「スキサメトニウム」の版間の差分
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[[画像:Suxamethonium-chloride-2D-skeletal.svg|200px|thumb|塩化スキサメトニウムの構造式]] |
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[[ファイル:Suxamethonium 1.jpg|200px|thumb|right|製剤の外観。画像は2%注射液]]{{medical}} |
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'''スキサメトニウム'''(英:suxamethonium)とは[[筋弛緩剤|筋弛緩薬]]の1つ。[[四級アンモニウム化合物]]の一つで、医薬品としては塩化物の'''塩化スキサメトニウム'''(Suxamethonium chloride)として市販されている。''' |
'''スキサメトニウム'''(英:suxamethonium)とは[[筋弛緩剤|筋弛緩薬]]の1つ。[[四級アンモニウム化合物]]の一つで、医薬品としては塩化物の'''塩化スキサメトニウム'''(Suxamethonium chloride)として市販されている。'''サクシニルコリン'''(Succinylcholine)の名でも知られる。[[ツボクラリン]]の構造をヒントに開発された。 |
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[[終板]]の[[アセチルコリン受容体|ニコチン受容体]]を活性化することにより脱分極を起こす。脱分極が持続するとNa<sup>+</sup>チャネルが不活性化状態となり[[活動電位]]が発生しなくなる。[[コリンエステラーゼ阻害剤]]は[[コリンエステラーゼ]]によるスキサメトニウムの分解を抑制する。[[人工呼吸]]や気管内挿管を容易にするため[[麻酔前投与薬]]として使用される。[[強心配糖体]]との併用で[[不整脈]]を起こす可能性がある。眼内圧亢進作用を有するため、[[緑内障]]患者への使用は禁忌。 |
[[終板]]の[[アセチルコリン受容体|ニコチン受容体]]を活性化することにより脱分極を起こす。脱分極が持続するとNa<sup>+</sup>チャネルが不活性化状態となり[[活動電位]]が発生しなくなる。[[コリンエステラーゼ阻害剤]]は[[コリンエステラーゼ]]によるスキサメトニウムの分解を抑制する。[[人工呼吸]]や気管内挿管を容易にするため[[麻酔前投与薬]]として使用される。[[強心配糖体]]との併用で[[不整脈]]を起こす可能性がある。眼内圧亢進作用を有するため、[[緑内障]]患者への使用は禁忌。 |
2010年7月28日 (水) 14:33時点における版
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スキサメトニウム(英:suxamethonium)とは筋弛緩薬の1つ。四級アンモニウム化合物の一つで、医薬品としては塩化物の塩化スキサメトニウム(Suxamethonium chloride)として市販されている。サクシニルコリン(Succinylcholine)の名でも知られる。ツボクラリンの構造をヒントに開発された。
終板のニコチン受容体を活性化することにより脱分極を起こす。脱分極が持続するとNa+チャネルが不活性化状態となり活動電位が発生しなくなる。コリンエステラーゼ阻害剤はコリンエステラーゼによるスキサメトニウムの分解を抑制する。人工呼吸や気管内挿管を容易にするため麻酔前投与薬として使用される。強心配糖体との併用で不整脈を起こす可能性がある。眼内圧亢進作用を有するため、緑内障患者への使用は禁忌。
関連項目
参考文献
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018