会津

福島県の地方

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会津(あいづ)

  1. 福島県の西部。古くの陸奥国会津郡(会津四郡)。会津地方。→このページで述べる。
  2. 分割前の会津郡。現在の南会津郡会津若松市(旧北会津郡)。
  3. 会津地方以外の住民や観光ガイドが、会津若松の略称として「会津」と呼ぶ場合もある。但し、地元での略称は「若松」が一般的である。

会津地方のデータ
日本
地方 東北地方
面積 5,420.69km²
総人口 300,191
(2008年9月1日)
会津盆地と奥は猪苗代湖。右端は阿賀川只見川合流部付近。開削により河道変更が行われた下流狭窄部の三日月湖が残る。

会津(あいづ)とは、福島県を南北に連なる奥羽山脈阿武隈高地の2つの尾根線を概ねの境界とした「会津」「中通り」「浜通り」の3つの地域の1つ(西から列挙)。現在の福島県西部にある会津盆地を中心として、は奥羽山脈、飯豊山地西越後山脈下野山地帝釈山脈大佐飛山地を含む)に囲まれている。中心地は会津若松市

古事記』によれば古くは相津と書いた。崇神天皇(すじんてんのう)の時代、諸国平定の任務を終えた大彦命(おおびこのみこと)とその子・建沼河別命(たけぬなかわわけのみこと)がこの地で合流したことに由来するという。(参考:会津大事典)

概要

東北地方太平洋側のほとんどを含む旧陸奥国に含まれるが、会津は分水嶺である奥羽山脈の西側に位置しているため、川は日本海に注ぎ、気候も日本海側気候を呈している。面積は広大で、愛知県千葉県がすっぽり収まるほど広い。国政選挙では、会津地方だけで衆議院小選挙区福島県第4区)を構成する。

冬には豪雪地帯となるため、比較的大中規模の都市や村落では、商店街に雁木が設置される程であるが、一方でスキー場に多くの来客がある。逆に夏季はフェーン現象で昼間は高温となるため、会津高原裏磐梯などの高原での避暑、猪苗代湖の湖水浴が盛んとなり、アウトドア地帯として賑わう。

盆地を中心に稲作が盛んで、コシヒカリ等が栽培されていて日本有数の穀倉地帯である。盆地の周辺ではそばの生産が多く、喜多方市山都町猪苗代などに代表されるそば所もある。

1914年磐越西線が開通する前は、阿賀野川の舟運が、新潟県の新潟市下越地方への交通手段として利用されていた。当時から磐越西線・磐越道沿線では新潟市・下越地方に、只見線沿線では同県の中越地方へ行く会津地方民は多いが、現在では新潟よりは同一経済圏内にある郡山中通り中部)との交流が最も深い。又、国道115号の整備に従って福島(中通り北部)とも親しい関係が築かれて来ている。

観光面では、尾瀬を共有する群馬県新潟県との協力体制が以前からあったが、国道121号の整備によって、米沢山形県内陸部)や栃木県那須山麓とも観光ルートの形成や協力体制が作られて来ている。

自然地理

歴史

律令制度下で陸奥国が設置され、その中のの一つとして会津郡が設置された。その後、平安時代に入ってから耶麻郡が分離され、更に大沼郡河沼郡が分離され、以後は会津郡とこれら3郡を総称して会津四郡と呼ばれる事となる。

江戸時代には会津藩の領地となり、藩の殖産興業政策によりそれ以来は漆器産業等の伝統工芸が多く立地している。会津藩は、幕末には松平容保京都守護職になって孝明天皇の信任を得たものの、孝明天皇の死後は薩摩藩長州藩を中核とした明治政府軍と対立し、戊辰戦争では白虎隊に象徴される惨劇の舞台ともなった。

そして、廃藩置県を前にして、会津藩の領土は、明治政府民政局による直轄地とされた。廃藩置県でも、会津藩の領土を範囲とする若松県が成立したものの、1876年8月21日には、磐前県浜通り)や福島県中通り)と合併させられて、現在の福島県の一部とされた。そして、県庁も会津若松から遠く離れた福島に置かれ、何度か請願された会津地方に近い郡山への県庁の移転も却下された。一方で、明治政府の中核となった肥前藩(佐賀藩)が、会津藩の半分位の面積だけで佐賀県を分立できた事から、福島県の成立を、会津藩と薩長の敵対の結果だと見る人がいる。[要出典]

地域

地域的特徴

観光ガイド形式に、会津地方をJR磐越西線沿線・会津鉄道会津線沿線(会津高原)・JR只見線沿線の3つのエリアに分けて、順に紹介する。冬には、積雪により峠付近が通行止めになる道路もあるので、注意を必要とする。

JR磐越西線沿線
磐越西線で郡山方面から入り、中山峠を越えると上戸駅付近で左手に猪苗代湖を望むことができる。夏は臨時の猪苗代湖畔駅志田浜脇に開業する(営業時期に注意)。右手前方に磐梯山が見えて来ると、そこは磐梯朝日国立公園の玄関・猪苗代町である。ここより北へ進むと北塩原村(通称:裏磐梯)があり、国道459号を通って磐梯高原の中心・剣ヶ峰を経由し、喜多方市へ抜けることもできる。線路はやがて下り坂に入り、会津盆地が右に左に見え隠れするようになると、慧日寺(えにちじ)跡がある磐梯町になる。そして次は会津若松市
会津若松では、国道49号国道121号が交差しており、古くから会津地方の中心地である。シンボルのように会津若松城(鶴ヶ城)がそびえ、東には白虎隊の悲劇の舞台である飯盛山を望むことができる。会津若松駅を折り返すように新潟方面に向かうと、すぐに一面田園が広がって会津盆地のヘソともいうべき湯川村になり、勝常寺がある。日橋川を渡るとラーメンや文化財「長床」で有名な蔵の町・喜多方市に入っていく。ここから先、線路は阿賀野川沿いを進み、新潟県と接する西会津町の玄関・野沢駅となり、大山祇神社や、会津ころり三観音の一つ・鳥追観音(如法寺)、名勝「銚子の口」がある。
会津線沿線(会津高原)
西若松駅で分岐して南へ向かうと、渓谷が狭まり、芦ノ牧温泉下郷町湯野上温泉と続く。大内宿や名勝「(塔のへつり)」も近い。そして中心地は南会津町の旧田島町。田島では、国道121号国道289号国道352号国道400号が交差し、日光国立公園尾瀬へのアクセス点にもなっている。祭では、会津田島祇園祭が知られる。日光塩原からのアクセスも良く、新宿浅草方面からの特急列車と快速列車を利用すれば、3時間強程度である。更にここから国道400号を北西方向に進むと「からむし織の里」昭和村があり、金山町へ抜けることができる。
JR只見線沿線
只見線に沿って行くと、まずは会津美里町会津本郷焼で有名な会津本郷駅伊佐須美神社のある会津高田駅会津ころり三観音の一つ・中田観音(弘安寺)のある根岸駅と続く。次は会津坂下町。玄関は会津坂下駅で、駅前に同町出身の春日八郎のブロンズ像がある。会津坂下は、国道49号と国道252号の分岐点でもある。線路は山に差し掛かり、会津ころり三観音の最後の一つ・立木観音(恵隆寺)がある塔寺駅を過ぎた辺りから、只見川沿いを進むようになり、ここからは奥会津と呼ばれる。
その奥会津の最初は柳津町の玄関・会津柳津駅。ここは、版画家の斎藤清美術館、福満虚空蔵尊圓蔵寺と「あわまんじゅう」が有名。次が三島町で、玄関は会津宮下駅。ここは「会津」など伝統工芸の里である。その次は金山町で、玄関は会津川口駅。すぐ脇が只見川でたいへん風光明媚、近くには火山カルデラ沼沢湖がある。最西は只見町で、国道252号国道289号が交差している。越後三山只見国定公園の入口になっているほか、日光国立公園尾瀬の福島県側のもう一つの入口である。
冬の豪雪期には、国道252号の小出寄りが不通となり、只見線が唯一の交通手段となる時もある。この豊富な只見川の雪解け水を利用して電源開発が行われており、日本屈指の奥只見ダム田子倉ダムなどがあり、水力発電所も至る所にある。更に只見川の支流伊南川に沿って、国道289号、国道401号国道352号を遡れば、旧南郷村、旧伊南村を経由し、文字通りの秘境・桧枝岐村になる。ここは桧枝岐歌舞伎が有名で、尾瀬沼燧ヶ岳への登山口「沼山峠」がある。

広域行政圏

会津地方振興局管内 274959

喜多方広域行政圏

会津若松広域行政圏

南会津地方振興局管内 32483

南会津広域行政圏

都市圏

一般的な都市圏の定義については「都市圏」を参照

「10%都市圏(通勤圏)」の変遷

都市雇用圏(10%通勤圏)の変遷

自治体
('80)
1980年 1990年 1995年 2000年 自治体
(現在)
広域圏
西会津町 - - - - 西会津町 喜多方
広域行政圏
高郷村 - - 喜多方
都市圏
63413人
- 喜多方市
北塩原村 喜多方
都市圏
45780人
喜多方
都市圏
60818人
喜多方
都市圏
59701人
北塩原村
熱塩加納村 喜多方市
喜多方市
山都町 -
塩川町 会津若松
都市圏
197672人
磐梯町 会津若松
都市圏
197213人
会津若松
都市圏
197316人
会津若松
都市圏
188686人
磐梯町 会津若松
広域行政圏
河東町 会津若松市
会津若松市
北会津村
湯川村 湯川村
会津坂下町 会津坂下町
会津高田町 会津美里町
本郷町
新鶴村
柳津町 - - 柳津町
猪苗代町 - - - - 猪苗代町
三島町 - - - - 三島町
金山町 - - - - 金山町
昭和村 - - - - 昭和村
下郷町 - - - - 下郷町 南会津
広域行政圏
檜枝岐村 - - - - 檜枝岐村
只見町 - - - - 只見町
田島町 - - - - 南会津町
舘岩村 - - - -
伊南村 - - - -
南郷村 - - - -

※10%通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。

交通

鉄道

主な道路

高速バス

道の駅

メディア

FMラジオ局

関連項目