「夜の大捜査線」の版間の差分
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| 作品名 = 夜の大捜査線 |
| 作品名 = 夜の大捜査線 |
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| 原題 = In the Heat of the Night |
| 原題 = In the Heat of the Night |
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| 画像 =Kinema-Junpo-1967-November-early-1.jpg |
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| 監督 = [[ノーマン・ジュイソン]] |
| 監督 = [[ノーマン・ジュイソン]] |
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| 製作総指揮 = |
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| 製作 = ウォルター・ミリッシュ |
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| 脚本 = [[スターリング・シリファント]] |
| 脚本 = [[スターリング・シリファント]] |
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| 原作 = [[ジョン・ボール (作家)|ジョン・ボール]]<br />『夜の熱気の中で』 |
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| 製作 = [[ウォルター・ミリッシュ]] |
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| 出演者 = [[ロッド・スタイガー]]<br />[[シドニー・ポワチエ]]<br />[[ウォーレン・オーツ]] |
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| 製作総指揮 = |
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| 出演者 = [[シドニー・ポワチエ]]<br />[[ロッド・スタイガー]]<br />[[ウォーレン・オーツ]] |
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| 音楽 = [[クインシー・ジョーンズ]] |
| 音楽 = [[クインシー・ジョーンズ]] |
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| 撮影 = [[ハスケル・ウェクスラー]] |
| 撮影 = [[ハスケル・ウェクスラー]] |
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| 編集 = [[ハル・アシュビー]] |
| 編集 = [[ハル・アシュビー]] |
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| 製作会社 = {{仮リンク|ザ・ミリッシュ・カンパニー|label=ザ・ミリッシュ・コーポレーション|en|The Mirisch Company}} |
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| 配給 = [[ユナイテッド・アーティスツ]] |
| 配給 = [[ユナイテッド・アーティスツ]] |
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| 公開 = {{flagicon|USA}} 1967年8月2日(ニューヨーク)<br />{{flagicon|Japan}} 1967年10月25日 |
| 公開 = {{flagicon|USA}} 1967年8月2日(ニューヨーク)<br />{{flagicon|Japan}} 1967年10月25日 |
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| 製作国 = {{USA}} |
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| 製作費 = $2,000,000<ref name="the-numbers">{{Cite The Numbers|id=In-the-Heat-of-the-Night|title=In the Heat of the Night|publisher_hide=1|language=en|accessdate=2022-02-14}}</ref> |
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| 製作費 = 200万ドル |
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| 興行収入 = {{flagicon|World}} $24,407,647<ref name="the-numbers" /> |
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| 前作 = |
| 前作 = |
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| 次作 = [[続・夜の大捜査線]] |
| 次作 = [[続・夜の大捜査線]] |
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『'''夜の大捜査線'''』(よるのだいそうさせん、原題:''In the Heat of the Night'')は[[1967年の映画|1967年]] |
『'''夜の大捜査線'''』(よるのだいそうさせん、原題:''In the Heat of the Night'')は[[1967年の映画|1967年]]の[[アメリカ合衆国の映画|アメリカ合衆国]]の[[サスペンス映画]]。監督は[[ノーマン・ジュイソン]]、出演は[[シドニー・ポワチエ]]と[[ロッド・スタイガー]]など。[[ジョン・ボール (作家)|ジョン・ボール]]の小説『{{仮リンク|夜の熱気の中で|en|In the Heat of the Night (novel)}}』([[エドガー賞 処女長編賞|アメリカ探偵作家クラブ新人賞]]受賞)を原作とし、スターリング・シリファントの脚本である。音楽監督は[[クインシー・ジョーンズ]]。[[有色人種]]への偏見と差別が残る[[1960年代]]の米国の小さな町を舞台に、対立しながらも殺人事件の捜査をともにすることになった白人の警察署長とアフリカ系の刑事を描いている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.wowow.co.jp/detail/012267|title=夜の大捜査線|publisher=[[WOWOW]]|accessdate=2022-02-14}}</ref>。 |
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== 概要 == |
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[[第40回アカデミー賞]][[アカデミー作品賞|作品賞]]、[[アカデミー主演男優賞|主演男優賞]]([[ロッド・スタイガー]])、[[アカデミー脚色賞|脚色賞]]([[スターリング・シリファント]])、音響賞(サミュエル・ゴールドウィン撮影所サウンド部)、編集賞([[ハル・アシュビー]])を受賞した<ref>『アカデミー賞のすべて』 共同通信社、2007年4月9日発行。</ref>。また2002年に[[アメリカ国会図書館]]が、[[アメリカ国立フィルム登録簿]]に新規登記した作品である。 |
[[第40回アカデミー賞]][[アカデミー作品賞|作品賞]]、[[アカデミー主演男優賞|主演男優賞]]([[ロッド・スタイガー]])、[[アカデミー脚色賞|脚色賞]]([[スターリング・シリファント]])、音響賞(サミュエル・ゴールドウィン撮影所サウンド部)、編集賞([[ハル・アシュビー]])を受賞した<ref>『アカデミー賞のすべて』 共同通信社、2007年4月9日発行。</ref>。また2002年に[[アメリカ国会図書館]]が、[[アメリカ国立フィルム登録簿]]に新規登記した作品である。 |
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本作が好評だったため、『[[続・夜の大捜査線]]』(1970)、『[[夜の大捜査線 霧のストレンジャー]]』(1971)が製作され、1988年から{{仮リンク|同名のテレビドラマシリーズ|en|In the Heat of the Night (TV series)}}も放送された。 |
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原作は[[ジョン・ボール (作家)|ジョン・ボール]]の小説『{{仮リンク|夜の熱気の中で|en|In the Heat of the Night (novel)}}』([[エドガー賞 処女長編賞|アメリカ探偵作家クラブ新人賞]]受賞作)よりスターリング・シリファントが脚色。 |
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== 概要 == |
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当時盛り上がっていた[[公民権運動]]を背景に、タイミング良く制作されたこの作品は、キャスト・スタッフ共々自発的に参加して作り上げた作品である。人種差別が厳しい[[ミシシッピ州]]にある小さな町で起きた殺人事件と偶然捜査に参加するようになった腕利きの黒人刑事、そしてことごとく捜査に対立する白人の人種差別的な町の警察署長と、その捜査の様子を白い目で見ている住民たちの緊迫した対立の関係には当時の[[公民権運動]]の緊迫感をも感じ取ることができる。 |
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当時盛り上がっていた[[公民権運動]]を背景に、タイミング良く制作されたこの作品は、キャスト・スタッフ共々自発的に参加して作り上げた作品である。人種差別が厳しい[[ミシシッピ州]]にある小さな町で起きた殺人事件と偶然捜査に参加するようになった腕利きの黒人刑事、そしてことごとく捜査に対立する白人の人種差別的な町の警察署長と、その捜査の様子を白い目で見ている住民たちの緊迫した対立の関係には当時の公民権運動の緊迫感をも感じ取ることができる。 |
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主題歌は映画の題名と同じタイトル"IN THE HEAT OF THE NIGHT"であり、[[レイ・チャールズ]]のヒット・ナンバーである。両者の功績が大きかったため60年代後半からのdetective storyのカテゴリーは今日に至るも多旋律が主流であり日本の刑事物も例外ではない。編集の[[ハル・アシュビー]]は後に[[映画監督]]になって活躍する。 |
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== ストーリー == |
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この作品は非常に好評だったので、主人公の黒人刑事ヴァージル・ティッブスのキャラクターのみを活かした『[[続・夜の大捜査線]]』(1970)、『[[夜の大捜査線 霧のストレンジャー]]』(1971)が作られ、またテレビ映画化もされている。 |
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[[File:Kinema-Junpo-1967-November-early-2.jpg|thumb|220px|[[リー・グラント]]、[[シドニー・ポワチエ]]]] |
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富豪の実業家フィリップ・コルバートは、ミシシッピ州スパータに工場を建てるために引っ越してきていた。ある夜遅く、サム・ウッド巡査([[ウォーレン・オーツ]])は、パトロール中に通りに横たわるコルバートの他殺体を発見する。ウッド巡査は、駅の待合室でヴァージル・ティッブス([[シドニー・ポワチエ]])を見つけ、黒人の彼が財布にまとまった金を持っていたため、犯人に違いないと判断して逮捕するが、警察署長ギレスピー([[ロッド・スタイガー]])は彼がフィラデルフィアから来た殺人課の刑事であることを知る。ティッブスは旅の途中であり、次の列車で町を出ようとするが、電話に出た上司はスパータに留まって殺人事件の捜査を手伝えと言う。ギレスピー署長はスパータの多くの白人と同様に人種差別主義者だったが、ティッブスと一緒に捜査をすることにしぶしぶ同意する。 |
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ギレスピー署長らは、被害者の財布を持って逃走したハーヴェイ・オバースト([[スコット・ウィルソン]])を逮捕するが、彼は無実を訴える。ティッブスは死体を検分して犯人が右利きであると判断し、オバーストが左利きであることから彼が殺人者ではないことを見抜く。被害者の妻コルバート未亡人はティッブスの有能さを感じ、彼が捜査を指揮しなければ工場の建設を中止すると主張する。 |
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== あらすじ == |
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アメリカ南部・[[ミシシッピ州]]の小さな町の駅に夜行列車からひとりの黒人([[シドニー・ポワチエ|シドニー・ポワティエ]])が降り立った。町では折しも有力者の殺人事件が発生。パトカーの警官がうだるような熱帯夜のなかを巡回していた。人種偏見の強い地方であるために、駅の待合室にいた「よそ者」の黒人は、巡回中の警官([[ウォーレン・オーツ]])によって容疑者として連行され、署長([[ロッド・スタイガー]])の前に突き出されてしまう。しかし、あからさまな侮蔑と嫌悪にさらされているこの黒人の男こそ、[[ペンシルベニア州]][[フィラデルフィア]]市警殺人課の敏腕刑事、ヴァージル・ティッブスだった。 |
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町で一番の農園主エンディコット({{仮リンク|ラリー・ゲイツ|en|Larry Gates}})がコルバートの工場建設に反対していたと知り、ティッブスは彼を訪ねる。被害者コルバートの車に残っていたシダの根がエンディコットの温室にもあったことから、エンディコットへの疑いが深まるが、エンディコットと話をしているうちに彼に平手打ちされたティッブスは思わず彼に平手打ちを返してしまい、その後は町の若い白人たちに狙われるようになってしまう。 |
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滅多にない殺人事件に手を焼く田舎町の警察は、地元市長からの圧力もあって、屈辱感を覚えつつも都会のベテラン刑事ティッブスに捜査協力を依頼する。 |
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それでもティッブスは捜査を進め、ウッド巡査に事件当夜と同じ時刻に同じコースでパトロールを再現するよう求める。そこにギレスピー署長も同行するが、彼が同じコースを通らなかったことをティッブスが気づくと、ギレスピー署長はウッド巡査に疑いを抱き、彼が事件の翌日に銀行に大金を預けていたことを突き止めると彼を逮捕する。しかし、彼がコースを変えたのは、外から丸見えの自宅の部屋で毎晩裸で過ごしている若い女性デロリスの姿を毎晩パトロール時に眺めていたからだと推理したティッブスは、またもやギレスピー署長の誤認逮捕を指摘する。 |
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白人署長はもともと頑固な差別主義者であったが、次第にティッブスの刑事としての能力に一目置くようになる。ただし、人種偏見が根強い町であるために、捜査には困難が常につきまとう。 |
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そのデロリスは兄ロイドを伴って警察署を訪れ、ウッド巡査と以前一夜を共にしたことで妊娠したと訴え出るが、その話に疑いを持ったティッブスは、町民が堕胎したいときに訪れる雑貨屋のママ・カレバを訪ね、誰がデロリスの相手だったのかを聞き出そうとする。そこにちょうどデロリスと男が堕胎に来る。男は町でダイナーを営んでいるラルフ・ヘンショウであった。さらにそこにロイドら白人の若者たちがティッブスに危害を加えようと集まってきたため、ティッブスはラルフがデロリスの相手であることを明らかにし、ロイドがラルフに迫ろうとしたところで逆にラルフに射殺されてしまい、ラルフは逮捕される。ラルフは警察署でコルバート殺害を自供する。彼を殴り倒して金を奪おうとして誤って殺してしまったのであった。 |
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事件はようやく解決し、ティッブスと署長との間には奇妙な友情のようなものが生まれていた。ティッブスが町を去る日、駅には彼を晴れやかな表情で見送る署長の姿があった。 |
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一連の事件は解決し、ティッブスは駅で列車に乗り込み、見送りに来たギレスピー署長は多少きまり悪い様子を見せつつ、彼に温かく別れを告げるのだった。 |
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== キャスト == |
== キャスト == |
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! [[テレビ朝日|NET]]版 |
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! [[TBSテレビ|TBS]]旧版<ref>『月曜ロードショー 10年のあゆみ』TBS番組宣伝部、102頁</ref> |
! [[TBSテレビ|TBS]]旧版<ref>『月曜ロードショー 10年のあゆみ』TBS番組宣伝部、102頁。</ref> |
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! [[日本テレビ放送網|日本テレビ]]版 |
! [[日本テレビ放送網|日本テレビ]]版 |
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! TBS新版 |
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| ヴァージル・ティッブス || [[シドニー・ポワチエ|シドニー・ポワティエ]] || [[田中信夫]] || [[羽佐間道夫]] || [[新克利]] || 田中信夫 |
| ヴァージル・ティッブス || [[シドニー・ポワチエ|シドニー・ポワティエ]] || [[田中信夫]] || [[羽佐間道夫]] || [[新克利]] || 田中信夫 |
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| ビル・ギレスピー || [[ロッド・スタイガー]] || colspan=2|[[富田耕生]] || [[宮川洋一]] || 富田耕生 |
| ビル・ギレスピー署長 || [[ロッド・スタイガー]] || colspan=2|[[富田耕生]] || [[宮川洋一]] || 富田耕生 |
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| サム・ウッド || [[ウォーレン・オーツ]] || colspan=2|[[内海賢二]] || || [[青野武]] |
| サム・ウッド巡査 || [[ウォーレン・オーツ]] || colspan=2|[[内海賢二]] || || [[青野武]] |
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| レズリー・コルバート || [[リー・グラント]] || [[富永美沙子]] || || || [[公卿敬子]] |
| レズリー・コルバート || [[リー・グラント]] || [[富永美沙子]] || || || [[公卿敬子]] |
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| エリック・エンディコット || ラリー・ゲイツ || [[久松保夫]] || || || [[大久保正信]] |
| エリック・エンディコット || {{仮リンク|ラリー・ゲイツ|en|Larry Gates}} || [[久松保夫]] || || || [[大久保正信]] |
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| ロイド・パーディ || ジェームズ・パターソン || 青野武 || || || [[池田勝]] |
| ロイド・パーディ || {{仮リンク|ジェームズ・パターソン (俳優)|label=ジェームズ・パターソン|en|James Patterson (actor)}} || 青野武 || || || [[池田勝]] |
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| 市長 || [[ウィリアム・シャラート]] || [[村越伊知郎]] || || || [[千葉耕市]] |
| 市長 || [[ウィリアム・シャラート]] || [[村越伊知郎]] || || || [[千葉耕市]] |
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| ジョージ・コートニー || ピーター・ウィットニー || [[大宮悌二]] || || || [[島香裕]] |
| ジョージ・コートニー || {{仮リンク|ピーター・ウィットニー|en|Peter Whitney}} || [[大宮悌二]] || || || [[島香裕]] |
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| デロリス・パーディ || クェンティ・ディーン || [[太田淑子]] || || || [[鵜飼るみ子]] |
| デロリス・パーディ || {{仮リンク|クェンティン・ディーン|en|Quentin Dean}} || [[太田淑子]] || || || [[鵜飼るみ子]] |
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| ママ・カレバ || ビア・リチャーズ || [[麻生美代子]] || || || [[遠藤晴]] |
| ママ・カレバ || {{仮リンク|ビア・リチャーズ|en|Beah Richards}} || [[麻生美代子]] || || || [[遠藤晴]] |
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| ハーヴェイ・オバースト || [[スコット・ウィルソン]] || [[堀勝之祐]] || || || [[納谷六朗]] |
| ハーヴェイ・オバースト || [[スコット・ウィルソン]] || [[堀勝之祐]] || || || [[納谷六朗]] |
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| シャグバッグ || ティモシー・スコット || [[徳丸完]] || || || [[広瀬正志]] |
| シャグバッグ || {{仮リンク|ティモシー・スコット (1937年生の俳優)|label=ティモシー・スコット|en|Timothy Scott (actor, born 1937)}} || [[徳丸完]] || || || [[広瀬正志]] |
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| ラルフ・ヘンショウ || [[アンソニー・ジェームズ]] || [[西山連]] || || || [[千田光男]] |
| ラルフ・ヘンショウ || [[アンソニー・ジェームズ]] || [[西山連]] || || || [[千田光男]] |
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| ジェス || カリル・ベザリール || [[石森達幸]] || || || |
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! 演出 |
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| [[内池望博]] |
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| [[伊達康将]] |
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! 翻訳 |
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| 佐藤一公(字幕翻訳) |
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| 木原たけし |
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| 遠藤堯雄<br>桜井俊哉 |
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! 制作 |
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| 東北新社<br>TBS |
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! 初回放送 |
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| 1972年11月5日<br>『[[日曜洋画劇場]]』<br>21:00-22:55 |
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| 1977年12月19日<br>『[[月曜ロードショー]]』 |
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| 1981年2月4日<br>『[[水曜ロードショー (日本テレビ)|水曜ロードショー]]』<br>21:02-22:54 |
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| 1983年5月5日<br>『SONY PRESENTS<br>名作洋画ノーカット10週』<br>23:48-25:48 |
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* BDにはNET版とTBS新版が収録(NET版:約95分、TBS新版:ノーカット) |
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* NET版:初回放送1972年11月5日『[[日曜洋画劇場]]』 21:00-22:55 |
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: 演出:内池望博、翻訳:[[木原たけし]]、制作:[[東北新社]] |
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* TBS旧版:初回放送1977年12月19日『[[月曜ロードショー]]』 |
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* 日本テレビ版:初回放送1981年2月4日『[[水曜ロードショー (日本テレビ)|水曜ロードショー]]』 21:02-22:54 |
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* TBS新版:初回放送1983年5月5日『SONY PRESENTS 名作洋画ノーカット10週』 23:48-25:48 |
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: プロデューサー:熊谷国雄(TBS)、演出:[[伊達康将]]、翻訳:木原たけし、効果:遠藤堯雄/桜井俊哉、調整:前田仁信、製作:東北新社/TBS |
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* BDにはNET版とTBS新版が収録 |
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== 製作 == |
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* ''[[:en:In the Heat of the Night (Ray Charles song)|In the Heat of the Night]]'' 歌:[[レイ・チャールズ]] |
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** 作曲:[[クインシー・ジョーンズ]] |
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** 作詞:[[マリリン・バーグマン]]/[[アラン・バーグマン]] |
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=== 撮影 === |
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* 冒頭の有名な列車のロングショットは、[[撮影監督]][[ハスケル・ウェクスラー]]が本屋で立ち読みしていた家庭用のカメラ撮影用の本からヒントを受け、金物屋から網戸の網を買ってきて、カメラに装着し、助手と2人きりで撮影した<ref name=DVD>DVD『夜の大捜査線』解説音声より</ref>。 |
* 冒頭の有名な列車のロングショットは、[[撮影監督]][[ハスケル・ウェクスラー]]が本屋で立ち読みしていた家庭用のカメラ撮影用の本からヒントを受け、金物屋から網戸の網を買ってきて、カメラに装着し、助手と2人きりで撮影した<ref name="DVD">DVD『夜の大捜査線』解説音声より。</ref>。 |
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* 人種差別のひどい南部を |
* 人種差別のひどい南部をポワチエは拒否していた。実際に映画に出て来るカーチェイスの様に、何度も嫌がらせを受けた。撮影は[[イリノイ州]]でロケ撮影を行ったが、広大な綿畑の場面は[[テネシー州]]において撮影した。温室での場面も実在している温室を利用し、植えられていたランは15000ドルの価値があった。 |
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* 州境の橋の場面では、映画史上初めて[[ズームレンズ]]を装着して撮影した<ref name=DVD/>。 |
* 州境の橋の場面では、映画史上初めて[[ズームレンズ]]を装着して撮影した<ref name="DVD" />。 |
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* 実力者の未亡人役だった[[リー・グラント]]は[[赤狩り]]によって映画界を干されて、この作品が復帰第1作目となった(彼女は[[赤狩り]]の最中に本当に夫を失っている)<ref name=DVD/>。 |
* 実力者の未亡人役だった[[リー・グラント]]は[[赤狩り]]によって映画界を干されて、この作品が復帰第1作目となった(彼女は[[赤狩り]]の最中に本当に夫を失っている)<ref name=DVD/>。 |
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* |
* ギレスピー署長役の[[ロッド・スタイガー]]は絶えずガムを噛み続けることを訝しがった。最初は嫌がっていたが、そのアイディアが良かったので噛み続けることにした。結局撮影中263箱分のガムを噛み続けていた<ref name="DVD" />。 |
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* |
* 署長宅でのポワチエとスタイガーとの会話の場面はすべてアドリブで撮影された<ref name="DVD" />。 |
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* |
* スタイガーが演じた警察署長ギレスピーは、現在でも一般的になったカルト的な偶像になっている。この南部を代表とするステレオタイプ的な役柄は、広告などにも利用されている<ref name="DVD" />。 |
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* 「“ |
* 「“ティッブスさん”だ!(''They call me Mister Tibbs!)''」という台詞は、[[アメリカ映画の名セリフベスト100]]で第16位にランクインしている。南部では白人男性が黒人と話すときに成人であっても相手を「Boy」(坊主)と呼ぶ風習があり白人が黒人に日常的に行うマウンティングの一つとなっている、劇中でもティッブスはしばしば「Boy」と呼びかけられており、この風習に対する抗議を含んだ人種差別問題を象徴する台詞となっている。また、続編『[[続・夜の大捜査線]]』の原題になった。 |
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* |
* ポワチエ自身が一番大好きな映画の一本である<ref name="DVD" />。 |
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* 映画では |
* 映画ではティッブスはペンシルベニア州フィラデルフィア市警から派遣されて来ているが、ボールの原作ではティッブスが所属するのはカリフォルニア州[[パサデナ (カリフォルニア州)|パサデナ]]市警察。共に実在の法執行機関で、パサデナ市警では、作品を記念して“公務により出張中、帰署時期未定”の扱いでティッブスを署員として登録しているという。 |
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* 物語の終幕は、原作では署長が握手をしようか迷ったまま結局出来ずに |
* 物語の終幕は、原作ではギレスピー署長が握手をしようか迷ったまま結局出来ずにティッブスを送り出すが、映画では二人が握手をして別れるハッピーエンドに変更されている。 |
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=== 音楽 === |
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* テーマ曲:''[[:en:In the Heat of the Night (Ray Charles song)|In the Heat of the Night]]'' 歌:[[レイ・チャールズ]] |
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** 作曲:[[クインシー・ジョーンズ]] |
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** 作詞:{{仮リンク|アラン&マリリン・バーグマン|label=マリリン・バーグマン/アラン・バーグマン|en|Alan and Marilyn Bergman}} |
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== 作品の評価 == |
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=== 映画批評家によるレビュー === |
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[[Rotten Tomatoes]]によれば、83件の評論のうち高評価は95%にあたる79件で、平均点は10点満点中8.4点、批評家の一致した見解は「緊張感やユーモアとともに示唆に富んだ内容で、シドニー・ポワチエとロッド・スタイガーの力強い演技に支えられ、アメリカの小さな町における殺人と人種差別に対するノーマン・ジュイソン監督の見方は今もなお人々の心に響いている。」となっている<ref>{{Cite rt|id=in_the_heat_of_the_night|type=m|title=In the Heat of the Night|publisher_hide=1|language=en|accessdate=2022-02-14}}</ref>。 |
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[[Metacritic]]によれば、14件の評論のうち、高評価は12件、賛否混在は2件、低評価はなく、平均点は100点満点中75点となっている<ref>{{Cite mc|id=in-the-heat-of-the-night|type=movie|title=In the Heat of the Night|publisher_hide=1|language=en|accessdate=2022-02-14}}</ref>。 |
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=== 受賞歴 === |
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{| class="wikitable" |
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! 賞 !! 部門 !! 対象者 !! 結果 |
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| rowspan="7" | [[第40回アカデミー賞]]<ref>{{Cite web|和書|url=https://eiga.com/award/oscar/1968/|title=第40回 アカデミー賞(1968年)|work=[[映画.com]]|accessdate=2022-02-14}}</ref> |
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| [[アカデミー作品賞|作品賞]] |
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| [[ウォルター・ミリッシュ]] |
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| {{won}} |
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| [[アカデミー監督賞|監督賞]] |
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| [[ノーマン・ジュイソン]] |
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| {{nom}} |
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| [[アカデミー主演男優賞|主演男優賞]] |
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| [[ロッド・スタイガー]] |
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| {{won}} |
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| [[アカデミー脚色賞|脚色賞]] |
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| [[スターリング・シリファント]] |
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| {{won}} |
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| [[アカデミー編集賞|編集賞]] |
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| [[ハル・アシュビー]] |
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| {{won}} |
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| [[アカデミー音響賞|音響賞]] |
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| {{won}} |
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|- |
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| [[アカデミー音響編集賞|音響効果賞]] |
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| {{仮リンク|ジェームズ・リチャード|en|James Richard}} |
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| {{nom}} |
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2024年3月13日 (水) 02:34時点における版
夜の大捜査線 | |
---|---|
In the Heat of the Night | |
| |
監督 | ノーマン・ジュイソン |
脚本 | スターリング・シリファント |
原作 |
ジョン・ボール 『夜の熱気の中で』 |
製作 | ウォルター・ミリッシュ |
出演者 |
シドニー・ポワチエ ロッド・スタイガー ウォーレン・オーツ |
音楽 | クインシー・ジョーンズ |
撮影 | ハスケル・ウェクスラー |
編集 | ハル・アシュビー |
製作会社 | ザ・ミリッシュ・コーポレーション |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
|
上映時間 | 109分 |
製作国 |
|
言語 | 英語 |
製作費 | $2,000,000[1] |
興行収入 |
|
次作 | 続・夜の大捜査線 |
『夜の大捜査線』(よるのだいそうさせん、原題:In the Heat of the Night)は1967年のアメリカ合衆国のサスペンス映画。監督はノーマン・ジュイソン、出演はシドニー・ポワチエとロッド・スタイガーなど。ジョン・ボールの小説『夜の熱気の中で』(アメリカ探偵作家クラブ新人賞受賞)を原作とし、スターリング・シリファントの脚本である。音楽監督はクインシー・ジョーンズ。有色人種への偏見と差別が残る1960年代の米国の小さな町を舞台に、対立しながらも殺人事件の捜査をともにすることになった白人の警察署長とアフリカ系の刑事を描いている[2]。
第40回アカデミー賞作品賞、主演男優賞(ロッド・スタイガー)、脚色賞(スターリング・シリファント)、音響賞(サミュエル・ゴールドウィン撮影所サウンド部)、編集賞(ハル・アシュビー)を受賞した[3]。また2002年にアメリカ国会図書館が、アメリカ国立フィルム登録簿に新規登記した作品である。
本作が好評だったため、『続・夜の大捜査線』(1970)、『夜の大捜査線 霧のストレンジャー』(1971)が製作され、1988年から同名のテレビドラマシリーズも放送された。
概要
当時盛り上がっていた公民権運動を背景に、タイミング良く制作されたこの作品は、キャスト・スタッフ共々自発的に参加して作り上げた作品である。人種差別が厳しいミシシッピ州にある小さな町で起きた殺人事件と偶然捜査に参加するようになった腕利きの黒人刑事、そしてことごとく捜査に対立する白人の人種差別的な町の警察署長と、その捜査の様子を白い目で見ている住民たちの緊迫した対立の関係には当時の公民権運動の緊迫感をも感じ取ることができる。
主題歌は映画の題名と同じタイトル"IN THE HEAT OF THE NIGHT"であり、レイ・チャールズのヒット・ナンバーである。両者の功績が大きかったため60年代後半からのdetective storyのカテゴリーは今日に至るも多旋律が主流であり日本の刑事物も例外ではない。編集のハル・アシュビーは後に映画監督になって活躍する。
ストーリー
富豪の実業家フィリップ・コルバートは、ミシシッピ州スパータに工場を建てるために引っ越してきていた。ある夜遅く、サム・ウッド巡査(ウォーレン・オーツ)は、パトロール中に通りに横たわるコルバートの他殺体を発見する。ウッド巡査は、駅の待合室でヴァージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)を見つけ、黒人の彼が財布にまとまった金を持っていたため、犯人に違いないと判断して逮捕するが、警察署長ギレスピー(ロッド・スタイガー)は彼がフィラデルフィアから来た殺人課の刑事であることを知る。ティッブスは旅の途中であり、次の列車で町を出ようとするが、電話に出た上司はスパータに留まって殺人事件の捜査を手伝えと言う。ギレスピー署長はスパータの多くの白人と同様に人種差別主義者だったが、ティッブスと一緒に捜査をすることにしぶしぶ同意する。
ギレスピー署長らは、被害者の財布を持って逃走したハーヴェイ・オバースト(スコット・ウィルソン)を逮捕するが、彼は無実を訴える。ティッブスは死体を検分して犯人が右利きであると判断し、オバーストが左利きであることから彼が殺人者ではないことを見抜く。被害者の妻コルバート未亡人はティッブスの有能さを感じ、彼が捜査を指揮しなければ工場の建設を中止すると主張する。
町で一番の農園主エンディコット(ラリー・ゲイツ)がコルバートの工場建設に反対していたと知り、ティッブスは彼を訪ねる。被害者コルバートの車に残っていたシダの根がエンディコットの温室にもあったことから、エンディコットへの疑いが深まるが、エンディコットと話をしているうちに彼に平手打ちされたティッブスは思わず彼に平手打ちを返してしまい、その後は町の若い白人たちに狙われるようになってしまう。
それでもティッブスは捜査を進め、ウッド巡査に事件当夜と同じ時刻に同じコースでパトロールを再現するよう求める。そこにギレスピー署長も同行するが、彼が同じコースを通らなかったことをティッブスが気づくと、ギレスピー署長はウッド巡査に疑いを抱き、彼が事件の翌日に銀行に大金を預けていたことを突き止めると彼を逮捕する。しかし、彼がコースを変えたのは、外から丸見えの自宅の部屋で毎晩裸で過ごしている若い女性デロリスの姿を毎晩パトロール時に眺めていたからだと推理したティッブスは、またもやギレスピー署長の誤認逮捕を指摘する。
そのデロリスは兄ロイドを伴って警察署を訪れ、ウッド巡査と以前一夜を共にしたことで妊娠したと訴え出るが、その話に疑いを持ったティッブスは、町民が堕胎したいときに訪れる雑貨屋のママ・カレバを訪ね、誰がデロリスの相手だったのかを聞き出そうとする。そこにちょうどデロリスと男が堕胎に来る。男は町でダイナーを営んでいるラルフ・ヘンショウであった。さらにそこにロイドら白人の若者たちがティッブスに危害を加えようと集まってきたため、ティッブスはラルフがデロリスの相手であることを明らかにし、ロイドがラルフに迫ろうとしたところで逆にラルフに射殺されてしまい、ラルフは逮捕される。ラルフは警察署でコルバート殺害を自供する。彼を殴り倒して金を奪おうとして誤って殺してしまったのであった。
一連の事件は解決し、ティッブスは駅で列車に乗り込み、見送りに来たギレスピー署長は多少きまり悪い様子を見せつつ、彼に温かく別れを告げるのだった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 | |||
---|---|---|---|---|---|
NET版 | TBS旧版[4] | 日本テレビ版 | TBS新版 | ||
ヴァージル・ティッブス | シドニー・ポワティエ | 田中信夫 | 羽佐間道夫 | 新克利 | 田中信夫 |
ビル・ギレスピー署長 | ロッド・スタイガー | 富田耕生 | 宮川洋一 | 富田耕生 | |
サム・ウッド巡査 | ウォーレン・オーツ | 内海賢二 | 青野武 | ||
レズリー・コルバート | リー・グラント | 富永美沙子 | 公卿敬子 | ||
エリック・エンディコット | ラリー・ゲイツ | 久松保夫 | 大久保正信 | ||
ロイド・パーディ | ジェームズ・パターソン | 青野武 | 池田勝 | ||
市長 | ウィリアム・シャラート | 村越伊知郎 | 千葉耕市 | ||
ジョージ・コートニー | ピーター・ウィットニー | 大宮悌二 | 島香裕 | ||
デロリス・パーディ | クェンティン・ディーン | 太田淑子 | 鵜飼るみ子 | ||
ママ・カレバ | ビア・リチャーズ | 麻生美代子 | 遠藤晴 | ||
ハーヴェイ・オバースト | スコット・ウィルソン | 堀勝之祐 | 納谷六朗 | ||
シャグバッグ | ティモシー・スコット | 徳丸完 | 広瀬正志 | ||
ラルフ・ヘンショウ | アンソニー・ジェームズ | 西山連 | 千田光男 | ||
スチュアート医師 | フレッド・スチュワート | 勝田久 | 峰恵研 | ||
ジェス | カリル・ベザリール | 石森達幸 | |||
不明 その他 |
寺島幹夫 渡部猛 森功至 松岡文雄 |
村松康雄 嶋俊介 石森達幸 喜多川拓郎 | |||
日本語版スタッフ | |||||
演出 | 内池望博 | 伊達康将 | |||
翻訳 | 佐藤一公(字幕翻訳) | 木原たけし | 木原たけし | ||
効果 | 遠藤堯雄 桜井俊哉 | ||||
調整 | 前田仁信 | ||||
制作 | 東北新社 | 東北新社 TBS | |||
初回放送 | 1972年11月5日 『日曜洋画劇場』 21:00-22:55 |
1977年12月19日 『月曜ロードショー』 |
1981年2月4日 『水曜ロードショー』 21:02-22:54 |
1983年5月5日 『SONY PRESENTS 名作洋画ノーカット10週』 23:48-25:48 |
- BDにはNET版とTBS新版が収録(NET版:約95分、TBS新版:ノーカット)
製作
撮影
- 冒頭の有名な列車のロングショットは、撮影監督ハスケル・ウェクスラーが本屋で立ち読みしていた家庭用のカメラ撮影用の本からヒントを受け、金物屋から網戸の網を買ってきて、カメラに装着し、助手と2人きりで撮影した[5]。
- 人種差別のひどい南部をポワチエは拒否していた。実際に映画に出て来るカーチェイスの様に、何度も嫌がらせを受けた。撮影はイリノイ州でロケ撮影を行ったが、広大な綿畑の場面はテネシー州において撮影した。温室での場面も実在している温室を利用し、植えられていたランは15000ドルの価値があった。
- 州境の橋の場面では、映画史上初めてズームレンズを装着して撮影した[5]。
- 実力者の未亡人役だったリー・グラントは赤狩りによって映画界を干されて、この作品が復帰第1作目となった(彼女は赤狩りの最中に本当に夫を失っている)[5]。
- ギレスピー署長役のロッド・スタイガーは絶えずガムを噛み続けることを訝しがった。最初は嫌がっていたが、そのアイディアが良かったので噛み続けることにした。結局撮影中263箱分のガムを噛み続けていた[5]。
- 署長宅でのポワチエとスタイガーとの会話の場面はすべてアドリブで撮影された[5]。
- スタイガーが演じた警察署長ギレスピーは、現在でも一般的になったカルト的な偶像になっている。この南部を代表とするステレオタイプ的な役柄は、広告などにも利用されている[5]。
- 「“ティッブスさん”だ!(They call me Mister Tibbs!)」という台詞は、アメリカ映画の名セリフベスト100で第16位にランクインしている。南部では白人男性が黒人と話すときに成人であっても相手を「Boy」(坊主)と呼ぶ風習があり白人が黒人に日常的に行うマウンティングの一つとなっている、劇中でもティッブスはしばしば「Boy」と呼びかけられており、この風習に対する抗議を含んだ人種差別問題を象徴する台詞となっている。また、続編『続・夜の大捜査線』の原題になった。
- ポワチエ自身が一番大好きな映画の一本である[5]。
- 映画ではティッブスはペンシルベニア州フィラデルフィア市警から派遣されて来ているが、ボールの原作ではティッブスが所属するのはカリフォルニア州パサデナ市警察。共に実在の法執行機関で、パサデナ市警では、作品を記念して“公務により出張中、帰署時期未定”の扱いでティッブスを署員として登録しているという。
- 物語の終幕は、原作ではギレスピー署長が握手をしようか迷ったまま結局出来ずにティッブスを送り出すが、映画では二人が握手をして別れるハッピーエンドに変更されている。
音楽
- テーマ曲:In the Heat of the Night 歌:レイ・チャールズ
作品の評価
映画批評家によるレビュー
Rotten Tomatoesによれば、83件の評論のうち高評価は95%にあたる79件で、平均点は10点満点中8.4点、批評家の一致した見解は「緊張感やユーモアとともに示唆に富んだ内容で、シドニー・ポワチエとロッド・スタイガーの力強い演技に支えられ、アメリカの小さな町における殺人と人種差別に対するノーマン・ジュイソン監督の見方は今もなお人々の心に響いている。」となっている[6]。 Metacriticによれば、14件の評論のうち、高評価は12件、賛否混在は2件、低評価はなく、平均点は100点満点中75点となっている[7]。
受賞歴
賞 | 部門 | 対象者 | 結果 |
---|---|---|---|
第40回アカデミー賞[8] | 作品賞 | ウォルター・ミリッシュ | 受賞 |
監督賞 | ノーマン・ジュイソン | ノミネート | |
主演男優賞 | ロッド・スタイガー | 受賞 | |
脚色賞 | スターリング・シリファント | 受賞 | |
編集賞 | ハル・アシュビー | 受賞 | |
音響賞 | 受賞 | ||
音響効果賞 | ジェームズ・リチャード | ノミネート | |
第33回ニューヨーク映画批評家協会賞[9] | 作品賞 | 受賞 | |
主演男優賞 | ロッド・スタイガー | 受賞 | |
第25回ゴールデングローブ賞[10] | 作品賞(ドラマ部門) | 受賞 | |
主演男優賞(ドラマ部門) | シドニー・ポワチエ | ノミネート | |
ロッド・スタイガー | 受賞 | ||
助演女優賞 | クェンティン・ディーン | ノミネート | |
リー・グラント | ノミネート | ||
監督賞 | ノーマン・ジュイソン | ノミネート | |
脚本賞 | スターリング・シリファント | 受賞 | |
第21回英国アカデミー賞[11] | 総合作品賞 | ノーマン・ジュイソン | ノミネート |
最優秀外国男優賞 | シドニー・ポワチエ | ノミネート | |
ロッド・スタイガー | 受賞 | ||
国連賞 | ノーマン・ジュイソン | 受賞 |
- アメリカ映画の名セリフベスト100第16位:ポワチエの「They call me Mister Tibbs!」に対して
脚注
- ^ a b “In the Heat of the Night” (英語). The Numbers. 2022年2月14日閲覧。
- ^ “夜の大捜査線”. WOWOW. 2022年2月14日閲覧。
- ^ 『アカデミー賞のすべて』 共同通信社、2007年4月9日発行。
- ^ 『月曜ロードショー 10年のあゆみ』TBS番組宣伝部、102頁。
- ^ a b c d e f g DVD『夜の大捜査線』解説音声より。
- ^ "In the Heat of the Night". Rotten Tomatoes (英語). 2022年2月14日閲覧。
- ^ "In the Heat of the Night" (英語). Metacritic. 2022年2月14日閲覧。
- ^ “第40回 アカデミー賞(1968年)”. 映画.com. 2022年2月14日閲覧。
- ^ “1967 Awards” (英語). New York Film Critics Circle. 2022年2月14日閲覧。
- ^ “第25回 ゴールデングローブ賞(1968年)”. 映画.com. 2022年2月14日閲覧。
- ^ “1967年 第21回 英国アカデミー賞”. allcinema. 2022年2月14日閲覧。