マーカス・キャンビー
マーカス・キャンビー(Marcus D. Camby, 1974年3月22日 - )はアメリカ合衆国のバスケットボール選手。コネティカット州ハートフォード出身。北米プロバスケットリーグNBAのロサンゼルス・クリッパーズに所属している。身長211cm、体重107kg。ポジションは主にセンター。2007年に最優秀守備選手を受賞。
ロサンゼルス・クリッパーズ No.23 | |
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ポジション | C/PF |
基本情報 | |
国籍 |
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生年月日 | 1974年3月22日(50歳) |
出身地 | ハートフォード |
身長 | 211cm (6 ft 11 in) |
体重 | 107kg (236 lb) |
キャリア情報 | |
ドラフト | 1996年 2位 |
選手経歴 | |
1996–1998 1998-2002 2002-2008 2008-現在 |
トロント・ラプターズ ニューヨーク・ニックス デンバー・ナゲッツ ロサンゼルス・クリッパーズ |
Stats Basketball-Reference.com | |
経歴
地元の高校を卒業後、マサチューセッツ大学に進学。3年生の時に平均得点20.5、平均リバウンド8.2を記録し、ネイスミス賞やウッデン賞を受賞した。
大学3年を終えた時点でアーリーエントリーを宣言。史上最高のドラフト年とも言われる1996年のNBAドラフト(他選手にはアレン・アイバーソンやコービー・ブライアントなど)で、トロント・ラプターズから全体で2位の指名を受けNBA入り。ルーキーシーズンに14.8得点6.3リバウンド2.6ブロックの好成績を残し、オールルーキー1STチームに選出された。
2シーズンラプターズでプレーした後に、ニューヨーク・ニックスにトレードされる。ニックスは8位でプレイオフに出場するが、パトリック・ユーイング、アラン・ヒューストン、ラリー・ジョンソン、ラトレル・スプリーウェルの活躍でNBAファイナルまで進出する。ファイナル前に中心選手のユーイングが怪我をしてしまい、インサイドをキャンビーに頼る苦しい状況になる。キャンビーはガッツ溢れるプレーで奮闘するものの、サンアントニオ・スパーズはツインタワーと呼ばれてインサイドが強く敗退してしまう。最初の2シーズンはベンチ出場だったが、3年目の00-01シーズンにスターターに昇格。12.0得点11.5リバウンドの成績を残す。
しかし翌シーズンは怪我の影響でシーズンの大半を欠場。シーズン終了後にデンバー・ナゲッツに移籍。ところがここでもまた怪我でシーズンの大半を欠場する。
コンディションを整えて望んだ03-04シーズン、ナゲッツは96年ドラフトに引けを取らないタレントの揃う03年ドラフト生の中から、大学時代全米優勝を果たした新進スターのカーメロ・アンソニーを獲得。チームは久々のプレーオフに進出する。
オフに突入したナゲッツはフロントコートの補強にニュージャージー・ネッツのスターケニオン・マーティンを獲得。キャンビーとのインサイドコンビに期待がかかった。05-06シーズン序盤苦戦を強いられたものの、ヘッドコーチの交代によりプレーオフに滑り込む。
06-07シーズンは、これまで怪我による欠場が多かったキャンビーはシーズンで70試合とまずまずの試合数をこなすした。一試合平均3.3ブロックはリーグ1位、11.7リバウンドはリーグ5位でキャリア初の最優秀守備選手賞を獲得、オールディフェンシブ1stチームにも選出された。
翌07-08シーズン、キャンビーは一試合平均3.6で、3年連続4度目のブロック王となった。最優秀守備選手賞の投票では惜しくも2位となったが、オールディフェンシブ1stチームには再び選出。リーグを代表するディフェンスプレーヤーとなった。
2008年オフ、キャンビーは膨らみすぎたナゲッツのサラリーの清算という理由で、ほぼ無償でロサンゼルス・クリッパーズへ移籍することとなった。これまで守備が課題のナゲッツにおいてただ一人ディフェンスに注力してきた彼は、少なからず落胆した様子であった。
プレースタイル
キャンビーはオフェンスよりもディフェンスで活躍するタイプのプレーヤー。現在ロケッツで控えセンターとして所属するディケンベ・ムトンボと似たプレースタイルと言われている。特にリバウンドとブロックでは、長い腕を生かして毎シーズン上位にランクインしており、チームの守護神である。また最優秀守備選手賞獲得時のインタビューで、「オールスターにも出ていないのに受賞するなんて皮肉だね」と語った。オールスターは守備型の選手は選出されにくいのである。オフェンス面では得点力は高いとは言えないものの、ペイントエリア内はもとよりミドルレンジからでも独特の鉞を担ぐようなシュートホームで得点を挙げることができる。また意外な器用さも持ち合わせており、時にはディフェンスリバウンドから敵陣まで自らドリブルし、トリッキーなパスを繰り出して得点チャンスを演出しては観客を喜ばせることもある。このように多彩な才能に恵まれているキャンビーだが、怪我による欠場が多いという点が彼への評価を下げてしまっている。