大和団地

大和団地（だいわだんち）株式会社は大和ハウス工業の子会社で、かつて存在した不動産会社。マンションをはじめ、アパート・分譲住宅（請負・建売住宅）・ゴルフ場・商用ビル建築・宅地造成・ゴルフ場開発・クアハウスを展開。日本で初めて住宅ローンによる販売を始めた会社としても知られている。2001年4月に大和ハウス工業に吸収合併となったため会社は解散となり、同社の不動産事業部に引き継がれている。

ダイワハウス内の宅地造成部門が分離独立して分社化したもの。東証、大証、名証、一部上場企業であった。

会社概要

ネオポリス

ネオポリスという宅地を開発。付加価値をつけるため、木質住宅を中心に販売を行なう。大和ハウス工業との住み分けを行なうためである。

有名なのは、能勢電畦野駅周辺。いまだに大和団地という看板が道路標識が存在する。ここは正式名称として「阪急北ネオポリス」という。他に三重県の東員町にある西桑名ネオポリスなど多数。大規模団地を得意とする。豊能町の北大阪ネオポリスに至っては、失敗した郊外住宅地の例として、和歌山大学院の研究材料、またNHKでも特集を組まれた。南大阪ネオポリスでは、大和ハウスとの切半で工事が行なわれ、大和団地側は、完成後まもなく販売したため地盤沈下に悩まされた。ネオポリスという土地があるとまず大和団地が絡んでいるといっていい。

京都府京田辺市の松井ヶ丘も京阪ネオポリスと呼ばれていたが、近年では単に住所である松井ヶ丘と呼ばれている。こちらの方は90年代より周辺が他社により大幅に開発され、それに伴って新駅や高速道路も整備されており、成功した例といえる。

ネオポリス以外

• 奈良県奈良市学園前付近。

造成地や大規模団地で大和町と名が有る場所。（注意：大和ハウス工業(株)との共同施工や、大和ハウス工業㈱の単独施工もある）

戸建住宅

木質系に特化する事により、大和ハウスとの住み分けを行なう。プレハブ住宅は一切行なわなかった。2x4住宅の「ソナーレ」を皮切りに始まる規格型住宅がある。1商品につき40プランを作り、それを土地に対応させる手法。

アパート

木質系からRC造のものまで設計施工販売を行なった。企画物件も存在した。

マンション

マンションのネオハイツシリーズ、ネオステージ、高級感をアップしたヴェルビュシリーズなどのマンションを販売。中には億ションも存在する。

都市開発

ビルの新規や建替え受注を行なう部門があって。ビルからコンビニまで行なった。

医療福祉

医療福祉部門が存在したが、利益獲得には至らなかった。唯一、テルマスプラザが建設運営できた。

開発ゴルフ場

能登（能登ロイヤルGC）、矢板（アローエースGC）、甲賀（コムウッドGC）、亀山（タートルエースGC）、五條（シプレカントリークラブ）、佐賀（佐賀ロイヤルGC）（これら大和リゾートに引き継がれたようである。）

クアハウス

岡山（テルマスプラザ）、竹久夢二の名前を頂いた「夢二温泉」というものがある（施工：鉄建建設）。

広報

バブル期にTV-CMを打つが、大人しめであったためあまり目立たなかった。1998年に日本ゴルフツアー機構の「ダンロップフェニックストーナメント」（毎日放送主催）の30秒×3本のスポンサーを務めていた。ローンの概念が無い頃、ローン販売を行なったようである{要出典}。

プレカット工場

和歌山県西牟婁郡にプレカット設備も整え、2x4住宅にも対応する。

合併について

土地造成に関する土木技術については、ダイワハウスより技術力があり、またマンションのイメージが浸透していることから、土木の技術力とマンションブランドを取得するために合併したのではないかと考えられる。

会社詳細

• 決算日：3月31日
• 資本金：14,947百万円（株主配布用　事業報告書より）
• 上場市場：東京、大阪、名古屋

株式取扱会社

• 株式幹事会社：東洋信託銀行株式会社
• 株式取次会社：野村證券株式会社

売上高

• 第37期…71,401百万円
• 第38期…95,167百万円
• 第39期…106,952百万円
• 第40期…124,090百万円
• 第41期…130,819百万円

（株主配布用　事業報告書より）

大株主

• 大和ハウス工業（株）…27,484,000株
• （株）住友銀行…5,755,000株
• （株）東海銀行…5,755,000株
• （株）さくら銀行…4,643,100株
• 日本生命保険相互会社…4,643,609株
• 富士銀行（株）…4,316,150株
• 野村土地建物（株）…4,213,827株
• （株）東京三菱銀行…3,430,000株
• 野村證券（株）…2,473,610株
• 三井信託銀行（株）…2,352,500株

（株主配布用　事業報告書より）

社員数

• 第40期…1,090名
• 第41期…1,125名

会計監査

監査法人トーマツ

代表取締役

• 代表取締役会長…石橋殾一
• 代表取締役社長…樋口武男（現・大和ハウス工業代表取締役会長兼CEO）

本支店

本社は大阪。ダイワハウス社屋内に有ったが、平成元年に立売堀（住友生命立売堀ビル）に移転（移転当事の名称は「栄泉立売堀ビル」）。平成10年ごろまで、この立売堀に有った。その後はダイワハウスが自社の隣にビルを建て、引越し空いた旧社屋ビルへ大和団地が移転。 支店は大阪（後に「大阪北」「大阪」「大阪南」の3つに分割）、広島西部長・山根課長・升井ディレクター、名古屋、神戸、奈良、松山、福岡、東京、宇都宮、福島など多数有った。 あえて、京都には支店をださなかった様である。京都で度重なる失敗があったためであろうと推測される。

子会社

大和住宅流通、大和トータルサービス、大和バローネなど多数。ゴルフ場は独立採算で行われていた。他、ゴルフ会員権を取り扱う会社もあったが設立数年後には精算し解散した。

外部リンク

• 当事のHP（2006.09.30現在、存在。当事の岡崎営業所のもの）：http://www.sun-inet.or.jp/usr/daiwa-d1/public_html/index.html