広告エコシステムの健全性を支える

行動規範

最大限の収益を生み出すうえでは競争が重要ですが、競争は競争の条件が公平で公正な場合にのみ成り立つものです。これを実現するには、パートナーは、価格こそが勝者を決めるという業界標準の慣例にならいながら、デマンドソースがインベントリーに同時に入札できるようにする必要があります。以下の行動規範に掲げるこれらの原則は、公平な競争のための基本的なガイドラインであり、すべての当事者がオープンで透明な市場の構築に貢献することを可能にするものです。

定義

本行動規範の目的上、「Tech」とは、Metaのパートナーが所有および運営するソフトウェアを指し、主に入札価格に基づいて配信する広告を選択するために使用されるものを意味します。Techにはビッダー、ラッパー、SSP、最適化レイヤー(クラウドベース、タグベースなど)が含まれますが、これに限定されません。直接販売広告のインベントリーでの広告の配信をペースアップすることが主な機能であるサードパーティの広告サーバーは、Techには含まれていません。

収益と料金

•オークションのタイプにかかわらず最高額の入札が落札します。

•すべての入札は総額ではなく純額で行います。

•入札時に入札価格を変更することはできません(例えば、他の入札者の入札価格を見てリアルタイムで入札価格を変更することはできません)。

•インプレッションが閲覧不可能、違法、不正である、あるいは機械生成されているなどの問題があると考えられる場合、広告主はそのインプレッション分についてパブリッシャーに支払う必要はありません。

•Techの使用料は、請求を行うバイヤーやパブリッシャーに前もって開示する必要があります。

•入札の公平性を確保するため、すべてのデマンドソースによる入札価格とテクノロジーが処理する入札価格には、同一の通貨を使用する必要があります。

データ

• Techは、パブリッシャーのページやアプリのデータを、そのパブリッシャーの許可なく取得または利用することはできません。これにはオーディエンスのデータ、利用者の個人情報データ、取引データ、Cookieデータが含まれますが、これに限定されません。

• デマンドソース、Tech、およびパブリッシャーは、明示的な許可なくデマンドソースのデータを記録、利用、販売することはできません。

• 需要と供給の両方のビジネスを運営するTechは、供給ビジネスの一環として収集した情報を、パブリッシャーが作成するセグメント以上にユーザーをセグメント化したり、Tech自身の需要のためにユーザーのセグメントを予約するなど、入札ロジックを改変する目的では使用しないものとします。

技術的な透明性とオークションのロジック

• オークションのロジックと手法には透明性が求められ、取引関係の開始前にすべての当事者に書面で開示する必要があります。オークションロジックの将来の重要な変更は、適切な説明と予想される影響や結果とともに、すべての関係者に開示する必要があります。

• すべてのデマンドソースは、すべてのインベントリーに呼び出され、パブリッシャーが利用可能にするすべてのインベントリーのために競争することが許可されるものとします。明確にするために、パブリッシャーとそのほかのデマンドソースとの間の直接販売取引は免除されます。

• すべてのデマンドソースは、広告がアプリに表示するために選択される前の最後の決定タッチポイントとして定義される最終オークションで競争する必要があります。

• パブリッシャーはTechについて統合を利用し、入札者がすべての在庫に簡単にアクセスできる状態にする必要があります。

• Techでは、広告リクエストの高速化または速度低下、パートナーごとに異なるタイムアウトしきい値の設定など、広告サーバー呼び出しを操作または変更しないものとします。これには、入札の処理と照合に必要な時間は含まれません。

•広告サーバー以外のパートナーの場合、Techが入札を仲介し、広告サーバーに入札を 1 回だけ送信した場合、各デマンドソースの最終清算価格のうち最も高い入札にする必要があります。

•Techは、最高入札額に基づく場合を除き、Tech自身の需要を含む、いかなるデマンドソースからのインプレッションの機会または入札にも優先順位を付けたり、優遇することは認められません。Techは、二次オークションを実行すべきではなく、同じ広告機会の二次オークションに応募するフロアとして入札単価を使用すべきではありません。

• Techは、パブリッシャーとデマンドソースが技術的な透明性とオークションのロジック (第三者監査を含む場合があります) を検証するためのメカニズムを提供する必要があります。

• パブリッシャーは、優先順位、注文、および入札ロジックを最終的に制御できます。これには、オークションの供給とは別に直接販売されたインベントリーの呼び出し、価格下限の設定、またはその他の理由が含まれますが、これらに限定されません。このようなインベントリーが本プログラムの目的の範囲外であるのは明白です。さらに、ここに記載された内容は、基本的な広告配信に影響を及ぼさないと解釈されるものとします。

•Techは、ラストルックや、他の当事者が提出した入札単価を使用して独自の入札単価を計算または最適化するその他の慣行を使用しないものとします。

• 最低価格がオークションの一部として適用される場合、すべてのデマンドソースに同じように適用される必要があります。

•最低価格メカニズムは、要求時に動的に更新されるべきではありません(ソフトフロアなど)。

遅延

• パブリッシャーは、利用する側の操作性と許容レベルの入札応答時間の遅延とのバランスの取れたタイムアウト期間を設定する必要があります。Tech自身のデマンドについてはパブリッシャーのタイムアウト期間に従う必要があり、異なる方法で処理してはいけません。

• Techはタイムアウト期間が経過した後に受信した入札応答をすべて却下し、遅延の集計データを利用できるようにする必要があります。

• Techは、すべてのデマンドソースが応答するか、タイムアウト期間が経過したら、直ちに広告サーバーに入札を送信する必要があります。