コンテンツにスキップ

や行い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。秋方 (会話 | 投稿記録) による 2017年6月27日 (火) 11:20個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (Unicode 10.0において正式に追加された旨の記述追加。)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

平仮名
文字
字源 以の草書体
Unicode U+1B006
片仮名
文字
字源 以の左の部分
言語
言語 ja
発音
IPA [i][2]
種別
清音

や行い(やぎょうい、)は、仮名のひとつである。五十音図において第8行第2段(や行い段)に位置する。この位置が音素として古語的には存在していた。現代では「」と同じ音で読まれる。現代仮名遣いには使われず、代わりに「い」と書かれる。

  • ローマ字: iまたはyi
  • Unicode: U+1B006“𛀆

明治時代

1873年明治6年)には、契沖の仮名遣を基礎に、古文献を基準とした歴史的仮名遣が『小学教科書』に採用され、これ以降学校教育によって普及し一般に広く用いられた。

しかしや行い、や行えわ行うが存在しないためそれを当てはめるため無理やり掲載された。下の「綴字篇」は五十音すべてに文字が埋まっている。

明治前期にこのような事が見られるが、後期以降につくられた書物はや行い、や行え、わ行うの表記は無く、い、え、うに書き変えられている。[1]

ヤ行イの用法

現代仮名遣いでは、全て「い」に書き換えるため、通常使用されることはない。

文語的には射る、鋳るなどに使われる[2]。 → ヤ行上一段活用

歴史的仮名遣で「や行い」が含まれる語

鋳る(いる)、射る(いる)、老い(おい)、悔い(くい)、報い(むくい)

  • 「老い」、「悔い」、「報い」はそれぞれ終止形の「おゆ、くゆ、むくゆ」に由来し、ヤ行上二段活用の未然、連用、命令形にのみ現れる

文字コード

2017年6月20日公開のUnicodeバージョン10.0で追加された。仮名補助(Kana Supplement)ブロックに、U+1B006「“𛀆”」(HENTAIGANA LETTER I-1)として、計285個の変体仮名とともに収録されている。[3]

表示するには追加多言語面の変体仮名に対応しているフォントが必要である。

脚注

  1. ^ 近代デジタルライブラリー - かなづかひ教科書
  2. ^ 近代デジタルライブラリー - 仮名遣
  3. ^ [1]

参考文献

関連項目