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, は、仮名のひとつである。五十音図において第8行第2段(や行い段)に位置する。この位置が音素として、ア行の「い」と独立に存在するものであったかは分かっていない。現代では「い」と同じ音で読まれる。現代仮名遣いでは「以」は使われず、代わりに「い」と書かれる。
明治時代
1873年(明治6年)には、契沖の仮名遣を基礎に、古文献を基準とした歴史的仮名遣が『小学教科書』に採用され、これ以降学校教育によって普及し一般に広く用いられた。
しかしヤ行イ、ヤ行エ、ワ行ウが存在しないためそれを当てはめるため無理やり掲載された。そのため、字体のばらつきがある。
明治前期にこのような事が見られるが、後期以降につくられた書物はヤ行イ、ヤ行エ、ワ行ウの表記は無く、い、え、うに書き変えられている。
1946年に発行された「現代かなづかい」に於いて、ヤ行イについての表記は特にない。
現代の用法
現代仮名遣いでは、歴史的仮名遣における「以」を全て「い」に書き換えるため、通常「以」が用いられることはない。
発音の表記
以のIPA表記はや行の系統で行くと「ji」なのだが、や行は「母音+母音」なため、「i」である。
しかし、文部科学省はや行は「母音+母音」ではなく「子音+母音」と定めているため、発音的には「i」だが「ji」という表記になる。
歴史的仮名遣での以の使用法
いの異体字扱いとして使われている。
参考文献
小学日本文典巻一
- 片仮名元字
- 小学綴字篇(綴字篇)
- かなづかひ教科書
関連項目