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かに座DX星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
かに座DX星
DX Cancri
星座 かに座
変光星型 くじら座UV型[1]
分類 赤色矮星
位置
元期:J2000
赤経 (RA, α)  08h 29m 49.4s[2]
赤緯 (Dec, δ) 26° 46′ 33.63″[2]
視線速度 (Rv) 53.8 ±5.5 km/s
固有運動 (μ) -1113.7 mas/年
-612.4 mas/年[2]
年周視差 (π) 279.2901 ± 0.1345ミリ秒[2]
(誤差0%)
距離 11.678 ± 0.006 光年[注 1]
(3.581 ± 0.002 パーセク[注 1]
物理的性質
半径 0.1226 ±0.0056 R[3]
質量 0.0937 ±0.0094 M[3]
自転速度 (v sin i) 13 km/s[4]
自転周期 0.46日[4]
スペクトル分類 M6.5Ve[2], M6.7[3]
赤道傾斜角 約60度[4]
有効温度 (Teff) 2800±60 K[3]
金属量[Fe/H] -0.15 ±0.08[3]
他のカタログでの名称
G 51-15, GCTP 2016.01, LHS 248, GJ 1111[2]
Template (ノート 解説) ■Project

かに座DX星 (DX Cancri) は、太陽から11.8光年の距離に存在する赤色矮星ウィレム・ヤコブ・ルイテンによって発見された。太陽に比して9パーセントの質量を持ち、直径は13パーセントであり[3]温度が低く小さい恒星である。非常に暗いため肉眼では観測できない。多くの文献ではスペクトル型M6.5に分類され、低質量の赤色矮星を対象とした観測ではしばしばスペクトルの標準として使われている[1]

かに座DX星は赤色矮星としては高速な0.46日周期で自転し、その軸は太陽系の方向に約60度傾いている[4]ダイナモ作用により磁気的に活発で、大規模な恒星フレアの発生や[1]、強い磁場を伴った恒星黒点が観測されている[4]

脚注

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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  1. ^ a b c Meusinger, H. et al. (2007), “Spectroscopic Detection of a Spectacular Flare on DX Cnc”, Information Bulletin on Variable Stars, No. 5755 #1, Bibcode2007IBVS.5755....1M 
  2. ^ a b c d e f G 51-15”. SIMBAD, CDS. 2021年2月18日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Mann, A. W. et al. (2015). “How to constrain your M dwarf: measuring effective temperature, bolometric luminosity, mass, and radius”. ApJ 804: 64. Bibcode2015ApJ...804...64M. doi:10.1088/0004-637X/804/1/64. 
  4. ^ a b c d e Morin, J. et al. (2010). “Large-scale magnetic topologies of late M dwarfs”. MNRAS 407: 2269. Bibcode2010MNRAS.407.2269M. doi:10.1111/j.1365-2966.2010.17101.x. 

関連項目

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外部リンク

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