Wireless Markup Language
Wireless Markup Language(WML)とは、Wireless Application Protocol (WAP) 仕様を実装した携帯電話などの機器におけるコンテンツ形式であり、XML に基づいている。ただし、携帯機器の性能向上と共に XHTML や HTML が使われるようになり、WML の利用は古い携帯機器に限られるようになってきている。
WML 文書は、WML(現在バージョン 1.3)DTD(Document Type Definition)に従った XML 文書である。W3C Markup Validation サービス (http://validator.w3.org/) を使って WML 文書が正しい形式か(宣言された文書型に照らして正しいか)確認できる。
例えば、以下の WML ページを "example.wml" としてセーブするとする。
<?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE wml PUBLIC "-//PHONE.COM//DTD WML 1.1//EN" "http://www.phone.com/dtd/wml11.dtd" > <wml> <card id="main" title="First Card"> <p mode="wrap">This is a sample WML page.</p> </card> </wml>
WML ページはWebサーバ上に格納される。そして、携帯電話網と World Wide Web の間にあるWAPゲートウェイを通してアクセスされる。WAPゲートウェイは一種のプロキシとして機能する。ページは携帯電話に適した形式に変換される。この処理は携帯電話からは見えないので、携帯電話から見れば、通常のブラウザで URL を指定して HTML にアクセスするのと変わらない。
WML は HTML とよく似ており、ハイパーリンク、テキストと画像の混在、フォームによる入力などが可能である。WML 文書を "deck" とも呼ぶ。deck 内のデータは1つ以上の "card"(ページ)に構造化されており、各 card がユーザーとの1つのインタラクションを表現している。WML には手続き要素の縮小セットがあり、他の card へのナビゲーション制御を可能としている。
携帯機器の性能向上と共に XHTML や標準の HTML の大部分がサポートされつつある。このため、WML は将来的には使われなくなると予想されている。