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'''カオスガンダム''' (CHAOS GUNDAM) は、[[コズミック・イラ]] (C.E.) 年代を舞台とする「ガンダムSEEDシリーズ」のうち、[[テレビアニメ]]第2作として2004年 - 2005年に放送された『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』を初出とする架空の兵器。「[[ガンダムシリーズ一覧|ガンダムシリーズ]]」で普及している人型ロボット兵器「[[モビルスーツ]]」 (MS) の1機で、作中の国家勢力のひとつである'''[[プラント (ガンダムシリーズ)|プラント]]'''の軍事組織'''ザフト'''が開発した試作機群「[[ザフトの機動兵器#セカンドステージシリーズ|セカンドステージシリーズ]]」に属する。宇宙戦に適した[[モビルアーマー]] (MA) 形態に変形する[[可変モビルスーツ|可変MS]]であり 、背部に装着された2基の推進器兼武装ユニットは、[[プロヴィデンスガンダム]]がもつ[[オールレンジ攻撃#ドラグーン・システム|ドラグーン・システム]]系の遠隔操作兵器となる。劇中冒頭で、敵側である[[地球連合 (ガンダムシリーズ)|地球連合軍]]特殊部隊の「[[ファントムペイン (ガンダムシリーズ)|ファントムペイン]]」に強奪され、「[[生体CPU#エクステンデッド|エクステンデッド]]」と呼ばれる[[強化人間]]のひとり'''[[生体CPU#スティング・オークレー|スティング・オークレー]]'''の搭乗機となる。
▲{{Pathnav|機動戦士ガンダムSEED DESTINY|コズミック・イラの機動兵器|ザフトの機動兵器|frame=1}}
「[[カオス]]」は[[ギリシア神話]]に登場する[[神]]の一柱であるとともに、[[英語]]の「[[カオス (曖昧さ回避)|混沌]]」を意味する。公式ウェブサイトや各種メディア、関連商品などでは「カオスガンダム」と公称されるが、作中ではほかの同型機とともに固有名の「カオス」が正式名となる。
==
{{機動兵器
|名称=カオスガンダム<br />
"公式カオス">{{Cite web|和書|url=https://www.gundam-seed.net/destiny/mecha/detail.php?id=7|title=カオスガンダム|website=機動戦士ガンダムSEEDシリーズ公式サイト|publisher=[[サンライズ (アニメ制作ブランド)|サンライズ]]|accessdate=2024-06-16}}</ref>
|型式番号=ZGMF-X24S{{R|公式カオス}}<ref name="HGカオス">{{Citation|和書|title=[[プラモデル]]「カオスガンダム」解説書|publisher=[[バンダイ]]、[[BANDAI SPIRITS]]|series=[[SEED HG|HG(ハイグレード)]] 1/144スケールモデル|date=2004-12}}</ref><ref name="1/100カオス">{{Citation|和書|title=プラモデル「カオスガンダム」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=HG 1/100スケールモデル|date=2004-12}}</ref><br />RGX-01(連合側ナンバー)
|全高=17.43m{{R|HGカオス|1/100カオス}}
|重量=91.61t{{R|HGカオス|1/100カオス}}
|動力=バッテリー(パワーエクステンダー搭載)<ref name="MGルージュRM">{{Citation|和書|title=プラモデル「ストライクルージュ オオトリ装備 Ver.RM」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=MG([[マスターグレード]]) 1/100スケールモデル|date=2013-09}}</ref>
|装甲=[[フェイズシフト装甲#ヴァリアブルフェイズシフト装甲|ヴァリアブルフェイズシフト装甲]]
|武装=MMI-GAU1717 12.5mmCIWS×4<br />MMI-GAU25A 20mmCIWS×2<br/>MGX-2235B カリドゥス改複相ビーム砲×1<br />MA-XM434 ビームクロウ×2<br />MA-M941 ヴァジュラ[[ビームサーベル]]×2<br />MA-BAR721 高エネルギー[[ビームライフル (ガンダムシリーズ)|ビームライフル]]×1<br />
|搭乗者=[[生体CPU#スティング・オークレー|スティング・オークレー]]<br />[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズの登場人物#コートニー・ヒエロニムス|コートニー・ヒエロニムス]]
}}
[[コズミック・イラ#ユニウス条約締結|ユニウス条約締結]]後に、
「カオス」とは「混沌」とした戦場を駆け抜ける機体としての意味合いをもち、型式番号の「X」は実験機、「2」は航空機系統、「4」は開発ナンバー、「S」は「Second Stage(セカンドステージ)」を示す{{R|HGカオス|1/100カオス}}。ほかのセカンドステージと同じく地球連合製MSの[[イージスガンダム|イージス]]から影響を受けており、MS形態よりも高い機動性と<ref>『電撃データコレクション 機動戦士ガンダムSEED DESTINY 上巻』メディアワークス、2007年10月20日初版発行、28-29頁。(ISBN 978-4-8402-4058-1)</ref>旋回性を有した{{R|Dエンクロ}}高速MA形態に変形する。さらに大気圏内においても、強大な推進力を生かした飛行戦闘能力を得ている<ref name="モデル277">『機動戦士ガンダムSEED DESTINYモデル VOL.2 DESTINY MSV編』ホビージャパン、2006年3月31日初版発行、77頁。(ISBN 4-89425-415-8)</ref>。改良型ドラグーン・システムを採用した特徴的な「機動兵装ポッド」のほか{{R|HGカオス|1/100カオス}}、MSとしてのオーソドックスな武装も備え、全形態で両腕が露出している関係上これらの使用に特段の制限はない{{R|Dエンクロ}}。
一方で、直系の後継機や量産機には恵まれておらず、[[インパルスガンダム#カオスインパルス|系列機のインパルスをベースとした「カオスインパルス」]]が机上案として提示された程度にとどまる。
=== 武装 ===
; MMI-GAU1717 12.
: それぞれ頭部に4門、胸部に2門ずつ内蔵されている実弾砲で{{R|HGカオス|1/100カオス}}、セカンドシリーズの共通火器<ref name="HGフォース">{{Citation|和書|title=プラモデル「フォースインパルスガンダム」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=HG 1/144スケールモデル|date=2004-11}}</ref><ref name="HGセイバー">{{Citation|和書|title=プラモデル「セイバーガンダム」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=HG 1/144スケールモデル|date=2005-03}}</ref><ref name="HGアビス">{{Citation|和書|title=プラモデル「アビスガンダム」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=HG 1/144スケールモデル|date=2005-04}}</ref><ref name="HGガイア">{{Citation|和書|title=プラモデル「ガイアガンダム」解説書|publisher=バンダイ、BANDAI SPIRITS|series=HG 1/144スケールモデル|date=2005-01}}</ref>。
; MA-BAR721 高エネルギービームライフル▼
; MA-M941ヴァジュラ ビームサーベル▼
; MGX-2235Bカリドゥス改 複相ビーム砲
:
: 左右の膝と爪先のクローから出力される斬撃武装で、イージスのビームサーベルを参考にしているとされる<ref>『機動戦士ガンダムSEED&SEED DESTINY MOBILE SUIT FILE』講談社、2005年4月、48-49頁。(ISBN 978-4061791527)</ref>。MA形態で標的を捕獲すると同時に引き裂くほか{{R|HGカオス|1/100カオス}}、MS形態時はつま先部分を出力させた状態で蹴りを繰り出す。
▲; MA-M941ヴァジュラ [[ビームサーベル]]
: [[アビスガンダム|アビス]]以外のセカンドステージ機に共通採用された接近戦用武装。ユニウス条約に抵触しうる[[ミラージュコロイド]]以外の新技術を導入したことで、より強力な出力を得ている{{R|HGカオス|1/100カオス}}。不使用時は[[プロペラントタンク]]兼用のサイドスカート上部に懸架される{{R|Dエンクロ}}。カオスガンダムではMA形態時も前述の通り使用可能。
▲; MA-BAR721 高エネルギー[[ビームライフル (ガンダムシリーズ)|ビームライフル]]
: 携行式の主力火器で、[[インパルスガンダム|インパルス]]用のMA-BAR72をMA形態での高速戦闘に対応可能なよう改良したもの{{R|HGカオス|1/100カオス}}。不使用時はサイドスカートに懸架される。
: 機体の大気圏内飛行が可能な高推力スラスター{{R|モデル277}}を備えた{{Efn2|アニメ第16話(ただし、HDリマスターでは該当箇所が修正されている)のほか、久織ちまき著の『SEED DESTINY THE EDGE』第2巻77頁、岩瀬昌嗣著の『SEED DESTINY』第2巻などでは大気圏での分離使用がなされる描写がある。それに対し、プラモデル「1/100カオスガンダム」では「ブースターを兼ねるため有重力化では着脱不可」とする説明も存在する。}}、[[オールレンジ攻撃#ドラグーン・システム|ドラグーン]]型発展兵器。量子通信に必要なエネルギー量と操作に必要な技量自体は多いものの、[[プロヴィデンスガンダム|プロヴィデンス]]のドラグーンと比較すれば、ある程度は普遍的なパイロットでも使用可能となっている。改良されたとはいえ強奪直後にスティング・オークレーが兵装ポッドを操れたのは、事前にこの装備が導入されている情報を把握したファントムペインが有資格者を送り込んだためとされる{{R|HGカオス|1/100カオス}}{{efn2|操作性が簡略化されているものの、機体と誘導端末の同時制御は相応の素質が必要とした資料もある<ref>『テレビマガジン特別編集エクストラ機動戦士ガンダムSEED&SEED DESTINY MOBILE SUIT FILE』 講談社、2005年5月、48-49頁。ISBN 4-06-179152-4。</ref>。}}。片方のポッドにつき、[[ガイアガンダム|ガイア]]と同型の「MA-81R」と、[[インパルスガンダム|#ブラストインパルスガンダム|ブラストインパルス]]と同型の「AGM141ファイヤーフライ」が内蔵されている。
▲; MA-XM434 ビームクロー
: 左腕に装備される対ビームコーティング仕様のシールド。ほかのセカンドステージのシールドよりもやや小型でMA形態時の高機動戦闘を考慮した設計となっており、「巡航機動」の名称もこれに由来する。さらに対空迎撃用としてファーストステージ機や[[ゲイツ (ガンダムシリーズ)|ゲイツ]]と同じ「MMI-GAU2 ピクウス」が2門内蔵されている{{R|HGカオス|1/100カオス}}。
▲:; MMI-GAU2ピクウス 76mm近接防御機関砲
=== 劇中での活躍 ===
[[ミネルバ (ガンダムシリーズ)|ミネルバ]]に配備される直前
本来の主戦場である宇宙では変形機構と兵装ポッドを駆使した戦術でミネルバ隊を翻弄し、地球降下後の[[インド洋]]
アーモリーワン事変直前までのエピソードを描いた外伝『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY]]』
▲[[インド洋]]とダータネルス海峡の戦闘において、[[アスラン・ザラ]]が搭乗する[[セイバーガンダム|セイバー]]と交戦する。[[クレタ島]]沖海戦では、再びセイバーと交戦するが、戦闘に介入して来た[[フリーダムガンダム|フリーダム]]に両腕を機動兵装ポッドごと両断されて墜落した。その後、[[ベルリン]]上空にて再びフリーダムと交戦するも、[[アークエンジェル (ガンダムシリーズ)|アークエンジェル]]と合流した元[[オーブ連合首長国]]黒海派遣艦隊所属の[[機動戦士ガンダムSEED DESTINYの登場人物#イケヤ、ゴウ、ニシザワ|イケヤ、ゴウ、ニシザワ]]が搭乗する[[ムラサメ (ガンダムシリーズ)|ムラサメ]]3機の連携攻撃を受けて被弾し、機体のバランスを失い落下するところをビームサーベルで胴体を両断され撃墜されたが、パイロットのスティングは生還している。
▲『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY]]』において、[[プラント (ガンダムシリーズ)#各プラント|アーモリーワン]]での運用テスト期のエピソードが描かれ、そこでは[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズの登場人物#コートニー・ヒエロニムス|コートニー・ヒエロニムス]]がテストパイロットを務めた。
== プロトカオス ==
初出は雑誌『[[月刊ホビージャパン]]』の模型連動記事『機動戦士ガンダムSEED DESTINY MSV』。カラーリングの白地に赤いラインは、SFメカとしての強調を施したものである<ref>『機動戦士ガンダムSEED DESTINYモデル VOL.2 DESTINY MSV編』ホビージャパン、2006年3月31日初版発行、150頁。(ISBN 4-89425-415-8)</ref>。
{{機動兵器
|名称=プロトカオス<br />PROTO-CHAOS
|型式番号=XMF-P192P
|装甲=
|武装=EQFU-5X 機動兵装ポッド×4<br />(MA-81R ビーム突撃砲×1)<br />(AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル×12)<br />MA-XM434 ビームクロー×2
|搭乗者=
}}
; 設定解説
: MAの有効性を再検証する
{{clear}}
▲試作機は計6機製造された。パイロットは[[機動戦士ガンダムSEED ASTRAYシリーズの登場人物#コートニー・ヒエロニムス|コートニー・ヒエロニムス]]が務めたが、あまりに過酷な高機動試験を行ったために全機とも損壊し、3機は修復不可能と判断され、構造解析後には完全廃棄された。残りは修復後に[[モスボール (軍事)|モスボール]]処置を施され、[[プラント (ガンダムシリーズ)#各プラント|アーモリー・ワン]]内に保管されている。
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 関連項目 ==
* [[ガンダムシリーズの登場機動兵器一覧#機動戦士ガンダムSEED DESTINY|ガンダムシリーズの登場機動兵器一覧]]
{{コズミック・イラ|兵器}}
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