コンテンツにスキップ

セベクヘテプ1世

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
セベクヘテプ1世
Sobekhotep I
古代エジプト ファラオ
統治期間 紀元前1803年? - 紀元前1800年?,エジプト第13王朝
前王 セベクネフェル
次王 セネブエフ
アメンエムハト4世?
テンプレートを表示

セベクヘテプ1世(Sobekhotep I, 在位:紀元前1803年? - 紀元前1800年?)は、古代エジプト第13王朝ファラオ(王)。

出自

[編集]

RyholtやDarrell Bakerらによって、第13王朝の最初の王でアメンエムハト4世の息子と見做されている[1][注釈 1]。また、第13王朝2代目の王であるセネブエフは彼の兄弟であったと考えられている[2]。かつてはトリノ王名表の記述から第13王朝の初代王はウガエフであると考えられていた[注釈 2]。しかしKim Ryholt等の研究者は、王名表の作者がとセベクヘテプ1世の即位名セケムラー・クタウィ(Sekhemre Khutawy)とウガエフの即位名クタウィラー(Khutawyre)を混同したため、本来は第13王朝の中ほどに置くべきウガエフの名前を誤って第13王朝の最初に置いてしまったと主張しており、現在ではセベクヘテプ1世を初代とする説が主流になりつつある。

詳しい事跡は明らかではないが、ヌビアの第三急湍付近で発見された記念碑によって少なくとも3年間は統治していたこと、その権威がエジプト全土に及んでいたことが判明している。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ セベクヘテプ1世の誕生名アメンエムハト・セベクヘテプの意味を「アメンエムハト(4世)の息子セベクヘテプ」と解釈する見解による
  2. ^ クレイトンは『ファラオ歴代誌』にて初代にウガエフを配置している。また、セケムラー・クタウィ・セベクヘテプを4代目に配置し、セベクヘテプ2世と紹介している

出典

[編集]
  1. ^ Darrell D. Baker: The Encyclopedia of the Pharaohs: Volume I - Predynastic to the Twentieth Dynasty 3300-1069 BC, Stacey International, ISBN 978-1-905299-37-9, 2008
  2. ^ Dodson, Aidan and Hilton, Dyan. The Complete Royal Families of Ancient Egypt. Thames & Hudson, 2004. ISBN 0-500-05128-3

参考文献

[編集]
  • ピーター・クレイトン『古代エジプトファラオ歴代誌』吉村作治監修、藤沢邦子訳、創元社、1999年4月。ISBN 978-4-422-21512-9 
  • エイダン・ドドソン、ディアン・ヒルトン『全系図付エジプト歴代王朝史』池田裕訳、東洋書林、2012年5月。ISBN 978-4-88721-798-0 
  • K.S.B. Ryholt, The Political Situation in Egypt during the Second Intermediate Period, c.1800-1550 BC (Carsten Niebuhr Institute Publications, vol. 20. Copenhagen: Museum Tusculanum Press, 1997).
先代
セベクネフェル
古代エジプト王
前1803年頃 - 1800年頃
次代
セネブエフ