映画ドラえもん のび太の恐竜2006
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ドラえもん のび太の恐竜2006 | |
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監督 | 渡辺歩 |
脚本 | 渡辺歩、楠葉宏三 |
原作 | 藤子・F・不二雄 |
出演者 |
レギュラー 水田わさび 大原めぐみ かかずゆみ 木村昴 関智一 ゲスト 神木隆之介 内海賢二 船越英一郎 劇団ひとり |
音楽 | 沢田完 |
主題歌 | スキマスイッチ「ボクノート」 |
製作会社 | 映画ドラえもん制作委員会 |
配給 | 東宝 |
公開 |
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上映時間 | 106分 |
製作国 |
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言語 | 日本語 |
興行収入 | 32.8億円 |
前作 | ドラえもん のび太のワンニャン時空伝 |
次作 |
ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜 |
『ドラえもん のび太の恐竜2006』(ドラえもん のびたのきょうりゅうにいまるまるろく)は、2006年3月4日に公開された日本のアニメ映画。映画ドラえもんシリーズ通算第26作(第2作2期シリーズ第1作)。この作品は、1980年に公開された『ドラえもん のび太の恐竜』のリメイクである。特集記事が『月刊コロコロコミック』2005年9月号から2006年4月号まで掲載された。
まんがドラえもん誕生35周年記念作品。第1回Invitation AWARDSアニメーション賞受賞作品(『時をかける少女』と同時受賞)。
概要
テレビシリーズが第2期にリニューアルして以降、初めて製作された映画作品。2005年はリニューアル期であったことから映画が公開されなかったため、本作品は2年ぶりの製作となる。なお、1980年の初公開以降、公開されなかった年はこの2005年のみである。
本作品はスタジオジブリ出身の小西賢一を作画監督に迎えており、テレビアニメと絵柄が異なり小西が作画監督を務めた『ホーホケキョ となりの山田くん』と同じく輪郭線がところどころ意図的にとぎれて描かれている。また、森久司、松本憲生、橋本晋治など著名アニメーターも多数参加し、それぞれの個性が随所に現れている。シンエイ動画の筆頭アニメーターである大塚正実が1989年の『ドラえもん のび太の日本誕生』以来17年ぶりに参加している。美術背景も、美術監督である西田稔によって写実的に描かれ、木船徳光率いるIKIF+による3DCGも随所で効果的に活用された意欲作となっている。長年オープニングはCGを多用したものが主流だったが今回はクレイアニメを交えたものになっている。
映画ドラえもんシリーズとしては初めて製作委員会方式が採られ、新たに小学館プロダクションが出資と製作に参加した。
2006年4月下旬にオープンしたモレラ岐阜の映画館などでも追加上映され、ほとんどの映画館でも5月末までの長期にわたる上映となった。また、当時の映画ドラえもんシリーズの最高興行収入となる、32億8000万円を記録した。
2007年3月10日土曜に、はじめてテレビ放映されたものの、2作目以降のテレビ放映は金曜日となった。視聴率は9.4%。
海外でも公開され、中国で初めて公開された日本のアニメ映画作品である(2007年7月公開)。台湾(2007年9月14日公開)のほか、シンガポール、スペイン、フランスでも公開された。
また、第2期では本作品のみ、野比家のふすまがテレビシリーズのものと同じ美術設定で描かれている。
内容
リメイクに伴う改変ポイントが幾つかある。また原作に無い新たな展開については、監督の渡辺歩は「新しく盛りこんだというより、原作に潜んでいる(と想像される)ものを改めて描いた」と述べている。[要出典]
特に、終盤からの展開は原作および旧作と大きく異なる。敵の基地での最後の戦いが「ティラノサウルスを味方に付けて勝利」から、そこからさらに「スピノサウルスと戦う」ことになる。また、敵を倒した後にタイムパトロールの巡視船タイムマリンによって日本近海に送迎してもらう展開が無くなる。ドラえもんたちはタイムパトロールと別れて自力で日本まで移動し、陸上にあるのび太の机の位置に到達。そこでピー助と別れ、ドラえもんのタイムマシンで現代に帰還する。大人に助けてもらうという展開から、自分たちで最後までがんばるという展開へと変更がなされ、弱音を吐いていたスネ夫も心を持ち直した。
本作制作時における最新の学説を取り入れ、シーンにより適した恐竜や描写に差し替えられている。舞台は白亜紀後期の北米。竜脚類はブロントサウルスからアラモサウルスに、翼竜はプテラノドンからケツァルコアトルスに変更。ティラノサウルスと竜脚類の戦いの様子は、一撃の機会をうかがうティラノサウルスと隙を見せまいとするアラモサウルスの、いわば「にらみ合い」として描写されている。
フタバスズキリュウ(ピー助)は、卵から生まれる・水陸両棲と設定されている。21世紀の学術では胎生・陸上を歩けないとされているが、これらはピー助の根幹に関わる設定であり改変が不可能である。
声の出演
- ドラえもん - 水田わさび
- 野比のび太 - 大原めぐみ
- 源静香(しずか) - かかずゆみ
- 剛田武(ジャイアン) - 木村昴
- 骨川スネ夫 - 関智一
- ピー助 - 神木隆之介
- 野比玉子(のび太のママ) - 三石琴乃
- 野比のび助(のび太のパパ) - 松本保典
- スネ夫のママ - 高山みなみ
- 妊婦 - 倉田雅世
- ダイバー - 後藤史彦、下和田裕貴、幸田昌明
- 主婦B - まるたまり
- 手下 - 楠見尚己、宇垣秀成、高戸靖広、木村雅史
- 女の子 - 桃森すもも、瀬那歩美
- 男の子 - 福圓美里、山下亜矢香
- ドルマンスタイン - 内海賢二
- 黒マスク(恐竜ハンター) - 船越英一郎
- おじさん・主婦A・ニュースキャスター・タイムパトロール長官・リサイクル業者 - 劇団ひとり
- タイムパトロール隊員 - スキマスイッチ(大橋卓弥、常田真太郎)
スタッフ
- 原作 - 藤子・F・不二雄
- 脚本 - 渡辺歩、楠葉宏三
- 総監督 - 楠葉宏三
- 作画監督 - 小西賢一
- 美術監督 - 西田稔
- CG監督 - 木船徳光
- 撮影監督 - 熊谷正弘
- 編集 - 岡安肇
- 録音監督 - 田中章喜
- 効果 - 糸川幸良
- 音楽 - 沢田完
- チーフプロデューサー - 増子相二郎、杉山登
- 監督・絵コンテ - 渡辺歩
- 演出 - 宮下新平
- 動画検査 - 大野順子、山西晃嗣、澤田裕美、八木郁乃
- 色彩設計 - 松谷早苗
- 色彩設計補佐 - 堀越智子
- 仕上検査 - 今泉ひろみ
- 仕上担当 - 野中幸子
- 特殊効果 - 干場豊
- おまけマンガ作画 - むぎわらしんたろう
- おまけマンガ制作 - タイムマシン
- アニメーション協力 - ベガエンタテイメント
- 制作事務 - 杉野友紀、服部高弘、宮澤英太郎
- 制作進行 - 廣川浩二、西川昭彦、八鍬新之介、布川徹
- 原画制作 - 別紙直樹
- 制作デスク - 外崎真、山﨑智史
- プロデューサー - 小倉久美、吉川大祐、山崎立士
- 制作 - 「映画ドラえもん」制作委員会(藤子プロ、小学館、テレビ朝日、シンエイ動画、ADK、小学館プロダクション)
「特報」ムービー制作スタッフ
(7月中旬から劇場や公式ホームページで流された最初の特報でドラえもん、のび太、ピー助が乗るタイムマシンが黒マスクが乗るタイムマシンに襲われるシーンがメイン。この特報は本編DVDにも収録されていない。これ以外の特報、予告編は本編映像を使用。)
主題歌
- オープニングテーマ「ハグしちゃお」
- 作詞 - 阿木燿子 / 作曲 - 宇崎竜童 / 編曲 - 京田誠一 / 歌 - 夏川りみ(ビクターエンタテインメント)
- エンディングテーマ「ボクノート」
- 作詞・作曲・編曲 - 大橋卓弥・常田真太郎 / 歌 - スキマスイッチ(BMG JAPAN/AUGUSTA RECORDS)
エンディングテロップは、ドラえもん映画としては珍しく明朝体で表記されている。
ゲーム版
ニンテンドーDS用ソフトとして2006年3月2日にゲーム版が発売されている。内容のほとんどは本作とは異なるオリジナルである。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- 『映画ドラえもん のび太の恐竜2006』公式サイト
- 『映画ドラえもん』オフィシャルサイト
- [のび太の恐竜2006]劇場予告編 - YouTube - ドラえもんチャンネルが2012年5月11日にアップロード
- 漫 - 原作漫画、大長編漫画等の執筆者の頭の1文字または略記号。藤=藤子不二雄。F=藤子・F・不二雄。1987年の独立前のみ「藤」と記載した(ただし『ドラえもん』は連載開始時から藤本単独作)。FP=藤子プロ。それ以外は作画者を記載。括弧付きは藤本以外が執筆した外伝、短編など。詳細は大長編ドラえもん#作品一覧(併映作品は各作品のページ)を参照。