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「やぎ座」の版間の差分

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== 主な天体  ==
== 主な天体  ==
=== 恒星 ===
=== 恒星 あいうえお ===
{{See also|やぎ座の恒星の一覧}}
{{See also|やぎ座の恒星の一覧}}
明るい星はα星、δ星、ω星の3星を結ぶ3角形上にある。
明るい星はα星、δ星、ω星の3星を結ぶ3角形上にある。

2019年10月16日 (水) 00:37時点における版

やぎ座
Capricornus
Capricornus
属格 Capricorni
略符 Cap
発音 英語発音: [ˌkæprɨˈkɔrnəs]、属格:/ˌkæprɨˈkɔrnaɪ/
象徴 the Sea Goat
概略位置:赤経 21
概略位置:赤緯 −20
広さ 414平方度[1]40位
バイエル符号/
フラムスティード番号
を持つ恒星数
49
3.0等より明るい恒星数 1
最輝星 δ Cap(2.83
メシエ天体 1
確定流星群 Alpha Capricornids
Chi Capricornids
Sigma Capricornids
Tau Capricornids
Capricorniden-Sagittariids
隣接する星座 みずがめ座
わし座
いて座
けんびきょう座
みなみのうお座
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やぎ座(山羊座、Capricornus, Capricorn)は、黄道十二星座の1つ。トレミーの48星座の1つでもある。

この星座には2等星以上の明るい星は無い。

海王星は、1846年9月23日、δ星の近くでフランスの天文学者ルヴェリエの予測計算とドイツの天文学者ガレの観測によって発見された。

主な天体 

恒星 あいうえお

明るい星はα星、δ星、ω星の3星を結ぶ3角形上にある。

  • α星:アルゲディ(Algedi、アラビア語で「仔山羊」を意味する言葉に由来[2])は、肉眼でもα1α2に分離できる二重星。
  • β星:ダビー (Dabih、アラビア語で「屠殺者の幸運」を意味する言葉に由来[2])
  • γ星:ナシラ (Nashira) はアラビア語に由来する固有名だが、原義は不明である。
  • δ星:デネブ・アルゲディ(Deneb Algedi、アラビア語で「ヤギの尾」を意味する言葉に由来[2])は、やぎ座で最も明るい恒星。
  • ν星:アルシャト[3] (Alshat) はアラビア語で「屠殺者の羊」を意味する言葉に由来する固有名である。

星団・星雲・銀河

由来と歴史

英語では、冬至点をやぎ座の名(The Tropic of Capricorn)で呼ぶが、現代の冬至点はいて座にあり、やぎ座にはない。これは、古代バビロニア時代、冬至点がこの星座の中にあった名残だとされる[4]。地球の歳差運動のために、冬至点は年とともに西に移動する。そのため、冬至点がやぎ座にあった時代は、ちょうどバビロニア時代ごろになる[4]。このころに黄道12宮が制定されたため、冬至点をThe Tropic of Capricornと呼ぶようになった。きわめて古い星座であることが分かっているもののうちの1つである。

神話

古代メソポタミア

上半身は牡(または若い)ヤギで、下半身はコイエンキであるとされる[5]

ギリシア神話

カタステリスモイ』が引くエピメニデスの説では、アイギパーンが神々とともにティーターンと戦った際に、貝殻をホラガイのごとく吹き鳴らしたところ、ティーターンたちはその轟音にパニックを起こして潰走した。そのため、ゼウスがその戦功を嘉して星座とした。下半身が魚であるのは、魚と化して海に潜り、貝殻を手に入れた際の姿であるという。

しかし一般の説では、神々がナイル川沿いで宴会を開いていたところ、突然、怪物テューポーンが現れ、驚いた神々は動物に姿を変えて逃げた[4]。ヤギ頭の牧神アイギパーンは魚に変身し、ナイル川に飛び込んだところ下半身だけが魚になり、その姿が大神ゼウスによって星座とされた[4]。この神話から、ヨーロッパでは、角のある海ヤギという想像上の動物とされることが多い。

ローマ神話

ヤギの姿のカプリコルヌスとされる。


ベイブレードではごみ。

出典

  1. ^ 星座名・星座略符一覧(面積順)”. 国立天文台(NAOJ). 2023年1月1日閲覧。
  2. ^ a b c Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern Star Names. Sky Publishing. pp. 24-25. ISBN 978-1-931559-44-7 
  3. ^ 近藤二郎『星の名前のはじまり - アラビアで生まれた星の名称と歴史』誠文堂新光社、2012年8月30日、150頁。ISBN 978-4-416-21283-7 
  4. ^ a b c d 長島晶裕/ORG『星空の神々 全天88星座の神話・伝承』新紀元社、2012年。ISBN 978-4-7753-1038-0 
  5. ^ 近藤二郎『わかってきた星座神話の起源-古代メソポタミアの星座』誠文堂新光社、2010年12月。ISBN 978-4416210246 

座標: 星図 21h 00m 00s, −20° 00′ 00″