「うちの師匠はしっぽがない」の版間の差分

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{{Infobox animanga/Manga
| タイトル =
| 作者 = [[TNSK]]
| 出版社 = [[講談社]]
| 掲載誌 = [[good!アフタヌーン]]
| レーベル = [[アフタヌーンKC]]
| 発行日 =
| 発売日 =
| 開始号 = 2019年2号
| 終了号 = 2024年2号
| 開始日 = 2019年1月7日{{R|natalie20190107}}
| 終了日 = 2024年1月5日<ref>{{Cite web|和書|url=https://afternoon.kodansha.co.jp/goodafternoon/2024/02.html|title=good!アフタヌーン2号|website=アフタヌーン公式サイト|publisher=講談社|accessdate=2024-01-05}}</ref>
| 終了日 =
| 数 = 全12巻
| 発表期間 =
| 話数 = 全56話
| 巻数 = 既刊11巻(2023年7月6日現在)
| 話数 =
| その他 =
}}
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| ウィキポータル = [[Portal:漫画|漫画]]・[[Portal:アニメ|アニメ]]
}}
『'''うちの師匠はしっぽがない'''』(うちのししょうはしっぽがない)は、[[TNSK]]による[[日本]]の[[漫画]]作品。『[[good!アフタヌーン]]』([[講談社]])にて、2019年2号より2024年2号まで連載された<ref name="natalie20190107">{{Cite news|url=https://natalie.mu/comic/news/315074|title=人間を化かしたい豆狸の女の子と謎の美人落語家のファンタジー、goodアフタで|newspaper=コミックナタリー|publisher=ナターシャ|date=2019-01-07|accessdate=2022-09-08}}</ref><ref>{{Cite journal|和書|date = 2024-01-05|title =うちの師匠はしっぽがない 最終話 まめだ|journal =good!アフタヌーン|volume=2024年2号|publisher = 講談社|page=117}}</ref>。[[上方落語]]を題材に、主人公の成長と師弟愛を描く<ref>{{Cite web|和書|author=ハコオトコ|url=https://book.asahi.com/article/13108162 |title=「うちの師匠はしっぽがない」TNSKさんインタビュー 上方落語の世界、“百合”を交えてポップに漫画に|website=好書好日|publisher=朝日新聞社|date=2020-02-18|accessdate=2020-11-07}}</ref>。
 
== あらすじ ==
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声の項はテレビアニメ版の[[声優]]。
=== 主要人物 ===
; まめだ / {{読み仮名|大黒亭 まめだ|だいこくてい まめだ}}
: 声 - [[市道真央|M・A・O]]{{R|mantan210803}}
: 声 - [[市道真央|M・A・O]]<ref name="mantan210803">{{Cite news|title=うちの師匠はしっぽがない:「good! アフタヌーン」の落語マンガがテレビアニメ化 M・A・Oが豆狸 山村響が美人落語家に|newspaper=[[MANTANWEB|まんたんウェブ]]|publisher=MANTAN|url=https://mantan-web.jp/article/20210803dog00m200053000c.html|date=2021-08-03|accessdate=2021-08-03}}</ref>
: [[淡路島|淡路]]の廃寺を根城とする[[豆狸]]の一族の女の子。人間に化けたときの姿は中央に一房色の濃い部分のある茶髪の少女。時代が大正へ移ってもなお人間を化かし続けた変わり者の父を持ち、自身も人間を化かそうとするも、失敗し追い詰められていたところを文狐に救われ、弟子入りを志願する<ref>テレビアニメ版では『第一話 私、落語家になるっ!』で描写</ref>。初対面の相手にも物怖じしない性格で、本来目上の相手にも敬語を使うことはほとんどない。落語の腕前はまだまだ発展途上だが、[[狸囃子|狸らしく]][[鳴物|鳴り物]]の名手。「狸であることがバレたら[[破門]]」と文狐から言いつけられており、妖力の衰えにより変身を保てなくなって以降は葉っぱに形を変えた狸の金印から妖力を得ている。天神祭での落語会より前座を務める。アニメ放送十三話の時点で頭の葉っぱの色は緑。
: まめだの名前は、上方落語の演目『[[まめだ]]』に因んでいる<ref name="friday">{{Cite web|和書|title= アニメ絶好調!『うちの師匠はしっぽがない』人気の「3つの理由」 |url= https://friday.kodansha.co.jp/article/270715?page=1 |wdbsitewedbsite=FRIDAY ONLINE|date= 2022-10-22|accessdate= 2022-10-22|author= 中村美奈子}}</ref>。
; {{読み仮名|大黒亭 文狐|だいこくてい ぶんこ}}
: 声 - [[山村響]]{{R|mantan210803}} / [[湯浅かえで]]([[YouTube]]でのショートムービー)<ref>{{Cite tweet|author=湯浅かえで|user=Ca_e_day|number=1169993573745324032|title=こちらの落語ラップ(?)をやらせて頂きました!! #しっぽな とっても可愛い…TNSKさんひっそりファンで…す🥺おめでとうございます!!|date=2019-09-07|accessdate=2022-09-28}}</ref>
: 大阪でその名を知らぬ者はいない人気の落語家。[[真打]]。[[狐火]]などの術を使いこなし、まめだと同じく変身術を使い黒髪の美女に化けているが、人前で変身を解くことは全くない。また自身も人外の類であるにも関わらず[[怪談]]は苦手。まめだが押しかけるまで、先代・文鳥の「大黒亭は文狐の代で終わり」という遺言を守り、弟子を取っていなかった。その正体は[[七度狐]]と呼ばれる[[妖狐|妖怪]]で、社が解体され倒れていたところを文鳥に拾われた。
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大阪にある[[寄席]]の一つ。
<!-- しららは春来亭所属というわけではないがカテゴリーとしてこちらのほうがいいかと迷っています -->
; {{読み仮名|椿 しらら|つばき しらら}}
: 声 - [[Lynn]]{{R|mantan220326}}
: まめだと同年代の落語家の少女。落語の腕前は本物で、見習いから一年少々で前座、天神祭での落語会をもって[[二つ目|中座]]へと昇進する。まめだと出会った当初は刺々しい態度を取っていたが、後によき先輩かつ友人として接するようになる。東京の[[極道]]・黒駒一家の跡取りであったが、実家を出奔し芸能の道を志した過去を持つ。自身の[[江戸言葉|東京なまり]]を気にしており、[[関西弁]]で演じられる上方落語のリズムの習得には苦労している。博徒をネタにした「看板の一(ピン、後述)」が評判。
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まめだたちの時代における、上方落語の大看板。先代の遺志に背いた文狐とまめだに対し、「大黒亭を名乗るにふさわしいかどうかを試す試練に合格するまでまめだは破門、失敗すれば文狐も大黒亭をやめる」との条件を課す。
; 大黒亭文狐
; {{読み仮名|椿 白團治|つばき びゃくだんじ}}
: 声 - [[江口拓也]]{{R|mantan220326}}
: しららの師匠。椿一門の[[家元]]にして[[名跡|二代目]]。天才的落語家であるが、性格は常軌を逸しており、軍人高官との恋愛話のもつれをネタにし続け[[政治犯]]として投獄される、方々に借金をつくっていたため出所直後に身ぐるみを剥がされ寒空の下放り出されるなど、奇行が絶えない。しららからは落語の師匠としては慕われているようだが、ときおり蹴りなどの鉄拳制裁を食らっている。出所直後に丸裸の状態で出会ったまめだからは「尻」とも呼ばれた。モデルは[[桂春団治 (初代)|初代桂春団治]]<ref>第3巻 コラム其の六</ref>。
: 文鳥の実の息子であり、本来は大黒亭一門の出身。文狐の兄弟子にあたる。
; {{読み仮名|霧の圓紫|きりのえんし}}
: 声 - [[竹達彩奈]]<ref name="animate220606">{{Cite news|publisher=アニメイト|newspaper=アニメイトタイムズ|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1654501163|title=秋アニメ『うちの師匠はしっぽがない』PV第2弾が公開! 声優・竹達彩奈さん、石田彰さん、諏訪部順一さんが出演決定|date=2022-06-06|accessdate=2022-06-06}}</ref>
: 女流落語家。「完全な話芸」と称される正確無比な口演が特長。一方、普段の話し方は非常にのんびりとしており、メトロノームがないと通常のリズムで会話できない。自身を差し置いて文鳥の弟子となった文狐を目の敵にしており、遺言に背いて弟子を取った文狐を糾弾する。圓雨という弟子がいる。
; {{読み仮名|恵比寿家 歌緑|えびすや うたろく}}
: 声 - [[石田彰]]{{R|animate220606}}
: 文鳥と同世代の落語家。[[愛煙家]]だが病弱で、常に咳き込んでいる。感情表現に長け、まるで別人がいるかのような仕草で聴衆を魅了する。
 
=== その他の登場人物 ===
; {{読み仮名|大黒亭 文鳥|だいこくてい ぶんちょう}}
: 声 - [[諏訪部順一]]{{R|animate220606}}
: 文狐の師匠にあたる落語家。故人。自分以外の他人を憎む一方、他人を観察し笑いへと昇華させることを生きがいとしていた人物で、そんな自分の芸を後代に遺したくないと自分限りで大黒亭を廃業とすることを決めていたが、人間に住処を追われ人を憎む文狐に自分と通じるところを見出したためか心変わりし、弟子を取った。病に倒れ、「オレの芸はお前で終わり」と言い遺し夭逝する。
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: 声 - [[梅原裕一郎]]{{R|mantan220326}}
: しららの実家、黒駒一家の[[若頭]]。跡継ぎであるしららを追って春来亭に押しかけるも、「笑ったらしららを返す」という文狐との賭けに負け、諦める。その後は大阪に残り借金取りの片棒を担ぐなどしている。本名は不詳<ref>第八巻P.104にて幼少期のしららから「卯之助」と呼ばれている。同P.133でらくだについての解説がある。</ref>だが、文狐が賭けで披露した落語の演目から、[[らくだ (落語)|らくだ]]の兄貴とあだ名で呼ばれている。天神祭の落語会や新人演芸大会関西地区一回戦では頬被り姿でしららの落語を観に来ている。<ref>第7巻P.131</ref>
; {{読み仮名|天神ちゃん|てんじんちゃん}}
: 声 - [[大野柚布子]]
: [[大阪天満宮|天満宮]]に祀られた[[天満大自在天神|天神]]。まめだや文狐には角の生えた[[稚児]]の姿に見えるが、妖力のない人間からは見えない。雷神であり、[[天神祭]]の日には落語を見るために神輿から脱走して雷雨を引き起こした。頭の角は天界と交信するためのアンテナ。まめだを電気ショックで痺れさす。
; まめだの父
: 声 - [[榎木淳弥]]<ref>{{Cite web|和書|url=https://natalie.mu/comic/news/495479|title=「うちの師匠はしっぽがない」追加キャストに榎木淳弥、主人公・まめだの父親役|website=[[ナタリー (ニュースサイト)|コミックナタリー]]|publisher=ナターシャ|date=2022-09-28|accessdate=2022-09-28}}</ref>
: まめだの父で化け狸(十代目芝右衛門狸)。大阪で暮らしていて、時々里へ帰省していたがやがて帰らぬ狸となる。亡き妻と並んで墓がある。
 
:
; 長老
: 声 - [[高橋伸也 (声優)|高橋伸也]]
: まめだの祖父にあたる化狸。まめだは「じっちゃん」と呼ぶ。和尚の姿に化けており、好々爺といった雰囲気だが妖力は文狐に引けを取らない。人間と混ざって暮らし続けるまめだの妖力の衰えを心配し、淡路の里へ連れ戻そうとする。
; {{読み仮名|左衛門狸|さえもんだぬき}}
: 死んでもなお人間に化けた姿を保ったとの伝説が残る、[[伊予国|伊予]]の大狸。左衛門と名乗っているがメスであり、[[廓詞|花魁風の言葉]]で話す細身の女性に化ける。人間の夫との再会を地獄で待ち続けており、妖力の源であった狸の金印を[[閻魔|閻魔大王]]から取り戻すため、まめだと協力する。
; {{読み仮名|平兵衛|へいべえ}}
: 声 - [[小野坂昌也]]
: ロマンスグレイの髪と口ひげを生やした大坂商人。遊郭を貸し切り、大騒ぎの宴席に落語家を呼んだりする。文鳥、文狐、まめだと三人の大黒亭に因縁がある。落語家に生産性が無いと思っており、バカにしている。
; 警官
: 声 - [[浦和希]](警官1)、[[こばたけまさふみ]](警官2)、[[峰健一|峠健一]](警官3)
: 平兵衛からの賄賂でまめだを逮捕しようとした警官たち。まめだを追って春来亭へ乗り込むが、文狐の落語と術により平兵衛共々退散する。
 
== 登場する落語の演目 ==
; {{読み仮名|遊山船|ゆさんぶね}}
: アニメでは一話以外にも、まめだが「その陽気なこと!」と扇子を叩きながら、何度も練習する場面がある(アニメCMでも当該シーンが流れる)。
; [[崇徳院 (落語)|崇徳院]](すとくいん)
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: [[米沢彦八|初代米澤彦八]]が著した滑稽噺「欲(よく)からしづむ淵(ふち)」が元祖<ref>米沢彦八『軽口御前男 巻之二』より「欲からしづむ淵」(1703年)313頁</ref>。溺れる[[ハッピーエンド|アンハッピーエンド]]の場合もある。
; [[百年目]](ひゃくねんめ)
: [[船場]]商家|船場の商家]]を舞台にした大ネタ。複数の手代・丁稚など多くの登場人物を演じ分ける必要あり。
: 回想シーンで今は亡き文鳥が、文狐のために演じてみせた。アニメのミニコーナー「しっぽなのしっぽ」は特殊回でまめだは休み。
; [[佐々木裁き]](ささきさばき)
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== 書誌情報 ==
* [[TNSK]] 『うちの師匠はしっぽがない』 [[講談社]]〈[[アフタヌーンKC]]〉、既刊11全12(2023年7月6日現在)
*# 2019年9月6日発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000324487|title=うちの師匠はしっぽがない(1)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2020-11-07}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-06-517007-6}}
*# 2019年12月6日発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000327349|title=うちの師匠はしっぽがない(2)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2020-11-07}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-06-517932-1}}
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*# 2023年2月7日発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000373216|title=うちの師匠はしっぽがない(10)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2023-02-07}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-06-530565-2}}
*# 2023年7月6日発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000377872|title=うちの師匠はしっぽがない(11)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2023-07-06}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-06-532224-6}}
*# 2024年2月7日発行(同日発売<ref>{{Cite web|和書|url=https://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000385573|title=うちの師匠はしっぽがない(12)|website=講談社コミックプラス|publisher=講談社|accessdate=2023-07-06}}</ref>)、{{ISBN2|978-4-06-534480-4}}
 
== テレビアニメ ==
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=== スタッフ ===
* 原作 - [[TNSK]]{{R|animate}}
* 原作 - [[TNSK]]<ref name="animate">{{Cite news|title=秋アニメ『うちの師匠はしっぽがない』キービジュアル第3弾公開!|newspaper=アニメイトタイムズ|publisher=アニメイト|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1662617877|date=2022-09-08|accessdate=2022-09-08}}</ref>
* 監督・絵コンテ - 山本秀世{{R|animate}}
* シリーズ構成 - [[待田堂子]]{{R|animate}}
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== 出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}|
refs=
: 声 - [[市道真央|M・A・O]]<ref name="mantan210803">{{Cite news|title=うちの師匠はしっぽがない:「good! アフタヌーン」の落語マンガがテレビアニメ化 M・A・Oが豆狸 山村響が美人落語家に|newspaper=[[MANTANWEB|まんたんウェブ]]|publisher=MANTAN|url=https://mantan-web.jp/article/20210803dog00m200053000c.html|date=2021-08-03|accessdate=2021-08-03}}</ref>
* 原作 - [[TNSK]]<ref name="animate">{{Cite news|title=秋アニメ『うちの師匠はしっぽがない』キービジュアル第3弾公開!|newspaper=アニメイトタイムズ|publisher=アニメイト|url=https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1662617877|date=2022-09-08|accessdate=2022-09-08}}</ref>
}}
 
== 外部リンク ==
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[[Category:ファンタジーアニメ]]
[[Category:妖狐を題材としたアニメ]]
[[Category:継続中の作品]]