出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
この項目では、五十音図のや行い段 (yi) について述べる。
発音
古来日本語では「i」と「yi」の区別は存在しなかった。
文字
江戸時代から明治時代の間に、「yi」の音を表す字が考え出された。字の形は文献によってまちまちである。「
」と「
」はその内の二つに過ぎない。
いずれも五十音図の穴を埋めたり、特殊な音を表したりするための記号である。日常の文章では使わない。
- 既にある仮名を転用したもの
- い (平仮名)
(「い」の変体仮名。平仮名)
- イ (片仮名)
- 新しく作られた仮名
- い〻[1](点付きの「い」。平仮名)
〻[2](点付きの「
」。平仮名)
[3](「以」の省画。[4]逆さにした「イ」の活字で代用することがある。片仮名)
- イ〻[5](点付きの「イ」。片仮名)
文字コード
平仮名については、2017年6月20日公開のUnicodeバージョン10.0で仮名補助(Kana Supplement)ブロックに追加された計285個の変体仮名の中のU+1B006「“𛀆”」(HENTAIGANA LETTER I-1)を使うことができる。[6]
片仮名についてはまだUnicodeに存在しないが、2021年9月公開予定のUnicode 14.0においてU+1B120の符号位置に追加される[7]。
表示するには追加多言語面の変体仮名に対応しているフォントが必要である。
脚注
- ^ 小学日本文典入門. 巻之1
- ^ 小学日本文典入門. 巻之1
- ^ 新式漢文捷径初歩
- ^ 新式漢文捷径初歩
- ^ 小学日本文典入門. 巻之1
- ^ Kana Supplement, Unicode, Inc., http://www.unicode.org/charts/PDF/U1B000.pdf
- ^ Kana Extended-A, The Unicode Standard, Draft Version 14.0
参考文献
関連項目