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第62回有馬記念(だい62かいありまきねん)は、2017年12月24日中山競馬場で施行された競馬競走である。キタサンブラックが優勝した[1]

第62回有馬記念
第62回有馬記念 優勝馬:キタサンブラック 武豊
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会(JRA)
競馬場 中山競馬場
施行年 2017年
施行日 12月24日
距離 芝2500m
格付け GI
賞金 1着賞金300,000,000円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(指定)
負担重量 定量
天候
馬場状態
優勝馬 キタサンブラック
優勝騎手 武豊
優勝調教師 清水久詞
優勝馬主 大野商事
優勝生産者 ヤナガワ牧場
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映像外部リンク
2017 有馬記念
レース映像 jraofficial(JRA公式YouTubeチャンネル)による動画

ファン投票の結果

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11月18日から12月3日までファン投票が行われ、11月23日に第1回中間発表、11月30日に第2回中間発表、12月7日に最終発表が行われた。最終の有効投票総数は1,386,468票だった[2]

以下の表において出走馬は灰色の枠で表示する。

  • 最終順位上位20頭[2]
最終順位 馬名 性齢 第1回 第2回 最終 出否
票数 順位 票数 順位 票数
1位 キタサンブラック 牡5 31,741 1 79,762 1 124,641 出走
2位 サトノダイヤモンド 牡4 25,926 2 55,504 2 82,173 回避
3位 サトノクラウン 牡5 21,308 3 53,028 3 79,675 出走
4位 レイデオロ 牡3 19,576 4 49,996 4 75,791 回避
5位 シュヴァルグラン 牡5 13,660 8 35,467 9 66,102 出走
6位 マカヒキ 牡4 13,269 9 36,999 7 59,319 回避
7位 キセキ 牡3 16,035 5 39,084 5 58,553 回避
8位 ソウルスターリング 牝3 14,618 7 37,726 6 56,372 回避
9位 ミッキークイーン 牝5 15,212 6 36,352 8 54,839 出走
10位 ゴールドアクター 牡6 12,801 10 30,092 10 44,085 回避
11位 モズカッチャン 牝3 10,928 11 27,271 11 41,436 回避
12位 ヤマカツエース 牡5 8,517 14 20,345 15 34,050 出走
13位 レインボーライン 牡4 8,756 13 21,227 13 33,898 出走
14位 リアルスティール 牡5 9,599 12 22,690 12 33,511 回避
15位 シャケトラ 牡4 7,849 15 20,517 14 33,234 出走
16位 スワーヴリチャード 牡3 7,179 18 18,137 17 28,242 出走
17位 アルアイン 牡3 7,550 16 18,309 16 27,890 回避
18位 サウンズオブアース 牡6 7,230 17 17,265 18 26,656 出走
19位 ヴィブロス 牝4 6,286 19 15,689 19 24,526 回避
20位 ルージュバック 牝5 4,856 20 13,313 20 21,797 出走
  • 最終登録を行った馬のうち、最終順位21位以下で100位までに入った馬の順位[2]
最終順位 馬名 性齢 票数 出否
39位 クイーンズリング 牝5 4,772 出走
45位 サクラアンプルール 牡6 3,846 出走
54位 カレンミロティック セン9 2,396 出走
75位 ブレスジャーニー 牡3 1,337 出走
80位 サトノクロニクル 牡3 1,163 出走
81位 トーセンビクトリー 牝5 1,135 出走

レース施行前の状況

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各競走の結果

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施行日 レース名 着順 競走馬名
04月02日 第61回大阪杯(GI) 1着 キタサンブラック
3着 ヤマカツエース
04月30日 第155回天皇賞(春)(GI) 1着 キタサンブラック
2着 シュヴァルグラン
05月28日 第84回東京優駿(GI) 2着 スワーヴリチャード
06月25日 第58回宝塚記念(GI) 1着 サトノクラウン
3着 ミッキークイーン
09月24日 第63回オールカマー(GII) 1着 ルージュバック
10月09日 第52回京都大賞典(GII) 3着 シュヴァルグラン
10月29日 第156回天皇賞(秋)(GI) 1着 キタサンブラック
2着 サトノクラウン
3着 レインボーライン
11月05日 第55回アルゼンチン共和国杯(GII) 1着 スワーヴリチャード
11月12日 第42回エリザベス女王杯(GI) 3着 ミッキークイーン
11月26日 第37回ジャパンカップ(GI) 1着 シュヴァルグラン
3着 キタサンブラック

施行直前の状況

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GI6勝を挙げ、当年はGI競走のみ参戦して5戦3勝を挙げていたキタサンブラックが本競走を制した場合、獲得賞金がテイエムオペラオーを超えて歴代1位となる中で、引退レースと表明していたこともあり、人気、注目ともに同馬に注がれ、春秋のグランプリで未勝利ながらも1.9倍というオッズが付いた。続く2番人気には同年の東京優駿2着馬で、前哨戦で古馬相手のGII・アルゼンチン共和国杯を完勝した3歳馬・スワーヴリチャード、以降ジャパンカップを制してグランプリへ歩を進めたシュヴァルグラン、前年の香港ヴァーズ、当年の宝塚記念を制して秋三冠を皆勤することとなったサトノクラウンが1桁人気で続いた。 その他、2015年の優駿牝馬秋華賞を制し、当年の宝塚記念、エリザベス女王杯で連続3着という結果を残して挑んだミッキークイーン、このレースを引退レースとして表明していた前年のエリザベス女王杯勝ち馬・クイーンズリングなどGI勝ち馬5頭、重賞ウィナーでは当年の同条件であるGII・日経賞を制しているシャケトラや、当年の中山で行われたGII・オールカマーを制し、当レースが引退レースとなるルージュバックなど14頭が集結し、フルゲート16頭で行われた。

2017年12月は、関東地方で雨がほぼ降らず[3]、12月1週より開催されていた中山競馬場の芝は傷みが目立ってはいたが、レースに大きな影響を及ぼすコンディションではなかった[4]。 レース当日も、曇り時々晴れの天候で、馬場のコンディションは芝、ダートともに良という状況でグランプリを迎えた。

出走馬と枠順

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2017年12月24日 第5回中山競馬第8日目 第11競走[1]
天気:晴、馬場状態:良、発走時刻:15時25分

負担重量は4歳以上牡馬・セン馬57kg、4歳以上牝馬及び3歳牡馬55kg

枠順は公開抽選会として、12月21日にBSフジで生中継で行われて決められた[5]
枠番 馬番 競走馬名 斤量 騎手 調教師 オッズ(人気) レーティング 枠順抽選順番
1 1 ヤマカツエース 牡5 57 池添謙一 池添兼雄 24.6(6人) 117I 3番目
2 キタサンブラック 牡5 57 武豊 清水久詞 1.9(1人) 123I 6番目
2 3 クイーンズリング 牝5 55 クリストフ・ルメール 吉村圭司 33.1(8人) 109M 15番目
4 ブレスジャーニー 牡3 55 三浦皇成 佐々木晶三 71.7(12人) 107I 16番目
3 5 トーセンビクトリー 牝5 55 田辺裕信 角居勝彦 159.5(15人) 105M 9番目
6 サトノクロニクル 牡3 55 戸崎圭太 池江泰寿 70.7(11人) 109I,L 7番目
4 7 シャケトラ 牡4 57 福永祐一 角居勝彦 29.6(7人) 114L 2番目
8 レインボーライン 牡4 57 岩田康誠 浅見秀一 44.7(9人) 118I 10番目
5 9 サクラアンプルール 牡6 57 蛯名正義 金成貴史 72.9(13人) 114I 13番目
10 シュヴァルグラン 牡5 57 ヒュー・ボウマン 友道康夫 6.7(3人) 123L 12番目
6 11 ルージュバック 牝5 55 北村宏司 大竹正博 55.4(10人) 110L 11番目
12 サトノクラウン 牡5 57 ライアン・ムーア 堀宣行 9.8(4人) 122I 8番目
7 13 ミッキークイーン 牝5 55 浜中俊 池江泰寿 19.6(5人) 113L 4番目
14 スワーヴリチャード 牡3 55 ミルコ・デムーロ 庄野靖志 4.5(2人) 118L 5番目
8 15 カレンミロティック セン9 57 川田将雅 平田修 204.8(16人) -- 14番目
16 サウンズオブアース 牡6 57 クリスチャン・デムーロ 藤岡健一 132.9(14人) 109I 1番目

レース結果

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レース展開

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とりわけゲート入りを嫌う馬もおらず、順調に各馬がゲートへ入った。ゲートが開くと、キタサンブラックが完璧なスタートを見せてハナを主張する。すぐ後ろにシャケトラとヤマカツエースがマークしていく形となり、シュヴァルグランやサトノクラウン、スワーヴリチャードなどの有力馬は揃って中団から後方での待機策を選ぶ展開。キタサンブラックが主導した1000mのラップタイムは61.6秒[6]という逃げ・先行馬有利のゆったりとしたペースで進むと、3・4コーナー中間から中団・後方に控えていた有力馬が進出を開始するが、キタサンブラックも加速。

逃げていくキタサンブラックに対して、追う二番手集団ではクイーンズリング鞍上のルメールが外へ斜行(戒告処分)し[7]、スワーヴリチャード鞍上のミルコ・デムーロが内へ斜行(開催2日間の騎乗停止処分)し[8]、挟まれる形となったトーセンビクトリー、シュヴァルグラン、サクラアンプルールの3頭が不利を受け、特に鞍上が立ち上がるほどの不利を受けたサクラアンプルールはのちに最下位に入線した。馬群の混乱もありシュヴァルグランらの差は縮まらず、キタサンブラックが逃げ切りゴールイン。2着には同じく引退レースのクイーンズリングが前回勝利の16年エリザベス女王杯以来の連対、3着には直線での不利もありながら、シュヴァルグランが入った。

レース着順

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出典:日本中央競馬会[1]

着順 馬番 競走馬名 タイム 着差 上がり3ハロン
1 2 キタサンブラック 2:33.6 35.2
2 3 クイーンズリング 2:33.8 1馬身1/2 35.1
3 10 シュヴァルグラン 2:33.8 ハナ 34.8
4 14 スワーヴリチャード 2:33.8 クビ 34.5
5 11 ルージュバック 2:34.0 1馬身1/4 34.3
6 7 シャケトラ 2:34.1 3/4馬身 35.6
7 16 サウンズオブアース 2:34.2 クビ 34.7
8 8 レインボーライン 2:34.3 1/2馬身 34.9
9 6 サトノクロニクル 2:34.3 クビ 35.5
10 1 ヤマカツエース 2:34.4 1/2馬身 35.8
11 13 ミッキークイーン 2:34.5 1/2馬身 35.1
12 4 ブレスジャーニー 2:34.6 3/4馬身 35.4
13 12 サトノクラウン 2:34.6 ハナ 35.4
14 5 トーセンビクトリー 2:34.8 1馬身1/4 36.0
15 15 カレンミロティック 2:35.1 1馬身3/4 36.5
16 9 サクラアンプルール 2.35.5 2馬身1/2 36.6

データ

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出典:日本中央競馬会[1]

ハロンタイム 6.8-11.6-11.9-12.2-12.3-13.3-13.2-12.8-12.2-12.1-11.7-11.2-12.3
1000m通過タイム 61.6秒(キタサンブラック)
上がり4ハロン 47.3秒
上がり3ハロン 35.2秒
優勝馬上がり3ハロン 35.2秒
上がり最速 34.3秒(ルージュバック)

払戻

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出典:日本中央競馬会[1]

単勝 2 190円
複勝 2 120円
3 550円
10 180円
枠連 1-2 1600円
馬連 2-3 3170円
馬単 2-3 3810円
3連複 2-3-10 5420円
3連単 2-3-10 25040円
ワイド 2-3 1180円
2-10 280円
3-10 2760円

記録・エピソード

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テレビ・ラジオ中継

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本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者

関西テレビが放送したKEIBA BEAT(拡大放送で14時40分 - )の視聴率は番組最高の11.4%[16]、関東圏でもNHK総合テレビの中継(14時57分 - )の視聴率は7.5%、フジテレビみんなのKEIBA(関西テレビと同時刻)が8.5%[17]といずれも高視聴率をマークした。

脚注

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出典

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  1. ^ a b c d e 谷川善久. “第62回 有馬記念”. jra.jp. 日本中央競馬会. 2023年12月29日閲覧。
  2. ^ a b c 有馬記念ファン投票 最終結果発表! 日本中央競馬会 2018年4月26日閲覧
  3. ^ 東京の過去の天気goo天気 2018年2月26日閲覧。
  4. ^ 【有馬記念】馬場状態から浮上するのはこの馬だ デイリースポーツ online 2018年2月26日閲覧。
  5. ^ 有馬記念 公開枠順抽選会のテレビ放映について【12月21日(木曜)】”. 日本中央競馬会. 2017年12月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月29日閲覧。
  6. ^ 【有馬記念】キタサン有終、武が飾った!有馬最多タイ3勝 サンスポ ZBAT!競馬 2018年2月26日閲覧。
  7. ^ 【有馬記念】「GI・7勝」「獲得賞金1位」キタサンブラックの大偉業を検証東スポWeb 2018年4月1日閲覧[リンク切れ]
  8. ^ 【有馬記念】最後の直線で斜行したスワーヴリチャードのMデムーロは来年1月6、7日の2日間騎乗停止 スポーツ報知 2018年2月26日閲覧。
  9. ^ 菊花賞天皇賞(春)連覇
  10. ^ ジャパンカップ天皇賞(秋)
  11. ^ 大阪杯
  12. ^ キタサンブラック号お別れセレモニーを中山競馬場で開催”. 日本中央競馬会 (2017年12月14日). 2017年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月29日閲覧。
  13. ^ TOKYO MXBS11基準。
  14. ^ 屋城敦 (2023年12月29日). “キタサンブラック「最後の有馬記念」をTVアニメ『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』はどう描いたか?「“ユタカ”コールではなく…」【ウマ娘考察#7】”. Number Web. 2023年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ2023年12月29日閲覧。
  15. ^ 競馬「第62回有馬記念」 - NHKクロニクル
  16. ^ カンテレ「競馬BEAT」が11・4%で番組最高視聴率…有馬記念中継で デイリースポーツ online 2018年2月26日閲覧。
  17. ^ ビデオリサーチ調べ