に生還する。
第3話拷問ソムリエ 伊集院茂夫 外道刑事を焼き殺す…煉獄の炎 佐藤充夫柿木直子10月19日
佐竹の過去。佐竹は刑事の青林隆雄(声 - 松山鷹志)から強盗の疑いで自白を強要される。青林は真犯人が逮捕されると佐竹をヤクザに頼んで山に埋めようとするが、拷問ソムリエ伊集院茂夫によって青林は制裁を受け佐竹も助けられる。
第4話死刑囚の恋人 根岸千恵 どこへ逃げても死…快楽ストーカーの殺人衝動 山脇光太郎10月26日
佐竹の過去。海外出張した佐竹はバックパッカーの根岸千恵に出会い、現地で買った幸運のコインを渡す。千恵はカンボジアで知り合ったジャック・スペイシーにタイ、トルコとストーキングされ、ビルの中を逃げ惑う。偶然佐竹が助け、逃げ込んだ店で起こった性器収縮症候群に乗じて二人は脱出する。
第5話空飛ぶ棺桶 高度一万メートルの密室…死のダイブ 大宮一仁柿木直子11月2日
佐竹は突然別の施設に移送されることになり、教授と飛行機に乗る。そこで下田と再会。飛行中、下田は私服警官の拳銃で佐竹を殺そうとするが、飛行機のエンジンが爆発し乗客はパニック。佐竹はハイジャックを装い乗客に着陸姿勢を取らせるが、胴体に空いた穴から転落する。
第6話幼き命を奪う…マフィアの凶弾 命運尽きた死刑囚の最期 エイティーエイト山脇光太郎11月9日
メキシコのスクールバス運転手トーマス・プラトー(声 - 加瀬康之)は大怪我をした佐竹を拾う。回復した佐竹はプラトーの仕事を手伝うが、ある日マフィアにバスごと誘拐される。佐竹は子供達と脱出するが、プラトーは佐竹を庇い射殺される。
第7話世界一マヌケな強盗 スラムに咲くおバカコンビ 日野トミー柿木直子11月16日
不法入国者の佐竹は日本大使館を目指す途中でアカプルコに立ち寄るが、警官に財布を没収され一文無しになる。商店で強盗しようとしたアンドレ(声 - 土岐隼一)とミゲル(声 - 浜添伸也)を逃がした佐竹はスラムに身を寄せる。マフィアから逃れたカップルのマリア(声 - 小倉唯)とケビン(声 - 烏丸祐一)を助けようとした佐竹はマリアたちとマフィアに誘拐される。
第8話愛を喰らい合う獣たち 最凶処刑…ドラッグで人格崩壊 轟おうる
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
11月23日
ケビン、マリア、佐竹はマフィアの「処刑場」に監禁される。マフィアのボスであるケンゾー・マジード(声 - 最上嗣生)は3人を3日間放置した上で強力なドラッグを嗅がせる。飢えたケビンとマリアは互いに噛みつくが、ミゲルとアンドレがトラックで突っ込み佐竹を救出。マリアとケビンは、ガス爆発で亡くなる。教授は下田に佐竹殺人を依頼したのがマジードであると突き止める。
第9話寄食ハンター 鬼頭丈二 友を奪う…終末の百雷 エイティーエイト柿木直子11月30日
奇食ハンター鬼頭はメキシコの市場で食事中、佐竹と再会。鬼頭は佐竹を連れてベネズエラのカタトゥンボの雷を見に行く。佐竹は銃で脅す現地ガイドと揉み合いになるが落雷を受け、自分だけ助かる。鬼頭は佐竹帰国の手配をするため秘書を呼ぶが、現れたのは千恵だった。
第10話逃げ場ゼロ…燃え盛る病院 地獄の業火で灯る記憶 大宮一仁
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
12月7日
死んだはずの千恵と再会し驚く佐竹。神林芳江(声 - 小林沙苗)は伊集院に息子の修を殺した佐竹への報復を依頼する。芳江は死刑になった佐竹がまだ生きていると言う。佐竹の入院する病院が強盗に襲撃され爆発事故が起きる。佐竹と千恵は犯人のカルロス(声 - 山本祥太)を救助しようとするが入口が崩れたため屋上に向かう。千恵は犯人が落とした手榴弾で爆風消火を起こし、佐竹と隣のビルに飛び移り難を逃れる。伊集院は佐竹を迎えに行く教授を脅すが逆に歓迎される。
第11話惨劇の同窓会 死刑囚が生まれた日 日野トミー柿木直子12月14日
教授は佐竹を迎えに出国。伊集院は伍代千隼(声 - 緑川光)から佐竹事件の映像を入手する。佐竹は記憶を取り戻す。佐竹を犯人に仕立てたのはストーカーのジャックだった。ジャックは修を殺し千恵を人質にして佐竹に罪を被るよう仕向けていた。佐竹たちは真実を告発しようと決意。伊集院も真犯人断罪に動く。ジャックが千恵を誘拐。ビデオ通話の映像からデイビッドタワー(セントロ・フィナンシエロ・コンフィナンサス)と推測した佐竹と鬼頭は車で向かうがトラックにはねられ、街には賞金つきのポスターが貼られていた。
第12話元死刑囚 佐竹博文 どこにでもいる普通の男 大宮一仁
  • 山脇光太郎
  • 佐藤充夫
12月21日
逃げ惑う佐竹をアンドレ、ミゲル、教授のトラックが救う。佐竹はデイビットタワーに潜入。ジャックはマフィアのホセ・クラウディア(声 - 手塚ヒロミチ)を放つ。ホセは佐竹を斬首しようとするが突然床が崩れ、佐竹はペンダントで首吊り状態になる。だが病院襲撃犯のカルロスが佐竹を引き上げ、佐竹は千恵と再会。ジャックは千恵を撃ってヘリで逃走するが、ヘリは伊集院のものだった。一命を取り留めた佐竹と千恵は帰国の途に着くが、乗った飛行機からまたも黒煙が上がっていた。

放送局

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[33]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [42] 備考
2022年10月5日 - 12月21日 水曜 22:00 - 22:30 TOKYO MX 東京都
2022年10月7日 - 12月23日 金曜 0:30 - 1:00(木曜深夜) サンテレビ 兵庫県
BSフジ 日本全域 BS放送 / 『アニメギルド』枠
2022年10月18日 - 2023年1月3日 火曜 23:30 - 水曜 0:00 AT-X 日本全域 CS放送 / 字幕放送[43] / リピート放送あり

インターネットはAmazon Prime Videoにて見放題独占配信[33][10]。2022年10月5日より毎週水曜日22時更新。

出典

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  23. ^ 【漫画】拷問ソムリエvs殺し屋 元。伊集院史上…最大のピンチ。
  24. ^ 【漫画】流川隆雄…初めての拷問。拷問室で満面の笑み。
  25. ^ 【漫画】伊集院茂夫が激怒。天羽組 須永の...背後1センチに突然現れた。
  26. ^ 【漫画】伊集院茂夫の破壊衝動。ムカついたので…殴りまくる。
  27. ^ 【漫画】伊集院の恩人…長老が拷問依頼。伊集院が感情を失った。
  28. ^ 【漫画】小林の兄貴の幼少期。9才で浮浪者…餓死寸前。
  29. ^ 【未公開】伊集院茂夫vs日本刀の和中。命を刈り取る二人…極限バトル。
  30. ^ 【漫画】天羽組の小林vs佐竹博文。ついに…佐竹が逝くのか…
  31. ^ 【漫画】伊集院茂夫と天羽組の工藤。地獄の「外道狩り同盟」
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  37. ^ アニメ1話
  38. ^ アニメ「ヒューマンバグ大学」公式 [@humanbug_anime] (2022年12月20日). "【11話のこぼれ話】ジャックに拉致された千恵は、手下たちの手でアリゾナのアジトに移送される。その道中で…". X(旧Twitter)より2022年12月31日閲覧
  39. ^ OPテーマ「CATASTROPHE」”. TVアニメ「ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-」公式サイト. 2022年9月11日閲覧。
  40. ^ “アニメ『ヒューマンバグ大学 -不死学部不幸学科-』Prime Videoにて10月より見放題独占配信決定! 声優・杉田智和さん、小倉唯さん、高橋広樹さん、子安武人さんが出演決定&コメント到着! PV第1弾&新ビジュアルが公開”. アニメイトタイムズ. (2022年8月8日). https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1659926769 2022年8月8日閲覧。 
  41. ^ humanbug_animeの2022年8月17日のツイート2022年8月24日閲覧。
  42. ^ テレビ放送対象地域の出典:
  43. ^ 週間番組表 (2022/10/17〜2022/10/23)”. AT-X. エー・ティー・エックス. 2022年9月22日閲覧。

関連項目

外部リンク

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