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{{生物分類表
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|画像 = [[ファイル:
|画像キャプション =
|地質時代 = [[ペルム紀]]後期
|地質時代2 = [[完新世]]([[現代 (時代区分)|現代]])
|界 = [[動物|動物界]] {{sname|en|Animal|Animalia}}
|門 = [[脊索動物|脊索動物門]] {{sname|en|Chordate|Chordata}}
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|
|目階級なし = [[獣歯類]] {{sname|en|Theriodont|Theriodontia}}
|亜目階級なし = '''
|学名 = '''Cynodontia'''<br />{{AU|[[リチャード・オーウェン|Owen]], [[1861年|1861]]}}
|和名 = 犬歯類 (けんしるい)
|下位分類名 = [[目 (分類学)|下目]] , [[科 (分類学)|科]]
|下位分類 =
* {{sname||Epicynodontia}}
** [[真犬歯類]] {{sname||Eucynodontia}}
*** [[プロバイノグナトゥス類]] {{sname||Probainognathia}}
}}
'''キノドン類'''(キノドンるい、Cynodontia)あるいは'''犬歯類''' (けんしるい) は、[[獣歯類]]に属する[[脊椎動物]]の一群である。
==名称==
語源は「[[犬]](cyn-)の歯(odont-)」。
==進化史==
[[File:Skelton of Procynosuchus delaharpeae.jpg|thumb|240px|left|[[プロキノスクス]]の骨格標本。[[国立科学博物館]]の展示。]]
キノドン類は[[絶滅]]した[[ゴルゴノプス亜目]]
<!--★英語版に「Charassognathus」という生物が最古のキノドン類であるとありました。どなたか翻訳出来る方、訳をお願いします-->
ペルム紀末から[[三畳紀]]初頭にかけ([[P-T境界]])、[[パンゲア大陸]]の完成の影響により発生した超大型の[[ホットプルーム]]「スーパー・プルーム」がドーム状の押し上げとなって地上に達することでシベリアに大噴火が起こり、これによって大規模な環境破壊が引き起こされた。地上は高温にさらされ、それまで30%近くあった酸素濃度が大きく低下した。この[[大量絶滅]]によって地球上の生命の9割が淘汰された。高温を避け、低酸素の環境にも耐え
絶滅を免れたキノドン類は、空白となった生態系を埋めるべく、速やかに適応放散していった。[[トリナクソドン]]などのガレサウルス類は、腹部の[[肋骨]]を退化させ、[[腹式呼吸]]を行うことができる[[横隔膜]]を獲得していた。これによりかれらは低酸素の環境を乗り切る
特に進化した種では、この骨が関節骨と[[方形骨]]によって構成された顎関節に接触、鱗状骨([[側頭骨]]の一部)との新たな関節が形成されている。後の哺乳類などを含む、ユーキノドン類である。その中から、[[キノグナトゥス]]など有力な捕食者や[[ディアデモドン]]、[[トラベルソドン]]など
この傾向が更に進み、関節骨と[[方形骨]]が顎から外れ、[[耳小骨]]となっているのが哺乳類である。かつてはこの顎関節の特徴により哺乳類が定義されていたが、近年は原始的なグループが外され、[[哺乳形類]]とされるようになった。最古の
[[ジュラ紀]]以降、キノドン類は大型動物の[[ニッチ]]を[[恐竜]]など大型[[爬虫類]]に奪われ、小型のままであった。ただし、[[中生代]]においても、数の上では哺乳類は恐竜を大きく上回っていたと考えられている。その一方で、[[オリゴキフス]]等のトリティロドン科は次第に数を減らしていく。そして[[白亜紀]]前期、石川県で発見された歯の化石が、その最後の記録である。ちなみに、カナダの6,000万年前の地層から「{{仮リンク|クロノペラテス|en|Chronoperates}}(時の放浪者)」と呼ばれる、キノドン類のものと思われる顎の断片が発見されている。しかし否定的な意見もあり、その正体は不明のままとなっている。
それ以降については、[[哺乳類]]の項を参照。
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==特徴==
[[ファイル:Bienotherium yunnanense.JPG|thumb|left|[[ビエノテリウム]]頭部骨格]]
キノドン類は、現在の哺乳類が持つ特徴の大半を
=== 骨格の特徴 ===
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: ごく初期の種では一個であるが切れ込みが入っている。中期以降の種は一対。
; 下顎
: 歯骨が拡大し、筋突起が発達する。[[哺乳形類]]以降の種は、歯骨のみとなる。中期以降の種では、二生歯性となる。これは、咀嚼機能が発達し、上下の歯が杵と臼の
; 顎関節
: 初期の種は[[方形骨]]と関節骨で形成されているが、チニクォドン科では歯骨と麟状骨が接触して二重関節となる。哺乳形類以降は[[方形骨]]と関節骨は顎関節から外れ、ジュラ紀の哺乳類においてそれぞれ[[砧骨]]と[[槌骨]]へと変化している。
; 骨性二次口蓋
: ペルム紀の種では、中央に溝があるなど不完全。三畳紀以降は左右が完全に癒合。
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: [[肩甲骨]]・[[前烏口骨]]・[[烏口骨]]・[[上鎖骨]]・[[鎖骨]]・[[間鎖骨]]の6種の骨からなる。このうち、肩甲骨と烏口骨が内骨格性肩帯の主要な構成要素となっていく([[主竜類]]の系統では肩甲骨と前烏口骨)。後、哺乳類段階で上鎖骨、[[獣亜綱]]に至る段階で前烏口骨、間鎖骨が消失。烏口骨が肩甲骨に癒合している。
; [[脊柱]]
: [[トリナクソドン]]段階において、[[頸椎]]のうち[[環椎]][[棘突起]]が縮小。[[軸椎]]との干渉が無くなり頭部の回転が可能になった。また、胸部以外の[[肋骨]]が縮小。頸椎、[[胸椎]]、[[腰椎]]などへの分化の途上にある。腰部の肋骨が縮小した
; [[四肢]]
: 初期の種では、爬行あるいは中腰という形態をとる。[[腰帯]]に関しては、ガレサウルス類およびユーキノドン類においては、不完全ながらも直立歩行を獲得した。ただし、[[肩帯]]は未だ[[上腕骨]]が垂直には遠い位置にある。これが垂直になるのは哺乳類段階に入ってからである。
==習性==
少なくない種類が地下に巣穴を掘って暮らしており、中には複数の巣穴がまとまって発見された事例もある<ref>Vertebrate burrow complexes from the Early Triassic Cynognathus Zone (Driekoppen Formation, Beaufort Group) of the Karoo Basin, South Africa(Gideon H Groenewald:2001)</ref>。
==系統==
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===下位分類===
[[ファイル:Diademodon.jpg|thumb|[[ディアデモドン]]]]
* †[[w:Charassognathus|Charassognathus]]
* †[[ドヴィニア科]] [[w:Dviniidae|Dviniidae]] : [[ドヴィニア]]
* †[[プロキノ
* Epicynodontia
** †[[ガレサウルス科]] [[w:Galesauridae|Galesauridae]]
87 ⟶ 98行目:
**** [[キノグナトゥス科]] [[w:Cynognathidae|Cynognathidae]] : [[キノグナトゥス]]
**** ディアデモドン科 (Diademodontidae):[[ディアデモドン]]
**** [[トリラコドン]]科 (Trirachodontidae)
**** [[トラ
**** [[トリティロドン科]] [[w:Tritylodontidae|Tritylodontidae]] : [[オリゴキフス]] , [[トリティロドン]]
*** [[プロバイノグナトゥス類]] [[w:Probainognathia|Probainognathia]]
**** †Lumkuia
**** †[[w:Ecteninion|Ecteninion]]
**** †[[チニク
**** †[[プロバイノグナトゥス科]] [[w:Probainognathidae|Probainognathidae]]
**** †[[イクチドサウルス類]] [[w:Ictidosauria|Ictidosauria]]
***** [[トリテレドン科]] [[w:Tritheledontidae|Tritheledontidae]]
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***** [[哺乳類]] [[w:Mammal|Mammalia]]
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
==参考文献==▼
{{Wikispecies|Cynodontia|キノドン亜目}}
{{Commonscat|Cynodontia|キノドン亜目}}
* [[遠藤秀紀]] 『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、ISBN 978-4-13-060182-5。▼
* [[富田幸光]]文、伊藤丙雄、岡本泰子イラスト 『絶滅哺乳類図鑑』 [[丸善]]、2002年、ISBN 4-621-04943-7。▼
* J・C・マクローリン作・画 『消えた竜 : 哺乳類の先祖についての新しい考え』 [[小畠郁生]]・平野弘道訳 [[岩波書店]]、1982年。▼
* https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0218791 (三畳紀後期から発見された肉食性キノドン類について)
* https://twitter.com/rex_toyo/status/1057233986068537345?s=19 (キノドン類の四肢について)
{{Paleo-stub}}▼
▲==参考文献==
▲* [[金子隆一 (SF)|金子隆一]] 『哺乳類型爬虫類 : ヒトの知られざる祖先』 [[朝日新聞社]]〈朝日選書〉、1998年、ISBN 4-02-259709-7。
▲* 遠藤秀紀 『哺乳類の進化』東京大学出版会、2002年、ISBN 978-4-13-060182-5。
▲* 富田幸光文、伊藤丙雄、岡本泰子イラスト 『絶滅哺乳類図鑑』 [[丸善]]、2002年、ISBN 4-621-04943-7。
▲* J・C・マクローリン作・画 『消えた竜 : 哺乳類の先祖についての新しい考え』 小畠郁生・平野弘道訳 [[岩波書店]]、1982年。
{{DEFAULTSORT:きのとんるい}}
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[[Category:獣弓目]]
[[Category:獣歯類]]
[[Category:1861年に記載された化石分類群]]
▲{{Paleo-stub}}
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