「アリババと40人の盗賊」の版間の差分

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この物語の原典・出所については複雑な事情がある。
 
まず、18世紀初めに[[フランス]]の東洋学者[[アントワーヌ・ガラン|ガラン]]が『千夜一夜物語』の第11巻に入れた("Histoire d'Ali-Baba et de quarante voleurs exterminés par une esclave")ことで世界中に知られたが、『千夜一夜物語』の原本の中にも、独立の写本にしても、アラビア語原典が見つからなかった。[[アントワーヌ・ガラン|ガラン]]は、シリア北部[[アレッポ]]の出身でフランスに滞在していたハンナ・ディヤーブ(Hanna Diab 又は Youhenna Diab)から聞き取り、千夜一夜の翻訳の続きに加えたとしている<ref>[http://books.google.co.jp/books?id=EMKSYqUQ4QcC&pg=PA715&lpg=PA715&dq=%22orphan+tales%22%E3%80%80arabian+nights&source=bl&ots=HnMRyNpHZv&sig=ib0VhVn-Aye5MpvMnM8raObSris&hl=ja&sa=X&ei=fPSuU63lHZL68QXsuYC4Ag&redir_esc=y#v=onepage&q=%22orphan%20tales%22%E3%80%80arabian%20nights&f=false] Ulrich Marzolph: The Arabian Nights Encyclopedia(2004), Volume 1, pp.12-13 , ISBN 9781576072042
</ref><ref>西尾哲夫『アラビアンナイト --- 「物語」に終わりはない』、100分de名著、NHK出版、2013年11月、pp.19-20、ISBN 978-4-14-223032-7 『ガランは「千一夜」物語という以上は物語は千一夜分あるはずだとかたく信じていたので、続きが書かれた写本を必死で探しまわりました。しかし、うまく見つけることができません。困り果てていたところ、シリア北部アレッポの出身でフランスに滞在していたハンナ・ディヤーブという人物と知己になり、彼が故郷の民話にくわしいことがわかりました。そこで彼に写本に入っていないアラビアンナイトのような物語をいろいろ聞き取りし、それを翻訳の続きに加えていきました。このとき聞き取った話の中に、いまのわれわれにおなじみの「アラジン」や「アリババ」「空飛ぶ絨毯」などがありました。』</ref>。