ノースハリウッド銀行強盗事件

ノースハリウッド銀行強盗事
場所	カリフォルニア州ノース・ハリウッド バンク・オブ・アメリカノースハリウッド支店
座標	北緯34度11分29秒 西経118度23分46.6秒
日付	1997年2月28日 午前9時17分 – 午前10時1分
攻撃手段	アサルトライフル、拳銃
死亡者	2人(犯人のみ)
負傷者	20人
犯人	ラリー・フィリップス エミール・マタサレヌ

ノースハリウッド銀行強盗事件（のーすはりうっどぎんこうごうとうじけん、アメリカ英語: North Hollywood shootout）とは、1997年2月28日にアメリカ合衆国カリフォルニア州ノース・ハリウッドで発生したアメリカ最大級の銀行強盗事件。

この事件はテレビで大々的に生中継され、全米を震撼させた。この事件をきっかけにロサンゼルス市警察の一般の警察官が持つ銃器に関して大きな見直しが迫られた。

この事件を元にしたテレビ映画「44ミニッツ」が制作されている。44分(44ミニッツ)は事件発生から終結までの時間を意味している。

事件の概要

バンク・オブ・アメリカ銀行ノースハリウッド支店に二人組の銀行強盗が正面玄関から堂々と押し入り、天井に向かってフルオートに違法改造された銃を威嚇目的に乱射をする。強盗犯達は行員にありったけのお金を大きなバッグに詰めさせて堂々と正面から出るが、既に銀行は50名以上の警察官達に囲まれていた。偶然にも銀行前をパトロール中の警察官が武装して銀行に押し入る2人を目撃をし、応援要請を出していたので2人の想定以上に警察が到着していたのだ。

2人は躊躇なく警察官達に向かって銃乱射を開始。警察官も拳銃やショットガンで応戦したが、2人はケブラー製の防弾チョッキをミシンで縫い合わせて作った物で腕や足までを覆うようにして全身を防弾していたので被弾した彼らは倒れる事は無かった。警察官が数発撃てば彼らが数十発を撃ち返す状態で、警察の装備は全く役に立たなかった。周辺にいた多数の民間人まで乱射された銃弾で負傷した。

銃撃戦中に犯人は奪った札束の中に防犯で特殊なインクを飛散させる装置に気づいて、バックを捨てる。逃走用の車に積み込んでいたアサルトライフルで乱射を開始し、上空で取材をしていたテレビ局のヘリコプターに向かっても発砲をした。1人は車に乗り込んで発砲をしながら逃走を試み、もう1人は徒歩で警察官達に発砲しながら逃走を図った。

警察官達は多数の負傷者を出しながらも、2人への追撃の手を緩めなかった。徒歩で逃走していた犯人は乱射中のアサルトライフルがジャムを起こして撃てなくなってしまう。アサルトライフルを放棄してバックアップに持っていた拳銃で発砲を始める。警察官が撃った弾が防弾チョッキの隙間に入って負傷する。犯人は負傷と残弾数の少なさから失望して拳銃自殺を遂げる。

車で逃走を図っていたもう1人の犯人は被弾で動かなくなった車を放棄して近くを通りかかったトラックを奪おうとする。しかし、トラックの持ち主が逃げる直前に防犯のためにエンジンを動かなくするキルスイッチをオンにしたので立ち往生し、車とトラックの周りを警官とSWAT隊員が囲む。銃乱射で応戦する犯人に対して、隊員の1人が車の下の隙間から犯人の足を撃つ。負傷して弾切れになった犯人は投降するが、出血多量で応急処置を受ける間の無く死亡し、この事件は終結する。

事件は44分にもおよび、犯人達が発泡した弾数は1000発以上で世界で記録的。警察12名と民間人8名が負傷した。

犯行に使われた武器

• 56式自動歩槍 - ドラムマガジン付き
• H&K G3
• ベレッタ 92

関連項目

• S.W.A.T. - この映画の冒頭のシーンがこの銀行強盗事件をモチーフにされている。