「艦本式ディーゼル」の版間の差分
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(相違点なし)
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2015年8月25日 (火) 13:04時点における版
艦本式20号ディーゼル(かんほんしき20ごうディーゼル)は、大日本帝国海軍が開発したディーゼルエンジン(内火機械)である。なお、20号の号数を持つ内火機械は存在しないが、本記事では便宜上、20号台を総称する名称として使用した。
本記事では20号台(21号から26号)の単動4サイクル無気噴油機械について記述する。「何号」の後ろに「何型」とあるのは、シリンダー数を表す(例:「8型」は8気筒を意味し、「2型」は12気筒を意味する)。
艦本式21号内火機械
原設計は三菱重工業神戸造船所。L型潜水艦のビッカース式ディーゼルを参考にしたため、三毘式とも称される。
- 装備艦艇
- 21号8型:呂三十三型潜水艦
艦本式22号内火機械
原設計は海軍艦政本部。元は中型潜水艦用主機として1930年から研究されたものだが、多量生産機として潜水艦だけではなく駆潜艇や海防艦にも装備された。
- 装備艦艇
艦本式23号内火機械
原設計は三菱重工業横浜造船所。製造に手間のかかる艦本式複動機械の製造が中断してからは、22号とともに多量生産計画により製造された。出力が異なる甲と乙の2型式がある。
- 装備艦艇
- 23号甲8型:第十三号型駆潜艇、杵埼型運送艦
- 23号乙6型:野埼
- 23号乙8型:伊三百六十一型潜水艦、伊号第三百七十三潜水艦、第一号型海防艦、第十三号型駆潜艇、神島
艦本式24号内火機械
原設計は三菱重工業神戸造船所。450kwディーゼル発電機用原動機を改造したもの。
- 装備艦艇
- 24号6型:呂百型潜水艦
艦本式25号内火機械
原設計は三菱重工業神戸造船所。戦時における量産潜水艦用主機として設計されたもので、排気タービン付で4,000shpを目指し試作機が完成したが、実用には至らなかった。
- 装備艦艇
- 25号2型:試作機のみ完成。
艦本式26号内火機械
戦時中、ドイツから譲渡された呂号第五百潜水艦のMAN M9V40/46排気タービン付機関をもとに、来日したドイツ技師の指導により潜水艦用主機として製造を計画したもの。製造には至らなかった。
- 装備艦艇
- 26号9型:計画のみ。
要目表
導入部で記したとおり、全て単動式、4サイクル、無気噴油型である。本表は『昭和造船史 第1巻』に依った。
名称 | 21号 | 22号 | 23号甲 | 23号乙 | 24号 | 25号 | 26号 |
シリンダ径(mm) | 450 | 430 | 370 | 370 | 310 | 480 | 400 |
ストローク長(mm) | 420 | 450 | 500 | 500 | 380 | 600 | 460 |
1基あたり出力(shp) | 1,500 | 2,350 | 875 | 950 | 550 | 4,000 | 2,200 |
回転数(毎分) | 450 | 510 | 330 | 360 | 550 | 400 | 470 |