竜飛定点
竜飛海底駅(たっぴかいていえき)は、かつて青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩龍浜にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)海峡線(津軽海峡線)の駅である。青函トンネル内の海底部の区間に設けられていた。
竜飛海底駅 | |
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ホーム(2013年6月13日) | |
たっぴかいてい Tappi-Kaitei | |
◄津軽今別 (19.5 km) (23.0 km) (臨)吉岡海底► | |
所在地 | 青森県東津軽郡外ヶ浜町字三厩龍浜 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■海峡線 |
キロ程 | 32.5 km(中小国起点) |
電報略号 | タヒ |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
0人/日(降車客含まず) -2013- |
乗降人員 -統計年度- |
0人/日 -2013- |
開業年月日 | 1988年(昭和63年)3月13日* |
乗換 |
体験坑道駅 - 青函トンネル記念館青函トンネル竜飛斜坑線 |
北海道新幹線の工事に伴い、見学者向けの停車措置は2013年11月10日をもって取りやめ、2014年3月14日をもって廃止された[1][2][3][4][5]。
概要
竜飛海底駅は、もともと青函トンネルの青森県側の定点(竜飛定点)[6]として非常時の旅客待避所および保線基地、トンネルの維持に必要な各種機械類が設置された機械室などの設置と維持管理を目的に設置された駅である。一般旅客の利用はできず、2013年(平成25年)11月10日までは見学整理券を持った見学客のみが乗降できる特殊な駅であった。
下記休館期間を除き、国道339号の青函トンネル記念館(道の駅みんまや)より当駅の見学(有料)ができた。ただし、記念館側から入る場合はプラットホームへ行くことはできなかった。逆に、当駅側から入った見学者は地上の記念館に青函トンネル竜飛斜坑線を使って上がった際に、復路のケーブルカーの出発時間までなら記念館の外に出ることも可能であった。
以前は「竜飛海底駅見学コース」で、のちに「竜飛記念館コース」(当駅と青函トンネル記念館見学)が設定され、一本化された。そのため、国道339号が冬季通行止めとなる11月中旬から4月下旬までの間、青函トンネル記念館も休館になる場合が多く、その期間は駅の見学コース自体が設定されていなかった。
歴史
駅構造
相対式2面2線ホームを持つ地下駅である。もともとは避難用などの目的で設置(後述)されたことから一般的な乗降を考慮していないため、ホームの幅は通常の駅と比較して狭かった。ただし、『交通公社の時刻表 1988年3月号』には、注釈で、「当分の間、地上との出入りは出来ない」旨が記載されており、開業当初は一般的な乗降を取り扱うことを計画していた可能性はあった。
通常、旅客扱いをする列車(特急「スーパー白鳥」・「白鳥」が2往復停車)は2号車のドアを非常ドアコックで開閉していた。なお、快速「海峡」が運転されていた頃は函館行1号車、青森行12号車のみ開き、その他はドアカットされていた。
2013年8月、JR北海道は同年11月10日をもって列車の停車および見学コースの営業を取りやめる方針であることを発表した[2]。最後の土日となる11月9日および10日には函館支社によるツアーが企画された[7]。また、2014年3月14日をもって駅として廃止された[4][5]。在来線規格となっているホームは、今後開業予定である新幹線車両の通過に支障を来すため撤去される予定である。また、廃止された後も、緊急時のために避難設備は残される予定[3]。
のりば
ホーム | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | ■海峡線 | 中小国方面 |
2 | ■海峡線 | 木古内方面 |
駅周辺
- 横取基地
- 保守用車両の待避・留置場所および資材の搬入口として設置された。現在は上り線側のみの使用となっており下り線側に線路は敷設されていないが、新幹線建設に伴い整備される予定である。
- 避難所
- 旅客が一時的に避難する場所として設置され、約1,000人を収容可能である。300人が座れるベンチのほか、トイレが設置されている。このほか、世界初となる海底公衆電話が設置されている[8]ほか、見学者向けに青函トンネルの概要や建設時の様子を伝えるパネルなどが設置されている。
- 鋼索斜坑
- 記念館駅と体験坑道駅(海面下140m)を結ぶケーブルカー「もぐら号」(青函トンネル記念館 青函トンネル竜飛斜坑線)が通る斜坑で、距離は778mである。上記休館期間を除き旅客輸送を行っている。また、斜坑には階段が併設されており、竜飛海底駅のある位置から地上まで2,247段ある。
隣の駅
脚注
- ^ 吉岡海底など3駅、来春廃止 JR北海道、新幹線工事で - 北海道新聞(2013年8月2日付、同日閲覧)
- ^ a b 青函トンネルの海底駅 事実上廃止へ - NHK(2013年8月2日付、同日閲覧)
- ^ a b JR北海道、竜飛海底駅を廃止へ - 東奥日報(2013年8月3日付、ウェブ魚拓)
- ^ a b 駅の営業終了について (PDF) - JR北海道、2013年9月13日。
- ^ a b c 平成26年3月ダイヤ改正について (PDF) - JR北海道、2013年12月20日。
- ^ 杉山淳一の時事日想:「竜飛海底駅」が教えてくれた、新たな“商機” (2/5) - Business Media 誠、2013年11月15日、2013年12月20日閲覧。
- ^ 「竜飛海底駅・青函トンネル記念館見学ツアー」を発売いたします (PDF) - JR北海道函館支社(2013年10月8日付、同日閲覧)
- ^ 開業当初はテレホンカード専用だったが、のちに10円硬貨専用(ピンク電話)に変更されている。
関連項目
外部リンク
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