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ジャコウネコ科

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ジャコウネコ科
分類
界:動物界 Animalia
門:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
綱:哺乳綱 Mammalia
目:ネコ目(食肉目) Carnivora
科:ジャコウネコ科 Viverridae
亜科・属
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ジャコウネコ(麝香猫)とはネコ目(食肉目)、ジャコウネコ科に属する哺乳類の総称である。ネコに似た外見をしてている。オス、メス共に性器のそばにある「会陰腺」から独特のにおいの分泌物をだす。この分泌物は[[香料]として用いられている。

東南アジアヨーロッパ南部、アフリカなど広い範囲に生息している。日本に生息するジャコウネコ科の動物はハクビシン(白鼻心,白鼻芯 Pagma larvata)一種のみである。

ネコ目のなかでも特に適応放散が進んだグループであり、多様性に富んだ形態、習性をもつ。小型哺乳類などを食べる肉食性の種が多いが、東南アジアに生息するパームシベット類のように果実食を主とする種も存在する。ジャコウネコは分泌物を木などに擦りつける「においづけ」を行うことで、縄張りの主張をしている。

ジャコウネコの英名Civet(シベット)は元来、ジャコウネコの分泌物から取れる香料のことをさす。麝香(じゃこう、ジャコウジカから採取される香料)に似た香りをもち、有名な香水である「シャネルNo.5」にもブレンドされている。また、薬効があるとされ、古来より制汗剤や媚薬として用いられてきた。

インドネシアにはジャコウネコが排泄した未消化のコーヒー豆から採られる「コピ・ルアク」というコーヒーがある。独特の香味を持つと言われ、世界で最も高価なコーヒーとして知られている。

分類

ジャコウネコ科の主な下位分類を記す。

  • フォッサ亜科 Cryptoproctinae
    • フォッサ Cryptoprocta ferox
  • エウプレルス亜科 Euplerinae
    • コバマングース Eupleres goudotii
    • マダガスカルジャコウネコ Fossa fossana
  • ヘミガルス亜科 Hemigalinae
    • オーストンヘミガルス Chrotogale owstoni
    • キノガーレ Cynogale bennettii
    • タイガーシベット Hemigalus derbyanus
  • 亜科 Nandiniinae
    • キノボリジャコウネコ Nandina binotata
  • パームシベット亜科 Paradoxurinae
    • Binturong Arcticis binturong
    • パームシベット Paradoxurus hermaphroditus
    • ハクビシン Paradoxurus larvata
    • キンイロパームシベット Paradoxurus zelonensis
    • ジャードンパームシベット Paradoxurus jerdoni
    • Sulawesi Palm Civet Paradoxurus musschenbroekii
    • ミスジパームシベット Arctogalida trivirgata
  • ジャコウネコ亜科 Viverrinae
    • アフリカジャコウネコ Civetticus civetta
    • ジャワジャコウネコ Viverra tangalunga
    • インドジャコウネコ Viverra zibetha
    • アンゴラジェネット Genetta angolensis
    • ヨーロッパジェネット Genetta genetta
    • オオブチジェネット Genetta tigrina
    • アフリカリンサン Poiana richardsoni
    • オビリンサン Prionodon linsang
    • ブチリンサン Prionodon pardicolor
    • コジャコウネコ Viverricula indica