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'''ロンリープラネット'''(''Lonely Planet'')は、同名のタイトルシリーズを持つ[[旅行ガイドブック]]、およびその出版元である出版社のことである。
'''ロンリープラネット'''({{lang-en|Lonely Planet}}は、同名のタイトルシリーズを持つ[[旅行ガイドブック]]、およびその[[版元|出版元]]である[[出版社]]のことである。

[[1973年]]に、ロンリープラネット創業者である[[トニー・ウィーラー]]夫婦の新婚旅行であったユーラシア大陸横断の旅を記した「''Across Asia on the Cheap'''」が最初のガイドブック。2004年現在、118の国と650タイトルを数え、英語による旅行ガイドブックのシェアは25%で、世界一。


[[1973年]]に、ロンリープラネット[[創業者]]である[[トニー・ウィーラー]][[夫婦]]の[[新婚旅行]]であった[[ユーラシア大陸]]横断の旅を記した「{{en|Across Asia on the Cheap}}」が最初のガイドブック。[[2004年]]現在、118の[[国]]と[[地域]]で650タイトルを数え、[[英語]]による旅行ガイドブックの[[市場占有率|シェア]]は25 %で、[[世界一の一覧|世界一]]。なお福岡が「2023年に行くべき旅行先」として日本の都市で唯一紹介されている。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[Image:LonelyPlanetBuildingFootscray.jpg|thumb|ロンリープラネットの本部 (オーストラリア・[[クイーンズランド州]])]]
[[Image:LonelyPlanetBuildingFootscray.jpg|thumb|ロンリープラネットの本部 (オーストラリア・[[トリア州]])]]
650のタイトルを数え、それぞれの国、地域別の出版となっている。シリーズのタイトルには「[[南極]]」やユーラシア大陸横断者向けの「イスタンブールからカトマンズ」なども存在する。
650のタイトルを数え、それぞれの国、地域別の出版となっている。シリーズのタイトルには「[[南極]]」やユーラシア大陸横断者向けの「[[イスタンブール]]から[[カトマンズ]]」なども存在する。


英語のほかに、フランス語、ドイツ語、韓国語、日本語版など15言語版が存在する。日本語版は1990年から[[マガジンハウス]]、2003年から[[メディアファクトリー]]により再度出版されている。
英語のほかに、[[フランス語]][[ドイツ語]][[日本語]]、[[朝鮮語]]版など15言語版が存在する。日本語版は[[1990年]]から[[マガジンハウス]]、[[2003年]]から[[メディアファクトリー]]により再度出版されている。


2006年現在、事務所は、[[オーストラリア]]の[[メルボルン]](事実上の本社)・[[アメリカ合衆国]]の[[オークランド (カリフォルニア州)|オークランド]]・[[イギリス]]の[[ロンドン]]にあり、従業員は400人を超える。
[[2006年]]現在、事務所は、[[オーストラリア]]の[[メルボルン]](事実上の[[本社]])・[[アメリカ合衆国]]の[[オークランド (カリフォルニア州)|オークランド]]・[[イギリス]]の[[ロンドン]]にあり、[[従業員]]は400人を超える。


ガイドブックの他に、写真集や旅行用の会話集なども出版。またテレビ番組としてLonely Planet TV がある。
ガイドブックの他に、[[写真集]]や旅行用の[[会話]]集なども出版。また[[テレビ番組]]として Lonely Planet TV がある。


== 名前の由来 ==
== 名前の由来 ==
ガイドブックのタイトルであり、かつ社名ともなっている"Lonely Planet"という名称は、[[マシュー・ムーア]]の歌で、[[ジョー・コッカー]]が"Mad Dog & Englishmen"というロックンロールコンサートのフィルムの中で歌っていた、「スペースキャプテン」という歌の一節に由来する。
ガイドブックのタイトルであり、かつ社名ともなっている "{{en|Lonely Planet}}" という名称は、{{仮リンク|マシュー・ムーア|en|Matthew Moore|preserve=1}}の歌で、[[ジョー・コッカー]]が "{{en|Mad Dog & Englishmen}}" という[[ロックンロール]][[コンサート]][[映画|フィルム]]の中で歌っていた、「{{仮リンク|スペースキャプテン|en|Space Captain}}」という歌の一節に由来する。


ガイドブックの創始者であるウィーラー夫妻が、いくつもの候補を並べてイタリアン・レストランでスパゲティを食べながら、これから世に出そうとしているガイドブックの名前をあれこれ考えていたとき、トニーが何気なく「スペースキャプテン」を口ずさんでいたが、そのとき歌の一節である"Once while travelling across the sky, this lovely planet caught my eye"という下りにある"lovely planet"の部分を"lonely planet"と間違えて歌っていた。そのことをモーリーンに指摘されていつもその部分を間違えて歌っていたことに気づくが、同時に"lonely planet"の方が個人的には"lovely planet"よりずっと響きがよいと感じた。誰もが一度聞いたら忘れない名前、ということで、結局この"lonely planet"をこれから出版するガイドブックのタイトルとすることに落ち着いたのだった<ref>p.42. Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9 </ref>。
ガイドブックの創始者であるウィーラー夫妻が、いくつもの候補を並べて[[イタリア料理|イタリアン]][[レストラン]][[スパゲティ]]を食べながら、これから世に出そうとしている旅行ガイドブックの名前をあれこれ考えていたとき、トニーが何気なく「スペースキャプテン」を口ずさんでいたが、そのとき歌の一節である "{{en|Once while travelling across the sky, this lovely planet caught my eye}}" というにある "{{en|lovely planet}}" の部分を "{{en|lonely planet}}" と間違えて歌っていた。
そのことをモーリーンに指摘されていつもその部分を間違えて歌っていたことに気づくが、同時に "{{en|lonely planet}}" の方が個人的には "{{en|lovely planet}}" よりずっと響きがよいと感じた。誰もが一度聞いたら忘れない名前、ということで、結局この "{{en|lonely planet}}" これから出版する[[旅行ガイドブック]]のタイトルとすることに落ち着いたのだった<ref>p.42. Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9</ref>。


== 編集方針の特徴 ==
== 編集方針の特徴 ==
ロンリープラネットのガイドブックは、『[[マレー (出版社)|マレー]]』を始めとするヨーロッパの伝統的なガイドブックと同じく、旅の風景写真は数えるほどのみで、ガイドブックの内容のほとんどがテキスト情報により占められる。
ロンリープラネットのガイドブックは、『[[マレー (出版社)|マレー]]』を始めとする[[ヨーロッパ]][[伝統]]的なガイドブックと同じく、旅の[[風景写真]]は数えるほどのみで、ガイドブックの内容のどが、[[文字]][[情報]]により占められる。


記載内容はその国や地域の歴史文化気候言語などの基本情報が充実している。地図も簡素である。これらに加えて、あらゆる移動手段、ヒッチハイクの状況も含み、安宿キャンプなど個人旅行のための情報も充実している点が大きな特徴となっている。
記載内容はその国や地域の[[歴史]]・[[文化]]・[[気候]]・[[言語]]などの基本情報が充実している。[[地図]]も簡素である。これらに加えて、あらゆる[[移動]]手段、[[ヒッチハイク]]の状況も含み、[[ドミトリー]]・[[ユースホステル]]などの安宿・[[キャンプ]]など、[[個人旅行]]のための情報提供も充実している点が、本書の大きな特徴となっている。


また書籍版には一切の広告やタイアップ記事は存在しない。執筆者は、現地在住者や該当地域を旅する者が複数人で共同執筆を行う。執筆者は、ツアー会社・ホテル・レストランなどからリベートを受け取った場合には解雇の対象とされる。これはユーザに正確な情報を提供するため創設以来のポリシーに基づいている。ただし、インターネット版ロンリープラネットに関しては特定の条件の下に広告が掲載されている。
また書籍版には一切の[[広告]][[タイアップ]][[記事]]は存在しない。[[執筆]]者は、現地在住者や該当地域を旅する者が複数人で共同執筆を行う。執筆者は、[[旅行会社|ツアー会社]][[ホテル]][[レストラン]]などから、便宜や[[賄賂]]を受け取った場合には[[解雇]]の対象とる。これは[[利用者]]に正確な情報を提供し[[利益相反]]を排するため、会社創設以来の[[方針]]に基づいている。ただし、[[インターネット]]版ロンリープラネットに関しては特定の条件の下に広告が掲載されている。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
[[Image:2008TIBE Day4 Hall1 AustraliaPavilion TheWheelers.jpg|thumb|共同設立者である、モーリーン・ウィーラー(左)と、トニー・ウィーラー]]
[[Image:2008TIBE Day4 Hall1 AustraliaPavilion TheWheelers.jpg|thumb|共同設立者である、モーリーン・ウィーラー(左)と、トニー・ウィーラー]]
ロンリープラネットの歴史は、[[1970年]]に2人のイギリス人、トニー・ウィーラー(Tony Wheeler)とモーリーン・ウィーラー(Maureen Wheeler)がイギリス、[[ロンドン]]の公園で知り合うところから始まる。2人は[[旅行]]を趣味としており、直ぐに意気投合する。翌年に2人は結婚し、さらにその翌年の1972年7月4日に新婚旅行に出かける。この新婚旅行は、ロンドンを出発後、[[ヨーロッパ]]から[[中東]]、[[アジア]]を抜けてオーストラリアの[[シドニー]]へ行きしばらく同地で仕事をし滞在し帰国費用を捻出した後、再び旅をしながらロンドンに戻るという計画であった。
ロンリープラネットの歴史は、[[1970年]]に2人のイギリス人、トニー・ウィーラー (Tony Wheeler) とモーリーン・ウィーラー (Maureen Wheeler) がイギリス、[[ロンドン]]の[[公園]]で知り合うところから始まる。2人は[[旅行]]を[[趣味]]としており、直ぐに意気投合する。翌年に2人は[[結婚]]し、さらにその翌年の[[1972年]]7月4日に新婚旅行に出かける。この新婚旅行は、ロンドンを出発後、[[ヨーロッパ]]から[[中東]]、[[アジア]]を抜けて[[オーストラリア]]の[[シドニー]]へ行きしばらく同地で仕事をしながら滞在し帰国費用を捻出した後、再び旅をしながらロンドンに戻るという[[計画]]であった。


2人は、ロンドンでミニバスを購入して、それで4ヶ月かけて[[アフガニスタン]]まで行き、そこでミニバスを売却した。その後、バスや鉄道を乗り継いで[[バリ島]]にたどり着いた。そこでヨットを所有していた人物と知り合い、オーストラリアまで同乗させてもらう。オーストラリア国内を[[ヒッチハイク]]で旅をし、シドニーに着いたとき、2人の所有物は27セントの現金とカメラだけだった。
2人は、ロンドンでミニバスを購入して、それで4ヶ月かけて[[アフガニスタン]]まで行き、そこでミニバスを売却した。その後、[[バス (交通機関)|バス]][[鉄道]]を乗り継いで[[バリ島]]にたどり着いた。そこで[[ヨット]]を所有していた人物と知り合い、オーストラリアまで同乗させてもらう。オーストラリア国内を[[ヒッチハイク]]で旅をし、シドニーに着いたとき、2人の所有物は27[[セント (通貨)|セント]][[現金]][[カメラ]]だけだった。


シドニーで、ウィーラー夫婦はヨーロッパからの旅についての質問攻めに会う。そこでシドニーでこの新婚旅行の間に書き留めていた日記をもとに、1973年に「''Across Asia on the Cheap''」という最初の[[旅行ガイドブック]]を[[自費出版]]した。全部で94ページ、ウィーラー夫婦等自身とその協力者で印刷して、単にホチキス留めしたものであった。しかし発売後1週間で1500部を売り切った。
シドニーで、ウィーラー夫婦はヨーロッパからの旅についての[[質問]]攻めに会う。そこでシドニーでこの新婚旅行の間に書き留めていた[[日記]]をもとに、[[1973年]]に「{{en|Across Asia on the Cheap}}」という最初の[[旅行ガイドブック]]を[[自費出版]]した。全部で94ページ、ウィーラー夫婦等自身とその協力者で[[印刷]]して、単に[[ステープラー|ホチキス]]留めしたものであった。しかし発売後1週間で1500部を売り切った。


その後、ウィーラー夫婦は18ヶ月間、東南アジアを旅行し、1975年にロンリープラネットの第2弾となる「''South-East Asia on a Shoestring''(Shoestringとは、貧乏旅行の意味)を出版し、これも人気を博した。
その後、ウィーラー夫婦は18ヶ月間、[[東南アジア]]を旅行し、[[1975年]]にロンリープラネットの第2弾となる「{{en|South-East Asia on a Shoestring}}({{en|Shoestring}} とは、[[貧乏]]旅行の意味)を出版し、これも人気を博した。


1976年には、「ネパールとヒマラヤトレッキング」、1977年に「オーストラリア」、「アフリカ」、「ヨーロッパ」、「[[ニュージーランド]]」を出版。以後、順調に世界の各地域をカバーし、出版部数も伸ばした。
[[1976年]]には、「[[ネパール]][[ヒマラヤ]][[トレッキング]]」、[[1977年]]に「オーストラリア」、「[[アフリカ]]」、「ヨーロッパ」、「[[ニュージーランド]]」を出版。以後、順調に世界の各地域をカバーし、出版部数も伸ばした。


日本ではメディアファクトリーから「イタリア」や「ハワイ」などの主要なデスティネーションが出版されており、さらに2007年2月にはMSNトラベル(日本)と[[ウェブ]]での独占提携を開始。日本語に翻訳し「MSNトラベル海外都市ガイド」として提供を開始している。
日本ではメディアファクトリーから「[[イタリア]]」や「[[ハワイ]]」などの主要なデスティネーションが出版されており、さらに[[2007年]]2月には[[MSN]]トラベル(日本)と[[ウェブ]]での[[独占]]提携を開始。日本語に翻訳し「MSNトラベル海外都市ガイド」として提供を開始している。

== ガイドブック一覧 ==
=== アフリカ ===
* [[アフリカ]]
* [[東アフリカ]]
* [[南部アフリカ]]
* [[西アフリカ]]
* [[ボツワナ]]・[[ナミビア]]
* [[エチオピア]]・[[ジブチ]]
* [[ケニア]]
* [[マダガスカル]]
* [[モーリシャス]]・[[レユニオン]]・[[セーシェル]]
* [[モロッコ]]
* [[南アフリカ]]・[[レソト]]・[[エスワティニ]](スワジランド)
** [[ケープタウン]]
* [[タンザニア]]
* [[ザンビア]]・[[モザンビーク]]・[[マラウイ]]

=== アジア ===
* [[バングラデシュ]]
* [[ブータン]]
* [[カンボジア]]
* [[中央アジア]]
* [[中華人民共和国]]
** [[北京]]
** [[上海]]
** [[チベット]]
** [[香港]]
* [[インド]]
** [[ラージャスターン州|ラージャスターン]]・[[デリー]]・[[アーグラ]]
** [[ゴア州|ゴア]]・[[ムンバイ]]
** [[南インド]]
* [[インドネシア]]
** [[バリ島]]
* [[日本]]
** [[東京]]
** [[京都]]・[[大阪]]
* [[韓国]]
** [[ソウル特別市|ソウル]]
* [[ラオス]]
* [[マレーシア]]
* [[モルディブ]]
* [[モンゴル]]
* [[ミャンマー]]
* [[ネパール]]
* [[フィリピン]]
* [[シンガポール]]
* [[スリランカ]]
* [[台湾]]
* [[タイ王国|タイ]]
** [[バンコク]]
* [[ベトナム]]

=== 北アメリカ ===
* [[アメリカ合衆国]]
** [[アラスカ]]
** [[ボストン]]
** [[カリフォルニア]]
** [[シカゴ]]
** [[コロラド州|コロラド]]
** [[フロリダ]]
** [[ジョージア州|ジョージア]]・[[ノースカロライナ州|ノースカロライナ]]・[[サウスカロライナ州|サウスカロライナ]]
** [[グランド・キャニオン]]
** [[グレート・スモーキー山脈国立公園]]
** [[ハワイ]]
*** [[オアフ島]]
*** [[ハワイ島]]
*** [[マウイ島]]
*** [[カウアイ島]]
** [[ロサンゼルス]]
** [[マイアミ]]
** [[ニューイングランド]]
** [[ニューオーリンズ]]
** [[ニューヨーク]]
** [[フィラデルフィア]]
** [[サンフランシスコ]]
** [[シアトル]]
** [[テキサス州|テキサス]]
** [[ワシントンD.C.]]
** [[ワシントン州|ワシントン]]・[[オレゴン州|オレゴン]]
** [[イエローストーン国立公園]]・[[グランドティトン国立公園]]
** [[ヨセミテ国立公園]]、[[セコイア国立公園]]、[[キングズ・キャニオン国立公園]]
** [[ザイオン国立公園]]・[[ブライスキャニオン国立公園]]
* [[カナダ]]
** [[バンフ国立公園]]・[[ジャスパー国立公園]]・[[グレーシャー国立公園]]
** [[ブリティッシュコロンビア州|ブリティッシュコロンビア]]、[[カナディアン・ロッキー]]
** [[モントリオール]]、[[ケベック・シティー]]
** [[ノバスコシア州|ノバスコシア]]、[[ニューブランズウィック州|ニューブランズウィック]]、[[プリンスエドワードアイランド州|プリンスエドワードアイランド]]
** [[バンクーバー (ブリティッシュコロンビア州)|バンクーバー]]
* [[メキシコ]]

=== 中央アメリカ ===
* [[ベリーズ]]
* [[カリブ海]]の島々
* [[コスタリカ]]
* [[キューバ]]
* [[ドミニカ共和国]]
* [[グアテマラ]]
* [[ジャマイカ]]
* [[ニカラグア]]
* [[パナマ]]
* [[プエルトリコ]]

=== ヨーロッパ ===
* [[オーストリア]]
** [[ウィーン]]
* [[ベルギー]]・[[ルクセンブルク]]
* [[クロアチア]]
* [[キプロス]]
* [[チェコ]]
* [[デンマーク]]
* [[エストニア]]・[[ラトビア]]・[[リトアニア]]
* [[フィンランド]]
* [[フランス]]
** [[パリ]]
** [[プロヴァンス]]、[[コート・ダジュール]]
* [[ジョージア (国)|ジョージア]]・[[アルメニア]]・[[アゼルバイジャン]]
* [[ドイツ]]
** [[ベルリン]]
** [[ミュンヘン]]・[[バイエルン州|バイエルン]]・[[シュヴァルツヴァルト]]
* [[イギリス]](原書ではGreat Britain)
** [[イングランド]]
*** [[ロンドン]]
*** [[デヴォン]]・[[コーンウォール]]
** [[ウェールズ]]
** [[スコットランド]]
*** [[エディンバラ]]
*** [[ハイランド地方]]
* [[ギリシャ]]
** [[クレタ島]]
* [[ハンガリー]]
* [[アイスランド]]
* [[アイルランド]]
** [[ダブリン]]
* [[イタリア]]
** [[ローマ]]
** [[フィレンツェ]]・[[トスカーナ]]
** [[ヴェネツィア]]・[[ヴェネト州]]
** [[南イタリア]]
** [[ナポリ]]・[[ポンペイ]]・[[アマルフィ海岸]]
** [[シチリア]]
** [[サルデーニャ]]
* [[マルタ]]
* [[モンテネグロ]]
* [[オランダ]]
** [[アムステルダム]]
* [[ノルウェー]]
* [[ポーランド]]
* [[ポルトガル]]
* [[ルーマニア]]・[[ブルガリア]]
* [[ロシア]]
** [[モスクワ]]
** [[サンクトペテルブルク]]
** [[シベリア鉄道]]
* [[スロベニア]]
* [[スペイン]]
** [[マドリード]]
** [[バルセロナ]]
** [[アンダルシア]]
** [[マヨルカ島]]
** [[カナリア諸島]]
* [[スウェーデン]]
* [[スイス]]
* [[トルコ]]
** [[イスタンブール]]
* [[ウクライナ]]

=== 南アメリカ ===
* [[アルゼンチン]]
** [[ブエノスアイレス]]
* [[ボリビア]]
* [[ブラジル]]
** [[リオデジャネイロ]]
* [[チリ]]
* [[コロンビア]]
* [[エクアドル]]
* [[ペルー]]

=== オセアニア ===
* [[オーストラリア]]
** [[シドニー]]
** [[メルボルン]]・[[ビクトリア州]]
** [[タスマニア州]]
* [[フィジー]]
* [[ニュージーランド]]
* [[パプアニューギニア]]・[[ソロモン諸島]]
* [[ラロトンガ島]]・[[サモア]]・[[トンガ]]
* [[タヒチ]]・[[フランス領ポリネシア]]
* [[バヌアツ]]・[[ニューカレドニア]]

=== 中東 ===
* [[エジプト]]
* [[イラン]]
* [[イスラエル]]・[[パレスチナ]]
* [[ヨルダン]]
* [[オマーン]]・[[アラブ首長国連邦]]・[[アラビア半島]]
** [[ドバイ]]・[[アブダビ]]

=== 南極大陸 ===
* [[南極大陸]]


== 脚注 ==
== 脚注 ==
46行目: 247行目:
== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
* Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9
* Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9
* 『English Journal 2006年5月号』[[アルク]] ISBN 4-910016-25056-5
* 『English Journal 2006年5月号』[[アルク]] JANコード 4910016250565

== 関連項目 ==
* [[ヒッピー・トレイル]]
* [[バックパッカー]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.lonelyplanet.com/ Lonely Planet]{{en icon}}
* [http://www.lonelyplanet.com/ Lonely Planet]{{en icon}}

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[[Category:オーストラリアの企業]]
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[[Category:出版社]]
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[[Category:iOSのソフトウェア]]

[[Category:1973年設立の企業]]
[[ca:Lonely Planet]]
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[[pam:Lonely Planet]]
[[pl:Lonely Planet]]
[[sr:Лонли Планет]]
[[sv:Lonely Planet]]
[[uk:Лоунлі Планет]]
[[zh:寂寞星球]]

2023年12月31日 (日) 10:32時点における最新版

ロンリープラネット英語: Lonely Planet)とは、同名のタイトルシリーズを持つ旅行ガイドブック、およびその出版元である出版社のことである。

1973年に、ロンリープラネット創業者であるトニー・ウィーラー夫婦新婚旅行であったユーラシア大陸横断の旅を記した「Across Asia on the Cheap」が最初のガイドブック。2004年現在、118の地域で650タイトルを数え、英語による旅行ガイドブックのシェアは25 %で、世界一。なお福岡が「2023年に行くべき旅行先」として日本の都市で唯一紹介されている。

概要

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ロンリープラネットの本部 (オーストラリア・ビクトリア州

650のタイトルを数え、それぞれの国、地域別の出版となっている。シリーズのタイトルには「南極」やユーラシア大陸横断者向けの「イスタンブールからカトマンズ」なども存在する。

英語のほかに、フランス語ドイツ語日本語朝鮮語版など15言語版が存在する。日本語版は1990年からマガジンハウス2003年からメディアファクトリーにより再度出版されている。

2006年現在、事務所は、オーストラリアメルボルン(事実上の本社)・アメリカ合衆国オークランドイギリスロンドンにあり、従業員は400人を超える。

ガイドブックの他に、写真集や旅行用の会話集なども出版。またテレビ番組として Lonely Planet TV がある。

名前の由来

[編集]

ガイドブックのタイトルであり、かつ社名ともなっている "Lonely Planet" という名称は、マシュー・ムーア英語版の歌で、ジョー・コッカーが "Mad Dog & Englishmen" というロックンロールコンサートフィルムの中で歌っていた、「スペース・キャプテン英語版」という歌詞の一節に由来する。

ガイドブックの創始者であるウィーラー夫妻が、いくつもの候補を並べてイタリアンレストランスパゲッティを食べながら、これから世に出そうとしている旅行ガイドブックの名前をあれこれ考えていたとき、トニーが何気なく「スペース・キャプテン」を口ずさんでいたが、そのとき歌の一節である "Once while travelling across the sky, this lovely planet caught my eye" という行にある "lovely planet" の部分を "lonely planet" と間違えて歌っていた。

そのことをモーリーンに指摘されて、いつもその部分を間違えて歌っていたことに気づくが、同時に "lonely planet" の方が、個人的には "lovely planet" よりずっと響きがよいと感じた。誰もが一度聞いたら忘れない名前、ということで、結局この "lonely planet" を、これから出版する旅行ガイドブックのタイトルとすることに落ち着いたのだった[1]

編集方針の特徴

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ロンリープラネットのガイドブックは、『マレー』を始めとするヨーロッパ伝統的なガイドブックと同じく、旅の風景写真は数えるほどのみで、ガイドブックの内容の殆どが、文字情報により占められる。

記載内容は、その国や地域の歴史文化気候言語などの基本情報が充実している。地図も簡素である。これらに加えて、あらゆる移動手段、ヒッチハイクの状況も含み、ドミトリーユースホステルなどの安宿・キャンプなど、個人旅行のための情報提供も充実している点が、本書の大きな特徴となっている。

また書籍版には、一切の広告タイアップ記事は存在しない。執筆者は、現地在住者や該当地域を旅する者が、複数人で共同執筆を行う。執筆者は、ツアー会社ホテルレストランなどから、便宜や賄賂を受け取った場合には解雇の対象となる。これは利用者に正確な情報を提供し利益相反を排するため、会社創設以来の方針に基づいている。ただし、インターネット版ロンリープラネットに関しては、特定の条件の下に広告が掲載されている。

歴史

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共同設立者である、モーリーン・ウィーラー(左)と、トニー・ウィーラー

ロンリープラネットの歴史は、1970年に2人のイギリス人、トニー・ウィーラー (Tony Wheeler) とモーリーン・ウィーラー (Maureen Wheeler) がイギリス、ロンドン公園で知り合うところから始まる。2人は旅行趣味としており、直ぐに意気投合する。翌年に2人は結婚し、さらにその翌年の1972年7月4日に新婚旅行に出かける。この新婚旅行は、ロンドンを出発後、ヨーロッパから中東アジアを抜けてオーストラリアシドニーへ行き、しばらく同地で仕事をしながら滞在し、帰国費用を捻出した後、再び旅をしながらロンドンに戻るという計画であった。

2人は、ロンドンでミニバスを購入して、それで4ヶ月かけてアフガニスタンまで行き、そこでミニバスを売却した。その後、バス鉄道を乗り継いでバリ島にたどり着いた。そこでヨットを所有していた人物と知り合い、オーストラリアまで同乗させてもらう。オーストラリア国内をヒッチハイクで旅をし、シドニーに着いたとき、2人の所有物は27セント現金カメラだけだった。

シドニーで、ウィーラー夫婦はヨーロッパからの旅についての質問攻めに会う。そこでシドニーでこの新婚旅行の間に書き留めていた日記をもとに、1973年に「Across Asia on the Cheap」という最初の旅行ガイドブック自費出版した。全部で94ページ、ウィーラー夫婦等自身とその協力者で印刷して、単にホチキス留めしたものであった。しかし発売後1週間で1500部を売り切った。

その後、ウィーラー夫婦は18ヶ月間、東南アジアを旅行し、1975年にロンリープラネットの第2弾となる「South-East Asia on a Shoestring」(Shoestring とは、貧乏旅行の意味)を出版し、これも人気を博した。

1976年には、「ネパールヒマラヤトレッキング」、1977年に「オーストラリア」、「アフリカ」、「ヨーロッパ」、「ニュージーランド」を出版。以後、順調に世界の各地域をカバーし、出版部数も伸ばした。

日本ではメディアファクトリーから「イタリア」や「ハワイ」などの主要なデスティネーションが出版されており、さらに2007年2月にはMSNトラベル(日本)とウェブでの独占提携を開始。日本語に翻訳し「MSNトラベル海外都市ガイド」として提供を開始している。

ガイドブック一覧

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アフリカ

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アジア

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北アメリカ

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中央アメリカ

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ヨーロッパ

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南アメリカ

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オセアニア

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中東

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南極大陸

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脚注

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  1. ^ p.42. Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9

参考文献

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  • Once while travelling The Lonely Planet Story, Tony & Maureen Wheeler, Penguin Viking, 2005 ISBN 0-670-02847-9
  • 『English Journal 2006年5月号』アルク JANコード 4910016250565

関連項目

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外部リンク

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