若の富士昭一

若の富士 昭一（わかのふじ しょういち、1956年3月29日-）は、東京都大田区出身で、九重部屋に所属していた大相撲力士。現在は実業家。本名は斎藤 昭一（さいとう しょういち）。得意手は左四つ、小手投げ、上手投げ。最高位は東前頭2枚目（1982年9月場所）。現役時代の体格は190cm、150kg。

来歴

高輪学園高校を中退後、元横綱・千代の山が率いる九重部屋に入門し、1971年9月場所にて15歳で初土俵を踏んだ。初土俵の同期には、後の関脇・鳳凰らがいる。

序二段時代の1974年、井筒親方（元横綱・北の富士）が井筒部屋を創設すると、それについて移籍した。その後、1977年11月場所前に九重親方が亡くなり、井筒がその後を継いだ事で井筒部屋と九重部屋が合併。再度、九重部屋に戻る事となった。

以後、暫くは幕下上中位でもたついていたが、1981年3月場所にて新十両に昇進。左四つ相撲を得意とし、右の上手を取っての投げの他、相手の左を引っ張り込んで思いっ切り打つ小手投げが得意だった。新十両の場所では大きく負け越して1場所で幕下に陥落したが、11月場所で関取に返り咲くと今度は連続して勝ち越し、1982年3月場所で新入幕を果たした。

東前頭3枚目の地位で迎えた翌5月場所では、北の湖から4日目に金星を獲得している。以降は主に幕内中位で活躍していたが、肝臓病が悪化した影響で1984年9月場所後、十両に陥落。そして、翌11月場所の開始直前に28歳の若さで廃業した。

1984年10月、鈴木宗男（九重部屋元後援会長）の媒酌によって浅田満（ハンナン元会長、部落解放同盟大阪府連向野支部元副支部長）の長女と結婚。

現在は、ハンナンのグループ企業である「株式会社 富士」（本社：大阪府羽曳野市。1985年設立、資本金3000万円、事業内容はレストラン経営など）の代表取締役を務める傍ら、羽曳野市内でステーキハウスも経営しているという。

主な戦績

• 現役在位：79場所
• 通算成績：359勝327敗27休 勝率.523
• 幕内在位：10場所
• 幕内成績：62勝76敗12休 勝率.449
• 金星：1個（北の湖から。1982年5月場所4日目）

改名歴

• 斎藤（1971年9月場所）※前相撲のみ
• 若の冨士（1971年11月場所-1974年11月場所、1975年7月場所）
• 若の富士（1975年1月場所-同年5月場所、1975年9月場所-1984年11月場所）

関連項目

• 大相撲力士一覧